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中東系エルフ魔術師編

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 またキスから始める。
 ゆっくりと、イスの魔力が伸ばされる。私も絡めとるようにしながら、イスへ向かって魔力を伸ばす。イスが調整してくれて、だいたい同じくらいの量の魔力。お互いの体に馴染みながら、じわじわと快楽が引き出される。
 気持ちいい。魔力だけで達してしまうほどではないけど、足りない分はイスが体に触れて、肉体の快感を引き出してくれる。キスが降りて、右の乳首を吸われて、左の乳首をカリカリといじられる。ちょっと、手つきがぎこちないかも。でも足りない分は、魔力が内側から快感を高めてくれる。
 気持ちいい。気持ちいい。
 中と外からの刺激で、じわじわと体が追い詰められていく。イスの指がするりとお腹を撫でながら下に降りて、下着の中に入り込む。長い指が膣口を撫でて、ぬるりと愛液を指に絡める。
「…濡れている…」
「ん、気持ちいいもん…」
 ハァ、とイスが熱い吐息を漏らす。彼の指がくちゅり、と陰核を押しつぶす。
「ん…ッ」
「ヒューマンが、魔力を使わない理由がわかった気がする」
「ん、はッ、なに…?」
 くちゅくちゅ、優しく陰核を撫でまわされて息が上がる。
「私の手で、快楽を得るお前を見るのは、楽しい」
「ん、ふふ…ッ、あ、あぁ…!」
 イスがおっぱいにキスをしながら、陰核を刺激する。魔力がなくても、充分な快楽を得る。キスが降りて行って、足を広げさせられる。スリスリと太ももを撫でながら、陰核に唇をつけてチュウっと吸う。指が、ツプっと膣口に侵入する。
「んあッ、あ…ッ!」
 陰核をチロチロと舐められて、指が優しく中を探る。魔力は伸びてこない。イスはきっと、敢えて止めている。イスの舌と指が私を追い詰める。
「ん、あッ、やぁ…ッ」
 舌の動きが激しくなって、陰核を責め立てる。指が増やされ、中を広げられる。くちゅくちゅと部屋に響く水音も、私の羞恥心を煽ってきて。
「はぁ、あッ、やぁッ、イっちゃう…!」
 中を探っていた指が、根元まで突き入れられた瞬間、陰核をチュウっと強く吸われて。
「いぁあッ、ああ、あああッ!」
 体をビクビク跳ねさせて、絶頂を味わった。


 絶頂したあとの、体から快感が抜けていくのを、荒い呼吸を吐きながらじっと待つ。涙が滲んだ視界の中で、イスが体を起こし、服を脱ぐのを眺める。
 引き締まった褐色の体が、部屋の明かりに照らされて艶めかしい。ターバンが取り去られて、イスの長い黒髪を久しぶりに目にする。ターバンから出している三つ編みは丁寧に編まれているのに、ターバンに仕舞われている部分は雑にひとつにまとめられていて、アンバランスで少し可笑しく思う。
 ちょっと微笑ましく見ていると、イスがズボンと下着に手を掛けて、一気に下ろす。ブルン!と飛び出たイスのイスさんを思わず見つめる。
 …けっこう大きい!大きいけど、ロルフよりは控えめ!ヨシ!!と心の中でガッツポーズを決める。
「…何を考えている?」
「え?えーと…エヘ」
 笑ってごまかしながら、両手を差し出してイスを迎える。イスは少し眉を潜めつつも、私の足の間に腰を入れて、私に覆いかぶさってくる。抱きしめて、キスをして、見つめ合う。
「私も他の婚約者たちのように、お前を特別な名で呼んでもいいか?」
「特別な名?イスもシャーラって呼ぶ?」
「あれはノルレベクの女神の名だろう。私には合わない」
「えっ、女神の名前なの?」
 てっきり、『お嬢さん』的な女性への呼称だと思ってたんだけど。確かに、他の女性に呼びかけてるのは聞いたことなかったな。
「なんだ、知らなかったのか?人間の男と結婚したという謂れのある、愛と戦いの女神だったはずだ。後は夫婦愛と、受胎もあったか」
「仕事の多い女神だわー。でも、そっか…」
 そう言えば、婚約前は誰もいない時にしか『シャーラ』って呼ばれなかったかも。でもそんな前から、素敵な名前をつけてくれてたんだね。
 嬉しくてニヤついていると、イスがちょっと乱暴に唇を奪う。今は自分の番だって、拗ねてるのかな。なんだか可愛い。
「確かに、ラフィク(同志)じゃ夫婦っぽくないか。何て呼んでくれるの?」
「シャハラ、と。そう呼んでもいいか?」
 イスの言葉にすぐさま頷く。そもそも好きに呼んでくれればいいけど、シャーラと響きが似ているのもありがたい。
「いいよ。何か意味があるの?」
 イスが頷く。
「故郷の言葉で、『私の月』という意味があるんだ」
 月。イスたちエルフは、月を信仰しているもんね。その月に準えてくれるなんて、照れくさいけど嬉しい。
「すごく素敵。ありがとう」
「こちらこそ、ありがとう。…愛している、シャハラ」
 イスの琥珀の瞳が、潤んでいる気がする。なんだか呼称がイッパイアッ〇ナだけど、それぞれが愛情を込めて呼んでくれるんだから、悪くないよね。
 それからまた、キスを交わす。浅く、深く、お互いを貪るように。キスをしたまま、イスの陽根の先っぽが、私の入口に押し当てられる。探るように、くちゅくちゅと少しだけ出し入れされて。
「ハァ…入れても、いいか?」
「うん。いいよ…来て?」
 頷いた瞬間、イスの瞳がキラキラと煌めいて。
 あ、まずい。
 思った瞬間には、イスが魔力と共に、私の中に侵入してきた。
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