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北欧系戦士兄弟編

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「ひあッ、あッ、ああぁぁッ!」
 衝撃でそのまま絶頂して、中のモノをキュウキュウ締め付けてしまう。
「バカ、てめぇ、もうちっと緩めろ…ッ!」
「あ、あぁ、無理、無理ぃ…ッ!」
「チッ、クソッ、保たねぇ…ッ!」 
 ロルフは舌打ちすると、こちらにはお構いなしに腰を振った。

 ズチュッズチュッズチュッズチュッ

「いやッ、あッ、はぁッ、ああぁッ」
 今まで入ったことのないくらい太くて大きいモノが、私の中を蹂躙する。絶頂したばかりの敏感な体の中で、刺激がバチバチと弾ける。どうにかなってしまいそう。嬌声のような悲鳴を上げても、ロルフは止まってくれない。わずかに開いた唇から荒い息を漏らしながら、激しく腰を打ち付けてくる。凍てついた氷のような灰色の瞳が、情欲の炎を灯して私を捉える。涙で滲んだ視界の中で、彼に囚われたことを知る。

 ズチュズチュズチュズチュズチュッ

「はぁ、くっ、もう、出る…ッ」
 低く掠れた声。腰の動きが早くなる。中が熱い。ロルフの限界も近いんだ。揺さぶられて、ポロリと涙が零れて、視界がクリアになる。少し前に聞いた、ロルフの言葉がふと頭を過る。
 中に出すって、言った?
 サッと血の気が引く。待って、待って、ダメ…!
「ダメ!中には、出さないで!」
「ああ?!っざけんな、全部中に出すっつったろ!!」
 ダメだ、力づくじゃなきゃ止まらない!
 拒むために両手でロルフの胸を強く押す。護身装具が発動しない、何で?!私の魔力の乱れを感知したら、両手で相手に触れるだけで即発動するはずなのに!
 ロルフの目がスウッと冷える。発動条件を知ってるからだ。両手首を容易く掴まれて、ベッドに押さえつけられる。逃げられないようにかグチュッ!とさらに腰を押し付け、グリグリと中をえぐられる。
「テメェ、ふざけたことしやがって…!!」
「ひぃんッ!いやぁ、やだやだやだ!出してよ、あッ、ばかぁ!」
「うるせぇ、今更、遅ェんだよ!全部、っく、全部、中にくれてやる…!」

 バチュバチュバチュバチュ!!

 めまいを起こしそうなほど体を激しく揺さぶられて、火傷しそうなほど中を熱く擦られて。
「はぁッ、クソッ、出る、出すぞ…ッ!」
「やだ、やだぁッ!」
 バチュン!!と最奥に陽根が突き込まれる。押し付けられたロルフの腰が、ブルブルっと震える。ウソ、出た?中で出した?中で出されるのなんて初めてで、たくさん擦られて熱を持っているから、感覚がわからない。ロルフが荒い息を吐いている。腰をさらに押し付けてきて、ブルっと震える。そのたびにお腹の中に、熱いモノがじんわり広がっていくような気がする。ああ、くそったれ!
「ああ、すげぇ、出た…」
 はーっ、と長い息を満足げに吐いて、ロルフが笑った。キスをしようとしてか、顔を近づけてくる。そこを狙って。
「こんの、クソ童貞野郎!!」
 思いっきり、頭突きをかましてやった。痛い!!二人でしばらく悶絶する。(ちなみにまだ、挿入されたままですよ!)そこから先に復活したのは、ロルフだった。
「てめぇ、俺はもう童貞じゃねぇぞ!」
「ハイハイ卒業おめでとうございます!じゃなくて、中出しすんなっつったでしょうが!女の子の許可なく中出しするなんてサイテーだぞ!!」
「ああ?!なんで俺はダメなんだよ!兄貴には自分から強請ってたじゃねぇか!!」
 うぐ。確かに、ビョルンの時は雰囲気に飲まれて強請ってしまったけれども!そこは一旦置いといて、無理やり自分を正当化させる。何かあったとき、被害が大きいのは圧倒的に女性なんだからな!!
「あのねぇ、中に出したら、妊娠のリスクが上がるっつってんの!アンタがいま出したのでもし私が妊娠したら、どうすんの?!」
 ナマでやってる時点で避妊なんて出来てないって意見は今は聞きませんごめんなさい!この世界、避妊具なんてないからね。ナマ以外のセックス方法ないらしいのよ…。(傭兵団所属の屈強なお姉さま&酒場のセクシーなお姉さま情報)
 ロルフは私の言葉を聞いて、少し考えたあとポツリと呟いた。
「滾る」
「滾ってんじゃねー!」
 マジでサイテーだなお前!
「そうじゃなくて、父親になれるかって聞いてんの!ビョルンはいいわよ、なんだかんだ常識のある人だし、いい夫でいい父親になれるって思ってる!でもアンタは?自分勝手で乱暴で大酒飲みで、私から見たら家庭に向いてるとは思えないのよ!結婚だって、ビョルンが一緒だからいいと思えたんだよ?自分だってわかってるでしょ?」
 だって自分で言ってたじゃない。「兄貴のついで」だって。
「父親って、勝手になれるもんじゃないよ。そりゃあ中出しして相手を妊娠させれば、血のつながった子供はできるよ。でもそれだけで父親になれるんじゃないんだよ。子供の為に努力して苦労して、父親になるんだよ。アンタに、それができるの?」
 ロルフは私のお腹をじっと見つめたまま、黙り込んでいる。返す言葉がない?苛立ってる?わからないけど、言葉を続ける。
「ロルフのことは嫌いじゃないよ。見た目はカッコいいし、性格だって憎めない奴だなって思ってるから。だから結婚も承諾したし、セックスもできるよ。でも中に出すのはダメ。父親に向いてない人を父親にはしたくない。あなたとの間に、子供を作る気はないの。……ごめんね」
 ごめんね。二人できちんと話し合うべきだったね。雰囲気に飲まれて、先に言っておかなかった私が悪かった。
 ロルフは相変わらず、私のお腹を見つめている。表情は見えない。でも多分、一生懸命考えている。きっと今まで考えたことのない、これからの私たちのことを。


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