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第32話 姉の体探索時間
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どちらかというとフレアーなスカートファッションが多い芹香さんと比較すると、一華姉の好みはタイトスカートに傾倒している。
中でもハイウエストタイプが好みなのか最早トレードマークと言って差し支えのない見慣れた格好だったが、妊娠して目立ってきたお腹に遠慮するようにロングドレスへと衣替えを果たした。
お腹の部分がゆったりとしているくせに膝小僧が見えかくれする裾はタイトに絞られていて一華姉らしい。
肩にかけた黒いドレスよりもほんの少しだけ短い丈の白いカーディガンをなびかせるファショナブルな姉は妊婦とは思えない軽快な足取りで俺の前をすいすいと歩いて行く。
舗装などされていない森の歩きにくい道無き道を行きつけのコンビニにでも向かうような気軽さで先導する姿は流石最強の姉だ。
妊娠して七ヶ月目だとはとても思えない。
「ぐずぐずするな真二」
「いやいや急ぐと危ないって」
ふくらんだお腹の重さなんて気にしていない鍛えられた体幹のバランスの良さとぶれない軸の一華姉がずっこける光景なんて想像できないけど、そろそろお腹にはもう一人の命が宿っていることに気付いて欲しい。
一華姉を見る時の芹香さんのオロオロとした態度も頷けるよ。
目的地は新たに設置された拠点だ。
帰還するために必要なアイテムが隠されている円周を約5キロで区分けして12の拠点を造り攻略の足掛かりにするというのが一華姉の作戦だ。
移住したロッジを起点の12として時計の文字盤のようにするつもりらしい。
森を背景に颯爽と風を切る一華姉の後ろ姿に見蕩れていた。
思い出せば、俺は小さい頃から一華姉の背中を追いかけている。頼もしくも誇らしい、だがほっそりとした女性の背中だ。
「どうした真二、私の尻ばかり見て」
見ていたのは背中だよ失敬な。台無しだよ。
確かに、白いカーディガンがヒラヒラと舞ってタイトな布に包まれたショーツのラインを浮き立たせている見事なヒップも同時にしっかりと眺めていたけどさ、見ていたのはあくまでも背中です。
「一華姉、帰還に必要なアイテムって何だと思う?」
「ふむ。殊更そのような事を聞いてくるということは、探索は上手くいっていないようだな」
「4ヶ月も時間を掛けて進捗なしだからな」
行き詰まり感なんてとうに通り越している。
ゴールのないレースに挑んでいるようなものなのだ。
猪に撥ねられてからは心配性の芹香さんが涙目で懇願してくるので無理はせずに散歩ついでの感覚で探索は続けているが相変わらずテンションは上がらない。意味不明の倦怠期の中見付からない捜し物に辟易としている。
「真二はどういうものを探しているんだ?」
森に隠された出口で真っ先に思い付くものと言えばやっぱり門だ。神隠しみたいに拉致られた挙げ句ゲームに強制参加をさせられている状況から仮説を立てると鳥居なんかがよく似合うと思う。
「まったく……高校生にもなって異世界転生などと戯言を本気で口にする愚弟らしい意見だな」
一華姉が冷笑するように喉を鳴らした。
「悪かったな。高校生なのに中二病みたいな考えで」
「別に悪いとは言っていないぞ? 愚弟らしいと呆れただけだ」
同じような意味です一華姉。
繁った木の枝を器用に避けながら、たまに愛刀で伐り払いながら一華姉は真面目くさった顔を肩越しに向けてくる。
この辺にとーへんぼくの知り合いがいないことを祈ろう。
何度か行き来をしているので道に迷わないように所々に切り株を残している。注意深く確認しながら、もちろんタブレットも併用して道を進む。
なにか見落としていないか、具体的には帰還アイテムだが、それを探しながらの移動だから大忙しだ。一華姉の背中とかおしりばかり見ている暇もない。
「黙りこむと余計に視線を感じるものだな」
一華姉はわざわざ足を止めると振り返り頭にげんこつを落とした。とても痛かった。
「イテテ……それで一華姉の答えを聞いてないんだけど?」
「ん? ああ、推測と言うよりは願望が混じっているとは思うが、動かないものであって欲しいな」
例えば森の生き物。
こちらの動きを察知して逃げられればお手上げだ。
「いずれにしても探索方法は自ずと決まっているのだから迷うことはあるまい?」
「は?」
なにそれ初耳なんですけど。
「なんだその顔は。もしや分からずに探していたのか?」
少しだけ一華姉の目が丸くなっている。
愚かな弟はこくこくと頷くことしかできない。
「まったく……。帰還条件がその正体の分からぬモノに触れると言うことなのだ。何でもいいから触れてみることだ。好奇心旺盛な子供みたいにな」
言われてみれば簡単なことだった。
目から鱗が落ちるとはこのことだ。
闇雲に何か分からないものを目で探していても見付からないなんて少し考えれば気が付いてもおかしくないというのに思考停止も甚だしいな。
だが分かっていたのなら教えてくれれば良いのに。
一華姉も大概に人が悪い。
先回りして色々と教えてくれる芹香さんに比べると聞くまで教えてくれないのが一華姉だ。これも教育の一環なのだろうか? こんな時まで授業を行う熱血教師と言うよりは物臭なだけな気がするけど。
因みに何も考えていないのが詩だな。
「学校の教師みたいな姉で困るよ!」
「私は教師なのだがな……それで、何をしている?」
あまりに憤りの向かうべき場所がなかったので一華姉の背後に回り込んでその豊満な胸部に手を回した。
「ちょっとびっくりしてる」
その柔らかさに。弾力に。
「一華姉、ノーブラ?」
「ん? うむ。子供ができてから乳が張って息苦しい事が多くてな。服装に気を遣えと口うるさい教頭の目もないのだから問題は無かろう」
この美貌、このスタイルで男子高校生を魅惑するようなあられもない格好などされたら我を失ったバカが一華姉に返り討ちにあって怪我人が出るからな。
教頭先生の苦労が偲ばれる。
鍛えられた胸筋があるから型崩れがすることなど心配するだけ損だな。
予想外の至福にうっとりとしてしまう。
さらさらとしたドレスの生地の上から揉む一華姉の両手からこぼれ落ちそうなおっぱいの張りと柔らかさは水風船の如くだ。
「それで、これは何の真似だと聞いているのだが?」
「えーと、それは、そう、一華姉が帰還アイテムじゃないかって確認してる。何でも触れることから始めようと思って。好奇心旺盛な子供みたいに」
「子供がそんないやらしい乳の揉み方をするか、たわけが!」
一華姉が止めていた足を再開して歩き出したので引きずられる。
姉のおっぱいを揉みながら後ろを続く。
「くっ……この」
大きく揉みしだいて刺激に固くなり始めた胸の尖りを優しく撫でると一華姉はぴくっと体を反応させた。だが手を振り払わないからお許しは出ているのかも知れない。
いや案外真実に近付いているのかも知れないという疑念を振り払えないのかな?
拒否しようにも色々触れって言い出しっぺだし。
子供ができてから体が多少敏感になっている一華姉は少しずつ息が乱れ始めて時折色っぽい唇からは堪えかねたような艶っぽい息が漏れる。どんどんと歩調は遅くなっていく。
胸の愛撫だけで一華姉から甘い声を引き出せるとか感涙モノだ。
嬌声と言うよりは溜息に近いんだけどな。
一華姉の胸の形をしっかりと手に覚え込ませる事ができる頃に拠点に着いた。
反時計回りの拠点11のロッジだ。
簡素ではあるが一応四人が過ごせるだけの広さはある。
「私の乳は帰還アイテムではないと分かっただろう? いい加減手を離せ」
扉に手をかけた一華姉が呆れた目で睥睨してくる。
名残惜しいけど一華姉の言っていることはどうやら事実だ。
だが。
「まだ別の場所の探索が終わってないよ一華姉」
「まったく……揚げ足ばかり取りおって」
この機会に触ったことがないような場所までじっくりとたっぷりと探索しないといけない。こんなにテンションが上がったのは初めてだ。
窓のない暗いロッジに明かりを灯す一華姉のお尻をゆっくりと撫で回していると腰に手を当てて首を傾げた一華姉が溜息を着いた。
「次は尻か」
「服の上からだとダメなのかも知れないから脱がすね一華姉」
「ふん。好きにしろ」
万が一に備えて内側から閂をかけると一華姉は掌を上に向ける降参のポーズを取った。
布地越しに形のいい一華姉のヒップに頬擦りする。
「触れてることには変わりないよね?」
「……なにも言っていない」
言いたげな眉の形だから先回りをする。
そうだ。触れるといっても手とは決まっていないからこれも探索の一環なのだ。
ウォーキングで熱を持った一華姉の弾力が凄いおしりだ。タイトな裾を持ち上げていくと柔軟性のある素材なのか意外に広がる。
ゆっくりと一華姉の隠されていたふとももが現れたのでもちもちした感触の肌を指で触れる。
当たるか当たらないか微妙なフェザータッチだ。
ひくっと脚がぴんと緊張気味に伸びた。
「触り方で変わるかなって」
「……」
無言が怖いので程々にしておこう。
お腹がつっかえるのでおしりだけ丸出しになるような卑猥な格好にすると目が覚めるような青いショーツが一華姉の丸い立派な白い谷間を半分くらい隠していた。
カッコいい。
さすが一華姉だ。
「おい」
鼻息がくすぐったのか一華姉が体を捩る。
見ているだけで大満足だけど堪能したい気持ちを押し殺してショーツのサイド部分に指をかける。
「一華姉、服持ってて」
おしりが丸出しになるように。
空気が冷える。
凄いな。殺気なんて本当にあるんだな。思わず手が震えちゃうよ! セルフコントロールだ。ここで引いていては帰還アイテムなんて見つからない。
数秒して俺が引かないことを察したのか一華姉がドレスを押さえる。
一華姉を支配している!
この気持ちだけで天にも上るような恍惚感だ。今、世界が滅んでも俺はなんの後悔もないだろう。
ゆっくりと皮を剥くようにショーツを裏返していくと白い谷間の間にピンク色に窄まる一華姉の恥ずかしい後ろの穴が丸見えになった。
「くっこんな屈辱を愚弟ごときに与えられることになるとはな……」
まるでオークを前にした女騎士を彷彿とさせる台詞に愚息ははち切れんばかりだ。
大変気分がいい!
ギリギリまで下げたショーツをそのままにして、白い谷間に手を当てると左右に広げる。呼応するように一華姉の恥ずかしい穴はきゅっと羞恥に耐えるように窄まる。
触れる部位は指以外でも有効であることを証明するのが目的だから、俺の行為もきっと正当化されるに違いない。
そっと顔を近づけて生々しい芳香と甘い汗の匂いがこもる谷間に顔を押し付ける。
「あっ……ひっ」
舌を伸ばしてシワのひとつひとつを確認するようにゆっくりと舐めあげる。
少ししょっぱい。
でも嫌じゃない味だ。
「真二、そこは」
一度顔を離すと、すぐ下の薄い陰毛に彩られた割れ目からたらりと透明な密が垂れて糸になる。青い下着の上に可愛らしい水玉が出来た。クロッチの布程度では吸収できない粘着力らしい。
舌で宥めるように舐めてたまに溢れんばかりに蜜が湧いている割れ目にも伸ばす。さすがにバランス感覚抜群の一華姉でも足がふらついている。
甘酸っぱい一華姉の蜜を舌で掬い取るとピンク色の穴に塗りつける。
「あっ」
ヌメヌメした粘液が舌を滑らせて中に侵入できた。途端に痛いくらいに締め付けられて追い出される。
「うはっ」
安堵の息をあげる一華姉はいつの間にか肩で息をするほど興奮していた。
「中も触るね、一華姉」
「や、やめ」
一華姉の拒絶も空しく指が本来は出す処に飲み込まれる。
「くうぅぅっ」
一華姉の背中が反り返って、プシュっと青い下着の上に水飛沫の跡が着いた。
え?
「いぐぅっ」
ええ!
一華姉が?
俺の指を迎え入れて絶頂した?
びくっびくっと体が小刻みに痙攣している。それでも倒れ込むこともなく膝を着くこともない。
「うはっ」
指を無意識の内に内部で動かすと呼応するように粘膜がうねる。
プシュっと、また、潮を吹く。
「ご、ごめん。一華姉」
一華姉を感じさせたことに関してはガッツポーズで勝鬨を挙げたいくらいに大興奮だけど、妊婦に激しい絶頂はご法度だった。
慌てて指を抜くと、もっと激しく潮を吹いて一華姉は壁にもたれ掛かった。
アナルが性感帯というよりは長時間の愛撫と触れられることのない場所と敏感になった体質が関係しているのか。
「アイテムは……見つからなかったみたいです」
「……そうか」
短く答える一華姉が怖い。
「では、次は私の番だな?」
「え?」
一華姉がゆらりと振り返る。
そこには鬼がいた。
「今まで触れられなかったような所まで
たっぷりと探索してやろう!」
ぎゃー。
結局、一華姉に七回も搾り取られた。
妊娠中は生中出しは子宮伸縮が起こるから程々にと注意されていたのに。
最強の姉は妊娠しても健在だった。
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