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第13話 姉妹協力プレイ
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脱出ゲーム攻略の鍵はいくつかある。
タブレットを眺めていて、まず最初に目についたのは簡易コテージだ。
直線距離にして10キロ先にあるとされている帰還条件の何かを見つけるにしても毎回の移動に時間と危険が伴うのは非効率だからな。
おおよそ5キロ地点にコテージを設置して安全面を確保した橋頭堡とする。
タブレットは家以外でも機能することが一華姉の調査で判明しているから問題は無い。
だとすれば、移動が約半分強まで短縮できて、夜はその場所で安全に過ごし、翌日探索を継続できる拠点は必須だろう。
でもお高い。堂々の300ポイント。
だが買えるかどうかなど今は別の話だ。
ポイントさえあればそのコテージで籠城することも可能だ。
俺の性欲が続く限り。
だがそれは、問題が解決できてからになる。
やはり懸念は2点。
モンスターの排除と帰還アイテムの正体。
課題がクリアされない状態で闇雲に行動しても同じ失敗の繰り返しだろう。
まずは、森を徘徊するモンスターの存在だ。
まずは知らなければならない。
モンスターの数と位置は索敵機能のあるタブレットが教えてくれる。
知りたいのは強さだ。こればかりは実際に戦ってみるしかない。
「あの狼さんは大きいもんね」
単一でも敵わないモンスターが数えるのも馬鹿馬鹿しくなる程放たれている事はタブレットで確認することが出来る。本当に高性能なタブレットだ。
少なくともモンスターを排除ができる程度に対策が打てないと、帰還条件である出口そのものを安全に探索することもままならないからな。
その為には武器がいる。スキルというのも必要になるかもしれない。
「うふふー真くんは相変わらず髪サラサラだねー」
華奢なのにむっちりとしたふとももに頭をのせさせて頂いている上に髪を梳くように頭を撫でられているので時折眠気が襲ってきます。
なんという破壊力のある人をダメにする枕なんだ? 芹香さんの膝枕は。
コホン。セルフコントロールだ。
出口となるオブジェクトの正体と言うのがもうひとつの懸念だ。
はっきりと何かと明示されていないから、この方向感覚も距離感も狂わせる森の中からヒントもなしに探し出すなど不可能に近いかもしれない。
いや普通に至難だろう。
ダメだ、思考が鈍る。
折角休息日という名の脱出ゲーム攻略会議の最中だというのに不甲斐ない。
「うふふ。かたぁい。それに、とっても元気だ」
だがそれも仕方が無い。
下半身は器用にペニスだけが取り出された状態で、芹香さんの細い指が絡み付いて上下に動き刺激が腰を震わせているのだ。
そもそもどうしてこうなったかというと詩のせいだ。
いや、おかげかな?
たまっていた洗濯物が積まれたベッドで畳むのを手伝っていた詩がバスタオルに埋もれるように寝てしまうと、芹香さんは「あらら、しょうがないなぁ」と呆れていた。
手伝っていた俺も詩の睡眠波動に揺らされる。人が隣で寝ているだけで眠気というのは感染するものだ。
胎児のように丸くなって眠る詩の重ねられた足の間に見える、しましま柄のショーツのクロッチ部分がぷっくりとふくらんでいて、とても卑猥だった。
よく見ると、うっすらとシミがついているのがさらに卑猥だ。
「ダメだよ、女の子の無防備な下着姿を盗み見るとか。あーでも興奮しちゃったんだね」
膨らんだ股間を赤い顔でチラ見される。恥ずかしい。
芹香さんは優しく笑い、「ほらほら、真くんも無理しないで寝ていいよ。あ、そう言えば一華先輩の足を見てたけど、膝枕思い出しちゃったの?」と、ぽむぽむと横座りの膝を叩いた。
幼少の頃から付き合いのある芹香さんだ。
俺が昔、一華姉の膝枕がお気に入りだったこともバレバレ。
膝枕で休憩というご褒美のために鍛練を頑張った経緯もある。
「ほら、おいで。芹香お姉ちゃんの膝枕」
長目のスカートをまくって白い太ももをむき出しにされて思わず凝視する。
下着まで見えそうな大胆な行為にふわりと漂う良い匂い。
「あはは、遠慮ないなぁ」
気恥ずかしさはあるが未体験の膝枕に心はうずうずとした。勧められるままに甘えると芹香さんは髪を優しく撫で始めた。
なんというフィット感。柔らかくて温かい極上の枕だ。
間違いなく膝枕リストの俺を唸らせる一品です。
「この脱出ゲームの鍵はいくつかある」
照れ隠しに語り始めた俺をうんうんとにっこりと笑った芹香さんが迎えてくれた。まんま大好きなお姉ちゃんに自分の夢を自慢げに語り始める幼子のようだった。恥ずかしい。だが構うものか。
たった二人の作戦会議だったとしても。
一方的に俺が語って芹香さんが頷くだけだとしても、この小さな一歩は脱出ゲーム攻略の大きな一歩となるに違いない。
一華姉と芹香さんの出した奇跡のやる気を無駄にしてはならない。
次があるとか思う時点で負けている。
だというのに、俺の思考の何割かは詩の肢体と芹香さんのふとももの感触で占有されて、ペニスははち切れんばかりだ。申し訳ない。
「んー。こんなに固くさせたのは詩だから、誘惑じゃないよね? うん。妹の不始末は姉である私が取るね」
するすると器用に芹香さんはあっという間に屹立するペニスを取り出した。
え?
「ちょ、芹香さんさすがにそれは不味い」
生きるために殺すことは仕方が無い。
だけど楽しむために殺すなど言語道断。
何故か格言を思い出してしまった。混乱している。
つまり、必要も無いのに義姉との性的接触は慎むべきでは?
「これは詩が下着で真くんを誘惑したんだからセーフだよ?」
いえ姉上、一華姉印のルールの話ではなくて倫理のお話です。
あっという間に絡められた指が敏感な部分を的確に擦り上げて、そんな思いも吹っ飛んでしまう。
エロが通れば道理も引っ込むんだな。軽い奴だな道理。
それにしても手慣れている。
「ち、違うの。手先が器用なだけだからね?」
何も言ってないのにあたふたとテンパる姿が可愛い。
「うふふ、もうこんなに出てきたよ」
にちゃりと音がする。
先走りを上手く指に絡ませて、潤滑油にして芹香さんはペニスをリズミカルに扱く。
「出口の正体は……なんだろう」
「んーなんだろうね」
くちゅりくちゅり。
「見ただけで分かるような物をあからさまに強いモンスターに守らせているとかならポイントを貯めて力押しでなんとかなる筈」
「うんうん。真くんなら大丈夫」
しゅっしゅっ。
「一見しただけでは気付かないように擬態していると厄介だ。ノーヒントじゃ見付けるのは無理」
「そうだよねぇ」
クニュクニュ。
先っぽを手で包まれて得も言われぬ快感に腰が震えた。
あ、これがいいんだ? と芹香さんがうっとりと微笑む。
「最悪……動いている……とかは、考え過ぎなのか」
「そうだよ、もっと気楽になって良いんだよ? あら、どうしたの? 眠いの?」
動きが止まって黙り込んだ俺を芹香さんが覗き込む。
「あっ芹香さんっ、出る!」
「え? あらあら」
ペニスが刺激に耐えきれずにどびゅると白い噴水を上げてしまった。
もちろん芹香さんは慌てることなくさらに気持ち良く出しきるまで手を動かせてくれる。
兄貴に申し訳ないけどペニスはせがむように震えた。
手が汚れるのも気にせずに芹香さんは脈打つペニスを握る手を動かす。
余裕の表情だけど頬が赤いし目が潤んでいる。芹香さんも興奮しているんだろうか?
それから芹香さんは、出しきったのを確認して止めた汚液にまみれた手を俺に見せて困ったように笑った。
「もう……ダメじゃない、真くん。気持ちよくなってくれるのは良いんだけど、出そうな時はちゃんと言ってね? 服が汚れちゃうでしょ?」
自分の手が汚れる事はいいんだ。
悪戯をした弟をメッと叱る姉の口調だった。
手に着いた白い欲望の塊を見てうふふーと微笑む芹香さんは手元においてあったボックステイッシュから取り出したもので手を清める。
「すっごい。全然垂れないよ、濃いのが出たんだね」
「……ごめんなさい、もう許して」
色々な羞恥心で泣いちゃいそうです。
「謝る事なんて何処にも無いよ?」
だが、なんだか良く現実を認識できなくて呆けてしまう。
僅か数分。そう、数分だ。
ボクシングの試合で開始早々ワンパンで沈んだチャレンジャーのような不名誉な寂寥感。
まさか、暴発してしまうなんて思わなかった。
何者なんだろう、うちの義姉は。
男を狂わす性技を身に付けたサキュバスなのかと疑ってしまう。
「もったいないなぁ」
主婦の鑑のような台詞を口にする。
確かに、どうせ射精するならポイントに繋がるようにしないと。
若さに任せても出せる量には限度があるのだ。
今回は初めての1ポイント。
「ほら、休息日なんだからリラックスしよう。難しいことは考えないで」
だけど芹香さん、脱出しないとこの生殺しな状態がずっと続くんですよ?
兄を裏切らせる行為で、兄を悲しませる結果を招いてしまう。
「うふふー。その時は真くんに貰ってもらうから大丈夫。レビレート婚なんてそんなに珍しいことじゃないんだから」
兄弟逆縁婚。
兄が存命の内に? 兄の気持ちを考えると胸が張り裂けちゃいます。
「もう、冗談よ。ほら、落ち着いて。あ、そうだ」
マッチポンプ感が凄いけど芹香さんにぎゅっと抱きしめられてざわめいた心は急速に回復する。昔から一華姉に叱られる度に抱きしめて慰めてくれた実績は無視できない刷り込みだった。
何故か芹香さんはブラウスのボタンを外し始める。
それから白い光沢のあるスクエアネックのキャミソールを躊躇いもなくベロンとまくると、しっかりと布を盛り上げていたおっぱいを出して、俺の顔に当ててくる。
母性の象徴が突然出現して息を飲む。下から見るおっぱいの弧を描いたラインが艶めかしい。さすがに王女クラス。
「ちょ、芹香さん」
「ん? なーに?」
芹香さんの甘い汗の臭いにどこか懐かしい母乳のような香りが漂う。
頬やおでこに触れるしっとりと湿ったモチモチしたおっぱいが心地いい。
「心音は心を落ち着かせるんだよ」
いえ生おっぱいに触れたりしたら俺の心音の方が大きくなって聞えないし、男子高校生だと逆に心が騒ぎます。
さすが天然。この義姉は俺を高校生だと認識していないのかもしれない。
数々のいやらしい性的な接触も弟を慈しむような気分なのだろうか?
兄貴がいるのにこの垣根の低さの正体が正直疑問だったが氷解した気がする。
張りのあるおっぱいの頂きにある赤褐色の乳輪と乳頭はふにゃっと鎮座している。尖って固くなったりしていない分、強烈な母性を感じて心音が速まって苦しいです。
つまりノーブラだったのか。きっちりとした芹香さんにしては珍しいな。
やはり仮初めとはいえ休日というのは心を解放するらしい。
「うふふーもう立ってきたね。よしよし」
頭を撫でるように元気を取り戻したペニスの先端が刺激された。
「今度は出す前に言うんだよ?」
「え? ……はい」
まだ続きがあるらしい。
丸いおっぱいの谷間からにこにこと笑う芹香さんが見える。なんという至福。
柔らかく包まれたペニスがしゅっしゅっとリズミカルに動き出す。
無意識に手は芹香さんのおっぱいに向かう。
柔らかくて弾力があって。何の感触でもない、おっぱいの感触だ。指が埋もれるけど張りがある。
「甘えん坊だね」
触れている内に次第に細く固くなった乳首を指でこりこりすると「んふー」と気持ち良さそうに甘く鼻を鳴らす。
「……あら、起きたの詩」
「そんな声出されて、匂いさせられたら嫌でも目が覚めるっての」
下着姿の詩が姉を睨み付けながらにじりよってきた。
「なあに? 怖い顔して」
「無駄撃ち禁止」
つまりこれは脱出ゲームを有利にするポイント目的の行為ではなく、行き過ぎた姉弟のスキンシップだと言いたいらしい。
「油断も隙もないんだから」
「今日は休息日だよ? 真くんに射精の義務はありません」
従って無駄撃ちとは言えなくもない。
詩は不機嫌そうに唇を尖らせた。
そのまま俺の体に突進すると、ベタベタしたペニスに鼻を寄せる。
「すご、いやらしい匂い」
「お、おい、詩?」
「真二くんが無駄撃ちした罰」
無駄撃ちと言い張ることにしたらしい。
ペニスをペロリと赤い舌で舐めあげられる。
びっくりしたようにペニスがひくひくと暴れた。
「ちょ逃げんな、女子高生がお口でお掃除してあげるってのに」
淫靡な状況にあてられたように詩の顔が赤い。寝惚けてるのか?
芹香さんは一瞬目を丸くした。でもそれはすぐに細められて妹を見る目になる。
必死な詩に比べて落ち着いた芹香さんはさらにおっぱいを押し付けてきた。
「お姉ちゃんは、もっと真人さんに申し訳ないと思いなさいよ。弟のチンポに悪戯なんかして恥ずかしくないの? おっぽいほおりだして」
「だってこれは真くんを慰めているだけだもの」
昔から私の役目だよ? 得意げな顔が可愛い。
たしかにそうだけど芹香さん、慰めるの意味が多分昔とは違うと思う。
「この淫乱浮気妻」
「おい詩、言い過ぎだって」
「いいの、ほら見なさいあの喜んでる顔。お姉ちゃんは弟と浮気して寝取られて喜ぶ変態さんなのよ、だから真二くんが申し訳ないなんて思わなくてもいい」
「違うもん」
まったく冗談は下着姿だけにしろよ。こんなに清楚の塊を削り出したら現れたような芹香さんがそんなド変態なわけないだろうが。
「んー、なんれ、あんたは、そうなのよっ、んー」
いつの間にかペニスは詩の口に含まれていた。喋るな行儀悪いな。
ぐぽっぐぽっとペニスに吸い付いて甘く鼻を鳴らす。
「ぷはっ、生臭っ。なんか苦いし。これは罰なんだからね? 無駄撃ちして……私に隠れてお姉ちゃんとイチャイチャして……親友の彼女にフェラさせて、友也くんに心の中で謝りながら気持ちよくなりなさい。でも出しちゃダメだよ。罰なんだから」
なにその厳罰化。なにこのサイコパス。
健康を疑うような熱い口の中は寝起きだからだろうか?
唾液たっぷりの詩はペニスを含ませて凹ませた頬で時々顔を歪める。
苦い精液の味に触れたり、加減が分からずに喉奥を突いたりしているのだろう。
下着姿の女子高生が苦しげな顔で股間に顔を埋めている光景をおっぱいに顔を埋めながらの観察。なにこの充実した休日。
拙い詩のフェラに絶妙の芹香さんの手コキが加わり姉妹協力プレイでペニスはあっという間に上り詰めた。
え、2回目なのにもう? と芹香さんの驚いた顔が悲しい。
自信をなくす速度だった。
「なんでっ、ごほっ、きゃっ、出すのよっ。やだっ顔に……もうっ、この節操なし! 罰だっていってるでしょ!」
口の端から精液を溢れさせた詩の顔に照準を会わせたように芹香さんの手コキが続く。どくどくと迸る粘液を次々と顔に浴びて詩は顔をしかめていた。
折角与えられた貴重な時間は桃色に染められてあっという間に流れていった。
この世界でも休日というのは時間が短く感じるらしい。
くそ。腹立たしい。
だが本当に腹立たしいことはその後に起こった。
音もなく壁が左右に割れて一華姉が姿を見せる。
姿が見えないからまた周囲の探索に精を出しているんだなと呑気に構えていた自分が許せない。
一華姉は青ざめた顔で片膝をつく。
あの一華姉が? 目を疑う。短い人生の中で一華姉が膝を折る姿なんて初めて見たのだから仕方が無いだろう?
一華姉は、だらりと垂れ下がった左腕の肩辺りを右手で押さえていた。
「い、一華姉?」
「うむ。不覚を取った」
目の前が真っ暗になった気がした。
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