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第4話 副担任女教師で童貞喪失
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1ポイントが消費されて、簡易トイレを手に入れた。
レジャーや災害時に使用するトイレには強力凝固剤と消臭剤がセットになっているので色々安心らしい。
「どうした真二、浮かない顔だな」
「予想していた展開と違うからちょっと」
一華姉が首を傾げている。
「ふむ。確かに我々の目的は出口を見付けてここから脱出をすることだ。直接的な武器を手に入れることが手っ取り早いとの考えは分かる」
「だったら」
「だがこの拠点となる家を見ろ」
白い壁に囲まれたただっ広い白い家を見回す。
「見たとおり何もない。当然トイレもない。しかも外はいつ襲いかかってくるか分からないモンスターがいる。用を足す度に護衛をつけて命を掛けるなど続けてみろ、出る物が出なくなって近い内に病気になる。かといって室内を汚すわけにはいかん」
分かるな? と目で訴えられる。
伝染病の類いも怖いが即物的に臭いが漂う事になる。
「回り道のように感じるかも知れないが、私を信じろ真二。お前の出したものを無駄にはしない」
一華姉に真剣な表情で、顔が赤くなるようなことを言われて一時退散する。
絶対わざと口にしたな。
ちなみに残り1ポイントは40リットルの水に交換された。
生きるためには欠かせない物だから仕方が無い。
「出来れば衝立もほしいです、一華先生」
出来るだけ部屋の隅の方に設置されたトイレだが、遮る物が何も無い状態は変わらない。女子のトイレを覗く趣味は無いが緊張する。誰かが使用する場合は目と耳を閉じてねと芹香さんにお願いされた。ああ生々しい。
タブレットで扱われている商品と交換ポイントのレートから算出すると、どうやら1ポイントは5000円相当らしい。あくまでも目安だが。
つまりセックス1回で50000円。
高いか安いか妥当かと考えていると「安い」と詩が呆れた顔で答えた。
関係を持った後の人間関係のことを考えれば安い。更に問題がある。
「一華先生、本気なの?」
「うむ。本気だ」
「だって避妊具もなしにセックスして中に出しちゃったら、子供ができちゃうかも知れないんだよ?」
企画した奴の意図が見える。
望まない相手との望まないセックスで子供を妊娠してしまう危険性があるのだ。一発50000円では安いと言わざるを得ない。
「だが、このままでは明日食べるものも無いぞ?」
「だから、私が提案したアイデアで乗り切れば」
「交代交代で口を使う、か」
声おっきいよ先生とチラチラと詩が俺の視線を気にしている。
憚るような内容を想像してしまう。
芹香さんの口と詩の口にも、さっきと同じように。
顔が赤くなって、気付いた詩が非難するように睨んできた。
真面目な顔をしている一華姉にその類いのデリカシーを期待しても無駄みたいだぞ。
「だが、真二は1日に3回しか出せない。食事に1日3ポイントを必要となる現状では余分は3ポイントだ。攻略に必要と思われる最低限の武器を手に入れるだけでも7日はかかる」
武器という物は予想以上に高い。
主催者側の意図もあるが、元の世界では公に販売されるような類いの物ではないので値段もそれなりなのだろう。細いナイフや調理用の包丁なら手に入るが、武器としてはやはり心許ない。
「もちろん食事だけでは無く様々な物が必要となるので、その日数が伸びても短くなることは無い。しかもそれで手に入る武器は一人分だ」
単純計算で全員分の武器を用意するだけで1月はかかる。
その間も生きていくために必要な物を買い足して生活をしなければならない。
男子では思いもつかない物もいるだろう。
しかも武器を手に入れたからと言って強くなれるわけではない。
防具がいるかも知れないし、武器の予備もいる。スキル的な物もいる。
「真二くんは一華先生の弟なんだよ?」
「何、見も知らない行きずりの男と褥を共にするのと比べればマシな部類だ」
確かに、この場にいたのが俺で良かった。
止むを得ず、姉と義姉が別の男に抱かれるなんて想像したくない。
「旦那さんを裏切っちゃうの?」
「不貞を働くくらいなら死ねと? アナクロな。生きるために体を他の男に許したことが責められ死んでくれた方が良かったと出迎えるパートナーと詩はその先付き合っていけるのか?」
「それは……」
「一華姉、その極論を16年しか生きていない詩にぶつけてしまうのはどうかと思うんだけど」
「ふむ。そうか」
「そうですよ、先輩」
「言い過ぎたようだな。詩、お前は未経験だと聞いているから無理強いはしないぞ?」
「わーわーわー! 一華先生やーめーてー」
あわあわと詩が手を大きく振って誤魔化すように大声を上げる。
下着姿を晒すことは恥ずかしくないのに性体験の有無を聞かれるのは恥ずかしいのか、いまいち基準が分からない奴だ。
しかしそうか。詩は処女なのか。
「何か文句あるの?」
赤い顔で強く睨まれたのでそっと目を逸らしておく。
陽が暮れると森は闇に包まれた。
不思議なことに家は電灯も無いのにほんのりと白く明かりが点っている。
よく見える為の配慮ですか? と疑ってしまう。ピーピングトムめ。
暗闇になるよりはまだマシだと割り切っておこう。
「始めるぞ、真二」
下だけを脱がされた状態で白い床に仰向けで寝かされた俺を一華姉が見下ろしている。さすがに顔に緊張が見える。弟相手にセックスを決めるのだから仕方が無い。
「お姉さんが相手でもしっかりと準備しちゃうんだね真二くんの節操なしは」
何故か近くに詩がいる。
何もない箱のような室内だから隠すような物はない。
トイレ事情と同じだ。
「ふーんだ。どうせどこにいても聞えてくるんだから後学のためよ」
「詩、はしたないよ」
赤い顔をして妹を窘めているが、芹香さんもしっかりと見るつもりらしいので説得力皆無だった。
呆れた様子で二人を眺める一華姉は、ためらいながらもスカートを床に落とす。
薄暗い中に唐突に現れる姉の脚に目が奪われた。
1日むき出しだった詩の足はいい加減見慣れたというのに、やはり隠されていた物が見えるというのはひと味違う。チラリズムも大事だけど、まずは隠さなければ覗きたいとも思わない、人の業は深いな。
「何、悟りを開いたような顔で一華先生の足をガン見してんのよ!」
いやそこで詩が怒るのも筋違いだろ。
一華姉は黒シャツ一枚のあられもない姿で立っている。
匂い立つ色気が半端ない。
どうしてこの女性は俺の姉なのだろう。
「シャワーも浴びていない体だからあまり匂いを嗅いだりするのではないぞ? あと、触るのもダメだ。ああ、真二は胸が好きなのだったな」
黒シャツのボタンを上から外すと黒い下着に包まれた巨乳を晒す。
白と黒のコントラストが更にペニスに活力を与えた。
「一華先生、そんなサービスしなくても真二くんはもうやる気満々」
「弟の門出だぞ? 姉としては最大限花を添えてやりたいのだ」
何故かご機嫌斜めの詩を出来の悪い妹を窘めるように言い含めてから、一華姉は俺に跨がった。
「うわ、エッロ。まるで女郎蜘蛛みたい」
芹香さんはもう過呼吸で倒れそうなくらい興奮している。
「すまんな真二。だがこれも生きるためだ。初めてが実の姉で申し訳ないが、それは真二がチンタラしていたせいだ。恨み言は自分に向けろ」
スカートと下着を脱ぐ時はさすがに恥ずかしそうにしていたが、いざ開始されれば一華姉は一華姉だった。
楚々と茂る陰りを隠そうともせずに長い足を折りたたんだM字開脚の体勢で天を向くペニスに割れ目を擦り付ける。
ぬるぬるとした感触が敏感な先端をくすぐった。
にちゃりと卑猥な音がする。
初体験の期待に息が上がり動悸が激しくなる。
衝立が欲しいと本気で思う。
この状況でよくぞ勢いよく固くなったものだな。
ぐにゅうと締め付けのある柔らかな肉感がペニスに伝わってくる。
これが包み込んでくるのか。とても耐えきれる自信がないんだけど。
一華姉のペースで腰が落とされる。
首が痛くなるくらい持ち上げて、一華姉の穴に入るペニスを見つめた。
にゅるりと先端が飲み込まれる。
引きつるような痛みと快感。
そして、熱い。
「んんっ」
ゆっくりとペニスは一華姉の中に埋没していく。
途中ヒダが引っかかり限界が来ると甘噛みするように擦り上げる。
それが何度も何度も続き震えるような快感に歯を食いしばって耐えていると、ついに一華姉と股間がぴたりと重なった。
「ふふ。愚弟ながら見事だ。男になったな、真二」
良く解らない褒め方をされてようやく息を吐くことが出来た。
一華姉の中に入っている。
どくどくと緩やかに締め付けてくる肉の壁の熱さを感じる。
童貞卒業。実の姉で。
その後のことは良く覚えていない。
では動くぞと一華姉が宣言してスパイダー騎乗位で腰を上下に振る動きに合わせて無我夢中で腰を突き上げた記憶だけだ。
後で聞いた話では、三回中で出してペニスが力なく押し出されるまで、女子のように声を上げていたらしい。
セックスって凄い。女性の体って本当に凄い。
「あの一華先輩……その、気にするわけじゃないですけど、その、念の為といいますか……衛生上」
「ああ、分かっている」
一華姉と芹香さんのやりとりが聞えて目を覚ます。
眠っていたらしい。
「ん? 起きたのか真二、では、ついてこい」
腕を引っ張られて起こされる。
壁際にはシャワーユニットが現れていた。
畳半畳程度の大きさで、何故か透明なガラス戸だから中は丸見え。
黒シャツを引っかけただけの扇情的な格好で一華姉がシャワーのコックを捻るとお湯が勢いよく流れ始めて、ガラス戸は途端に曇った。
「ポイントで?」
「そうだ。この先セックスを続けるなら衛生面を軽視するわけにはいかないからな。女子としては気になるところだ」
シャワーユニット10ポイントと中水道の水と温水を作る電気代を先払いで2ポイント使用。約1月は使えるらしい。
「狭いが一緒に入るぞ、お湯がもったいないからな。久しぶりに体を洗ってやろう」
躊躇もなくシャツを脱いだ一華姉は抜群のスタイルを見せつけて微笑んでいる。弾んでいる圧倒的なおっぱいを凝視してしまう。
「何だ? 1日に3回が限度じゃなかったのか? もう4度も出したというのに呆れた奴だ」
元気になった股間を見て一華姉は眉をひそめる。
一華姉の内ももにつつっと白い粘液が垂れるのが見えて、ペニスがぐいっと持ち上がった。
「まったく……仕方の無い奴だ」
シャワーユニットの扉が閉められると、一華姉の声が反響した。少し弾むような声だった。
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