【R18】貧乳の国、豊胸の森

あらいん

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第6話 おっぱいの養分

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 006

「少年は、この豆が好きなのか? 食事の際には必ず出てくるようだが」

 ディアナは木製のスプーンでたっぷりの豆をすくって口の中に放り込む。

 もぐもぐと頬張る食べっぷりが子供っぽくて美貌とのギャップで可愛いけれど、ぷりぷりと動く艶やかな赤い唇は、夜になる度に淫らに割れて卑猥に貪りついてくる魔性の入口だから複雑だった。

 旅を始めて2週間。
 受付嬢の呪いの言葉にあてられたディアナは連日連夜、魅惑の唇とねっとりとした口内粘膜を恥ずかしげもなく活用して僕の欲望を刈り取ってくる。

 男の精液にオッパイを成長させる素が含まれていると信じ切っている。

 あれは受付嬢の冗談で迷信だと何度説明しても聞く耳を持たない。
 溺れる者は藁をも掴むの精神だった。

 さすがに外で咥えるほど理性を失っていないから、野営をしようと口にしなくなったのは怪我の功名だったけど、副産物として未だディアナとの関係は一線は超えていない。

 本気で無垢な童貞から絞り出す精液しか胸の発育に効果がないと信じているらしい。

「豊胸の森についたあとは私の身体を一生好きに扱ってもらって構わない、だから後生だ、少年、精液を飲ませて欲しい!」

 土下座をする勢いでくらくらとするようなエロい懇願をされたので、棚ぼたで一生物のおっぱい観賞奴隷をゲットした! なんて嬉々として承諾したのは失敗だった。

 日に日にエッチな技術は上がり快楽に翻弄されて、唇を意識してしまう程度に魅了され、予想通り籠絡されている。

 夜伽と言ってもセックスが目的ではなかったから、神聖な胸の成長を愛でるという秘めたる欲望は叶えられているので文句は言わない。

 言わないけど、お預けを食らうと反発心が芽生えて手に入れたくなる年頃なので、色々と気持ちを持て余す何日かだった。

 おのれ、受付嬢め。手の込んだ嫌がらせをして陰でほくそ笑んでる姿が想像できて腹立たしい。

「これはなんという豆なのだ? 少年」

 街道から少し外れた森の中。
 大きめの木の下に2人で座って昼食タイムの真っ最中。
 木漏れ日が降り注ぎディアナの見事な金髪がキラキラと輝いている。

 再三口にした背筋を伸ばせというお小言の効果がようやく出てきたのか、姿勢も良くなっているから、まるで絵画のワンシーンに溶け込んだような美しさだ。

「それは、大豆」

 鉄分と大豆イソフラボンを同時に摂れる優れもの。
 豆腐は存在しない異世界だけど大豆は安価に手にはいるのでなによりです。

「覚えておこう」

 是非そうして欲しい。
 おっぱいの成長に欠かせないのは血流とタンパク質。随分改善されてきたけれど、ディアナの生活態度では不足しがちな女性ホルモンを補う成分は必須だから大豆はとっても重宝している。

 リンパの流れの促進は毎晩の脇の下マッサージで大丈夫だけれど、やっぱり食事療法の方が断然効果が高いからね。

「栄養たっぷりだから、しっかり食べて」
「うむ。美味いからいくらでも食べられるな」

 気にいってもらってなによりです。

「しかし……旅に出てからの方が食事事情が良くなったというのも皮肉なものだな」

 普段どんな食生活をしているんだよ。
 昼食の習慣のないこの世界の常識をさっさと打ち破り、旅の道中では1日3食を心掛けている。
 とにかくこの世界の住人は食に関する興味が薄すぎる。

「体の調子も人生で一番いいくらいだ」

 飢えを満たすだけの食事ではなくて、上を目指した食事だからね。

「あとは……腹ごなしの素振りくらいは許してほしいものだ。このままでは国に帰る頃には、腕が錆びついてしまう……」

 筋トレは女性らしいボディラインの損失だから剣の修行はほどほどにしてもらっている。
 徐々に効果は表れるだろうけど、まだまだまろやかさがないスレンダー体型だった。

「ディアナはどうしてそこまで訓練をするの?」

 オーバートレーニング気味のディアナの鬼気迫る修練は、武術大会の全国制覇でも狙っているのかという過酷さだった。そんなものはないんだけど。

「言ったであろう、女として生きていくには……身を立てるには男以上に努力を重ねねばならぬのだ」

 努力の方向を完全に見誤っているポンコツ発言だった。
 男以上に努力をしたからと言って男になれるわけでもないし、ナイスバディな女からはむしろ遠くなる。

 過渡な運動と男性ホルモンの話を遠回しにしたけれど、医学的な教養が無いからむしろ怪しげな話で言いくるめられると勘違いをされてしまった。苦い記憶だ。

 むしろ、怪異譚のようなお伽噺にまとめた方が良かったのかもしれない。豊胸の森なんて目指しているのだから、案外簡単に丸め込めたかも。後悔も後の祭りなんだけど。

 いやいや、豊胸の森を目指さなくても胸を大きくする方法があるじゃんと、気づかれてしまったらご破算! 注意しよう。

「すまない……指示に従わないわけではないから、そんな悲しそうな顔をするのは止めてほしい」

 自分の不甲斐なさに反省をしていたら勝手に解釈を捻じ曲げて、しゅんとディアナは項垂れてしまう。
 沈黙こそ雄弁なのです。

「そろそろ出発しよう、日が暮れる前に街に戻りたい」
「そうだな」

 あと1日で西の端の町に着く。そうすれば南下がはじまり少しずつ寒くなり始めた気候も穏やかになる筈だ。寒さはおっぱいの天敵だから冬の到来は少しだけ足を鈍らせて欲しいものです。

 温泉に魚! 実に楽しみ!
 だけど、その前に一仕事。

「ニワトリといったか……」
「うん」
「その、鳥のくせに飛べないという今回の獲物はそんなに貴重なものなのか?」
「多分、それほどじゃないと思うけど」

 元いた世界ではありふれた庶民の味方だったけどね。卵とか。

「鳥というのはああ見えて臆病ですばしこくて中々狩れないのだがな、それを差し引いても――」

 この世界の雑多な鶏が軍鶏みたいに凶暴な性格をしていないことを祈りたい。
 鶏事情は知らないけれど、珍獣という程のものじゃないと思う。

「指名依頼を出さねばならないようなものなのか?」

 ないだろうね。
 旅の足を止めてまで、鶏を狩りに来てるには理由わけがある。
 もちろん、あの性悪女の差し金だ。

 *

 少しだけ前のことだ。

「遅いですよぉ、ケイスくん、待ちくたびれちゃったじゃないですかぁ」

 着いたばかりの街の冒険者ギルドを尋ねると、ブルネットの髪を輝かせた受付嬢が我が物顔でカウンターを牛耳って寛いでいた。
 こんな女にカウンターを乗っ取られて冒険者ギルドの職員ってプライドはないのかな?

 2週間ぶりの再開だった。
 もう、驚かない、驚かないぞ。

 昨日まで立ち寄った小さな町や村で受付嬢と顔を合わすことがなかった理由は、僕の稚拙な推理力でも看破できる。それは、冒険者ギルドがなかったから。

 いま受付嬢がにこにこと笑っているのは、ここが冒険者ギルドだから。
 やっぱり先回りしてギルドで待ち伏せという大幹部の娘パワーを利用したストーカー行為だ。間違いない。

 何が目的なのか問い詰めてみたいけど、「ケイスくんは、お姉さんのことが気になっちゃうんですねぇ」なんて都合良く解釈されるのが目に見えているから、いっそ逆張りに徹しよう。

「遅くなって悪かったよ」
「……あら、調子が狂いますねぇ」

 僕の調子も狂いっぱなしだよ。でも一本取れたから大変気分が良い。

「うふふ、その青臭いお顔は未だ童貞野郎のご様子ですねぇ」

 ジロジロと不躾に眺めたと思ったら顔を綻ばせて目を細め、綺麗な唇から毒を吐く。
 童貞って、顔に出るものなんだ!?
 すぐに一本は取り返された。

「……やはり胸の立派な女は、なんでもお見通しなのだな」

 ディアナが明後日の方向に感心していて脱力する。
 胸の大きい女は栄養が胸に回っているからバカだというのが相場なのに、胸の重さだけ価値がある異世界はひと味違う。

 前回と違い、首までしっかりとボタンを止めた清楚な白いシャツを着ているけれど、サイズが明らかに合っていないから巨乳の圧で胸のボタンが弾け飛びそう。

 身体に密着する布地だからエロく盛り上がったおっぱいラインも丸わかりで、胸元には隙間ができて白い肌とか黒い下着がチラチラと見えている。ビバ! おっぱい!

「胸ばっかり見てますねぇ、やっぱり童貞です」

 は! とんだ誤解だよ。
 胸ばかりに目が行くのは、おっぱい信仰の表れで童貞はまったくもって関係ない。その証拠に、例え童貞を卒業しても、僕はおっぱいを凝視することを卒業しない!

 大体、僕が童貞なのは半分は意気地がないからだけど、残りの半分は受付嬢の悪質な誇大広告のせいだから! 然るべきところに密告したい心境だから!

 いや、もう何も言うまい。

「それで受付嬢、なにか割のいい仕事はあるの?」
「指名依頼がはいっていますね」
「は? 指名依頼!?」

 思わずオウム返しを大声でしてしまい、人が少ないというのにギルド内がざわめいた。
 指名依頼というのは初めての経験だけど、そうお目にかかれるものじゃないみたい。

 ディアナの美貌で悪目立ちは必至だから注目を浴びるのは避けたいのに。
 もう驚かない。驚かないぞ。

 というか一応冒険者ギルドに所属する身とはいえ、ふらりと訪れた名前もうろ覚えの町で、名前も知られていない僕に指名依頼が入るって、もうこれ縁故でやらせで受付嬢の贔屓な職権乱用だよね。

「この町の北にある森でニワトリを手に入れて来てください」

 それ本当に指名依頼の必要ある?
 というか、この世界にも鶏っているんだな。

 *

 おっぱいの養分と言えば、三大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質。あとビタミン。
 この世界だとパンと肉。ビタミンは野菜と果実で補うとして、ビタミンB6が懸念材料なんだよね。女性らしいしなやかな筋肉に必須だから。

 この世界の漁業レベルがどれくらいなのか知っているので、マグロやカツオの類はそうそう手に入らない。

 受付嬢の指名依頼は渡りに船だ。
 鶏のレバーはたっぷりビタミンB6が含まれているからね。

 鳥のレバーの話を覚えていた受付嬢のナイスアシストに不本意ながら乾杯したい。色々と完敗していることは棚に上げよう。

「む、少年、あれではないか?」

 北の森を散策している内に少し開けた場所があり、数羽の鶏がのんきにコッコと泣きながら地面を突いていた。
 うん。あれは鶏だ。大人しそうで良かった。良かったけど……これ、もしかして。

「間抜けそうな鳥だ。よし、私に任せるがいい、腹ごなしに一狩りしよう」
「あ、ちょっと待ってディアナ」

 腰を落として突進しようとするディアナを止めていると、木陰から男が強面で表れて前を遮った。

「おいおい、俺たちのテリトリーに勝手にはいってきて何の用だ? はっ! それも美女の手土産つきとは恐れ入るね」

 ガラの悪い髭面男は卑しそうな笑みを浮かべて僕を見て、それからディアナにいらやしそうな目線を送った。

 少し町から外れたらこれだ。

 見た目はエルフの美貌を持つディアナが同行している時点で、1回くらいはあると想定していた破落戸の襲撃。
 ゾロゾロと部下みたいな男たちがあと3人追加される。
 でも、これは多分……。

「おい! 女1人に男が多数で乱暴狼藉とは、恥を知るがいい」

 はい。勇ましく啖呵を切ったのはディアナさんです。

「勇ましいなお嬢ちゃん、だがそっちにもひ弱な男がいるじゃねえか、あ? もしかしてそっちのチビも女なのか?」

 いえ、男です。というか、ディアナさん、ちょっと話が。

「ふん、私を見くびってもらっては困るな、いいのかお前ら? 私の相手をすると後悔することになるのだぞ?」

 一度言ってみたいセリフキタコレ。実力者が口にすると相当格好いい場面ではある。
 金髪を靡かせた不遜な態度のディアナによく似合っているし。

 まあ、護衛対象の女子が僕を背中で守りながら口にしているから、情けないやつだと思われてプライド的に大損害なんだけど。

 小悪党と正義の味方という構図なら期待に胸躍る場面だったんだけど、蓋を開けてみれば事実は正反対だったというオチが予想できるから素直に称賛は送れないよ。

「聞いたかおい、後悔だとよ!」

 うん。この世界の男の感覚だと、ある意味後悔するのは間違いないと思うよ?
 ニヤニヤと笑う男たちと涼しいお顔のディアナでは、会話が奇跡的に噛み合っているけど中身は相当食い違っているから!

「おい、ディアナ落ち着け、まずは話を」
「少年、ここは私に任せるがいい」

 任せておけないから止めてるんだってば。久しぶりに暴れられるとでも思っているのかな?
 緊迫している場面だというのに、いまいち緊張感は湧いてこない。

「ははっ、ガキを始末したあとに可愛がってやるよ!」
「出来るものならやってみるがいい!」

 ぶふっ。
 やめて! もうやめて! 腹筋が崩壊寸前だから!

 武器を構えてじりじりと間合いを詰めてくる男たちにあわせてディアナが抜剣。

 その勢いで留め金が壊れて黒マントが地面にハラリと落ちていく動きに気を取られている内に、すべては終わっていた。

 *

「……なんか、すまねえ」

 髭面の男が顔に口元に手を当てて静かにそう漏らした。
 剣を構えたディアナの前に立つ他の男たちも呆然としている。

 ガラは悪いけど、いい人達らしい。
 みんな、そっとディアナから目を逸らしているから。

 シャツを着ているとはいえ、ない胸は一目瞭然。
 気まずい沈黙が周囲に広がり、我関せずという態度の鶏さんがコケッコとたまに鳴き声を上げていて物悲しさを煽っていた。

「ふ、ふん……だから後悔すると警告したのだ」

 え、自虐で落としちゃうの!? 剣の腕前で後悔させる気満々だったよね!?
 肩ががっくりと落ちて治っていた猫背まで復活している。

 剣を仕舞ったディアナが落ち込んじゃった。
 大丈夫だよ! 胸がなくても尊いからね!

「すいませんお騒がせして、それであの、鶏を3羽程いただきたいんですけど」
「あ? なんだよ、客かよ! 紛らわしいな! まいど!」

 威勢良く髭面の男が破顔する。ああ、やっぱりそうだったか。
 ディアナが物凄い勢いで僕を睨みつけてくる。どういうことだ、少年! そんな心の叫びが群青色の瞳に燃えさかっているのを気付かないふりをしてスルーする。
 かかなくていい恥をかかせたな! そんなふうに目が潤んでいて胸が痛くなってきた。
 僕は一応止めたよ? うん。

 思い出してみれば、受付嬢の指名依頼の内容は「ニワトリを手に入れろ」だった。
 狩ってこいでも盗んでもこいでもなかったな。芸の細かい嫌がらせだ。

 ここは所謂養鶏所。
 つまり簡単なお使いイベントだったのだ。
 大層な指名依頼はあっさりと完了した。

「そんなゴミを持って帰るのか? いや、俺達は売れればいいんだが……」

 鳥のレバーを大量に包んで貰う。温度管理が出来ない異世界だから足の早い内臓関係は食さない、最低でも売り物にしないらしい。

 むしろこっちが本命だからね。もちろん、鶏の肉も大事だけれど。
 さて、あれからしゅんと落ち込んで、沈みっぱなしのディアナを元気づけるために、美味しい料理でも振る舞うとしよう。
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