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第18話 10日目夢の続き もうひとりの彼女

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 ベッドの上で大きく脚を広げたまま、身体をひくつかせている各務を気不味げに見ていた立花は、両手で自分の身体を抱きしめて腰が抜けたみたいに座り込んでいた。

 クラスメイトに口を犯されながら、潮噴きまでしてしまった親友の痴態を目の当たりにして、平気なわけがないか。

「大丈夫? 立花」
「え? ……うん」

 声をかけられるとは思っていなかったのか、目を見開いて僕を見る。
 だけど直ぐに、恥ずかしそうに目を逸らす。

 立花ってどこかちぐはぐだな。

 各務と2人でビッチーズとして綾小路のハーレムメンバーにおさまっている割には、清楚さも兼ね揃えていて恥ずかしがり屋。

 派手さがないけど地味じゃない。

 とはいえ、全裸で各務にまたがったまま狼藉を働いていた僕を直視できなくて当然か。

 不意に下の各務が呻く。
 すぐにちゅるっと言う音がしてペニスに気持ちよさが襲ってきた。

 見ると、だらしなく垂れ下がっていた一物を、いつまでも顔の前に置いていたから勘違いしたのか舌を伸ばして舐めていた。

 シックスナインで口にたっぷりと精液を流し込んだ影響で、呆けたお顔で涎を垂らすみたいに口から精液をこぼした各務を見ているとペニスがムクムクと力を取り戻す。

 立花は顔を赤くして顔を呆けさせていた。

 我慢できなくなった。

「各務、いれていい? いいよね?」
「……え? あっ」

 億劫そうに身体を弛緩させていた各務をベッドの真ん中に移動させると、脚を抱えて正常位で組み伏せる。

「……いま、出したばっかじゃん?」

 ……このサル。各務は呆れた表情でそう呟くと口元を拭った。
 手の甲に付いたべとついた体液が更にエロい。

「……待って、ボクくん。浮気セックスで妊娠しちゃったら大変だよ?」

 今にも合体寸前で、お嬢に手を引っ張られる。
 なんて、おあずけ!?
 というか、妊娠!?

「う、浮……」

 各務は悲壮な表情で絶句する。
 心をハサミでざっくり切ってくるなぁ。
 お嬢は澄ましたお顔だけど、弟と友達の性的な関係にご立腹らしい。

「……外の子は享楽と豊穣と商売の女神様の加護がないんだから、ボクくんの精液まみれのおちん○んなんて、そのまま入れたら妊娠しちゃうよ?」

 妊娠に対する信憑性は如何なものなのか知るよしもないけれど、心情的には確かに怖い。

 今からしようとしているのは子供ができちゃう行為だと再認識。
 高校生が生活能力もない身でクラスメイトを妊娠させてしまうだけでも大問題なのに、彼氏持ちの女子が相手だなんてダブルパンチだ。

 出したばかりだというのに屹立してしまったペニスには、各務の唾液が存分に混じった精液がこびり付いてテラテラと光っていた。

 というか、待って待って! けっして現実逃避をするわけじゃないけれど、聞き逃せないワードが出てきたんだけど!

「避妊の加護なんてあるんだ!」
「……あるよ?」

 コンドームも経口避妊薬もなさそうな医療レベルで客を取る以上、何らかの対策はされていると思っていたけど予想以上のファンタジーなワードに驚嘆する。

 なるほど、丸出し痴女でも崇められるわけだ。
 娼婦の人にとって避妊を可能にしてくれる加護なんて、ほぼ生命線を押さえられているようなものだもんね。
 卑猥でも信仰されて当然か。

「……お姉ちゃんが綺麗にしてあげるから、もうちょっとだけその子を気持ちよくしてあげててね?」

 ベッドに寝かされるとお嬢は慣れた感じでペニスをペロペロと舐め始める。
 各務の唾液なんて気にもしてない。

 くすぐったくて気持ちいい。しつこい女汚れも一発で浄化するような赤い舌が淫靡すぎる。
 ぱくりと咥えられて、しっかりとお口で清められた。

 滾る欲望を持て余して、お嬢に言われたとおりに各務のまだビクついて蜜を滴らせている割れ目に吸い付く。

「あっ、ちょ……くっ……また舐め……もぅっ……」

 お嬢にお口で精液除去作業をしてもらいながら、各務の割れ目を刺激する。
 各務は舌の動きに合わせてビクビクと身体を震わせていた。

「……はい、できたよ」

 口とペニスを唾液の糸で結んだお嬢が妖艶に微笑んでくる。
 赤い唇を舌で舐める仕草にドギマギした。

 お許しがでたので身体を起こして各務に覆いかぶさる。
 散々舌で翻弄されて蕩けたお顔をしていた各務は、目が合うとぷいと顔を逸らせた。

 勢いが削がれた分だけ冷静さが復活しちゃった。
 今更だけど、本当にセックスしちゃっていいのかな?

「……中で出したら殺すからね?」

 入れるのは、いいみたい。

「……あっ」

 ペニスがねとねとした蜜まみれの割れ目に触れると、各務は反射的に手で胸を押してくる。

「……生とか、初めてだから怖いのよ……」

 初めてなんだ!
 綾小路はエチケットを守れるイケメンだったみたい。
 いい話だけど、無慈悲にズブズブとペニスは穴に埋まっていく。

 入り口近くの粘膜が通行止めみたいに強烈に締め付けてくる。だけど、抵抗を嘲笑うようにたっぷり湧き出た潤滑液がペニスの通りをよくしてくれた。

「あっ、くうぅ……」

 吸い付くようにくっついていた粘膜が割広げられて、にゅるりとペニスが各務の中に突き刺さる。
 入って来る所をのぞき込んでみる。ゆっくりと各務の中に埋もれていく。抵抗してくる柔壁にずぬぬと入っていく。

「あっ……あぁ、……あ、あ゛ぁぁぁ……」
「……いれられちゃったね、浮気だね?」

 お嬢が煽る。もう聞こえていない。

「あっ……入ってくる……だめっ、あっ、はいるぅ……生で、入って……」

 熱いひだが絡み付いて、ぷじゅっと中に溜まっていた愛液が下品な音を立てた。
 まるで子供をはらみたがっているようにきゅうっと吸い付いてくる。

「ふ……深い……よ、狭間」

 奥までゆっくりと進めて腰を密着させると各務は白い喉を仰け反らせて、声にならない唸り声を上げた。
 
「すご……ぴったりハマってる」

 我慢出来ずに手を背中に回して抱きついてくる。
 各務は身体中で気持ちの良さを拒絶するように、歯を食いしばってガクガクと痙攣させていた。

「大きさ、そんなに変わんないのに、凄い、中がいっぱい……」

 ぴったりとはまった媚肉に挟まれて一息つく。

「くっ、すご……やっぱり、狭間のって私のおま○こと形、ぴったり……」
「動くよ、各務」

 にちゃりと糸を引くような音がして、引き抜こうとした鞘にはまっていたペニスが全体で擦られる。

「すごっ……ぴったりで、全部こすってくるぅ、ひっ」

 ずんと、力強く突き上げる。
 そのまま腰のストロークを開始すると、各務はぎゅうと抱きついてきた。
 フィットの効果もあるけど各務の中もすごく締め付けてくるから一体感が凄い。

「……っ、……んんっ……」

 あえぎ声を必死に我慢している各務の顔を両手でつかむ。
 半開きの口から漏れ出る甘い声に我慢できずに唇を押しつけた。

「……あ、もう! キスはダメって言ったのに……でもメスの顔だね。もう、浮気じゃないかな?」
「……んな、わけ、ないでしよ、あとで、あっ、お覚えとき、なさいよ」

 ぱちゅん、ぱちゅんと、腰を打ち付ける。

「い、いくっ……また、いくっ……」

 敏感な体はすぐに気持ちよくなり始めた。
 きゅうきゅう締め付けてきて可愛い。

「あっ……いくっ……そ、外に出しなさいよ? ずっと、いってる……」

 ひくひくと体を痙攣させて軽い絶頂を繰り返す。中はうねりまくって桃源郷。
 我慢できずに鏡の身体を抱き締めながら、気持ちよさを噛み締めていた。

「また……いくっ、おちん○ん、ビクビクしてるっ、はあっ、中は……だめ、いくっ!」

 このまま中に出したら、どうなるのかな?

「んっ……な、中はダメ……んはっ、あっ、あッ、中はダメぇ」

 ベッドを軋む音に各務の甘い声が混じる。

「ま、また……いくっ、きもち……い……だめっ、狭間、だめぇ!」

 各務の上にのしかかって、ペニスで膣を突きまくる。
 腰を押し付けて中をぐりぐり押すと「ひぃっ」と顔をのけ反らせる。

「いっくぅぅ……!」

 激しく絶頂する中、ラストスパートで直前でペニスを抜く。

 びゅるりと精液が吹き出して各務のおっぱいまで飛んだ。
 どくんどくんと射精の度に、各務のおなかも下腹部も白く汚していく。

「……中でイった……なんか全然、違うっていうか……ちょっと怖いくらい……気持ちいい……」

 まだ身体をヒクヒクと痙攣させて各務はそのまま目を閉じて寝息を立て始めた。

 *

 立花は赤い顔で腰を抜かしたみたいに座り込んでいた。
 自分がレイプでもされたみたいに目は虚ろだった。

「……んー、じゃあ、そっちの子、綺麗にしてあげてくれるかな?」

 え? お嬢……どういうつもり?
 各務は気を失うみたいに眠っているから止める人はいない。

 立花が、ノロノロとたちあがって微妙に目をそらせながら近づいてくる。
 ボクが吐き出した精液で汚された親友の肌を痛々しい目で眺めている。

 立花がポケットから取り出した白いハンカチを見てお嬢は手で制する。

「……違うよ? お口でするんだよ」
「え……?」
「はい?」

 なに言ってるの!?

「……お友達の身体に飛び散った、ボクくんの精液を舌でお掃除してあげてね?」
「……え、でも……」

 怯えた仕草で立花は首を振る。
 難易度がめちゃくちゃ高いお掃除だった。

「……あのね、ボクくん。この子、ずっとボクくんに犯されたいって目をしてる……気づいてないの?」

 そんな特殊能力はないから!

「お友達が犯されちゃうのを見て自分が犯されてるのを想像して、慰めたくて仕方がなくて我慢してたんだと思う」
「え? 立花、そうなの?」
「……ち、違……」

 否定しているけれど、顔は紅潮してゾクゾクした雰囲気を醸し出していた。本物だった。マゾ体質だった。

 立花はお嬢に促されて、ノロノロとした動きで各務の身体に顔を近づけていく。

 ぴちゃ……。
 舌を伸ばして親友の肌についた、出したばかりの精液を舐め取る。
 なんて光景!
 なんて興奮!

 立花は四つん這いの体勢で、丁寧に舐めていく。少しずつ精液を舐めとっていく。
 エロ過ぎる光景だった。

「……ほら、ボクくん」

 お嬢がいつの間にか僕の股間に顔を埋めていた。

「……綺麗にしたよ?」

 各務の体液が付着していたことなんて気にしていない、プロフェッショナルな態度だった。

 お嬢はお掃除を続ける立花の後ろに回り込んでスカートをまくり上げる。
 白い下着と丸いおしり。
 四つん這いだから突き出されれた立花のあられもない身体に目が釘付け。

 ビクッと動きを一瞬だけ止めたけど、立花は作業に戻る。

 お嬢が何でもない顔をして、立花の下着を下ろすと粘ついた愛液が糸を引く。
 むわっと女の匂いがした。

「……」

 綺麗な割れ目だった。
 新品同然だった。
 だけど、誰よりもいやらしく濡れていた。

 立花は一切抵抗する様子もなく、各務にこびりついた精液を舐め続けている。
 でも、ひくひくっと身体が震えるから、気づいていないわけじゃない。

 スカートをまくられて、クラスメイトの男子の前で大事な場所を曝け出されているのに抵抗しない。

 近付くと、気配にビクッと大きく身体を揺らす。
 柔らかなおしりを手で掴むと、各務に埋めていた顔を跳ね上げた。
 だけど、こっちは見ない。

 清楚で淫らな割れ目にペニスを押し当てる。

 くちゅりと粘液が音を出す。
 そのままぷりぷりした割れ目にペニスを突き出していく。

 ゆっくりと割れ目は押し広げられて、ペニスは埋没していった。

「っ……いたっ……」

 え?
 ぬるぬるした穴は少しだけ抵抗をする。
 そのまま一気にお尻を押さえてペニスを埋める。

「……っ、……っ」

 立花は背中を反らせて身体を何度も震わせた。

 強烈に中が締まる。まるで初めてみたいな堅さがある。解けていない膣壁がベニスをモニュモニュ擦ってくる。

 舌の動きも止まってしまった立花は硬直したままペニスで貫かれて震えていた。

「……立花? もしかして、初めてなの?」
「……え? うん」

 一瞬だけ、立花は肩越しに僕を見た。
 その顔は、恍惚の一言だった。

 その顔を見て躊躇いはなくなる。
 白いお尻を手でつかんで乱暴に中まで埋めたペニスで膣壁を擦り上げる。

「ひっ……いたっ、……ンンッ」

「立花は、綾小路の彼女じゃないの?」
「え? ち、違う」

 ああ、綾小路と彼女2人という噂はただの噂だったのか。
 ただ、各務と仲が良かったから一緒にいただけ。
 各務が身体を売るといった時に、立花を守ったのはそういう理由。

 立花の純潔を奪ってしまった。

「立花は、綾小路を好きじゃないの?」
「……ち、違う」

 パンパンと肉同士がぶつかる音がする。

 罪悪感は吹き飛んだ。
 これで素直に立花を楽しめる。
 彼氏のいる女子を寝取るのも興奮するけど、フリーの女子の相手の方が心が平穏。

「あぁ……いっぱい……これが、ハルが言ってた、ぴったり……」

 ひくひくと身体が微かに痙攣する。

「……きもち……いい」

「初めてなのに気持ちいいんだ。立花は、エッチな女子なんだね」
「ち、違……」

 ああ、出したい。
 初めての立花の男を知らない膣内にマーキングしてしまいたい。

「享楽と商売と豊穣の女神様! 立花に加護をください!」
「え……なに……」

 中を激しく突きながら、ラストスパート。

「……い、いや、中……いや……」

 振り向いた立花の恐怖の顔。だけど瞳に隠されている興奮の光。

《……名前、間違ってますよ?》

 世界の言葉を担当する声の人の気配がした。

「……もう、仕方がないですね、ボクくん。今回だけですよ?」

 背中に抱きついたお嬢が耳を甘噛みしながら、そう言った。

 それは、どういう意味?

「だめ……中、ダメ……」

 立花が激しく首を振り、ぎゅうっと中が拒絶をするように締め付けられて、中にびゅーっと出してしまった。

「……そ、んな……出てる……」

 立花は体を痙攣させる。
 多分、マゾ的な何かを発露している。

 3回目でも、こんなに出るもんなんだ。びゅーびゅーと立花の中に精液を無責任に撒き散らす。

 こんなに中出しが気持ちいいなんて、初めて知った。
 まだまだ、女性の身体は知らないことだらけだった。

「……中に出しちゃうなんて、いけないボクですねぇ」

 お嬢が笑う。
 たっぷりと出し終えてようやく冷静さが戻ってくる。
 さっきの言葉を思いだすと、解答は明らかだった。信じられないことだけど。

「……こんな所にいたんですか? 丸出しの女神様、あいた!」

 お嬢がコツンとげんこつを落としてきた。

「……こら、あんまり失礼なことを言ってたら、この子の加護を解いちゃうよ?」

 お嬢はうふふと笑うと魅力的な唇に人差し指を当てて、「内緒だよ?」と、世界が卒倒してしまうような可愛らしい笑顔で囁いた。
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