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第1部

第21話 メイドさんの朝一番のお楽しみ[売り切れでした]

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 021

 目を開けるときれいなお顔だけど無表情の、愛すべきメイドが僕を覗き込んでいた。
 うん。いつもの朝だ。

「若様、お目覚めでございます」
「おはよう、アン」

 おはようございますと深々と頭を下げたアンは、顔を上げると微妙に眉を八の字に寄せる。

「若様……そのような格好で就寝されては、お身体に触りますので今後はお控え下さい」

 朝から無表情で苦言を呈された。
 そのような格好? と呟きながら目を身体を向けると全裸だった。

 えーと、どうして裸? 記憶がとても曖昧。

 可憐な男の娘の裸なんて朝から姉様ズには目の毒だ。
 シーツを僕にかけるか姉様ズにかけるのか、どっちを提案しようか考えながらベッドを見回す。

 ベッド側には目が合うと軽く会釈をしてくる姿勢正しい無表情なビビィとシーラ。
 ベッドの上は、僕だけだった。

「姉様たちは?」
「お嬢様方は、お顔色が優れないご様子でございましたので、別室にて静養していただいております」

 ああ、なるほど。二日酔いだな。慣れないお酒なんて嗜んだ後遺症。

 王妃様と朱華姉様の姿もない。
 こっちはアンに尋ねなくとも分かる。あの2人のことだから、颯爽と裸で部屋を出ていって、シャワーを浴びてさっぱりして、いつも通りに尊大にどこかの椅子にでも座っているはず。

「お脱ぎになるものはないので、お身体を拭かせていただきます」

 着替える手間が省けていいよね。
 たっぷり女の匂いが染みついた身体を布で清める真顔のメイド。
 朝っぱらからアブノーマルで大変よろしい。

 でも、どうして全裸? というか、寝落ち?
 記憶がなかなか再生されない。寝起きだからか体も重い。

 軽く身体を拭かれる。心地いい。
 いつものようにメイドズはわざとしか思えない、さりげないボディタッチを駆使しながら朝の準備を始めていた。

 しばらくしても、アンの顔色は困惑色。無表情でも分かる程度に。

「若様、お加減はいかがでございますか?」

 なにそれ? 体が少し怠くてまだ頭はぼんやりだけど、辛いとか苦しいとかはないよ?
 顔色でも優れない?

「清々しいよ?」
「ですが……いえ、失礼いたしました」

 歯切れが悪い。

 気を取り直して朝のお着替えに。
 いつものように、本日のスケジュールを軽く説明される。
 場所は違えど、王家の邸宅の朝の支度と変わりはない。

「本日は、王妃様と、鬼の一族の長様との会談が予定されております」

 聞いた話だと、急遽来訪した王妃様と、急遽来訪した朱華姉様とのトップ会談が開かれるらしい。

「王妃様もまもなくご到着される予定でございます」

 王妃様って昨日来てたよね?
 供も連れていないと思ったら、実はお忍びだったらしい。
 ということは、あの後お家に帰ったの?
 大人の事情というやつなので軽くスルーしておく。

 急いでいます、時間がありません、みたいな雰囲気なのに着替えはなかなか進まない。
 なんだかノロノロ時間をかけている。

「……ビビィさん、シーラさん、例のものをお願いします」
「かしこまりました」
「か、かしこまりました」

 アンの号令で、二人が作業の手を止める。
 例のもの? なにそれ、初耳なんだけど。

 何事かと確認をしようとした口があんぐりと開いてしまう。

 無表情メイドが無言で長いスカートのすそを持ち上げて、清楚な脚と妖艶な下着を見せたから。

 ビビィの可愛らしい系、淡いピンク色のローライズな下着はお腹が冷えそうなくらい小さい布。
 シーラの黒い下着は、清楚な雰囲気を裏切っていて、しかも微妙に色々透けている。
 うん。全裸よりエッチです。

 朝からメイドスカートの中に籠もっていた女の匂い。
 視覚も嗅覚も触覚も満たされるメイドの接待。

 えーと、なにこれ?
 なんのご褒美? 今日は僕の誕生日だっけ?

 それとも、着替えの最中だけど、メイドズも一緒にお着替えという趣向なの?
 モロパンメイドが側に立つ。
 淫蕩なご主人様の命令に仕方なく下着を見せるメイドという展開は萌えるけど、自主的だとちょっと怖い。
 眼福だからジロジロと見られるだけ見てやるけどね!

「いつもの若様の反応でございます」

 自分で恥ずかしい下着姿になっているのに、豪胆なビビィは平気そう。

「いつもより、凄く見られていると思います」

 シーラはスカートを持つ手がプルプル震えていた。恥ずかしいんだね。

「こ、これでもだめでございますか……」

 アンはがくりと膝から崩れた。
 どういうこと!?

「若様の……御子息が、朝から元気がないなんて……またご体調に異変が。お体を冷やしてしまったせいでしょうか? ご健康を管理するものとしての失態……いかような罰でもお申し付け下さいまし」

 僕のペニスは健康のパラメーターか!
 たしかに今日は朝からペニスはしんなりしてます。
 メイドズの、操を守るためにまずは一発放出させておこう作戦にも無反応。

 でもこれは、体調が悪いのではなく、体力的限界なんです。
 昨日、沢山絞り取られたから!

 ああ、そうだ、昨日の目眩く体験を思い出した。
 記憶が蘇る。
 つまり僕は気絶していて、そのまま王妃様にも朱華姉様にも放置されたということだ。

 *

 昨日の夜。

「はぁ……はぁ……クロの、おちん○ん……」

 甘えるように僕に身体を預けていた王妃様は、息が徐々に戻ってくると柔らかなお腹にあたるバキバキのペニスの存在に気づく。

 激しい絶頂の余韻で身体を時折ぴくっぴくっと痙攣させる王妃様は、少しだけ涙ぐんだ瞳を半分閉じて艶めいて、淑女らしからぬ口元はだらしなく開いていた。

「熱い……よくここまで育った……」

 ペットを愛でるような視線で王妃様がペニスを一瞥。
 甘い息づかいと熱っぽい身体とは裏腹に、ひんやりとした指がペニスに絡む。
 ねっとりと掴まれて、愛おしげにシコシコとゆっくりと愛撫される。

 国の行く先を指さす白魚のように可憐な指が、精子を絞り出すためだけに使われる。
 胸がドキドキする極上の幸せ体験。

 いかんいかん、第3王子は身分で女の価値を歪めない。
 だけど、ブランドに弱いのが人間なのです。

 赤ん坊の時代から見られているに違いないから、成長度合いがバレている恥ずかしさも加算されます。

「はち切れそう……出さないとな……」

 先端をお腹に当てるように幹の部分を擦られて、ビクンビクンとペニスは反応。

「う……王妃様……気持ちいいよぉ」

 朱華姉様にバレないように、赤毛に埋もれる可愛らしい耳を甘噛みするみたいに小声で告げる。

「……クロ、その呼び方は、その……改めよ」

 あれれ? なんだろう?
 王妃様のいつも威厳のある凜々しい男勝りの言葉遣いに遠慮が混じっている違和感が。
 命令形だけど逡巡して、まるで義理の母親が初めて息子と話すような口調だった。

「あの女に聞かれてしまう。だから、名前で……呼んで欲しい」

 ファーストネームをねだるような甘々な空気をまとった王妃様が、熱くなった顔を僕の首に顔を埋める。
 その間も、にちゃにゃ音を鳴らしながらペニスを手で気持ちよくすることは中断しない。
 さすが出来る大人の女。清濁併せ持っています。

「……ジュリーナ母様?」
「わざと言ってるのか?」

 耳が囓られる。痛いです。
 王妃様が、王子様に乳首を捻られて気持ちよくされました!
 母親が、息子に乳首を捻られて気持ちよくされました!

 そんなに違いはないと思う。どっちもどっちのアブノーマル。

「この場では、わ、私を女として見よ」

 母親でも上司でもなく、ただの女として扱えと。
 ああ、だからあんなに遠慮した口調だったのですね。王妃様、とっても可愛らしいです!

「ジュリーナ……さん?」
「……まあよい。ふふ、くすぐったいものだな、褒美に気持ちよくしてやるぞ」

 だけど第3王子は意地悪です。

「いえ、お戯れを。どうしても女として見て欲しいなら命令じゃなくて、お願いして」
「こ、こいつ、調子にっ、ひあっ……だ、だめっ乳首、だめっ」

 ペニスの刺激に負けじと反対側の乳首を指で摘まむ。
 好きな人を虐めるってぞくぞくします。

「まったく、油断も隙もない、いいからそこに寝るがいい、その破裂しそうなモノを楽にしてやる」

 あはは。なんだかふて腐れたような態度の王妃様が可愛く見えた。

 僕をベッドに寝かせると、王妃様は僕の両足の間に身体をいれる。
 そのまま屈み込んでペニスの前にお顔をセット。なにこの卑猥で羨ましい視界。
 息が掛かってくすぐったい。
 四つん這いだから、ブラからこぼれ落ちそうな双丘おっぱいが物凄い迫力だった。

 王妃様は、何か色々な物を誤魔化すように、ペニスにいきなり顔を埋める。
 いきなり咥え込む。
 赤い唇にペニスが引っかかり、そのままぬるっと熱い口の中に。

「んふっ……ん……ちゅ……ん」

 熱い舌がにちゃりとペニスに貼りついた。
 うわーうわー。首が痛くなるくらい持ち上げてガン見してしまう。

 王妃様が僕のペニスを躊躇いなく口に含んで顔を上下しはじめた!

「固い……んぐっ、しかも、少し、ちゅ、しょっぱい……」

 ジュボッ、ぬぼっ、にゅぼっと、唾液が絡む卑猥な音が、息も殺してしまいそうな展開の部屋に淫らに響きわたる。

 王妃様のフェラ。お口ご奉仕。ペニスは今世紀最大の膨張率だった。

「なんと……そこまで欲求不満なのか? もう施さずともガチガチだろうに、待ちきれないのか……不憫な」

 鬼の一族の女は男に奉仕をしたりしないらしい。
 ペニスに嬉しそうに舌を這わせて喉を鳴らし、口に頬張る王妃様の態度に朱華姉様は目を見開いていた。

 頬ずりしそうなトロけたお顔だ。
 固くするための準備ではない、気持ちよくするための口の愛撫。

 我を忘れているような部分もあるけど、ただの文化の相違です。

 だけど集中してペニスに舌をはわせる王妃様の耳には朱華姉様の声は届かない。
 もう本気で一心不乱にペニスに集中。
 絶頂から回復していつものお顔になっていたのに、また雌の顔に逆戻り。

 息子同然のペニスは美味しいですか?
 父上が亡くなってから随分ご無沙汰だろうし。たっぷりおあがり。

 男に傅くような王妃様の振る舞いに興味が湧いたのか朱華姉様は杯を置いて近くに寄ってくる。

 ここは、あの場面。ダブルフェラ。

「朱華姉様も、一緒に舐めて」
「わ、妾にその女と同時に舐めさせると申すのか!?」

 男が集団で女性に奉仕することがあっても、その逆はあり得ないのが女尊男卑。
 朱華姉様は、僕の我儘に苦悶していた。
 だけど、あまりに王妃様が美味しそうにペニスを舐める姿に感化されたのか、僕を甘く睨みながら下半身に顔を近付けた。

「こ、このような屈辱……クロめ……ひっ、なんという下品な舌の動きなのだ……唾液が垂れて……舌が触れてしまうではないか……妾にそんな趣味はないぞ?」

 王妃様は、横から湧いた泥棒猫にお気に入りを取られないようにと、一心不乱にペニスをしゃぶる。
 横から舌を伸ばして朱華姉様もペニスに触れる。
 先を王妃様が咥えたら幹の部分を。幹からふぐりに移動したら、先っぽを。
 息の合わないデュエットで、僕の気持ちはどんどん昂ぶる。

 興奮しないなんてあり得ない。
 この国で一番偉い人と、タメを張るような凄い人が、僕のペニスを同時に奉仕している。
 男としてこれ以上自尊心を持ち上げてくれる出来事なんてそうそうない。
 男の娘でも男です!

「そんな……奥まで……飲みこむのか……」

 口の奥まで飲みこむ王妃様は、苦しそうでも熱に浮かされる表情で、じゅぶじゅぶじゅるりと唾液を垂らす。
 セックスの達人みたいな朱華姉様でも、責められる方面には弱いみたい。
 自分の喉でペニスを擦る、王妃様の自責だけど。

「ああ……クロのおちん○ん、こんな味なのか……苦い汁がどんどん溢れて……美味しい……それに、固い……す……ごく固い」

 もう王妃様という立場も忘れた、まるで欲求不満の後家さんだった。
 焦らされ続けていたペニスはあっという間に限界が来る。 

「ジュリーナさん、出ちゃいそうっ」
「らすがいい、らしてっ! んぐっ、お口を……んちゅ、いっぱいにして……んっ、飲ませてっ」

 僕の悲鳴にあわせて王妃様の口は更に吸い付き、唇で擦る速度は更に上がる。
 快感が怖くて腰が引けるくらいの気持ちよさ。
 痛いのか気持ちいいのか境界線。

 朱華姉様は、王妃様のラストスパートの激しさに身を引いた。

 やがて限界。
 びゅるびゅると王妃様の口に放出してしまう。
 僕を叱責するためにあるような口に汚液を撒き散らす。口の中では収まらないくらいの量をどくどくと迸らせる。

「おぶっ……んぐっ……」

 王妃様は身体を震わせながら「苦い……のどに……へばりつく濃さ……」と呻きながらんくっと喉を鳴らして精液を嚥下した。

 精液を飲み終えた王妃様がくにゃりと横たわる。
 僕を射精に導くために、激しく動いていたから休憩したいのかも。
 とても満足そうなお顔をしていた。

 投げ出した長い脚の付け根には、べっとりと白っぽい愛液が幾本も筋を作っている。
 すごくいやらしくて扇情的。気づいていないみたいなのでじっくり観察。

 朱華姉様は呆れて溜息を着いていた。
 色々と満足したみたいでなによりです。

「さあ、次は妾が楽しむ番だぞ?」

 鬱憤を晴らすように朱華姉様が僕の上で腰を振る。
 もう目の前がチカチカとなる気持ちよさだった。

 *

「出ちゃう! 朱華姉様!」
「待つのだ、クロ、もう少し耐えるがいい……」

 上に乗る朱華姉様に腰を突き出し割れ目の肉を押し分けて、奥の奥でペニスを痙攣させる。
 呆気なくびゅるびゅると中に放ってしまう。

「待てと、いうのに……あぁ、出ているな。熱くて濃いものが中に溜まっていく感じだ」

 身体をひくつかせる朱華姉様が目を開けて射精中の僕を見下ろす。綺麗なお顔にぞくっとする。

「ふふ、気持ちよさそうな顔をしおって。妾を孕ませる気概をもう少し見せよ。まだまだそんなものでは足りぬぞクロ、精進するがいい」

 気持ちよく全部朱華姉様の中に出すと、セックスをもっと勉強しろって諭された。
 朱華姉様は、疲れてベッドにる転がる僕を一瞥してから、窓際の椅子に戻る。

「少し休憩を挟むとしよう」

 長い夜だった。

 *

 ペニスの不調の理由を説明すると、アンのお顔は白くなった。

「私の……朝一番の楽しみが……」

 朝一番の楽しみだったんだ、一番搾り。
 それほど衝撃だったのか。
 小声だけど欲望が漏れてるアンがとっても可愛かった。

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