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第1部
第12話 中出しセックスなんて、そんな記憶はございません
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012
え? 待って待って、ちょっとだけ待って?
ララ姉様とセックスして、膣内に盛大に射精した?
パティ姉様はそう言った?
そんな馬鹿な!
小さいころから僕に激甘で実の姉より姉らしい、腹違いの姉を孕ませてしまうかもしれない禁断且つ重要なイベントを見逃しただって?
多分、泣きそうな顔になっていたんだと思う。
ベッドの側で膝から崩れたアンが顔を上げ、僕を見て疲労困憊の上に重ねるように悲し気な無表情のお顔を見せたから。
ララ姉様も僕を見て、柳眉を八の字にしたお顔でしゅんと肩を落としている。
のろのろとした動きで視線を下げて、玉の汗が浮くおっぱいを素通りして、ララ姉様と密着している股間を見る。
昨日お清めをしたときは、擦られたペニスから吐き出された精液がお腹辺りを汚していた。
お清めされたペニスは役目をはたしてぐんにゃりと力をなくし、ララ姉様の割れ目の圧迫で瀕死状態のまま発見される。
痕跡は見つからない。
あれだけ気持ちよく出した、今生最大を誇る大射精の名残はどこにも発見できない。
素股プレイで発射した下腹部に飛び散っているはずの痕がない。
本当なんだ。
もたげていた首を戻す。
見慣れない天井が見えて少しだけ心が寂しくなった。
僕の上に乗ったままの姉様の重みと温かさに少しだけ癒される。
「クロくん……」
「若様……」
2人も察してくれていた。
気づいたら、いや知らない内に、童貞を卒業していましたなんて、山もオチも意味もないじゃん!
どういうこと!?
僕の童貞喪失は知らないうちに済んだってこと!?
初めてのセックス。初体験って、それはそれは夢のような出来事で、夢のような体験だと夢見ていたのに。セックスがセックスだと認識しないうちにセックスしていた。しかも禁断の姉の中に膣内射精? 葛藤したり嫌がる姉様の態度に心が痛んだり、でもちょっぴり興奮したりする心情もなし?
もう頭が混乱していてなにを考えているのかよくわからないくらいに動揺していた。
甘いファーストキスに憧れる思春期の少女みたいな気持は、だけどよそ見をしている内に済ませていましたみたいなガッカリ感で埋められる。
素股をしていたら勢い余って挿入しちゃった。
そんなものはアダルト動画の中だけの出来事だと油断していた。
いやいや、入るわけないでしょ? 100%演出です。
そんなことを考えていた前世の自分に警告したい。
まさか、あれが本当のことだったなんて。
いや、例え未来の自分に告げられても笑って流してしまいそう。
経験したものにしか共感を得ることが出来ない。
~第3王子回顧録より抜粋。
「アン、姉様を」
変な格言みたいな言葉を思いついたら、落ち着いていたとはいえ、どこかぐったりとしたララ姉様を気遣えるだけの頭の余裕ができた。
初体験を済ませたばかりの女子を放置するなんて王族の沽券に関わる。
異世界転移者でも第3王子。精一杯生きると誓った男の娘。
こんな所で意気消沈している場合じゃない。
「か、かしこまりました」
アンがベッドに登り、肩で息をしているララ姉様の腕をそっと取る。
情事の後の気怠げなララ姉様の女になった身体(仮)からは今までとは違う色気が滲み出る。
女子の進化の早さは一級品です。
「ララお嬢様、どうぞ、お掴まり下さい」
「んー」
ララ姉様が脚を震わせながらふらふらと、マットの不安定さにバランスをとられつつ腰を上げる。
にちゃっ。
いやらしい粘着音がした。
透明に白い色が混ざった愛液がどこまで続くのか見守ってしまう程糸を引く。
しんなりと肌に張り付いた陰毛がとにかくエロかった。
「あ……やだ」
ぶぶっと淑女としては失格の下品な音がララ姉様の股間から鳴った。
僕の上にまたがって立ち上がった体勢だから良く見える。
泡立った白い男女の混ざりあった淫らな体液がゆっくりと膣から生み出され、スローモーションのようにゆっくりと、ねっとりと、姉様からた垂れ落ちた。
半固体のような濃さ。すこしだけ赤い線が交じっていた。
たぶんそれは姉様の純潔の証。
陰唇を伝って左に寄って、ふとももを伝って伸びていく。
ゼリーみたいなぷりぷりした粘度だから、ゆっくりとララ姉様の脚を汚す。
精液を脚に滴らせる王女様は、淫靡だけどとてもきれいだった。
「……若様、どうして勃起したのでしょうか?」
アンに無表情に見下ろされる。
だって、姉様の膣から精液ダラリだよ? しかも心当たりはないけど注入したのが僕。
これで興奮しなけりゃ男じゃない! 性別は男の娘だけど!
「若様……状況をお考えください」
そうだった。また悲しい気分に落ちてしまう。
アンはララ姉様をベッドに寝かせるとシーツで体を覆う。
それから肩を落とし、メイド服の裾をぎゅっと握りしめたアンはベッドから下りると思い詰めたお顔で再び膝をついた。両手をつく。頭を床に擦り付ける。
「いえ、混乱していました。申し訳ございません!」
「アンが謝ることじゃないよ?」
不可抗力だよ。事故だよ、事故。
僕がララ姉様との初セックスを知らないうちに経験して、達成感も葛藤もないまま膣内射精をした間抜けだなんて、アンにはひとかけらも落ち度はないじゃないか。
理不尽にメイドに当たり散らすような、浅慮は持ち合わせていませんので。
「若様のお清めが……ケガレになってしまいました。申し訳ございません! 若様に二度手間を煩わせるなど、メイドとして未熟でございました。どのような罰でも受けさせていただきます。お許しいただけるのでしたら失態を挽回する機会をお与えください」
いやいや、え? 気にするところそこなの?
僕の残念な童貞喪失に至る軌跡とか、アン監修のお清めで、ララ姉様の処女喪失という王族の損失を出すという失態じゃなくて?
涙目になっているアンに深く謝罪された。土下座のままで。
というかケガレ? ああ、お清めの反対だから穢れなのか。
セックスって穢れなんだ。中に入れるのと擦るの違いだけなのに、奥が深い。
そうか、昨日もアンが言っていた。
処女じゃないことが問題なのか。
ララ姉様が処女じゃないということは、僕は童貞じゃないという意味。
心が沈む。こんな大イベントの記憶がないなんて。
「アン、あなたのせいじゃないの、私が……クロくんの初めてを奪ったのが悪いの。クロくんの純潔をお姉ちゃんがクロくんに確認もしないで手折ったなんて……クロくんが落ち込んじゃうのも私のせいなの」
しゅんとするララ姉様がおいたわしい。
「……お姉ちゃん失格なのかも」
ララ姉様のアイデンティティである姉弟関係が解消されたら、尼になりますと伝言を残して出家しそう。
あ。どちらかというと洋風だから修道女?
もうすぐ命のともしびが消えてしまいそうな病床での最後の会話みたいな雰囲気だった。
というか、ララ姉様も、気にするとこ、そこ!?
僕のイベント見逃しについて、共感してくれているわけじゃないの!?
経験していない2人は僕に共感してもらえない。
僕が回顧録を書く時は、絶対に書き連ねよう。名言だから。
三者三様でしゅんとしていると、静かにぼそっとパティ姉様が発言した。
「愚弟もララもメイドも、妊娠を心配するべき」
場が凍りつく。
なんてことだ。この場にいる者の中で一番常識的だったのがパティ姉様だったなんて。
消去法にも程がある。
「えー、でもパティちゃん、出来ても問題ないから平気だよぉ。このことは墓まで持っていくからクロくんに迷惑はかけないし」
問題ないのに、なにを墓まで持っていくのか聞いてみたい。
すぐにバレます。姉様の弟ラブは家族内でも有名ですから。
姉様がご懐妊だと知れ渡れば、お相手の重要参考人は第3王子。
動機があってアリバイがないので名探偵もいらない簡単推理。
この国の常識です。お嬢育ちのララ姉様には分からないことですけど。
王妃様以外は、みんな知らないふりをして、あたたかい目でつき合ってくれます。
「妊娠かぁ……」
ララ姉様が呟く。
初体験の自覚もないのにいきなり父親。ララ姉様畑に弟種をまいた実感もないのに収穫をせよと?
それ、本当に僕の子供? そんな失礼な言葉を吐き出しそう。
だから、前向きの人生を歩むと決めた僕だけど、ここで一度リセットしたい
だけど誰も動かない。動けない。アンですら。いや、アンだからこそか。
これは対処が困難だ。
相手がたとえ王族の姉様でも、第3王子はれっきとした王位継承権第3位の殿下だから。
男の娘でも最重要人。
例えララ姉様本人が出産を拒絶しても、王族の代表たる王妃様が許可をしないと、下賜されたお慈悲なお種を排除なんてできない決まり。
まだ形もない命も王族。
それに仮に王妃様から許可が下りても、堕胎技術なんて医療文化が進んでいない世界だから、母体に与える影響が未知数すぎて危険性は大きすぎる。
第一、妊娠と聞いた姉さまが大事そうにお腹を撫でている姿から、子供を堕ろすなんて拒否1000%でファイナルアンサー。
このままでは、気分は童貞で懐妊。
えーそれはちょっと。
「あの、姉様、すこしだけ我儘を言いたいんですけど」
「クロくんの我儘はお姉ちゃんのご褒美だよぉ」
うんトロトロに甘い。
では、どうせ妊娠してしまうなら、しっかりとセックスをして、子供ができちゃうかもしれないってドキドキしながら中出しするという行為を再現したい。
身体だけの関係なんて嫌なんです。心がしっかりとついてこないと。
「とにかく……すぐにシーラとビビィを呼びます、若様。あの、くれぐれも2人にはいれないで下さいませ」
だけど一生もののお願いを口にする前に、アンは動いた。
できるメイドだけど、色々と混乱していた。
プライオリティがどこか変になっている。
というか、まだお清めって続くんだ。
ケガレたのだから当たり前か。
なにこの変なルール。
古文書を作ったやつ、会ったらぜったい嫌味を言ってやる。
そのあとシーラとビビィにそれぞれ1回ずつ素股で気持ちよく射精しました。
*
朝の一番搾りをアンの口に受け止められた時のことだ。
「昨日はあれだけララお嬢様の中にお出しになりましたのに、無尽蔵でございますね。けほっ」
ベテランのお口も楽をさせない、特濃精液でごめんなさい。
口元をハンカチで抑えたアンがとってもエロくてまた勃起してしまう。
「……若様」
次はシーラの番だった。
無表情なメイドとの下ネタ満載の爽やかな朝だった。
え? 待って待って、ちょっとだけ待って?
ララ姉様とセックスして、膣内に盛大に射精した?
パティ姉様はそう言った?
そんな馬鹿な!
小さいころから僕に激甘で実の姉より姉らしい、腹違いの姉を孕ませてしまうかもしれない禁断且つ重要なイベントを見逃しただって?
多分、泣きそうな顔になっていたんだと思う。
ベッドの側で膝から崩れたアンが顔を上げ、僕を見て疲労困憊の上に重ねるように悲し気な無表情のお顔を見せたから。
ララ姉様も僕を見て、柳眉を八の字にしたお顔でしゅんと肩を落としている。
のろのろとした動きで視線を下げて、玉の汗が浮くおっぱいを素通りして、ララ姉様と密着している股間を見る。
昨日お清めをしたときは、擦られたペニスから吐き出された精液がお腹辺りを汚していた。
お清めされたペニスは役目をはたしてぐんにゃりと力をなくし、ララ姉様の割れ目の圧迫で瀕死状態のまま発見される。
痕跡は見つからない。
あれだけ気持ちよく出した、今生最大を誇る大射精の名残はどこにも発見できない。
素股プレイで発射した下腹部に飛び散っているはずの痕がない。
本当なんだ。
もたげていた首を戻す。
見慣れない天井が見えて少しだけ心が寂しくなった。
僕の上に乗ったままの姉様の重みと温かさに少しだけ癒される。
「クロくん……」
「若様……」
2人も察してくれていた。
気づいたら、いや知らない内に、童貞を卒業していましたなんて、山もオチも意味もないじゃん!
どういうこと!?
僕の童貞喪失は知らないうちに済んだってこと!?
初めてのセックス。初体験って、それはそれは夢のような出来事で、夢のような体験だと夢見ていたのに。セックスがセックスだと認識しないうちにセックスしていた。しかも禁断の姉の中に膣内射精? 葛藤したり嫌がる姉様の態度に心が痛んだり、でもちょっぴり興奮したりする心情もなし?
もう頭が混乱していてなにを考えているのかよくわからないくらいに動揺していた。
甘いファーストキスに憧れる思春期の少女みたいな気持は、だけどよそ見をしている内に済ませていましたみたいなガッカリ感で埋められる。
素股をしていたら勢い余って挿入しちゃった。
そんなものはアダルト動画の中だけの出来事だと油断していた。
いやいや、入るわけないでしょ? 100%演出です。
そんなことを考えていた前世の自分に警告したい。
まさか、あれが本当のことだったなんて。
いや、例え未来の自分に告げられても笑って流してしまいそう。
経験したものにしか共感を得ることが出来ない。
~第3王子回顧録より抜粋。
「アン、姉様を」
変な格言みたいな言葉を思いついたら、落ち着いていたとはいえ、どこかぐったりとしたララ姉様を気遣えるだけの頭の余裕ができた。
初体験を済ませたばかりの女子を放置するなんて王族の沽券に関わる。
異世界転移者でも第3王子。精一杯生きると誓った男の娘。
こんな所で意気消沈している場合じゃない。
「か、かしこまりました」
アンがベッドに登り、肩で息をしているララ姉様の腕をそっと取る。
情事の後の気怠げなララ姉様の女になった身体(仮)からは今までとは違う色気が滲み出る。
女子の進化の早さは一級品です。
「ララお嬢様、どうぞ、お掴まり下さい」
「んー」
ララ姉様が脚を震わせながらふらふらと、マットの不安定さにバランスをとられつつ腰を上げる。
にちゃっ。
いやらしい粘着音がした。
透明に白い色が混ざった愛液がどこまで続くのか見守ってしまう程糸を引く。
しんなりと肌に張り付いた陰毛がとにかくエロかった。
「あ……やだ」
ぶぶっと淑女としては失格の下品な音がララ姉様の股間から鳴った。
僕の上にまたがって立ち上がった体勢だから良く見える。
泡立った白い男女の混ざりあった淫らな体液がゆっくりと膣から生み出され、スローモーションのようにゆっくりと、ねっとりと、姉様からた垂れ落ちた。
半固体のような濃さ。すこしだけ赤い線が交じっていた。
たぶんそれは姉様の純潔の証。
陰唇を伝って左に寄って、ふとももを伝って伸びていく。
ゼリーみたいなぷりぷりした粘度だから、ゆっくりとララ姉様の脚を汚す。
精液を脚に滴らせる王女様は、淫靡だけどとてもきれいだった。
「……若様、どうして勃起したのでしょうか?」
アンに無表情に見下ろされる。
だって、姉様の膣から精液ダラリだよ? しかも心当たりはないけど注入したのが僕。
これで興奮しなけりゃ男じゃない! 性別は男の娘だけど!
「若様……状況をお考えください」
そうだった。また悲しい気分に落ちてしまう。
アンはララ姉様をベッドに寝かせるとシーツで体を覆う。
それから肩を落とし、メイド服の裾をぎゅっと握りしめたアンはベッドから下りると思い詰めたお顔で再び膝をついた。両手をつく。頭を床に擦り付ける。
「いえ、混乱していました。申し訳ございません!」
「アンが謝ることじゃないよ?」
不可抗力だよ。事故だよ、事故。
僕がララ姉様との初セックスを知らないうちに経験して、達成感も葛藤もないまま膣内射精をした間抜けだなんて、アンにはひとかけらも落ち度はないじゃないか。
理不尽にメイドに当たり散らすような、浅慮は持ち合わせていませんので。
「若様のお清めが……ケガレになってしまいました。申し訳ございません! 若様に二度手間を煩わせるなど、メイドとして未熟でございました。どのような罰でも受けさせていただきます。お許しいただけるのでしたら失態を挽回する機会をお与えください」
いやいや、え? 気にするところそこなの?
僕の残念な童貞喪失に至る軌跡とか、アン監修のお清めで、ララ姉様の処女喪失という王族の損失を出すという失態じゃなくて?
涙目になっているアンに深く謝罪された。土下座のままで。
というかケガレ? ああ、お清めの反対だから穢れなのか。
セックスって穢れなんだ。中に入れるのと擦るの違いだけなのに、奥が深い。
そうか、昨日もアンが言っていた。
処女じゃないことが問題なのか。
ララ姉様が処女じゃないということは、僕は童貞じゃないという意味。
心が沈む。こんな大イベントの記憶がないなんて。
「アン、あなたのせいじゃないの、私が……クロくんの初めてを奪ったのが悪いの。クロくんの純潔をお姉ちゃんがクロくんに確認もしないで手折ったなんて……クロくんが落ち込んじゃうのも私のせいなの」
しゅんとするララ姉様がおいたわしい。
「……お姉ちゃん失格なのかも」
ララ姉様のアイデンティティである姉弟関係が解消されたら、尼になりますと伝言を残して出家しそう。
あ。どちらかというと洋風だから修道女?
もうすぐ命のともしびが消えてしまいそうな病床での最後の会話みたいな雰囲気だった。
というか、ララ姉様も、気にするとこ、そこ!?
僕のイベント見逃しについて、共感してくれているわけじゃないの!?
経験していない2人は僕に共感してもらえない。
僕が回顧録を書く時は、絶対に書き連ねよう。名言だから。
三者三様でしゅんとしていると、静かにぼそっとパティ姉様が発言した。
「愚弟もララもメイドも、妊娠を心配するべき」
場が凍りつく。
なんてことだ。この場にいる者の中で一番常識的だったのがパティ姉様だったなんて。
消去法にも程がある。
「えー、でもパティちゃん、出来ても問題ないから平気だよぉ。このことは墓まで持っていくからクロくんに迷惑はかけないし」
問題ないのに、なにを墓まで持っていくのか聞いてみたい。
すぐにバレます。姉様の弟ラブは家族内でも有名ですから。
姉様がご懐妊だと知れ渡れば、お相手の重要参考人は第3王子。
動機があってアリバイがないので名探偵もいらない簡単推理。
この国の常識です。お嬢育ちのララ姉様には分からないことですけど。
王妃様以外は、みんな知らないふりをして、あたたかい目でつき合ってくれます。
「妊娠かぁ……」
ララ姉様が呟く。
初体験の自覚もないのにいきなり父親。ララ姉様畑に弟種をまいた実感もないのに収穫をせよと?
それ、本当に僕の子供? そんな失礼な言葉を吐き出しそう。
だから、前向きの人生を歩むと決めた僕だけど、ここで一度リセットしたい
だけど誰も動かない。動けない。アンですら。いや、アンだからこそか。
これは対処が困難だ。
相手がたとえ王族の姉様でも、第3王子はれっきとした王位継承権第3位の殿下だから。
男の娘でも最重要人。
例えララ姉様本人が出産を拒絶しても、王族の代表たる王妃様が許可をしないと、下賜されたお慈悲なお種を排除なんてできない決まり。
まだ形もない命も王族。
それに仮に王妃様から許可が下りても、堕胎技術なんて医療文化が進んでいない世界だから、母体に与える影響が未知数すぎて危険性は大きすぎる。
第一、妊娠と聞いた姉さまが大事そうにお腹を撫でている姿から、子供を堕ろすなんて拒否1000%でファイナルアンサー。
このままでは、気分は童貞で懐妊。
えーそれはちょっと。
「あの、姉様、すこしだけ我儘を言いたいんですけど」
「クロくんの我儘はお姉ちゃんのご褒美だよぉ」
うんトロトロに甘い。
では、どうせ妊娠してしまうなら、しっかりとセックスをして、子供ができちゃうかもしれないってドキドキしながら中出しするという行為を再現したい。
身体だけの関係なんて嫌なんです。心がしっかりとついてこないと。
「とにかく……すぐにシーラとビビィを呼びます、若様。あの、くれぐれも2人にはいれないで下さいませ」
だけど一生もののお願いを口にする前に、アンは動いた。
できるメイドだけど、色々と混乱していた。
プライオリティがどこか変になっている。
というか、まだお清めって続くんだ。
ケガレたのだから当たり前か。
なにこの変なルール。
古文書を作ったやつ、会ったらぜったい嫌味を言ってやる。
そのあとシーラとビビィにそれぞれ1回ずつ素股で気持ちよく射精しました。
*
朝の一番搾りをアンの口に受け止められた時のことだ。
「昨日はあれだけララお嬢様の中にお出しになりましたのに、無尽蔵でございますね。けほっ」
ベテランのお口も楽をさせない、特濃精液でごめんなさい。
口元をハンカチで抑えたアンがとってもエロくてまた勃起してしまう。
「……若様」
次はシーラの番だった。
無表情なメイドとの下ネタ満載の爽やかな朝だった。
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