17 / 44
三人の変人達と僕
しおりを挟む
目をバッチリ覚ましたアギレさんの、それはそれは大きな声に耳をふさいでしゃがみこむ。
小さい時から、大きい声や音は苦手なんだよね。
「何処だい!何処にあるんだい!?あれは早く処理しないと!!」
「うあ、あの、やめ、や……」
僕の肩を掴んでガックンガックン……ガクガクガクガク
や~め~て~~~
「あ、こら馬鹿!止めろ!」
……あ………目が……ま…わ………………
ツンとした刺激臭
「……けほっ!」
「あ、気がついたか」
覗き込んだのはクラスさんとイダムさん。この薬師ギルドでそれぞれ動物系の素材と、鉱物系の素材を扱う人達。
植物系の素材を専門にしているアギレさんと合わせて『薬師ギルドの三変人』
……本人達が認めている呼び名なんだけど、良いのかなぁ?変人なんて言って……
気付け薬を使ってくれたんだね。あ、でも、まだクラクラする。
「ごめんね、大丈夫そう?」
「……あ、はい。ちょっとクラクラしてますけど」
イダムさんに答えると同時に、クラスさんが熨されて床に伸びているアギレさんを踏みつける。
「ぐぇっ!?」
「ったく。普段寝惚けてる癖に加減をしらねぇのか、薬草馬鹿が」
「だって、ぐえぇ!」
あ、更に踏まれた。
「だってじゃねぇ。このボンが持ってきたモンにハズレがあったか!?ねぇだろ?」
「あ、はい。白耳塊と青水芹は下処理してあります。ルビーヴァイパーは眠らせてありますよ」
「流石ですね。ところで持ち込みはソレだけですか?」
「すみません、後はこの水だけです」
社のお水だ。凄く澄んでいるけど、青水芹があれだけ育つんだし何かあるかもと思ったんだよね。
高価なクリスタルガラスの眼鏡を光らせるイダムさん。
プラチナブロンドの美人さんで、冒険者ギルドの鉱石買い付け窓口に来ることも多いから、ファンの人も居るって聞いたことがあるよ。
クラスさんはクラスさんでワイルドな雰囲気のマッチョさん。自分でも獲物を狩って来るので、冒険者登録もしている。ランクは確か銅等級。
僕もあんな筋肉になりたくて自主トレしたんだけどなぁ。筋肉がつかずに筋肉痛だけくるのって、おかしくない?
小さい時から、大きい声や音は苦手なんだよね。
「何処だい!何処にあるんだい!?あれは早く処理しないと!!」
「うあ、あの、やめ、や……」
僕の肩を掴んでガックンガックン……ガクガクガクガク
や~め~て~~~
「あ、こら馬鹿!止めろ!」
……あ………目が……ま…わ………………
ツンとした刺激臭
「……けほっ!」
「あ、気がついたか」
覗き込んだのはクラスさんとイダムさん。この薬師ギルドでそれぞれ動物系の素材と、鉱物系の素材を扱う人達。
植物系の素材を専門にしているアギレさんと合わせて『薬師ギルドの三変人』
……本人達が認めている呼び名なんだけど、良いのかなぁ?変人なんて言って……
気付け薬を使ってくれたんだね。あ、でも、まだクラクラする。
「ごめんね、大丈夫そう?」
「……あ、はい。ちょっとクラクラしてますけど」
イダムさんに答えると同時に、クラスさんが熨されて床に伸びているアギレさんを踏みつける。
「ぐぇっ!?」
「ったく。普段寝惚けてる癖に加減をしらねぇのか、薬草馬鹿が」
「だって、ぐえぇ!」
あ、更に踏まれた。
「だってじゃねぇ。このボンが持ってきたモンにハズレがあったか!?ねぇだろ?」
「あ、はい。白耳塊と青水芹は下処理してあります。ルビーヴァイパーは眠らせてありますよ」
「流石ですね。ところで持ち込みはソレだけですか?」
「すみません、後はこの水だけです」
社のお水だ。凄く澄んでいるけど、青水芹があれだけ育つんだし何かあるかもと思ったんだよね。
高価なクリスタルガラスの眼鏡を光らせるイダムさん。
プラチナブロンドの美人さんで、冒険者ギルドの鉱石買い付け窓口に来ることも多いから、ファンの人も居るって聞いたことがあるよ。
クラスさんはクラスさんでワイルドな雰囲気のマッチョさん。自分でも獲物を狩って来るので、冒険者登録もしている。ランクは確か銅等級。
僕もあんな筋肉になりたくて自主トレしたんだけどなぁ。筋肉がつかずに筋肉痛だけくるのって、おかしくない?
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー
コーヒー微糖派
ファンタジー
勇者と魔王の戦いの舞台となっていた、"ルクガイア王国"
その戦いは多くの犠牲を払った激戦の末に勇者達、人類の勝利となった。
そんなところに現れた一人の中年男性。
記憶もなく、魔力もゼロ。
自分の名前も分からないおっさんとその仲間たちが織り成すファンタジー……っぽい物語。
記憶喪失だが、腕っぷしだけは強い中年主人公。同じく魔力ゼロとなってしまった元魔法使い。時々訪れる恋模様。やたらと癖の強い盗賊団を始めとする人々と紡がれる絆。
その先に待っているのは"失われた過去"か、"新たなる未来"か。
◆◆◆
元々は私が昔に自作ゲームのシナリオとして考えていたものを文章に起こしたものです。
小説完全初心者ですが、よろしくお願いします。
※なお、この物語に出てくる格闘用語についてはあくまでフィクションです。
表紙画像は草食動物様に作成していただきました。この場を借りて感謝いたします。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる