ぬこ様と僕

荒谷創

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三人の変人達と僕

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目をバッチリ覚ましたアギレさんの、それはそれは大きな声に耳をふさいでしゃがみこむ。
小さい時から、大きい声や音は苦手なんだよね。
「何処だい!何処にあるんだい!?あれは早く処理しないと!!」
「うあ、あの、やめ、や……」
僕の肩を掴んでガックンガックン……ガクガクガクガク
や~め~て~~~
「あ、こら馬鹿!止めろ!」
……あ………目が……ま…わ………………

ツンとした刺激臭
「……けほっ!」
「あ、気がついたか」
覗き込んだのはクラスさんとイダムさん。この薬師ギルドでそれぞれ動物系の素材と、鉱物系の素材を扱う人達。
植物系の素材を専門にしているアギレさんと合わせて『薬師ギルドの三変人』
……本人達が認めている呼び名なんだけど、良いのかなぁ?変人なんて言って……
気付け薬を使ってくれたんだね。あ、でも、まだクラクラする。
「ごめんね、大丈夫そう?」
「……あ、はい。ちょっとクラクラしてますけど」
イダムさんに答えると同時に、クラスさんが熨されて床に伸びているアギレさんを踏みつける。
「ぐぇっ!?」
「ったく。普段寝惚けてる癖に加減をしらねぇのか、薬草馬鹿が」
「だって、ぐえぇ!」
あ、更に踏まれた。
「だってじゃねぇ。このボンが持ってきたモンにハズレがあったか!?ねぇだろ?」
「あ、はい。白耳塊と青水芹は下処理してあります。ルビーヴァイパーは眠らせてありますよ」
「流石ですね。ところで持ち込みはソレだけですか?」
「すみません、後はこの水だけです」
社のお水だ。凄く澄んでいるけど、青水芹があれだけ育つんだし何かあるかもと思ったんだよね。
高価なクリスタルガラスの眼鏡を光らせるイダムさん。
プラチナブロンドの美人さんで、冒険者ギルドの鉱石買い付け窓口に来ることも多いから、ファンの人も居るって聞いたことがあるよ。
クラスさんはクラスさんでワイルドな雰囲気のマッチョさん。自分でも獲物を狩って来るので、冒険者登録もしている。ランクは確か銅等級。
僕もあんな筋肉になりたくて自主トレしたんだけどなぁ。筋肉がつかずに筋肉痛だけくるのって、おかしくない?










 
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