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毒華の食卓
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「……で、でたらめだ!カビの生えた芋が食える訳がねぇ!!」
「俺たちを騙そうったって、そうはいかねぇぞ!」
憎むべき王族、それも贅沢で知られる王女に言い負かされてたまるもんか。
そんな気持ちで声を上げれば、同調する者は多い。元から王女に天誅を食らわせようとやって来たのだ。
腹に抱え、胸につかえていた不満を理路整然と論破されまくった為に、革命軍の怒りは大きく燃え上がり……
「では、食べ比べてみましょうか」
王女の一声で鎮火した。
扇で指し示された長テーブルに、蒸かしたカトル芋が二個づつ乗った皿が大量に置かれている。
「一つは普通のカトル芋。もう一つは芋黴のカトル芋を低温調理したものですわ」
さ、召し上がれ?
王女宮にけしかけた革命軍全員に、一皿づつ行き渡る蒸かし芋。
木の食器とカップ一杯の水。
誰も、それらが用意される所など見ていない。
「こ、こんなもの……」
「恐ろしいのであれば、構いませんわよ?食べ物を粗末には出来ませんから、後で侍女達に下げ渡します」
それとも、私がまず、食べてみせましょうか?
躊躇する革命軍の前で、王女は二つの芋を手際よく一口大に切り分けて食べ始める。
「く、くそ!ここまでされたら……」
恐る恐る、しかし次々に芋を口に入れる。
美味い。
塩だけのシンプルな味付けだが、食指も動かない位に食べ慣れ過ぎたカトル芋とは別格。
思いがけない食事に、胃が喜ぶ。
同じ芋でも、王族は食べてる物が違うという事か……
そんな事を思いながら、もう一つの芋にかぶりつく。
「美味しいでしょう?」
「俺たちを騙そうったって、そうはいかねぇぞ!」
憎むべき王族、それも贅沢で知られる王女に言い負かされてたまるもんか。
そんな気持ちで声を上げれば、同調する者は多い。元から王女に天誅を食らわせようとやって来たのだ。
腹に抱え、胸につかえていた不満を理路整然と論破されまくった為に、革命軍の怒りは大きく燃え上がり……
「では、食べ比べてみましょうか」
王女の一声で鎮火した。
扇で指し示された長テーブルに、蒸かしたカトル芋が二個づつ乗った皿が大量に置かれている。
「一つは普通のカトル芋。もう一つは芋黴のカトル芋を低温調理したものですわ」
さ、召し上がれ?
王女宮にけしかけた革命軍全員に、一皿づつ行き渡る蒸かし芋。
木の食器とカップ一杯の水。
誰も、それらが用意される所など見ていない。
「こ、こんなもの……」
「恐ろしいのであれば、構いませんわよ?食べ物を粗末には出来ませんから、後で侍女達に下げ渡します」
それとも、私がまず、食べてみせましょうか?
躊躇する革命軍の前で、王女は二つの芋を手際よく一口大に切り分けて食べ始める。
「く、くそ!ここまでされたら……」
恐る恐る、しかし次々に芋を口に入れる。
美味い。
塩だけのシンプルな味付けだが、食指も動かない位に食べ慣れ過ぎたカトル芋とは別格。
思いがけない食事に、胃が喜ぶ。
同じ芋でも、王族は食べてる物が違うという事か……
そんな事を思いながら、もう一つの芋にかぶりつく。
「美味しいでしょう?」
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