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118話 -入城 -
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♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎
「ウォエエエエエエエエエエエエエ!!!」
ジュエリア王国、正門前にて。立派な体躯の黒馬を連れたパーティーが訪れた。正門前に着くな否や1人が黒馬から飛び降り吐瀉物を吐き出す。馬はこの馬の他に三頭程いるが、背には2人ずつ乗っていた。初老の男女と若い女が4人。未だ吐瀉物を吐き続ける体格の良い男を見て困り顔を浮かべていた。
「あー……マルクスさん。大丈夫すか?」
「ヴォエエエ………」
「魔法は掛けてた筈なんだけどなぁ……」
漆黒の鎧を纏った若い男は地に伏せている男に手を添えると何やら呟く。すると男の顔色はたちまち良くなり、嗚咽ではなく呼吸を吐く音が聞こえた。
「……すまねぇ。あまりにも速すぎて気持ち悪くなっちまった」
「マルクスさん、大丈夫ー?」
「ああ、大丈夫だ。……つーか、オニキス達が平気なのが信じられん…」
「『目を瞑ってて』って言われたからね。その通りにしてたのよ」
「…俺も瞑ってれば良かったぜ」
マルクスは自分が吐き出した吐瀉物に土をかけた後、ゆっくりと立ち上がり門を見上げる。
「………あん?兄ちゃん、ここは違うぞ?」
「? 違うって?」
「兄ちゃんはソニア様から書簡……まぁ手紙か。手紙を貰っただろ?」
「そうっすね」
「ここは一般用だ。入城するには検査を受けねぇといけねぇんだ」
「? 一般用じゃダメなんですか?」
「普通ならここを通らなきゃいけねぇが、兄ちゃんは手紙を持ってるからな。伝令用の門があるから案内してやるよ」
「あ、ありがとうございます…」
マルクスさんの案内で--ゼロに乗って移動しないかと尋ねたが、断固拒否された--先程の門から少し離れた場所へと移動した。その門はこじんまりとしており、幅は3人が通れるぐらいかどうかの幅であった。
「マルクス。こっちに来るのは良いけど、アルスさん達の馬はどうするんだい?」
「ん?アイツに一言言えば通してくれるだろ」
「……マルクス。そのアイツってのはコロンの事かしら?」
「ああ。どーせ奥の部屋でグータラしてるだろーよ」
「……オニキス」
「うん……。マルクス、一つ言わせてもらうけど、コロンがここに居るとは限らないよ?」
「あぁん?なんでだ?」
「なんでかって………そりゃ月日が経ってるからだよ」
「…………あっ」
オニキスさんとマルクスさんが何やら話し込んでいる。盗み見聞きした感じから、どうやらマルクスさんはコネを使おうとしていたようだ。
「アルス様。さっさと入りませんか?」
「そうだな。んじゃ行ってくる」
オニキスさん達に責められているマルクスさんを尻目に手紙を出して門をくぐる。
「すいませーん」
「あいよ。どこの所属だい?」
門の中--例えるなら空港などの手荷物検査を受けるような場所--に入り、近くに居た兵士らしき人へと声を掛ける。
「所属?……あー、俺達はソニア……ソニア様に呼び出されて来たんですけど…」
「あぁん?………姫様から??」
「はい。これなんですけど」
怪しい人物を見るような目で兵士が目を合わすので、手紙を渡す。
「えー………何々?………………………………………おい、誰か隊長呼んで来い!」
手紙に目を通した兵士は、大きく目を見開くと近くに居た兵士へと声を飛ばす。
「? 中に入ってもいーすかね?」
「ち、ちょっと待ってくれ……いや、待ってください。お…私もこんな手紙を読んだのは初めてなので……確認するまで待って頂けませんか?」
「は、はぁ……」
何だか変な表情を浮かべて話す兵士を見ながら、とりあえず言う通りにする。
「おう。中に入っても良いってか?」
チカ達の所へと戻ると、ゼロ達から降りて荷物を載せているマルクスさんの姿があった。
「もうちょっと待ってほしいって言われたんで…」
「あぁん?なんでだ?」
「分かんないっすよ。…ただ、隊長がどーのこーのって言ってましたね」
「その隊長の名前はコロンとかじゃ無かったか?」
「や。そこまでは聞いてないっすね」
「マルクス……さっきも言っただろう?私達が居なくなってからもう月日がかなり経ったんだ。コロンも上の役職に就いてる可能性だってあるんだよ?」
「あのコロンがか?……俺にはずーーーっとうだつの上がらねぇ男だと思ってたんだがな」
「そのコロンって人はオニキスさんの知り合いですか?」
「ええ。彼は内地にしか居ませんでしたが、同僚ですね」
「へぇー」
「いくら訓練してもちーっとも強くならなかったんだよ。…ま、その分頭は良かったから人員配置とかをしてたな」
「…智将って感じですか?」
「ブハハッ!んなガラじゃねぇな!ただ気が利く男だったよ。言い方は悪いが神経質な部分もあったな」
昔の思い出が溢れたのか、マルクスさん達はそのコロンという人について色々と話していた。
「んでよ、コロンはよ?俺の自信作に唯一文句を付けれる男だったんだ。アイツが料理をすると、やれ『すり切り一杯』だの、『小匙一杯』だのと細かかったんだわ」
「それで何回もコロンと喧嘩をしてたのよね」
「懐かしいなぁ…。何度も仲裁に入ってたよ」
「おーーーーーい!!アルスさぁーーーーん!!」
昔話に花を咲かせていると門から俺を呼ぶ声が聞こえた。そちらの方に目を向けると大手を振るうニリキナの姿があった。
「あれ?ニリキナ?」
「遅いじゃないですかー!ソニア様がカンカンでしたよ!」
駆け足で俺達の元へとやってくると、ニリキナはマルクスさん達へと目を向ける。
「? そちらの方々は?」
「ん?…あぁ、ちょうど王都に行く予定があったみたいで、案内がてら一緒に来てもらったんだ」
「……商人みたいな事したんすか?」
「金は取ってねーよ!行く先は一緒だし、ちょうど良いと思ってね」
「人が良過ぎですよ…。あー…でも、そしたら一般用を通って貰わないとなぁ…」
困り顔を浮かべたニリキナ。ついでだし、どうにか出来んかな?と相談しようとした時、マルクスさんが口を開いた。
「………………………あれ?おめーさんは確か……」
「? どうされました?」
マルクスさんはニリキナの顔を見て何かを思い出した様だ。それをオニキスさんへと話すと、オニキスさんも『あぁ!』という表情を浮かべた。
「知り合いすか?」
「知り合い……ではねぇが、おめーさん、ベリルの部下じゃねーか?」
「そうですが?」
「やっぱりな……」
「???」
マルクスさんは納得した様な表情を浮かべていたが、俺にはチンプンカンプンであった。
「隊長が何か?」
「いや……オニキス、後は任せた」
「何で私に……」
オニキスさんはジト目でマルクスさんを見た後、上着の内ポケットに手を入れて何かを取り出した。
「面倒だとは思うし、あまりベリルがこういうのは嫌だと知ってるけど……」
オニキスさんはペンダントの様なものを取り出してニリキナへと渡す。するとそれを見たニリキナの表情が変わった。
「ッ?! こ、これって!」
ニリキナはペンダントとオニキスさんを交互に見た後、ペンダントを慎重に返す。
「失礼な態度を取ってしまい申し訳ありません!」
「いやいや。何も失礼なことはしてないよ。ついでと言っちゃだけど、ベリルを呼んでくれるかい?」
「すいません……隊長は今、中で指導中でして…」
「そうかぁ……真面目に働いているんだね」
「??? おい、ニリキナ…どういう話なんだ?」
「……………」
ニリキナは目を閉じて何かを思案した後に、口を開く。
「皆様方の行き先は同じの様ですし、私がご案内致します」
かしこまった口調になったニリキナが俺達を案内する。門に居た兵士にニリキナが話をし、ゼロ達と一緒に中に入ることが出来た。
「申し訳ありませんが、アルスさん達はもう一度乗馬してください。今から城下町を通りますんで」
「お、おう……」
ニリキナの言う通りに乗馬し、ニリキナの先導の元歩き始める。城下町は襲撃があったにも関わらず、人々が行き交い、四方八方から声が聞こえていた。もちろん、俺達はゼロ達に乗っているから注目を集めていた。
「変わってねぇなぁ……。兄ちゃん、後で暇だったら呑みに行かねぇか?」
「あ、いいっすねぇ。けど、すぐ終わるかどうか分からないっすよ?」
「ああ、別に良いさ。俺も久し振りに歩き回るつもりだからよ」
「分かりました。……宿はどこにするつもりですか?」
「ああ、それは宿舎を利用するぜ」
「宿舎?」
「兵士達の寝床さ」
「えっ?!それは流石に出来ないんじゃ…」
「なぁに、ベリルの名を出せば簡単よ!なぁ、オニキス?」
「あまりそれはしたくないんだけどね……。一応、私達はベリルに会ってから宿を決めるよ」
「あぁん?ベリルん所に泊まれば良いだろ?」
「それも踏まえてだよ。…マルクスもベリルに会うかい?」
「そうだなぁ……かなり久し振りだしついて行こうかな?」
そんな話を後ろでしながら、俺達は高くそびえる王城の入り口に着くのであった。
「ウォエエエエエエエエエエエエエ!!!」
ジュエリア王国、正門前にて。立派な体躯の黒馬を連れたパーティーが訪れた。正門前に着くな否や1人が黒馬から飛び降り吐瀉物を吐き出す。馬はこの馬の他に三頭程いるが、背には2人ずつ乗っていた。初老の男女と若い女が4人。未だ吐瀉物を吐き続ける体格の良い男を見て困り顔を浮かべていた。
「あー……マルクスさん。大丈夫すか?」
「ヴォエエエ………」
「魔法は掛けてた筈なんだけどなぁ……」
漆黒の鎧を纏った若い男は地に伏せている男に手を添えると何やら呟く。すると男の顔色はたちまち良くなり、嗚咽ではなく呼吸を吐く音が聞こえた。
「……すまねぇ。あまりにも速すぎて気持ち悪くなっちまった」
「マルクスさん、大丈夫ー?」
「ああ、大丈夫だ。……つーか、オニキス達が平気なのが信じられん…」
「『目を瞑ってて』って言われたからね。その通りにしてたのよ」
「…俺も瞑ってれば良かったぜ」
マルクスは自分が吐き出した吐瀉物に土をかけた後、ゆっくりと立ち上がり門を見上げる。
「………あん?兄ちゃん、ここは違うぞ?」
「? 違うって?」
「兄ちゃんはソニア様から書簡……まぁ手紙か。手紙を貰っただろ?」
「そうっすね」
「ここは一般用だ。入城するには検査を受けねぇといけねぇんだ」
「? 一般用じゃダメなんですか?」
「普通ならここを通らなきゃいけねぇが、兄ちゃんは手紙を持ってるからな。伝令用の門があるから案内してやるよ」
「あ、ありがとうございます…」
マルクスさんの案内で--ゼロに乗って移動しないかと尋ねたが、断固拒否された--先程の門から少し離れた場所へと移動した。その門はこじんまりとしており、幅は3人が通れるぐらいかどうかの幅であった。
「マルクス。こっちに来るのは良いけど、アルスさん達の馬はどうするんだい?」
「ん?アイツに一言言えば通してくれるだろ」
「……マルクス。そのアイツってのはコロンの事かしら?」
「ああ。どーせ奥の部屋でグータラしてるだろーよ」
「……オニキス」
「うん……。マルクス、一つ言わせてもらうけど、コロンがここに居るとは限らないよ?」
「あぁん?なんでだ?」
「なんでかって………そりゃ月日が経ってるからだよ」
「…………あっ」
オニキスさんとマルクスさんが何やら話し込んでいる。盗み見聞きした感じから、どうやらマルクスさんはコネを使おうとしていたようだ。
「アルス様。さっさと入りませんか?」
「そうだな。んじゃ行ってくる」
オニキスさん達に責められているマルクスさんを尻目に手紙を出して門をくぐる。
「すいませーん」
「あいよ。どこの所属だい?」
門の中--例えるなら空港などの手荷物検査を受けるような場所--に入り、近くに居た兵士らしき人へと声を掛ける。
「所属?……あー、俺達はソニア……ソニア様に呼び出されて来たんですけど…」
「あぁん?………姫様から??」
「はい。これなんですけど」
怪しい人物を見るような目で兵士が目を合わすので、手紙を渡す。
「えー………何々?………………………………………おい、誰か隊長呼んで来い!」
手紙に目を通した兵士は、大きく目を見開くと近くに居た兵士へと声を飛ばす。
「? 中に入ってもいーすかね?」
「ち、ちょっと待ってくれ……いや、待ってください。お…私もこんな手紙を読んだのは初めてなので……確認するまで待って頂けませんか?」
「は、はぁ……」
何だか変な表情を浮かべて話す兵士を見ながら、とりあえず言う通りにする。
「おう。中に入っても良いってか?」
チカ達の所へと戻ると、ゼロ達から降りて荷物を載せているマルクスさんの姿があった。
「もうちょっと待ってほしいって言われたんで…」
「あぁん?なんでだ?」
「分かんないっすよ。…ただ、隊長がどーのこーのって言ってましたね」
「その隊長の名前はコロンとかじゃ無かったか?」
「や。そこまでは聞いてないっすね」
「マルクス……さっきも言っただろう?私達が居なくなってからもう月日がかなり経ったんだ。コロンも上の役職に就いてる可能性だってあるんだよ?」
「あのコロンがか?……俺にはずーーーっとうだつの上がらねぇ男だと思ってたんだがな」
「そのコロンって人はオニキスさんの知り合いですか?」
「ええ。彼は内地にしか居ませんでしたが、同僚ですね」
「へぇー」
「いくら訓練してもちーっとも強くならなかったんだよ。…ま、その分頭は良かったから人員配置とかをしてたな」
「…智将って感じですか?」
「ブハハッ!んなガラじゃねぇな!ただ気が利く男だったよ。言い方は悪いが神経質な部分もあったな」
昔の思い出が溢れたのか、マルクスさん達はそのコロンという人について色々と話していた。
「んでよ、コロンはよ?俺の自信作に唯一文句を付けれる男だったんだ。アイツが料理をすると、やれ『すり切り一杯』だの、『小匙一杯』だのと細かかったんだわ」
「それで何回もコロンと喧嘩をしてたのよね」
「懐かしいなぁ…。何度も仲裁に入ってたよ」
「おーーーーーい!!アルスさぁーーーーん!!」
昔話に花を咲かせていると門から俺を呼ぶ声が聞こえた。そちらの方に目を向けると大手を振るうニリキナの姿があった。
「あれ?ニリキナ?」
「遅いじゃないですかー!ソニア様がカンカンでしたよ!」
駆け足で俺達の元へとやってくると、ニリキナはマルクスさん達へと目を向ける。
「? そちらの方々は?」
「ん?…あぁ、ちょうど王都に行く予定があったみたいで、案内がてら一緒に来てもらったんだ」
「……商人みたいな事したんすか?」
「金は取ってねーよ!行く先は一緒だし、ちょうど良いと思ってね」
「人が良過ぎですよ…。あー…でも、そしたら一般用を通って貰わないとなぁ…」
困り顔を浮かべたニリキナ。ついでだし、どうにか出来んかな?と相談しようとした時、マルクスさんが口を開いた。
「………………………あれ?おめーさんは確か……」
「? どうされました?」
マルクスさんはニリキナの顔を見て何かを思い出した様だ。それをオニキスさんへと話すと、オニキスさんも『あぁ!』という表情を浮かべた。
「知り合いすか?」
「知り合い……ではねぇが、おめーさん、ベリルの部下じゃねーか?」
「そうですが?」
「やっぱりな……」
「???」
マルクスさんは納得した様な表情を浮かべていたが、俺にはチンプンカンプンであった。
「隊長が何か?」
「いや……オニキス、後は任せた」
「何で私に……」
オニキスさんはジト目でマルクスさんを見た後、上着の内ポケットに手を入れて何かを取り出した。
「面倒だとは思うし、あまりベリルがこういうのは嫌だと知ってるけど……」
オニキスさんはペンダントの様なものを取り出してニリキナへと渡す。するとそれを見たニリキナの表情が変わった。
「ッ?! こ、これって!」
ニリキナはペンダントとオニキスさんを交互に見た後、ペンダントを慎重に返す。
「失礼な態度を取ってしまい申し訳ありません!」
「いやいや。何も失礼なことはしてないよ。ついでと言っちゃだけど、ベリルを呼んでくれるかい?」
「すいません……隊長は今、中で指導中でして…」
「そうかぁ……真面目に働いているんだね」
「??? おい、ニリキナ…どういう話なんだ?」
「……………」
ニリキナは目を閉じて何かを思案した後に、口を開く。
「皆様方の行き先は同じの様ですし、私がご案内致します」
かしこまった口調になったニリキナが俺達を案内する。門に居た兵士にニリキナが話をし、ゼロ達と一緒に中に入ることが出来た。
「申し訳ありませんが、アルスさん達はもう一度乗馬してください。今から城下町を通りますんで」
「お、おう……」
ニリキナの言う通りに乗馬し、ニリキナの先導の元歩き始める。城下町は襲撃があったにも関わらず、人々が行き交い、四方八方から声が聞こえていた。もちろん、俺達はゼロ達に乗っているから注目を集めていた。
「変わってねぇなぁ……。兄ちゃん、後で暇だったら呑みに行かねぇか?」
「あ、いいっすねぇ。けど、すぐ終わるかどうか分からないっすよ?」
「ああ、別に良いさ。俺も久し振りに歩き回るつもりだからよ」
「分かりました。……宿はどこにするつもりですか?」
「ああ、それは宿舎を利用するぜ」
「宿舎?」
「兵士達の寝床さ」
「えっ?!それは流石に出来ないんじゃ…」
「なぁに、ベリルの名を出せば簡単よ!なぁ、オニキス?」
「あまりそれはしたくないんだけどね……。一応、私達はベリルに会ってから宿を決めるよ」
「あぁん?ベリルん所に泊まれば良いだろ?」
「それも踏まえてだよ。…マルクスもベリルに会うかい?」
「そうだなぁ……かなり久し振りだしついて行こうかな?」
そんな話を後ろでしながら、俺達は高くそびえる王城の入り口に着くのであった。
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