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104話 -いざ、ジュエリア王国へ 13-
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♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎
「兄ちゃん、ちょっくらそこの木陰で休憩しようや」
町を出てから1時間ほど経った時、後ろに乗っていたマルクスさんが声を掛ける。
「あそこっすね?」
「久し振りに馬に乗ったもんだから……ケツが痛くてよ…」
一応マルクスさんにもクッションは用意しているのだが、久し振りだとやはり痛くなるらしい。
「あらあら。マルクスは相変わらずねぇ?」
「うるせー。俺はコーラル達と違って乗る機会はねぇんだよ!」
「私達も乗る機会はそうそう無いよ?」
「うるせーうるせー!」
砂漠に生えている大きな植物の根本に着くと、マルクスさんはゼロから飛び降りる。
「休憩だ休憩!!」
「疲れる事は無いだろうマルクス…」
「馬鹿野郎!外に出るのも久し振りだっつーの!!………まぁ、チカちゃん達の魔法でエライ快適だけどよ…」
まだ1時間の旅路だが、マルクスさんの社交的な性格のお陰で色々と喋るようになった。一応名前は伝えてるんだけど、俺はまだ『兄ちゃん』と呼ばれる。チカ達はちゃんと呼ばれるんだけどなぁ…。
「うぃー……しょっと!」
大きく息を吐きながらマルクスさんは木陰へ腰を下ろす。そして鞄に入っている水袋を取り出すとそれを一口飲む。
「ところで兄ちゃん達の冒険者ランクはどれくらいのモンなんだ?」
腕で口を拭ったあと、マルクスさんが尋ねる。
「……えーっと、確か……C?だったような…」
「覚えてないのかよ……。でもよぉ、疑問なんだが、チカちゃん達は全員魔法が使えるんだよな?」
「ええ。俺も使えますよ?」
「全員が魔法が使えるっつーのに、Cランクってのはおかしいよなぁ?そう思わねぇか?オニキス」
「うーん……私達の時代とは違うからじゃないかな?まぁ、それでもチカさん達の魔法は信じられないけど」
「コーラルはどう思う?」
「そうねぇ……私が働いていた時はどちらかと言うと攻撃魔法に専念していたからねぇ。こういった魔法は当たり前になっているんじゃないかしら?」
「いや、当たり前ではねーんだよ。店に居る時はよく出稼ぎの奴らと喋っていたけどよ、砂漠が熱くてキツいって毎回聞いてたんだよ」
「……確かに商人に乗せてもらう時にも何度も休憩を取ったなぁ」
「だろ?俺は魔法に詳しくねぇが、見たことも聞いたこともない魔法を使える奴等がCってのはちょっと不思議じゃねぇか?」
「そうかしら?制度が変わったりしたんじゃないの?」
「だとしてもよぉ………兄ちゃんの装備とかこの馬とか見たら、俺らの知っているCランクでは無い気がするんだよ。そこら辺はオニキスの方が分かるんじゃねぇか?」
「おいおい…私はもうかなり昔に引退した身だよ?当時ならまだしも、今となっては分からないよ」
「でも強いって事ぐらいは直感的に分かるだろ?」
「それは……まぁ…ねぇ?」
「ねーねーご主人様ぁー。何か食べる物ないー?」
「草団子ならあるぞ?」
「ちょーだい!!」
真面目な話をしている横でローリィはマイペースを貫く。ローリィ達に草団子を渡していると、マルクスさんが俺に尋ねてきた。
「…兄ちゃん達はサガンから来たって言ってたよな?」
「ええ」
「本当かどうかは分からねぇが、サガンが魔物に襲われたってのは本当か?」
「………本当っすね」
「んでよ?俺も店に来る奴等から聞いたんだが、サガンにものすげぇ腕っぷしの奴が居たらしく、ソイツがサガンを救ったんだと。……ソイツの事を知ってるか?」
「……………」
「…マルクスさん。その話は私が答えるわ」
「? おお、別にレインちゃんでも良いんだけどよ」
「多分その噂の腕っぷしの強い奴ってのはアルスのことで間違いないわ?その噂があるなら、王都にドラゴンが出たってのも聞いてない?」
「あぁ、それも聞いた。見た事もねぇ男が瞬く間に殺したってな?…嘘だと思ったんだが、来る奴全員が死骸を見たって言うんだよ」
「それも事実よ。サガンと王都はアルスによって救われたの」
「………………いやいや………それは流石に……」
「まぁ実際に目にしないと信じられないと思うけど………。ちなみに、今回アルスが王都に呼ばれたのはその事実があったからよ?」
「………へぁっ?!どどどどういうことだ?」
「食事をした時に『ソニアに呼ばれた』って言ったでしょ?多分その事で呼ばれたんだと思うわ?」
「…おったまげたぜ」
「それにしても……ドラゴンを瞬く間にですか…。もしかしたら、アルスさんは騎士の称号を授与されるかも知れませんね…」
「…え?なんすかそれ?」
「ええと……我が国では成果を挙げたものに爵位や金品などを授与する事がありましてね。王都の危機を救ったとなると…爵位か土地を授与される可能性があります。もしかしたらどちらもかも知れませんが…」
「そそそそれってつまり……貴族になるっつー事ですか??」
「うーん……爵位を授与されれば貴族になるでしょうけど……」
「えっ!それは嫌だ!!」
「おいおい…兄ちゃん、貴族になれるっつーのはすげぇありがてぇ事なんだぞ?」
「貴族って面倒くさそうじゃないすか……。それに俺は孤児院を経営するだけで精一杯なんすよ…」
「……話が読めねぇな。兄ちゃんは冒険者でありながら孤児院を経営してんのか?」
「つい最近なんですけどね……」
「…ちょっと話がぶっ飛び過ぎて訳わからねぇが、その孤児院は兄ちゃんの金で造ったのか?」
「辺境伯の力添えもあったのよ?けど…サガンが襲撃された時、避難場所になってたの」
「…………孤児院が避難場所??」
「ええ。私達が守護の魔法を展開しておりましたし、サガンの人々が逃げ込める場所は孤児院しか無かったものですから」
「……は?し、守護の魔法??」
「ボクとチカが掛けた。ボク達より弱い魔物は一切中に入る事は出来ない魔法を」
「…………………」
チカ達の話を聞いたマルクスさんは口を大きく開け茫然としていた。それはオニキスさん達も同じ様で、3人仲良く目配せをし合っていた。
「信じる信じないは勝手だが、実際に魔法を展開してからは負傷者は出ていない」
「ち、ちょっと聞いても良いかしら?」
「? なんだ?」
「その守護の魔法とやらは、どのくらいの規模で展開出来るの??孤児院と言うくらいだから広い範囲でしょう?」
「やった事がないから分からないが、サガン程度の広さならボク一人で充分。チカと2人でなら王都全域に展開出来ると思う」
「「「…………………」」」
ナナの返答にオニキスさん達は更に目を丸くする。
「……ねぇアルス。それって本当?」
レインがコソコソと耳打ちをしてくる。
「…分からねぇ。けどナナがそう言うならそうなんじゃねぇか?」
「………だとしたら今の発言は危ないわ」
「? なんで?」
「だって魔法を使える人は少ないのよ?王都は守護の魔法を勿論展開しているけど、何十人って数で展開しているのよ??」
「へぇー…そうなんだ」
「そうなんだ……って。普通に考えたらその何十人が束になってもナナお姉ちゃん達には勝てないって事なんだよ?」
「あー…なるほど。そういうことか」
「王派閥の管理下で良かった……。貴族派閥だったらこんな事言ったら絶対に面倒になるわ…」
レインは悩む仕草をし、ナナへと耳打ちをしていた。耳打ちされたナナは深く頷くと『すまない。誇張し過ぎた』とオニキスさん達に告げた。…………もう遅いっての!
「……オニキス。俺達はカーバンクルにでも騙されてるのかね?」
「うーん………私も信じ切れないが、ナナさん達の魔法の効果は知っているからなぁ…」
「…………………」
オニキスさんとマルクスさんは渇いた笑いをしながら不審な動きをしていた。しかし、その傍らでは満面の笑みを浮かべたコーラルさんが居た。
「---凄い!!凄いわ!!」
「コ、コーラル??」
「ねぇねぇナナちゃん。私はお婆ちゃんだけど、私も治癒魔法以外使えるかしら?」
「………………素質はある。だが、魔力が枯渇気味なので威力の高い魔法はできない」
「そうなの………」
「だが、低レベルの魔法なら可能だと思う。それが出来るかどうかはコーラル次第」
「まぁっ!!そんな事を言われちゃったら私、頑張っちゃうわ!」
「あー………ここでコーラルの悪い癖が出てきたな……」
コーラルさんが恋する乙女の様に目を輝かせながらナナの手を取る。その様子を見たマルクスさんが呆れた様に呟く。
「…悪い癖ってなんすか?」
「…コーラルが魔法関係で働いていたのは聞いてるだろ?」
「ええ……」
「コーラルは魔法に関して何でも知りたがる性格でな……。研究者気質なんだよコーラルは」
「…そう言えばマルクスは何度か実験台になってたね」
「あぁ……。嫌な記憶だぜ…」
「ねぇナナちゃん。休憩の度に魔法を教えてくれないかしら?」
「構わない。出来るかどうかは保証しないが」
「いいのよぅ!私はナナちゃんから魔法の手解きを受けたいだけなんだから!」
「………兄ちゃん。あんまり休憩は取らない様にしてくれ。な?」
「…分かりました」
何故か泣きそうな顔をしているマルクスさんの懇願を聞き、休憩を終わらせ移動を始めるのであった。
「兄ちゃん、ちょっくらそこの木陰で休憩しようや」
町を出てから1時間ほど経った時、後ろに乗っていたマルクスさんが声を掛ける。
「あそこっすね?」
「久し振りに馬に乗ったもんだから……ケツが痛くてよ…」
一応マルクスさんにもクッションは用意しているのだが、久し振りだとやはり痛くなるらしい。
「あらあら。マルクスは相変わらずねぇ?」
「うるせー。俺はコーラル達と違って乗る機会はねぇんだよ!」
「私達も乗る機会はそうそう無いよ?」
「うるせーうるせー!」
砂漠に生えている大きな植物の根本に着くと、マルクスさんはゼロから飛び降りる。
「休憩だ休憩!!」
「疲れる事は無いだろうマルクス…」
「馬鹿野郎!外に出るのも久し振りだっつーの!!………まぁ、チカちゃん達の魔法でエライ快適だけどよ…」
まだ1時間の旅路だが、マルクスさんの社交的な性格のお陰で色々と喋るようになった。一応名前は伝えてるんだけど、俺はまだ『兄ちゃん』と呼ばれる。チカ達はちゃんと呼ばれるんだけどなぁ…。
「うぃー……しょっと!」
大きく息を吐きながらマルクスさんは木陰へ腰を下ろす。そして鞄に入っている水袋を取り出すとそれを一口飲む。
「ところで兄ちゃん達の冒険者ランクはどれくらいのモンなんだ?」
腕で口を拭ったあと、マルクスさんが尋ねる。
「……えーっと、確か……C?だったような…」
「覚えてないのかよ……。でもよぉ、疑問なんだが、チカちゃん達は全員魔法が使えるんだよな?」
「ええ。俺も使えますよ?」
「全員が魔法が使えるっつーのに、Cランクってのはおかしいよなぁ?そう思わねぇか?オニキス」
「うーん……私達の時代とは違うからじゃないかな?まぁ、それでもチカさん達の魔法は信じられないけど」
「コーラルはどう思う?」
「そうねぇ……私が働いていた時はどちらかと言うと攻撃魔法に専念していたからねぇ。こういった魔法は当たり前になっているんじゃないかしら?」
「いや、当たり前ではねーんだよ。店に居る時はよく出稼ぎの奴らと喋っていたけどよ、砂漠が熱くてキツいって毎回聞いてたんだよ」
「……確かに商人に乗せてもらう時にも何度も休憩を取ったなぁ」
「だろ?俺は魔法に詳しくねぇが、見たことも聞いたこともない魔法を使える奴等がCってのはちょっと不思議じゃねぇか?」
「そうかしら?制度が変わったりしたんじゃないの?」
「だとしてもよぉ………兄ちゃんの装備とかこの馬とか見たら、俺らの知っているCランクでは無い気がするんだよ。そこら辺はオニキスの方が分かるんじゃねぇか?」
「おいおい…私はもうかなり昔に引退した身だよ?当時ならまだしも、今となっては分からないよ」
「でも強いって事ぐらいは直感的に分かるだろ?」
「それは……まぁ…ねぇ?」
「ねーねーご主人様ぁー。何か食べる物ないー?」
「草団子ならあるぞ?」
「ちょーだい!!」
真面目な話をしている横でローリィはマイペースを貫く。ローリィ達に草団子を渡していると、マルクスさんが俺に尋ねてきた。
「…兄ちゃん達はサガンから来たって言ってたよな?」
「ええ」
「本当かどうかは分からねぇが、サガンが魔物に襲われたってのは本当か?」
「………本当っすね」
「んでよ?俺も店に来る奴等から聞いたんだが、サガンにものすげぇ腕っぷしの奴が居たらしく、ソイツがサガンを救ったんだと。……ソイツの事を知ってるか?」
「……………」
「…マルクスさん。その話は私が答えるわ」
「? おお、別にレインちゃんでも良いんだけどよ」
「多分その噂の腕っぷしの強い奴ってのはアルスのことで間違いないわ?その噂があるなら、王都にドラゴンが出たってのも聞いてない?」
「あぁ、それも聞いた。見た事もねぇ男が瞬く間に殺したってな?…嘘だと思ったんだが、来る奴全員が死骸を見たって言うんだよ」
「それも事実よ。サガンと王都はアルスによって救われたの」
「………………いやいや………それは流石に……」
「まぁ実際に目にしないと信じられないと思うけど………。ちなみに、今回アルスが王都に呼ばれたのはその事実があったからよ?」
「………へぁっ?!どどどどういうことだ?」
「食事をした時に『ソニアに呼ばれた』って言ったでしょ?多分その事で呼ばれたんだと思うわ?」
「…おったまげたぜ」
「それにしても……ドラゴンを瞬く間にですか…。もしかしたら、アルスさんは騎士の称号を授与されるかも知れませんね…」
「…え?なんすかそれ?」
「ええと……我が国では成果を挙げたものに爵位や金品などを授与する事がありましてね。王都の危機を救ったとなると…爵位か土地を授与される可能性があります。もしかしたらどちらもかも知れませんが…」
「そそそそれってつまり……貴族になるっつー事ですか??」
「うーん……爵位を授与されれば貴族になるでしょうけど……」
「えっ!それは嫌だ!!」
「おいおい…兄ちゃん、貴族になれるっつーのはすげぇありがてぇ事なんだぞ?」
「貴族って面倒くさそうじゃないすか……。それに俺は孤児院を経営するだけで精一杯なんすよ…」
「……話が読めねぇな。兄ちゃんは冒険者でありながら孤児院を経営してんのか?」
「つい最近なんですけどね……」
「…ちょっと話がぶっ飛び過ぎて訳わからねぇが、その孤児院は兄ちゃんの金で造ったのか?」
「辺境伯の力添えもあったのよ?けど…サガンが襲撃された時、避難場所になってたの」
「…………孤児院が避難場所??」
「ええ。私達が守護の魔法を展開しておりましたし、サガンの人々が逃げ込める場所は孤児院しか無かったものですから」
「……は?し、守護の魔法??」
「ボクとチカが掛けた。ボク達より弱い魔物は一切中に入る事は出来ない魔法を」
「…………………」
チカ達の話を聞いたマルクスさんは口を大きく開け茫然としていた。それはオニキスさん達も同じ様で、3人仲良く目配せをし合っていた。
「信じる信じないは勝手だが、実際に魔法を展開してからは負傷者は出ていない」
「ち、ちょっと聞いても良いかしら?」
「? なんだ?」
「その守護の魔法とやらは、どのくらいの規模で展開出来るの??孤児院と言うくらいだから広い範囲でしょう?」
「やった事がないから分からないが、サガン程度の広さならボク一人で充分。チカと2人でなら王都全域に展開出来ると思う」
「「「…………………」」」
ナナの返答にオニキスさん達は更に目を丸くする。
「……ねぇアルス。それって本当?」
レインがコソコソと耳打ちをしてくる。
「…分からねぇ。けどナナがそう言うならそうなんじゃねぇか?」
「………だとしたら今の発言は危ないわ」
「? なんで?」
「だって魔法を使える人は少ないのよ?王都は守護の魔法を勿論展開しているけど、何十人って数で展開しているのよ??」
「へぇー…そうなんだ」
「そうなんだ……って。普通に考えたらその何十人が束になってもナナお姉ちゃん達には勝てないって事なんだよ?」
「あー…なるほど。そういうことか」
「王派閥の管理下で良かった……。貴族派閥だったらこんな事言ったら絶対に面倒になるわ…」
レインは悩む仕草をし、ナナへと耳打ちをしていた。耳打ちされたナナは深く頷くと『すまない。誇張し過ぎた』とオニキスさん達に告げた。…………もう遅いっての!
「……オニキス。俺達はカーバンクルにでも騙されてるのかね?」
「うーん………私も信じ切れないが、ナナさん達の魔法の効果は知っているからなぁ…」
「…………………」
オニキスさんとマルクスさんは渇いた笑いをしながら不審な動きをしていた。しかし、その傍らでは満面の笑みを浮かべたコーラルさんが居た。
「---凄い!!凄いわ!!」
「コ、コーラル??」
「ねぇねぇナナちゃん。私はお婆ちゃんだけど、私も治癒魔法以外使えるかしら?」
「………………素質はある。だが、魔力が枯渇気味なので威力の高い魔法はできない」
「そうなの………」
「だが、低レベルの魔法なら可能だと思う。それが出来るかどうかはコーラル次第」
「まぁっ!!そんな事を言われちゃったら私、頑張っちゃうわ!」
「あー………ここでコーラルの悪い癖が出てきたな……」
コーラルさんが恋する乙女の様に目を輝かせながらナナの手を取る。その様子を見たマルクスさんが呆れた様に呟く。
「…悪い癖ってなんすか?」
「…コーラルが魔法関係で働いていたのは聞いてるだろ?」
「ええ……」
「コーラルは魔法に関して何でも知りたがる性格でな……。研究者気質なんだよコーラルは」
「…そう言えばマルクスは何度か実験台になってたね」
「あぁ……。嫌な記憶だぜ…」
「ねぇナナちゃん。休憩の度に魔法を教えてくれないかしら?」
「構わない。出来るかどうかは保証しないが」
「いいのよぅ!私はナナちゃんから魔法の手解きを受けたいだけなんだから!」
「………兄ちゃん。あんまり休憩は取らない様にしてくれ。な?」
「…分かりました」
何故か泣きそうな顔をしているマルクスさんの懇願を聞き、休憩を終わらせ移動を始めるのであった。
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