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098話 -いざ、ジュエリア王国へ 7-
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「兄ちゃんのは俺特製の『爆弾』っーメニューだ。その炒めモンの下には米があるけど、中にちょいと隠し味が仕込んである。炒めモンと米を少し食べたら混ぜて喰ってくれよ」
マルクスさんは移動式のテーブル?みたいな物を運んで来るとそこから料理を俺達へと渡してくれる。俺の注文は『何かこう…テンション上がるヤツで』という曖昧な言葉だったが、それを聞いたマルクスさんは『懐かしいな…。任せとけ』とだけ言っていた。
「オニキス達は『思い出に残る料理』だったよな?」
「ふふふっ…。確認しなくてもマルクスがお酒を持ってきた時点で覚えてたでしょう?」
チカ達に配膳が終わり、マルクスさんは緑色の酒瓶と中皿をオニキスさん達の前に置く。
(えっ………?)
俺はオニキスさん達の前に置かれた料理に驚く。中皿にはたった4切れの長方形のケーキみたいなヤツが乗っており、皿の空白が異様に感じたからだ。
「…コーラルさん。それだけで足りる?あたしの分けてあげよっか?」
ローリィも同じ事を思ったのか、コーラルさんへと声を掛けるがそれを微笑みで断る。
「良いのよローリィちゃん。この料理は見た目とは裏腹に満足感が凄いあるんだから」
「本当??」
「ふふふっ…。ねぇマルクス?アルスさん達にも後で作ってくれないかしら?」
「別に良いけどよ……これはコーラル達の料理だぞ?」
「それは分かってるけど、私達はこの人達と出会えた事が嬉しいの。喜びを共有したいのよ」
「……良いのかオニキス?」
「コーラルと私も同じ気持ちさ。彼等は最近では見ない優しさを持ち合わせているんだ」
「……2人がそう言うなら俺は拒否できねぇな。けど、一切れずつだからな?」
ヤレヤレと肩を竦めたマルクスさんは店員さんに『アイツらに試食させる為に残してたヤツ持ってきてくれ』と伝えた。
「何かすいません…」
「気にすんな。俺は料理を提供するだけの人間だ。オニキス達が兄ちゃん達に分けたいって言うならそれに従うまでさ」
「それじゃあ、料理が冷めないうちに食べましょうか」
乾杯は済ませていたのでそのまま料理を口へと運ぶ。
「美味しい!!」
「美味」
「おいしぃーっ!!」
チカ達が各々料理を口へと運び数度咀嚼し、飲み込んだ後に称賛の言葉を発する。
「私にも分けてよー!」
レインが子供みたいにチカ達へとねだる姿を見ながら、俺も『爆弾』って料理を口へと運ぶ。
「……………ッ!!」
「へへっ……辛いだろ?」
マルクスさんはニヤニヤとしながら俺に話しかける。
(辛いってレベルじゃねぇ!!)
『美食家』のジョブがある事に少しだけ後悔する。炒め物には全く赤色が無いのに、猛烈に刺激が暴れ回る。炒め物は肉と野菜を炒めただけの物っぽいが、旨味とかの前に舌が麻痺してしまった。
「兄ちゃんの酒はちぃとソイツに合わせてある。酒で流すのも良し、飲み込んでから呑むのも良し。…まぁ試してみろよ」
マルクスさんの言う通りに酒を荒々しく掴み胃へと流し込む。すると、刺激がまろやかに瞬時に変わり、痺れが取れ旨味が口の中に溢れた。それが分かったのは、酒を呑んだ後に唾液が大量に出たからだった。
「な?ウメェだろ?」
「………………旨い」
何つーか……俺もそんなにグルメとかじゃ無いし、高級な物とか食べた事無いけどさ、一口食べてすぐ旨い!って言うんじゃなくて……一呼吸置くみたいな感じ?食べた後に余韻を楽しむっつーか……うーん………表現出来ない!
俺の表現は置いといて、炒め物はマジで旨い。前世の麻婆豆腐とかはピリピリくるじゃん?でもこれは最初っから全力なんだよ。冬場の静電気が舌をピンポイントで攻撃するみたいな?上手い表現は見当たらないけど『バチッ!!』って感じ!白飯があれば炒め物一口で一杯は行けると思う。
「さてと………飯を喰いながらで構わねぇんだが、兄ちゃん達とオニキス達の関係を聞いても良いか?」
摩訶不思議な料理に舌鼓を打っていると、マルクスさんが質問をしてきた。
「彼等とは最近出会ったばっかりなんだ」
「最近?……にしちゃあ、オニキス達が信頼しているように見えるが?」
「ふふふっ。マルクス、アルスさん達は若い頃のオニキスと一緒なのよ」
「若い頃………ああ、お人好しってことか?」
「ええ。見ず知らずの私達を無償で王都まで連れてってくれるのよ?」
「へぇー?つーことは、オニキス達は息子に会いに行くのか?」
「ああ。便りが届いてね、子供を授かったそうだ」
「そりゃめでてぇな!んで、もう性別は分かってんのか?」
「それはまだらしい」
「どっちにしたって、孫には変わらねぇもんな。……俺もついて行こうかな?」
「マルクスには店があるだろう?」
「もう後継は育てたぞ。いつまで経っても独り立ちしねぇから、店を譲るつもりだ」
「……良いのかい?この店はマルクスの夢だろう?」
「なぁに、俺の夢は現実となってこれから先も続くんだ。俺には子もいねぇし、誰かに継いで欲しかったってのが本音だ」
「なら隠居した後はどうするの?」
「へへっ……実はもう決めてあるんだ」
「? どんなの?」
「……それは秘密だ」
オニキスさん達はオニキスさん達で話し込んでおり、チカ達はチカ達で料理の事を話している。俺だけ無言であったが、色々と会話が入ってくるので疎外感はなかった。……まぁ、寂しいっちゃー寂しいけど。
「ところで兄ちゃん達は何しに王都に行くんだ?身なりからして冒険者だろうが、出稼ぎか?」
マルクスさんが激辛料理を頬張っている俺へと話しかける。酒で流し込んでからその質問に答える。
「あー……何て言えば良いのか…まぁ出稼ぎでは無いですね」
「? じゃあ買い出しか?」
マルクスさんに本来の目的を言っていいのか迷う。ラティやソニアが言ってたけど、流石にこの田舎まで派閥問題は影響無いだろう。けど、安易にそれを言っていいのかは迷う。
「私達はソニアに呼び出されたんですよ」
言うべきか迷っていると、レインがマルクスさんへと答える。
「………ソニア?」
「はい。……マルクスさんはカイジャで最近起こった事を聞いてますか?」
「カイジャ………ああ、そういや魔物の群れの襲撃があったとか聞いてるな」
「その時に活躍したのがアルスなの。それで、王都の龍退治もアルスがしたのよ」
「…………はぁ?!」
「レイン……それは言わなくても良いんじゃ…」
「別に言っても大丈夫でしょ?どーせアルスのことだから、内密にしようと嘘八百並べようとしたでしょ?」
「まぁ……それが当たり前だろ?」
「別に隠す必要は無いでしょ。ここは王派閥の管理下だしね」
「え?そうなの?」
「……少しは勉強しなさいよ」
レイン曰く、王都までの道中の都市は王派閥の貴族が管理をしているらしい。だが、糞貴族と出会ったリムンは貴族派閥の管理下にあり、そこには寄らないという予定を立てていたようだ。
「……アルスさん。ソニアと言うのは……まさかソニア様の事でしょうか?」
オニキスさんが少し驚いた表情を浮かべながら尋ねる。
「あーと………多分敬称的にもそのソニアで間違ってないです」
「……………驚いた。王女様とお知り合いだったのですか!?」
「知り合い……と言われれば知り合いなんすかね?まぁこれ以上は言えないっすけど…」
オニキスさんは何やら思案顔を浮かべる。逆に物凄い笑みを浮かべたマルクスさんが喋りかけてくる。
「へぇー!ソニア様と知り合いとはなぁ?…相変わらず男勝りだったか?」
「ええ。二つ名通りって感じでしたね」
「ハハッ!まぁ、それはオニキスが悪い。…なぁ?コーラル」
「そうねぇ…。陛下も何でオニキスに頼んだのか未だに分からないわ」
「………ん?どういうことすか?」
何やらオニキスさんとソニアには繋がりがあるようだ。少し興味が湧いた俺は、未だ思案しているオニキスさんへと尋ねるのであった。
マルクスさんは移動式のテーブル?みたいな物を運んで来るとそこから料理を俺達へと渡してくれる。俺の注文は『何かこう…テンション上がるヤツで』という曖昧な言葉だったが、それを聞いたマルクスさんは『懐かしいな…。任せとけ』とだけ言っていた。
「オニキス達は『思い出に残る料理』だったよな?」
「ふふふっ…。確認しなくてもマルクスがお酒を持ってきた時点で覚えてたでしょう?」
チカ達に配膳が終わり、マルクスさんは緑色の酒瓶と中皿をオニキスさん達の前に置く。
(えっ………?)
俺はオニキスさん達の前に置かれた料理に驚く。中皿にはたった4切れの長方形のケーキみたいなヤツが乗っており、皿の空白が異様に感じたからだ。
「…コーラルさん。それだけで足りる?あたしの分けてあげよっか?」
ローリィも同じ事を思ったのか、コーラルさんへと声を掛けるがそれを微笑みで断る。
「良いのよローリィちゃん。この料理は見た目とは裏腹に満足感が凄いあるんだから」
「本当??」
「ふふふっ…。ねぇマルクス?アルスさん達にも後で作ってくれないかしら?」
「別に良いけどよ……これはコーラル達の料理だぞ?」
「それは分かってるけど、私達はこの人達と出会えた事が嬉しいの。喜びを共有したいのよ」
「……良いのかオニキス?」
「コーラルと私も同じ気持ちさ。彼等は最近では見ない優しさを持ち合わせているんだ」
「……2人がそう言うなら俺は拒否できねぇな。けど、一切れずつだからな?」
ヤレヤレと肩を竦めたマルクスさんは店員さんに『アイツらに試食させる為に残してたヤツ持ってきてくれ』と伝えた。
「何かすいません…」
「気にすんな。俺は料理を提供するだけの人間だ。オニキス達が兄ちゃん達に分けたいって言うならそれに従うまでさ」
「それじゃあ、料理が冷めないうちに食べましょうか」
乾杯は済ませていたのでそのまま料理を口へと運ぶ。
「美味しい!!」
「美味」
「おいしぃーっ!!」
チカ達が各々料理を口へと運び数度咀嚼し、飲み込んだ後に称賛の言葉を発する。
「私にも分けてよー!」
レインが子供みたいにチカ達へとねだる姿を見ながら、俺も『爆弾』って料理を口へと運ぶ。
「……………ッ!!」
「へへっ……辛いだろ?」
マルクスさんはニヤニヤとしながら俺に話しかける。
(辛いってレベルじゃねぇ!!)
『美食家』のジョブがある事に少しだけ後悔する。炒め物には全く赤色が無いのに、猛烈に刺激が暴れ回る。炒め物は肉と野菜を炒めただけの物っぽいが、旨味とかの前に舌が麻痺してしまった。
「兄ちゃんの酒はちぃとソイツに合わせてある。酒で流すのも良し、飲み込んでから呑むのも良し。…まぁ試してみろよ」
マルクスさんの言う通りに酒を荒々しく掴み胃へと流し込む。すると、刺激がまろやかに瞬時に変わり、痺れが取れ旨味が口の中に溢れた。それが分かったのは、酒を呑んだ後に唾液が大量に出たからだった。
「な?ウメェだろ?」
「………………旨い」
何つーか……俺もそんなにグルメとかじゃ無いし、高級な物とか食べた事無いけどさ、一口食べてすぐ旨い!って言うんじゃなくて……一呼吸置くみたいな感じ?食べた後に余韻を楽しむっつーか……うーん………表現出来ない!
俺の表現は置いといて、炒め物はマジで旨い。前世の麻婆豆腐とかはピリピリくるじゃん?でもこれは最初っから全力なんだよ。冬場の静電気が舌をピンポイントで攻撃するみたいな?上手い表現は見当たらないけど『バチッ!!』って感じ!白飯があれば炒め物一口で一杯は行けると思う。
「さてと………飯を喰いながらで構わねぇんだが、兄ちゃん達とオニキス達の関係を聞いても良いか?」
摩訶不思議な料理に舌鼓を打っていると、マルクスさんが質問をしてきた。
「彼等とは最近出会ったばっかりなんだ」
「最近?……にしちゃあ、オニキス達が信頼しているように見えるが?」
「ふふふっ。マルクス、アルスさん達は若い頃のオニキスと一緒なのよ」
「若い頃………ああ、お人好しってことか?」
「ええ。見ず知らずの私達を無償で王都まで連れてってくれるのよ?」
「へぇー?つーことは、オニキス達は息子に会いに行くのか?」
「ああ。便りが届いてね、子供を授かったそうだ」
「そりゃめでてぇな!んで、もう性別は分かってんのか?」
「それはまだらしい」
「どっちにしたって、孫には変わらねぇもんな。……俺もついて行こうかな?」
「マルクスには店があるだろう?」
「もう後継は育てたぞ。いつまで経っても独り立ちしねぇから、店を譲るつもりだ」
「……良いのかい?この店はマルクスの夢だろう?」
「なぁに、俺の夢は現実となってこれから先も続くんだ。俺には子もいねぇし、誰かに継いで欲しかったってのが本音だ」
「なら隠居した後はどうするの?」
「へへっ……実はもう決めてあるんだ」
「? どんなの?」
「……それは秘密だ」
オニキスさん達はオニキスさん達で話し込んでおり、チカ達はチカ達で料理の事を話している。俺だけ無言であったが、色々と会話が入ってくるので疎外感はなかった。……まぁ、寂しいっちゃー寂しいけど。
「ところで兄ちゃん達は何しに王都に行くんだ?身なりからして冒険者だろうが、出稼ぎか?」
マルクスさんが激辛料理を頬張っている俺へと話しかける。酒で流し込んでからその質問に答える。
「あー……何て言えば良いのか…まぁ出稼ぎでは無いですね」
「? じゃあ買い出しか?」
マルクスさんに本来の目的を言っていいのか迷う。ラティやソニアが言ってたけど、流石にこの田舎まで派閥問題は影響無いだろう。けど、安易にそれを言っていいのかは迷う。
「私達はソニアに呼び出されたんですよ」
言うべきか迷っていると、レインがマルクスさんへと答える。
「………ソニア?」
「はい。……マルクスさんはカイジャで最近起こった事を聞いてますか?」
「カイジャ………ああ、そういや魔物の群れの襲撃があったとか聞いてるな」
「その時に活躍したのがアルスなの。それで、王都の龍退治もアルスがしたのよ」
「…………はぁ?!」
「レイン……それは言わなくても良いんじゃ…」
「別に言っても大丈夫でしょ?どーせアルスのことだから、内密にしようと嘘八百並べようとしたでしょ?」
「まぁ……それが当たり前だろ?」
「別に隠す必要は無いでしょ。ここは王派閥の管理下だしね」
「え?そうなの?」
「……少しは勉強しなさいよ」
レイン曰く、王都までの道中の都市は王派閥の貴族が管理をしているらしい。だが、糞貴族と出会ったリムンは貴族派閥の管理下にあり、そこには寄らないという予定を立てていたようだ。
「……アルスさん。ソニアと言うのは……まさかソニア様の事でしょうか?」
オニキスさんが少し驚いた表情を浮かべながら尋ねる。
「あーと………多分敬称的にもそのソニアで間違ってないです」
「……………驚いた。王女様とお知り合いだったのですか!?」
「知り合い……と言われれば知り合いなんすかね?まぁこれ以上は言えないっすけど…」
オニキスさんは何やら思案顔を浮かべる。逆に物凄い笑みを浮かべたマルクスさんが喋りかけてくる。
「へぇー!ソニア様と知り合いとはなぁ?…相変わらず男勝りだったか?」
「ええ。二つ名通りって感じでしたね」
「ハハッ!まぁ、それはオニキスが悪い。…なぁ?コーラル」
「そうねぇ…。陛下も何でオニキスに頼んだのか未だに分からないわ」
「………ん?どういうことすか?」
何やらオニキスさんとソニアには繋がりがあるようだ。少し興味が湧いた俺は、未だ思案しているオニキスさんへと尋ねるのであった。
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