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075話
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♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎
「失礼するぜー」
ラティの屋敷から帰った後、俺はすぐ様ソニア達が宿泊している部屋へと足を運ぶ。
「あら?何か用でしょうか?」
部屋に入るとお茶を飲んでいるミレーユさんがいた。
「王都に行く話なんだけどさ、期日を聞くのを忘れてたなーって」
「期日……ああ、ダンジョン攻略の話ですね?」
「うんうん。アレってさ、いつ頃とか決まってるの?」
「そうですねぇ……一度王都に帰って諸々の政務を終えた後になると思います」
「…決まってないって事?」
「サガンの状況やお父様にもアルス様の報告もせねばなりませんから。また、復興費用の申請と人材の派遣、また各貴族からの寄付金も集めねばなりませんからね」
「…王女ってのも楽じゃないんだね」
「お飾りではありませんからね。それにここに来た最大の要件はもう済みましたし」
「最大の要件?なにそれ?」
「アルス様を王派閥に取り込むというものです」
「……それが最大の要件なの?」
「勿論。アルス様の王都での活躍はあの時既に広まったはず。ドラゴンを一人で討伐出来る強者を敵対する派閥には渡せませんからね」
「…俺はてっきりサガンの様子を見に来たのかと」
「それもありましたわ。けれど優先事項はアルス様でした。……民達に聞かれたら反感を買うとは思いますが」
「…だろうね。まぁ今のは聞かなかった事にするよ。…………んじゃ、ミレーユさん達が王都に帰ってしばらくしてから呼び出されるって事かな?」
「……………………」
ミレーユさんが黙り込み、何故か俺をジト目で睨んでくる。
「……違った?」
「…なぜ敬称を付けるのですか?」
「あー………つい癖で…」
「ソニアの事は呼び捨てなのに…」
「…王族相手に呼び捨てなのはどうかと思うけど……」
「ソニアも王族ですよ?」
「……はい。すいません」
「次に敬称を付けたらソニアがアルス様に襲われたとお父様に報告しますわね」
「脅迫?」
「いえ。事実を少し簡略化した報告をするまでですわ?」
「…一緒やんけ。…………んまぁ、人目が無いところでは呼び捨てにするよ。それで良いだろ?」
「はいっ!!」
「……んでミレーユ。そのダンジョン攻略ってのは俺がさっき聞いた通りの感じでいいの?」
「ええ。王都に召集をかけるのはすぐにではありませんから。こちらもある程度片付けてからが良いですから」
「んー……なら、おおよその期日を教えてくれないか?」
「? 何故でしょうか?」
「いやね?俺達が王都に行っている間、孤児院を任せる人を募集してるんだけど、それ関係が色々あるからその間にしておこうと思って」
「ラティの物では無かったのですか?」
「それがねー、孤児院の権利を譲ってもらったんだよ。だから、孤児院の運営は俺がやる事になったんだ」
「そう…なのですか。フフッ、ラティの事ですから面倒くさくなったんでしょうね?」
「そうみたいだね。…ラティからぶっちゃけられたけど、孤児院に回す費用が無いってさ」
「…そうでしょうね。辺境の地ですから税収も少ないでしょうし…」
「それを聞いたら何にも言えないよね。俺には分からん事柄だからね。……ま、俺の物になったのは嬉しい事だけどさ」
「嬉しい?なぜ?」
「好き勝手にしても良いって事さ。…あ、ちゃーんと手続きはするよ?」
「……思ったのですが、アルス様は孤児院をどの様なものにしようと考えているのですか?」
「んー……今の所は何も考えてないね。けど、ゆくゆくは子供達が大きくなれば学校を併設しようと思ってる」
「学校…ですか?」
「んまぁちゃんとしたのじゃねーけど、勉強したり体を動かしたりすればその分将来の夢は広がるだろ?剣が上手い子は王都で働けばいいし、頭がいい子は教師になってもいい。辺境の地だからってその狭い世界で完結するのは勿体無いでしょ?」
俺がこんな立派な事を言えるのには理由がある。まぁ今言った殆どは街の人達から聞いたものなのだ。この街で生まれ育った人は大体の人生をここで完結するらしい。外に出ようとも最低限の教育しか受けていないので、どこぞの商人や貴族の下働きで終わる事になるとか。そうなるよりかは、顔見知りの多い場所で質素な生活を送った方が良いと思っていたそうだ。
しかし、俺達が孤児院をかなりグレードアップさせた事により、考えを変えたそうだ。まぁ自分達の夢を子供に託す様な形ではあるが、その様な希望が出来てしまったので仕方の無い事だ。そりゃぁ我が子を狭い世界で歩かせるよりかは広い世界を歩かせた方がいいだろう。……まぁまだこの意見は少数ではあるけどね。
それともう一つ。これはラティが言っていた話なのだが、学校という物が出来ると経済は少しだけ発展するとの事だ。特に商人にとっては大口の契約になるかもしれないので、商業関連の商人がサガンを訪れる。それが新たな金を産む卵となり、若干ではあるが街の収入も増えるそうだ。……どうやらラティは俺に権利を譲った後の金勘定をしてるみたいだ。逞しいというか何というか……まぁ領地を治める主とすれば当たり前のことだろう。それをちゃんと俺にも言ってくれたしね。
「……なるほど。それはそれで良いのかも知れませんね」
「まぁすぐに出来るって物じゃ無いし、長い目で見たらの話だよ」
「アルス様は慧眼を持っていらっしゃるのですね」
「そんなモンは持ってないよ。ただやりたい事をしようとしたらオマケがついたって事さ」
まぁぶっちゃけそんな大層な事は考えてなかった。ただ『学校を造ったら面白いだろうなぁ』という思い付きだ。そんな未来の話なんてこれっぽっちも考えちゃいない。
「………そうなれば結構月日を空けた方がよろしいでしょうか?」
「…いや?それはそれで別物だから、とりあえずは留守中の管理を教える期間があれば良いよ」
「…分かりました。恐らく一月程は最低でも必要ですので」
「一ヶ月ね。りょーかい」
一月もあれば十分だろう。しっかり教えれるし、金勘定も計算しやすい。シフトの調整だってやれるからね。
「んじゃ話はそれだけ。……そういやミレーユ達はいつ頃帰るんだ?」
「1週間後に帰る予定ですわ。明日から商人達との会談もありますし」
「ん?なんで?」
「それはオアシスの一件と、サガンの復興支援についてですわ?商人達ならば今必要な物が何かを知っていますから」
「あー…それはそうだね。んじゃお仕事頑張ってねー」
ミレーユさんに別れを告げ部屋から出る。すぐさまチカ達に期日を告げ、準備に勤しむのであった。
「失礼するぜー」
ラティの屋敷から帰った後、俺はすぐ様ソニア達が宿泊している部屋へと足を運ぶ。
「あら?何か用でしょうか?」
部屋に入るとお茶を飲んでいるミレーユさんがいた。
「王都に行く話なんだけどさ、期日を聞くのを忘れてたなーって」
「期日……ああ、ダンジョン攻略の話ですね?」
「うんうん。アレってさ、いつ頃とか決まってるの?」
「そうですねぇ……一度王都に帰って諸々の政務を終えた後になると思います」
「…決まってないって事?」
「サガンの状況やお父様にもアルス様の報告もせねばなりませんから。また、復興費用の申請と人材の派遣、また各貴族からの寄付金も集めねばなりませんからね」
「…王女ってのも楽じゃないんだね」
「お飾りではありませんからね。それにここに来た最大の要件はもう済みましたし」
「最大の要件?なにそれ?」
「アルス様を王派閥に取り込むというものです」
「……それが最大の要件なの?」
「勿論。アルス様の王都での活躍はあの時既に広まったはず。ドラゴンを一人で討伐出来る強者を敵対する派閥には渡せませんからね」
「…俺はてっきりサガンの様子を見に来たのかと」
「それもありましたわ。けれど優先事項はアルス様でした。……民達に聞かれたら反感を買うとは思いますが」
「…だろうね。まぁ今のは聞かなかった事にするよ。…………んじゃ、ミレーユさん達が王都に帰ってしばらくしてから呼び出されるって事かな?」
「……………………」
ミレーユさんが黙り込み、何故か俺をジト目で睨んでくる。
「……違った?」
「…なぜ敬称を付けるのですか?」
「あー………つい癖で…」
「ソニアの事は呼び捨てなのに…」
「…王族相手に呼び捨てなのはどうかと思うけど……」
「ソニアも王族ですよ?」
「……はい。すいません」
「次に敬称を付けたらソニアがアルス様に襲われたとお父様に報告しますわね」
「脅迫?」
「いえ。事実を少し簡略化した報告をするまでですわ?」
「…一緒やんけ。…………んまぁ、人目が無いところでは呼び捨てにするよ。それで良いだろ?」
「はいっ!!」
「……んでミレーユ。そのダンジョン攻略ってのは俺がさっき聞いた通りの感じでいいの?」
「ええ。王都に召集をかけるのはすぐにではありませんから。こちらもある程度片付けてからが良いですから」
「んー……なら、おおよその期日を教えてくれないか?」
「? 何故でしょうか?」
「いやね?俺達が王都に行っている間、孤児院を任せる人を募集してるんだけど、それ関係が色々あるからその間にしておこうと思って」
「ラティの物では無かったのですか?」
「それがねー、孤児院の権利を譲ってもらったんだよ。だから、孤児院の運営は俺がやる事になったんだ」
「そう…なのですか。フフッ、ラティの事ですから面倒くさくなったんでしょうね?」
「そうみたいだね。…ラティからぶっちゃけられたけど、孤児院に回す費用が無いってさ」
「…そうでしょうね。辺境の地ですから税収も少ないでしょうし…」
「それを聞いたら何にも言えないよね。俺には分からん事柄だからね。……ま、俺の物になったのは嬉しい事だけどさ」
「嬉しい?なぜ?」
「好き勝手にしても良いって事さ。…あ、ちゃーんと手続きはするよ?」
「……思ったのですが、アルス様は孤児院をどの様なものにしようと考えているのですか?」
「んー……今の所は何も考えてないね。けど、ゆくゆくは子供達が大きくなれば学校を併設しようと思ってる」
「学校…ですか?」
「んまぁちゃんとしたのじゃねーけど、勉強したり体を動かしたりすればその分将来の夢は広がるだろ?剣が上手い子は王都で働けばいいし、頭がいい子は教師になってもいい。辺境の地だからってその狭い世界で完結するのは勿体無いでしょ?」
俺がこんな立派な事を言えるのには理由がある。まぁ今言った殆どは街の人達から聞いたものなのだ。この街で生まれ育った人は大体の人生をここで完結するらしい。外に出ようとも最低限の教育しか受けていないので、どこぞの商人や貴族の下働きで終わる事になるとか。そうなるよりかは、顔見知りの多い場所で質素な生活を送った方が良いと思っていたそうだ。
しかし、俺達が孤児院をかなりグレードアップさせた事により、考えを変えたそうだ。まぁ自分達の夢を子供に託す様な形ではあるが、その様な希望が出来てしまったので仕方の無い事だ。そりゃぁ我が子を狭い世界で歩かせるよりかは広い世界を歩かせた方がいいだろう。……まぁまだこの意見は少数ではあるけどね。
それともう一つ。これはラティが言っていた話なのだが、学校という物が出来ると経済は少しだけ発展するとの事だ。特に商人にとっては大口の契約になるかもしれないので、商業関連の商人がサガンを訪れる。それが新たな金を産む卵となり、若干ではあるが街の収入も増えるそうだ。……どうやらラティは俺に権利を譲った後の金勘定をしてるみたいだ。逞しいというか何というか……まぁ領地を治める主とすれば当たり前のことだろう。それをちゃんと俺にも言ってくれたしね。
「……なるほど。それはそれで良いのかも知れませんね」
「まぁすぐに出来るって物じゃ無いし、長い目で見たらの話だよ」
「アルス様は慧眼を持っていらっしゃるのですね」
「そんなモンは持ってないよ。ただやりたい事をしようとしたらオマケがついたって事さ」
まぁぶっちゃけそんな大層な事は考えてなかった。ただ『学校を造ったら面白いだろうなぁ』という思い付きだ。そんな未来の話なんてこれっぽっちも考えちゃいない。
「………そうなれば結構月日を空けた方がよろしいでしょうか?」
「…いや?それはそれで別物だから、とりあえずは留守中の管理を教える期間があれば良いよ」
「…分かりました。恐らく一月程は最低でも必要ですので」
「一ヶ月ね。りょーかい」
一月もあれば十分だろう。しっかり教えれるし、金勘定も計算しやすい。シフトの調整だってやれるからね。
「んじゃ話はそれだけ。……そういやミレーユ達はいつ頃帰るんだ?」
「1週間後に帰る予定ですわ。明日から商人達との会談もありますし」
「ん?なんで?」
「それはオアシスの一件と、サガンの復興支援についてですわ?商人達ならば今必要な物が何かを知っていますから」
「あー…それはそうだね。んじゃお仕事頑張ってねー」
ミレーユさんに別れを告げ部屋から出る。すぐさまチカ達に期日を告げ、準備に勤しむのであった。
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