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073話
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♢♦︎♢♦︎♢♦︎
「こんにちわー!!ラティ居るー?」
「おやおや?珍しいお客様ですね。辺境伯様なら自室で政務をなさっておると思いますが…」
「ラティに話があるんだけどさー、勝手に入ってもいーい?」
「…少々確認してきますのでお待ちを」
場面はラティの屋敷へと移り、ローリィは玄関に立っていた執事へと声を掛ける。執事はローリィに待っててもらうよう言い残してから颯爽と屋敷へと入る。ローリィは大人しく執事の話を聞き入れその場で待っていた。
「お待たせしました。お部屋へとご案内します」
「ありがとー!」
執事の案内によりラティの部屋へと向かう。執事が扉をノックし来訪者の名前を告げてからローリィを中へと招く。
「やぁローリィさん………って、その格好は何だい?」
ローリィに挨拶をしたラティであったが、ローリィの格好を指摘する。
「あっ……しまった。このまま来ちゃった…」
「一応聞くけどさ……それって裸とかじゃないよね?」
「違うよっ!ちゃーんと下に着てるよ!」
「………」
ラティはローリィから目を逸らしつつ、クローゼットへと向かう。そしてそこからローブを取り出すとローリィへと渡した。
「…ちょっとコレを着ててくれないかな?」
「えー?」
「頼むよ……。この後来るお客さんに見られたらマズいからさ…」
「不味い?あたしは食べられないよ??」
「そうじゃなくてね………とりあえず着てよ」
ラティのお願いに渋々ながらローリィは従う。ここまで歩いて来たので身体が少し熱くなっていた為、このままの方が良かったからだ。ローリィがローブを羽織った事を--逆にローブを羽織った事で色気は上がった--確認したラティはローリィに尋ねる。
「それで僕に話があるって聞いたけど?」
「うん!えっとね………えーっと………あ!そうそう!お金ください!」
「……はい?」
いきなりの金銭要求にラティは目を丸くする。しかし、そこは辺境伯。瞬時に思考を巡らせローリィが言いたい事を模索する。
(……くださいという事は脅迫では無い。という事は……孤児院関係の事か、街の復興支援の話かな?)
「えっと……くださいってのは、お金を出して欲しいって事かな?」
「そう!!」
「何に使うのかな?」
「孤児院!」
「……孤児院の何に使うの?」
「えっとねー……あたし達が王都に呼ばれててしばらく留守にするかも知れないの!その間、孤児院を回せる人を雇う費用が欲しいの!」
「…つまり、その人の給金を出せって事?」
「そう!!」
ラティはローリィから上手く話を引き出し、その事について考えを巡らせる。正直なところ、先の襲撃のせいで領地予算は底をついている。アルス達には非常に助かってはいるが、金銭的な部分では手出しがキツいと言うのがラティの気持ちだった。
「…ちなみにどれくらいの金額かな?」
「んー………分かんない!今チカちゃんがギルドに募集をかけてるからそれ次第!」
ローリィの発言にラティは頭を悩ませる。
(募集って事は1人では無いな……。複数人という事になるから金額も大きくなる…)
「ローリィさん……その支払う給与って大体どのくらいかな?」
「分かんなーい!」
ローリィの答えにラティは少しだけ怒りを持つ。『決めてから来いよ!』と思ったが、この内容の浅さ具合からして急遽行動したのだろうとラティは悟る。………贅沢言えばチカかナナに来てもらった方が良かったなと心の中で呟く。
「………えーっと、1つ確認したいんだけども……それは全額こっち持ちなのかな?」
「んーと……ご主人様は『けいひで落とせないか?』って言ってた!足りない分は支払うとも言ってたよ!」
「そう…ですか。ちょっと考えさせてくださいね?」
「うん!」
ラティはローリィの返事を聞きながら1つの答えを出していた。
(うーん……やっぱりそうした方が良いな。そうすれば領地の財政を圧迫する事が無くなるし)
ニコニコと笑顔を浮かべているローリィにラティは同じ様に笑みを浮かべながら話し出す。
「…ローリィさん。アルスさんに伝えてくれませんか?『孤児院の権利を全てアルスさんに譲る』と」
ラティが考えたのはアルスに孤児院を譲渡するという事だった。正直なところ、孤児院はアルス達の手によって改造されており、自分が手が回らなかった所までしてくれている。そして、一番肝心な所は『出費が無くなる』という事だ。もちろん、アルスに譲渡しても今まで通り寄付金はするが、その他の出費はアルス個人に押し付けたいのが本音であった。
「えっ?!孤児院をくれるの!?」
ラティの話を聞いたローリィは嬉しそうな声色でラティへと詰め寄る。
「近い近い!」
ローリィの豊満な果実が視界に飛び込んできたラティは慌ててローリィから顔を遠ざける。
「ふぅ………いずれは譲渡するつもりだったからね。それが早いか遅いかの違いだけだよ」
「じゃあ孤児院を好きな様にしてもいーの?」
「もう好きな様にしてるじゃないか……。一応、土地の範囲内なら良いよ。拡張したかったらそれ相応の金額を支払ってとも伝えてくれる?」
「うんうん!しっかり言質取ったからね!」
「…物騒な言葉を知ってるなぁ」
「じゃああたしは帰る!ご主人様にその話を言っておくね!」
それだけ言うとローリィはローブを豪快に脱ぎ捨て部屋から出て行く。その光景を見たラティは『こんな簡単に引き下がっても良いのかな?』と不安を少しだけ抱いた。
「………ラティ。今ローリィがすげぇ走ってたけど……何かあったのか?」
ローリィと入れ替わる様にソニアが部屋へと入ってきた。
「やぁソニア。……何にも無いよ。ただ孤児院の権利を譲渡しただけ」
「はぁ?何でー-って、そういやあそこはアルス達が住んでたな…」
「うん。だからもう譲ろうと思ってね。色々改造されてるし」
「……賢明だな。アレを維持すんのは金が掛かりそうだからな」
「それで話ってのは何だい?」
「ああ。話ってのはアルス達を王都に連れて行くって事だ」
「……それはローリィさんが言ってた事と関係するのかな?」
「? 知らね。何か言ってたのか?」
「しばらく留守にするって」
「…あぁ。なら関係してるかもな」
「……聞こうか」
ソニアとラティはアルス達の件について長く話し合うのであった。
♢♦︎♢♦︎♢♦︎
「……………………………」
「な、何でしょうナナさん?」
場面は変わりナナは先生の家に居た。いきなり押し掛け無言のまま居座るナナに先生--今更だが先生の名はスミスだ--はお茶を準備し、テーブルの上を片付けていた。
「…先生は飯は作れるか?」
「め、飯?……お腹が空いてるのですか?」
「違う。料理が出来るのかと聞いている」
「あぁ……自炊なら人並みには出来ますが…」
「大人数、あるいは子供の分も作る事は可能か?」
「そ、それはちょっと分かりませんね…。したことがないので…」
「レパートリーは豊富か?」
「…人並み程度ですかね?」
「そうか。………先生に頼みがある」
「私に?」
「ボク達はしばらく王都に行く用事が出来た。その期間は不明だが長期間の可能性がある。その間、孤児院の責任者として孤児院で生活をして欲しい」
「せ、責任者ですか!?」
「先生ならば信用が出来る。……そうそう、期間中の食事は募集をかけてる。だから先生は孤児院に住むだけで良い」
「ちょっと話が急過ぎて…少し考えても良いでしょうか?」
「良い。質問があるなら答えられる範囲で答える」
スミスはナナの話を整理する。とりあえず確定してそうな内容は孤児院の責任者となり孤児院の運営をするということだろう。
「ナナさん、責任者というのは私が運営をすると?」
「そこまでは必要無い。先生はいつも通り子供達に勉強を教えるのが仕事。ただ、寝泊りが孤児院になるだけ」
「なるほど………。ちなみに募集の内容はどういったもので?」
「孤児院の料理と子供達を見てもらう人を募集している。業務内容はチカが決めているだろうから、それは追って知らせる」
「…つまり私は孤児院で生活をすると?」
「そうだ。ちなみに孤児院にはボク達が守りの魔法を厳重に掛けてるから心配は無い」
「それは大丈夫ですよ。身を持って実感しておりますから」
「それで責任者になってくれるか?」
「ただの管理者であればお引き受けしますよ。……ただの管理者ならば」
「責任者と言ったが先生の言葉通りの意味で間違いない。ただマスターが居ない間、孤児院にいて欲しいだけ」
「ならば喜んでお引き受けします」
「そう。やはりボクの目は間違ってなかった。先生は信頼のおける男だ」
「そ、そんな事は……」
「それじゃボクは失礼する。期日は未定なので決まり次第また伝える」
「はい。お願いします」
ナナはお茶を一気に飲み干すとスタスタとスミスの家から出て行く。ナナを見送った後、スミスは少しだけ邪な考えを浮かべる。
「……私が管理する間に本を増やしても良いだろうか」
この街の規模には見合わない孤児院の蔵書を思い浮かべながら呟く。孤児院で生活をするのならば一々持ち帰る手間も省ける。それにより自分の研究にも時間を割く事が出来る。
引き受ける代わりの条件として、スミスはアルスに『お願いをしてみよう』と考えるのであった。
「こんにちわー!!ラティ居るー?」
「おやおや?珍しいお客様ですね。辺境伯様なら自室で政務をなさっておると思いますが…」
「ラティに話があるんだけどさー、勝手に入ってもいーい?」
「…少々確認してきますのでお待ちを」
場面はラティの屋敷へと移り、ローリィは玄関に立っていた執事へと声を掛ける。執事はローリィに待っててもらうよう言い残してから颯爽と屋敷へと入る。ローリィは大人しく執事の話を聞き入れその場で待っていた。
「お待たせしました。お部屋へとご案内します」
「ありがとー!」
執事の案内によりラティの部屋へと向かう。執事が扉をノックし来訪者の名前を告げてからローリィを中へと招く。
「やぁローリィさん………って、その格好は何だい?」
ローリィに挨拶をしたラティであったが、ローリィの格好を指摘する。
「あっ……しまった。このまま来ちゃった…」
「一応聞くけどさ……それって裸とかじゃないよね?」
「違うよっ!ちゃーんと下に着てるよ!」
「………」
ラティはローリィから目を逸らしつつ、クローゼットへと向かう。そしてそこからローブを取り出すとローリィへと渡した。
「…ちょっとコレを着ててくれないかな?」
「えー?」
「頼むよ……。この後来るお客さんに見られたらマズいからさ…」
「不味い?あたしは食べられないよ??」
「そうじゃなくてね………とりあえず着てよ」
ラティのお願いに渋々ながらローリィは従う。ここまで歩いて来たので身体が少し熱くなっていた為、このままの方が良かったからだ。ローリィがローブを羽織った事を--逆にローブを羽織った事で色気は上がった--確認したラティはローリィに尋ねる。
「それで僕に話があるって聞いたけど?」
「うん!えっとね………えーっと………あ!そうそう!お金ください!」
「……はい?」
いきなりの金銭要求にラティは目を丸くする。しかし、そこは辺境伯。瞬時に思考を巡らせローリィが言いたい事を模索する。
(……くださいという事は脅迫では無い。という事は……孤児院関係の事か、街の復興支援の話かな?)
「えっと……くださいってのは、お金を出して欲しいって事かな?」
「そう!!」
「何に使うのかな?」
「孤児院!」
「……孤児院の何に使うの?」
「えっとねー……あたし達が王都に呼ばれててしばらく留守にするかも知れないの!その間、孤児院を回せる人を雇う費用が欲しいの!」
「…つまり、その人の給金を出せって事?」
「そう!!」
ラティはローリィから上手く話を引き出し、その事について考えを巡らせる。正直なところ、先の襲撃のせいで領地予算は底をついている。アルス達には非常に助かってはいるが、金銭的な部分では手出しがキツいと言うのがラティの気持ちだった。
「…ちなみにどれくらいの金額かな?」
「んー………分かんない!今チカちゃんがギルドに募集をかけてるからそれ次第!」
ローリィの発言にラティは頭を悩ませる。
(募集って事は1人では無いな……。複数人という事になるから金額も大きくなる…)
「ローリィさん……その支払う給与って大体どのくらいかな?」
「分かんなーい!」
ローリィの答えにラティは少しだけ怒りを持つ。『決めてから来いよ!』と思ったが、この内容の浅さ具合からして急遽行動したのだろうとラティは悟る。………贅沢言えばチカかナナに来てもらった方が良かったなと心の中で呟く。
「………えーっと、1つ確認したいんだけども……それは全額こっち持ちなのかな?」
「んーと……ご主人様は『けいひで落とせないか?』って言ってた!足りない分は支払うとも言ってたよ!」
「そう…ですか。ちょっと考えさせてくださいね?」
「うん!」
ラティはローリィの返事を聞きながら1つの答えを出していた。
(うーん……やっぱりそうした方が良いな。そうすれば領地の財政を圧迫する事が無くなるし)
ニコニコと笑顔を浮かべているローリィにラティは同じ様に笑みを浮かべながら話し出す。
「…ローリィさん。アルスさんに伝えてくれませんか?『孤児院の権利を全てアルスさんに譲る』と」
ラティが考えたのはアルスに孤児院を譲渡するという事だった。正直なところ、孤児院はアルス達の手によって改造されており、自分が手が回らなかった所までしてくれている。そして、一番肝心な所は『出費が無くなる』という事だ。もちろん、アルスに譲渡しても今まで通り寄付金はするが、その他の出費はアルス個人に押し付けたいのが本音であった。
「えっ?!孤児院をくれるの!?」
ラティの話を聞いたローリィは嬉しそうな声色でラティへと詰め寄る。
「近い近い!」
ローリィの豊満な果実が視界に飛び込んできたラティは慌ててローリィから顔を遠ざける。
「ふぅ………いずれは譲渡するつもりだったからね。それが早いか遅いかの違いだけだよ」
「じゃあ孤児院を好きな様にしてもいーの?」
「もう好きな様にしてるじゃないか……。一応、土地の範囲内なら良いよ。拡張したかったらそれ相応の金額を支払ってとも伝えてくれる?」
「うんうん!しっかり言質取ったからね!」
「…物騒な言葉を知ってるなぁ」
「じゃああたしは帰る!ご主人様にその話を言っておくね!」
それだけ言うとローリィはローブを豪快に脱ぎ捨て部屋から出て行く。その光景を見たラティは『こんな簡単に引き下がっても良いのかな?』と不安を少しだけ抱いた。
「………ラティ。今ローリィがすげぇ走ってたけど……何かあったのか?」
ローリィと入れ替わる様にソニアが部屋へと入ってきた。
「やぁソニア。……何にも無いよ。ただ孤児院の権利を譲渡しただけ」
「はぁ?何でー-って、そういやあそこはアルス達が住んでたな…」
「うん。だからもう譲ろうと思ってね。色々改造されてるし」
「……賢明だな。アレを維持すんのは金が掛かりそうだからな」
「それで話ってのは何だい?」
「ああ。話ってのはアルス達を王都に連れて行くって事だ」
「……それはローリィさんが言ってた事と関係するのかな?」
「? 知らね。何か言ってたのか?」
「しばらく留守にするって」
「…あぁ。なら関係してるかもな」
「……聞こうか」
ソニアとラティはアルス達の件について長く話し合うのであった。
♢♦︎♢♦︎♢♦︎
「……………………………」
「な、何でしょうナナさん?」
場面は変わりナナは先生の家に居た。いきなり押し掛け無言のまま居座るナナに先生--今更だが先生の名はスミスだ--はお茶を準備し、テーブルの上を片付けていた。
「…先生は飯は作れるか?」
「め、飯?……お腹が空いてるのですか?」
「違う。料理が出来るのかと聞いている」
「あぁ……自炊なら人並みには出来ますが…」
「大人数、あるいは子供の分も作る事は可能か?」
「そ、それはちょっと分かりませんね…。したことがないので…」
「レパートリーは豊富か?」
「…人並み程度ですかね?」
「そうか。………先生に頼みがある」
「私に?」
「ボク達はしばらく王都に行く用事が出来た。その期間は不明だが長期間の可能性がある。その間、孤児院の責任者として孤児院で生活をして欲しい」
「せ、責任者ですか!?」
「先生ならば信用が出来る。……そうそう、期間中の食事は募集をかけてる。だから先生は孤児院に住むだけで良い」
「ちょっと話が急過ぎて…少し考えても良いでしょうか?」
「良い。質問があるなら答えられる範囲で答える」
スミスはナナの話を整理する。とりあえず確定してそうな内容は孤児院の責任者となり孤児院の運営をするということだろう。
「ナナさん、責任者というのは私が運営をすると?」
「そこまでは必要無い。先生はいつも通り子供達に勉強を教えるのが仕事。ただ、寝泊りが孤児院になるだけ」
「なるほど………。ちなみに募集の内容はどういったもので?」
「孤児院の料理と子供達を見てもらう人を募集している。業務内容はチカが決めているだろうから、それは追って知らせる」
「…つまり私は孤児院で生活をすると?」
「そうだ。ちなみに孤児院にはボク達が守りの魔法を厳重に掛けてるから心配は無い」
「それは大丈夫ですよ。身を持って実感しておりますから」
「それで責任者になってくれるか?」
「ただの管理者であればお引き受けしますよ。……ただの管理者ならば」
「責任者と言ったが先生の言葉通りの意味で間違いない。ただマスターが居ない間、孤児院にいて欲しいだけ」
「ならば喜んでお引き受けします」
「そう。やはりボクの目は間違ってなかった。先生は信頼のおける男だ」
「そ、そんな事は……」
「それじゃボクは失礼する。期日は未定なので決まり次第また伝える」
「はい。お願いします」
ナナはお茶を一気に飲み干すとスタスタとスミスの家から出て行く。ナナを見送った後、スミスは少しだけ邪な考えを浮かべる。
「……私が管理する間に本を増やしても良いだろうか」
この街の規模には見合わない孤児院の蔵書を思い浮かべながら呟く。孤児院で生活をするのならば一々持ち帰る手間も省ける。それにより自分の研究にも時間を割く事が出来る。
引き受ける代わりの条件として、スミスはアルスに『お願いをしてみよう』と考えるのであった。
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