放置ゲー廃課金者、転生する!

にがよもぎ

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048話

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翌朝。普段よりも早めの時間に起きると、チカ達はもう起きていた。レインはまだスヤスヤと眠っていたが。

「おはよーさん。皆早いね」

「おはようございます。今日は大忙しですからね!出来れば、昨日言ったモノは全部今日中に済ませたいですから!」

「えっ…?そりゃあ難しくないか?」

「大丈夫。クラフト系のジョブを使えばあっという間。材料だけ買えばいい」

「ああ…なるほど。その手があったか」

意外と忘れるもんだね。ここがゲームの世界って事に。

「あたしもクラフト系はカンストしてるし、サクサク出来ちゃうよ!」

「なら、まずは買い出しだな。どんなのを作るとかは考えてる?」

「さっき話し合っていたのですが、大体のイメージは出来てます。一先ず、調理は適任者が来るまではナナに頼んでいます」

「ボク好みのキッチンにする」

「庭はローリィが。それと、孤児院の裏には空き地になっていましたので、そこに馬小屋を作ろうかと」

「え?勝手に使っても大丈夫なのか?」

「何か言われたらその時ですわ。最悪、買い取るつもりでいます」

「あー…無駄に金は貯まってるもんね」

「そして、奥の2部屋は繋げて教室と本を置こうかと。図書館みたいにしたかったのですが、まだ人も居ませんし、各自で本を読んだり勉強する場所にしようかと」

「いいんじゃない?なら絵本とか置いた方が良いな。本はここじゃ売ってないだろうし、王都に買い出しに行って来るわ」

「よろしくお願いします。とりあえず、そんな感じにするつもりですが、どうでしょうか?」

「…うん、何も問題は無いんじゃない?好き勝手して良いって言われてるし、後で何かあったら教えて?」

「ありがとうございます。なら、今日中に終わらせそうですね」

「んじゃ、俺がする事は王都に本を買いに行くのと依頼をしに行く事だな。…そういや、レインの先生がまだ教えたいって言ってたみたいだし声をかけに行くかな」

「そうなりますね。…あ、アルス様。レインを一緒に連れて行って貰えませんか?私達は改造するのに手一杯になりそうなので…」

「うん、良いよ。ついでにレインが読みたい本も買って来るよ。…それじゃ、改造は任せても良いか?」

「任せてください!」

「んじゃー、レインを起こして朝食を食べるとするか。ナナ、今のキッチンで料理出来る?」

「ちょっと狭いけど大丈夫」

「なら食材を渡しとくよ。出来上がったら呼んでくれ」

リストから直接ナナに渡す。両手一杯に食材を持ったナナとチカがキッチンに向かうのを見届けて、レインを起こす。まだ起きたくないと駄々を捏ねるレインだったが、無理矢理布団を剥ぎ取ると渋々起き上がった。

「…ん。まだ寝てたい…」

「今日は大忙しになるからな。それに、これからは早起きしないとダメなんだぞ?」

「……ん、わかった」

欠伸をするレインを連れキッチンに向かう。扉を開けると、丁度出来上がったのか良い匂いが充満していた。

「丁度良かった。今呼びに行こうとしていた」

「美味そうな匂いだな。お腹が空いてきたよ」

「沢山作ったから、遠慮せず食べて」

席に座り、皆で朝食を取る。やっぱり朝は米だよな!…これが『米』なのかは分からんけど、多分『コメ』なんだろうな。

沢山あった料理が全て無くなり、食後のお茶を飲みながらレインに先程話した内容を伝える。王都に行くと聞いたレインはそりゃあもう、大喜びであった。何を着て行こうかとローリィと楽しそうに話しているのを見て、最初の頃の記憶は無くなったんだなと思った。

「よし、それじゃそろそろ動こうか!チカ、一応予備費として1万Gほど渡しとく。足りなかったら使ってね?」

「わかりました」

「なんか問題あったらコンラッドに言って、俺に連絡ちょうだいね。それじゃ行ってくる」

「いってらっしゃーい!!」

レインを連れ王都へと転移する。連れて行けるか不安だったが、無事に一緒に転移することが出来た。レインが大丈夫なら、他の奴でも大丈夫そうだな。

王都に着いた俺達はまずジルの所に行く。ジルの水晶とも繋がっていた方がいいだろうし、これから買う物がどこに売ってるか教えてもらおうと考えてだ。

「すごいねアルスお兄ちゃん!あっという間に王都に着いた!!」

「便利な魔法だろ?ただ、一度訪れてないと使えないんだけどな」

「僕もこの魔法使えるようになるかなぁ…?」

「…んー、難しいと思うぞ?けど、将来大きくなっていっぱい勉強したら覚えれるかもしれないな」

「僕頑張る!!」

「先生の言う事をしっかり聞くんだぞ?それじゃ行こうか!」

ギルドに着くとすぐにジルの部屋へと向かう。強めのノックをし承諾も聞かないまま部屋へ入る。珍しく書類を見ていたジルに一方的に話をする。

聞きたい事を全て終えた俺達はジルに別れを告げ、ギルドから出る。そのまま、まずレインの先生の所に向かう。

先生の家に着き、サガンで起きた事を話す。一応、将来学校になるかもしれないのでその事も伝える。先生は二つ返事で了承し、孤児院で雇う事が決まった。荷造りに時間がかかると思うので、明日か明後日に迎えに来るよと伝えると、明日の昼までには終わらせておくと言われた。そのまま、先生の家から出ようと思ったが本を購入するにあたって専門家がいた方が楽だと思い、先生も連れ本を売っている店に向かう。

その書店に着くと、王都一の書店とあって所狭しに本が並べられていた。レインと先生に必要な本と子供が読みたい絵本などを選んでもらう。先生が気になる本も買って良いと伝えると、目を輝かせながらレインを連れ本を漁る。レインも本を読むのは好きらしく、興味を持った本を次々とカゴに入れて行く。

会計の場所にいた男性が店主だったらしく、理由を説明し次々に金額を計算してもらう。店主もこの様な爆買いは初めてだったらしく、てんやわんやしながら本を収納袋に詰めていく。結局、収納袋に収まらず残りの本はボックスに入れていく羽目になった。支払いは目玉が飛び出るほどの金額だった。前世の世界だったら、世界一周旅行に行けたんじゃないかな?

支払いも順調に終わり、書店を後にした俺達は帰路に着く。その時俺に声をかける人物がいた。

《アルスよ、今大丈夫か?》

《ああ、大丈夫だよ。何かあったのか?》

《チカ達が椅子と机を10台ずつ、それとレンガを有るだけ買って来てくれとの事だ》

《有るだけ?何に必要なんだろ?分かった、買って帰るよ》

《全く、この俺をこき使うだなんてお前も偉くなったもんだな》

《仕方ないだろ?水晶が来るまでは我慢してくれよ》

《王都に売ってる『純米酒』が飲みたいなぁ》

《はいはい、買ってくれば良いんだろ?んじゃ、切るぞ》

脳内での会話を終えると、何とも言い表せられない気持ちになる。着信という物が無いから、いきなり来るからちょっと驚いた。

「レイン、ちょっと寄る所が出来た。サガンに帰るのはちょっと待ってくれ。先生、明日の1時頃に迎えに来ますんで、荷造りお願いしますね」

「はい、1時ですね。外で待っていた方がいいですか?」

「あー…荷物多そうだし直接家に向かいますよ。それじゃまた明日」

「はい、ありがとうございました!」

先生と別れた俺達は、近くの人にレンガやインテリアが売っている場所を聞く。都合のいい事に、ギルドの近くに廃材屋がありそこで買えるとの事だった。

廃材屋に向かい、そこでレンガと遊具で使えそうな物を探し購入する。廃材屋の横ではリサイクルショップの様な店があり、そこで椅子や机を10台ずつ購入した。

その他にも物置が必要だと思い、それに必要な物も購入し、王都から転移しサガンへ帰る。ボックスのおかげで、買い出しには苦労はしない。孤児院近くに転移すると、俺達を待ち構えていたのは孤児院を取り囲む人々と、3階建てに変化している孤児院の姿があった。

「…お、お兄ちゃん。場所間違ってない?」

「こ、ここの筈なんだけどな…。何がどうなってるんだ?」

人混みを掻き分けながら進むと、入り口に見知った人が居た。

「お、おい!アルスさん!こりゃあ、一体どうなってるんだ!?」

「俺だって知りてーよ!!…ドーン、ここは孤児院で間違ってないよな?」

「はぁ?孤児院に決まっているだろ??…というより、オレの質問に答えてくれよ!アルスさん、一体何してんだ??」

どうやら孤児院で間違いは無かったらしい。けれど、まさに工事現場となっている光景に俺は絶句していた。

「…わ、わかんねぇ。とりあえず、チカ達に聞いてみるか」

中へ入ると、動きやすい格好に着替えたチカ達が見えた。その周りには、ガタイのいい男達が何人も汗を流していた。

「おーい!!チカ!一体全体どうなってんだ!?」

「あ!アルス様、お帰りなさい!ちょっと誤算がありまして、改築しているんですわ!」

「はぁ!?改築!?なんでそんなことしてんだ??」

チカの元に向かうとガタイのいい男達の中にガンテツさんもいた。

「え?ガンテツさんもいるの??ちょっと訳わかんねぇ…」

「おう、アルス!嬢ちゃんから聞いたぞ?この孤児院を学校にするみてぇじゃねえか!人手が足りねーみてぇだから手伝いに来てやったぞ!」

「……チカ、説明しろ」

「え?説明ですか?」

「どうしてこうなったか順に説明してくれ…」

「はい…。アルス様達が王都に行った後にですね--

チカの説明を受けた俺の感想は『ぶっ飛んでやがる』だった。

順を追って説明すると、まず手筈通りそれぞれ別れて改造を行っていた。しかし、思った以上に孤児院が狭かったらしく改築しようと考えたらしい。それで、街の大工が居るところにレンガやコンクリを大量に買いに行き、すぐさま突貫工事を始めたらしい。

周囲には囲いの様なものはせず、魔法で防御壁を張りジョブを変えてからまず建物から取り掛かった。チカ達3人で猛スピードで増築して行く様子にちらほらと野次馬が増えてきたらしい。その恐るべきスピードで建物が大きくなり、野次馬が野次馬を呼び、大工の元までこの話が行ったらしい。そして、俺が帰っていることを聞いたガンテツさんがたまたま孤児院に顔を出し、異常な光景に呆気にとられた後、チカ達に話しかけたらしい。

それから、話を聞いたガンテツさんが大工さん達に声をかけて今の状態にあるという事だ。大工の棟梁らしき人も、チカ達の人外な技に舌を巻いていた。だが、プライドが刺激されたのか総出で庭を整備し始め、裏には小屋を作り、あまつさえ遊具まで作成途中と来たもんだ。そりゃあ、こんな話を聞いたら呆れを通り越して『こいつらヤベぇな』しか出てこなかった。

「建物は魔法的にも補強してますし、棟梁さんからもお墨付きをもらったので安全基準は満たしていますわ!残るは、裏の小屋と庭だけですね!」

「アルスよ、ほんとお主らはぶっ飛んでるなぁ!長い間生きて来たが、こんな光景は初めて見たわぃ!」

「旦那、このお嬢さん方は良い職人になれますぜ?魔法で補強するなんぞ、考えた事も無かったでさぁ!」

「ハハハハハ………。うん、もう俺知らないや」

「ご主人様ぁー!!材料買って来てくれたー?」

「はい、これですよね」

「なんで敬語なの??…まぁいいや!おじさーん!これで足りるかなぁー!?」

俺から材料を貰ったローリィはすぐ裏へと引っ込む。

「マスター。買い物が終わったのであれば手伝って欲しい。人手が少し足りない」

「あ、はい」

ドーンにレインを預け、言われるがままに改築の手伝いに参加する。開き直った俺は大工の人達の指示に従いながら次々に完成させていく。

そして…夕方の6時。全ての工程が終わったらしく無事、改築及び増築が完了した。

「よぉーし!おめぇーら!工事は終わりだ!お疲れさん!!!」

棟梁の声が聞こえ、後片付けに入る。と言っても、殆どは大工の人達の物であり、俺達は工具系は持っていない。

「いやー、魔法を使うとこんなにも早く出来るんですね!勉強になりましたよ!」

「そうじゃの!こんな立派な建物が1日もかからずに出来るだなんて、本当に魔法様様じゃわぃ」

「ありがとうございました。無理矢理、俺達の私用に巻き込んでしまって本当に申し訳ありません」

「旦那、気にしないでくだせぇ。孤児院を学校にするなんぞ、考えた事も無かったもんですからね。それに、私財を投げ打ってでも子供達の為にしてくれるなんて、尊敬しますぜ」

「いや…学校にするってのは元々辺境伯が言っていた事なんで…」

「でも、材料を買ったり勉強道具を買って来たんでしょう?そりゃー大変立派だと思うんですよ!」

「のう、アルスよ。今日は完成した事を記念して宴会でも開かんかの?此奴らもタダ働きになってしまうし、どうじゃ?」

「…ただ呑みたいだけでしょ?…まぁ、そうだな。棟梁さん、今日はここの庭で宴会を開こうと思うので手ぶらで参加してください。酒と料理はこっちが持ちますんで」

「本当ですかぃ!?…いやー、それは是非とも参加させてもらいます。……おーい!おめぇーら!今日はアルスの旦那が宴会を開いてくれるみてぇーだぞ!急いで撤収しろやー!!」

「「「「へぇーーい!!!!」」」

「……って事だ。チカ達は露店で食べ物を買い占めて来てくれ。俺は王都で酒を調達してくるよ」

「はい!わかりました!……ナナ、ローリィ!行くわよ!」

瞬時にいつもの格好に戻りチカ達は買い出しに行く。その場をガンテツさんに頼み、俺も再び王都に買い出しに行く。

そして、夜8時頃。宴会の準備が終わり乾杯の音頭となった。

「さぁ、旦那。一言貰ってもいいですかい?」

「ええ…?俺ですか?そういうの苦手なんですよ…」

「形ってのは大事なんですぜ?まぁ、ウチの奴らは早く酒が呑みたくてウズウズしてますがね」

「えぇ……」

グラスを持ち、上に挙げる。皆の視線が集まり乾杯の音頭をとる。

「えー……皆さまのおかげで無事に工事が完了しました!お力添え感謝致します!それではグラスをお取りください!」

全員が取ったのを確認してから声高らかに言う。

「工事お疲れ様でした!!………カンパーイ!!!」
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