放置ゲー廃課金者、転生する!

にがよもぎ

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041話

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♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎

「それじゃ、そろそろ出発するか。忘れ物は無いよな?」

朝食を終え、ゼロ達にも餌を与えながら出発の準備をしていた。レインだけはまだ眠そうであったが、チカと一緒に馬へ乗ると完全に目が覚めた様だ。

「大丈夫そうだな。それじゃ今からイイ村に向かうぞ」

ゼロに跨り、ゴードンに着いて行く。夜中に風が吹いた為か砂模様が所々変わっている。模様の変化を楽しみながら進む事4時間ほど。遠目に家々が見えてきた。

「おーい!真っ直ぐ先に見えるのがイイ村だ!ちょっと予定より遅れてるからスピードを上げるぞー!」

昨日より馬に慣れた俺は、余裕の表情でゴードンに着いて行く。むしろ、ゼロが俺を気遣いながら走ってくれてるのではあるが…。

30分ほど走ると集落の入り口に着いた。町とは違い、質素な柵に囲まれている。

「おーい、アルスは俺と一緒に村長の所に行くぞー!嬢ちゃん達はネルの指示に従ってくれー!」

ゼロから降り、ゴードンと共に村の奥にあるしっかりとした家に入る。ドアなどは存在せず、入り口には暖簾の様なモノが掛かっていた。

「こんにちは、アーノルドさん。今回依頼を受けたゴードンだ。こっちは、協力してくれるアルスだ」

「こんにちは」

「これはこれはようこそおいでくださいました」

中にはヨボヨボのおじいさんが丁寧な言葉で俺達を迎えてくれた。それからの話はゴードンが主体となって聞いていた。

「--という事がございまして、私達は飛竜の群れを見つけ依頼を出したと言うわけであります」

「…なるほどな。ではその群れが根城にしている場所を教えて貰えますか?」

「はい。飛竜の群れはこの村から南東に進んだ森に住み着いております。その森は我が村の貴重な食糧源となっております。…何卒お救いくだされ」

「…任せてください。あと、依頼の報酬に着いてお話したいのですが」

「…はい。確かにあの報酬金では少ないかと思われます。ですが、今はアレだけしか集まらなかったのです。時間をくださればもう少し集まるかと思いますので、しばし猶予を…」

「あー…別に金額はアレでいいですよ。問題は討伐した飛竜の事なんですよ。依頼書には『討伐した場合には自由にしても構わない』と書いてあったのですが…」

「左様でございます。確かにあの飛竜を素材として売れば我が村は多少潤うとは思いますが、何せ報酬金が少のうございますゆえ…。それも含めて報酬金とさせていただこうかと考えておりました」

「ならそれで結構です。討伐した飛竜は全てオレ達が貰うという事で、この依頼を受けましょう」

「…ありがとうございます」

ゴードンと村長の話を聞いていて思ったことがある。……それは『面倒くせぇ』だ。

別に依頼書に書いてあるんだから聞かなくてもいいだろーに。そう思わないか?

「それじゃ、オレ達は早速そこに向かいます。討伐が終わり次第またこの村に戻って来ますね」

そういうと、ゴードンは外へ出て行く。慌てて俺もそれに着いて行くと、難しい顔をしながらゴードンが俺を待っていた。

「どうしたんだ?」

「…アルス、飛竜を討伐したら2匹ほどこの村に置いていこうと思うのだが…」

「…は?それは別に構わねーけど、なんでだ?」

「…多分、オレ達が討伐し終えたらあの村長は飛竜を欲しがるだろうと思ってな」

「……どういう意味だ?」

「極端な話、飛竜は素材として金になるんだ。村長も言っていただろう?『少しは村が潤う』と」

「ああ、確かにそう言っていたけど……。なるほど、手助けをしたいって事か?」

「…ああ。飛竜の被害は相当デカイものだろう。それに、こんな辺鄙な村じゃ修復も難しいだろうしな」

「…素直に村長に言えばいいじゃねーか」

「依頼書に書いてあるのが全てでは無いぞ?貴族なんかは抜け道を用意していたりするからな。そういう意味で当人と再確認するのは冒険者の基本だ」

…なるほど、約束を守らないヤツもいるって事か。そういう交渉が冒険者には必要って事なんだな。

「りょーかい。まー、俺は飛竜の素材にも興味無いしゴードンの好きなようにしたらいいよ。ゴードン達と出会えたって事が今回の報酬な気がするしね」

「…煽てても何も出んぞ?」

「期待してねーよ。それじゃ、さっさと討伐しに行こうぜ」

村の入り口に戻り、早速森へと向かう。今回は即戦闘となる可能性があるかもしれないので、レインは俺と一緒にゼロに乗り最後尾にいる。

周囲を警戒しながら南東へと進むと森が見えてきた。森の上空には何かが飛んでいるような影が見える。

「…どうやらアレみたいだな。今から下馬して森に入るが良いか?」

「森の中に入るのか?それじゃ、行動が制限されて戦いづらくならないか?」

「いざとなったら飛竜どもを引き連れて外に出るつもりだ。アルスは馬に乗ったままでも良いぞ?」

「…うーん。わざわざ森の中に入らなくても外におびき出せばいいんじゃねーか?」

「は?どうやっておびき出すんだ?」

「ローリィ、ちょっと向こうの広い所で飛竜に対してヘイト稼いできて」

「はぁーい!森全体でいい?」

「いや、それじゃ森相手に戦う事になるだろ。とりあえずは上に飛んでる飛竜だけでいいよ」

「りょーかぁーい!」

「ゴードン、ネルさん、戦闘準備してローリィについていってくれ」

「あ、ああ…わかった」

「チカ、ナナ。お前らは状況を見ながら戦え。今回はお前らの判断で行動するんだ」

「わかりましたわ」
「了解」

「それじゃ、俺はここで待っとくから危なくなったら帰ってこい」

「…はぁー。これじゃどっちが高ランクかわかんないネ」

「ま、ネルもその武器を借りてから身に染みただろ?アルスとは格が違うって」

「まぁ…そうだけどさ。チカちゃん達もかなり頼りになるし目の前のことに集中しようかネ」

「そんじゃいってらっしゃい」

戦闘前とは思えない雰囲気だったが、そこは高ランク冒険者。瞬時に気持ちを切り替えローリィの後を追っていく。

「…ま、チカ達が居るから大丈夫だろうな」

「…お兄ちゃん、お姉ちゃん達は無事に帰ってくる?」

「ああ、余裕で笑いながら帰ってくるだろうよ。特にローリィなんかはな」

「…そっか」

「さぁて、俺達は何して待っとこうか?お絵かきでもして遊んどくか?それとも文字の読み書きでもしとくか?」

「んー…全部!」

「欲張りだなレインは。なら、地面にこの枝で………

ゴードン達が戦いに向かう最中、俺達は和気藹々と帰ってくるのを待つのであった。


♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎

「さぁて、みんな準備はいい?」

「ええ、もちろんヨ」
「ああ、出来てるぜ」
「出来てるわよ」
「オッケー」

全員が準備出来たのを確認したローリィは、森の上空を飛んでいる飛竜に向けて弱めの敵意をぶつける。全力でやると飛竜は逃げてしまうので調整が難しかった。

「んー、こんなもんかな?…あ、こっちに気付いたみたいだね」

敵意を感じ取ったのか、上空にいた飛竜がこちらへと向かってくる。その数は7匹。

「ちーと数が多いな。どうするよ?」

ゴードンがチカに尋ねる。しかしチカからは違う返答が返ってきた。

「どうするもこうするも、私達はゴードンさん達の指示に従いますわ。私達にとってコレは勉強の場、アルス様にもそう言われておりますので」

「…そーいやーそうだったな。なら、オレ達が3匹相手にする。残りは任せるぞ」

「問題ない。ただ、私達は援護をする。思う存分暴れて欲しい」

「…ふっ。こんなに頼り甲斐のある台詞を聞くのはゴードン以来だヨ」

「--ッ!来たぞ!」

7匹が一軍となって攻めてくる。しかし、チカの魔法により3匹と4匹に分断される。

「チカちゃん!あたしはどうすればいい!?」

「ゴードンさん達に行かないようにヘイトを集めて!それと、弱点を探りながら戦って!」

「わかったー!」

「さてと、それじゃ私はゴードンさん達の背後に向かうわ。ナナ、ローリィをよろしくね」

「チカがHP管理するのか?」

「ええ。ナナは補助を頼むわよ」

「了解。けど、こっちは問題なさそう。ローリィが殴るだけで死ぬと思う」

「それでもよ。あくまでも私達は補助なんだから、攻撃が届く前に対処する練習よ」

「…ボク達のコンビネーションは完璧だと思うけど」

「私達はね。でも、ゴードンさん達というイレギュラーがいるわけだから、そこに気を配らなきゃね」

「なるほど」

チカはゆっくりとゴードン達の後ろへと回る。ベテランの冒険者とあって難なく対応している。

「さすが高ランク冒険者ですわね。…でも、少し上に気を取られ過ぎですね」

チカがネルの足元に向け矢を飛ばす。何事かと思ったネルが振り返ると、足元には飛竜では無い魔物の死骸があった。

「ネルさん、足元にも注意ですわ」

「…助かったヨ。そう言えば砂漠の蛇デザート・スネークもいたんだっけ」

「ネルッ!右側を頼む!息吹ブレスが来るぞ!」

「はいよ!」

ゴードンに返事をしながら弓を引きしぼる。そのまま矢が放たれ、文字通り矢は貫通する。

「…ったく。どんな化け物の弓なんだろうネ、これは」

今まで使っていた弓では考えられない速度とパワーで矢が放たれる。刺さって終わりのはずだったのが、貫通するというのは通常では考えられない。

「ああ、全くだよ!この武器も化け物だぜ!」

爪攻撃をして来た飛竜をゴードンは両断する。斬れ味もさることながら、武器を振るう時に重さを感じない。なので、自分の思う通りに動かせるのだ。

「これずっと借りれねぇかなぁ?使い心地が良すぎるぜ!」

最後の1匹の首を跳ね飛ばし、背中にかける。ゴードンの言葉にネルも賛成のようだった。

「こっちは終わったぜ!そっちはどうだ!?」

「ローリィ。終わらせて良い」

「オッケー!それじゃ、粉々になっちゃえ!!--『雹撃波』!!」

ローリィの手から数多の雹が飛竜を襲う。そのまま飛竜は凍りつき、地表へと落ちていき粉々になる。

「ちょっと、ローリィ!!粉々にしたら素材が取れないじゃない!!」

「あっ………。えへへ…ゴードンさんごめんなさい…」

「いや…うん、別に気にすんな…。仕方ねぇ事だ、うん」

ゴードン達もローリィの実力を前にして驚愕を隠しきれない。何せ一瞬で飛竜をまとめて倒したからだ。

「…っと、まだ残ってるみたいだな。アレで全部かね?」

「1匹だけ大きいのが居ますね。アレが群れのボスでしょうか?」

「…アレは飛竜の亜種のようネ。ローリィちゃん、アレだけは粉々にしないでネ」

「わわ、わかってるよぉ!今度はちゃんと首を捻じ切るだけにしとくから!!」

「……捻じ切るって。綺麗なままで殺して欲しいんだけどな」

「それならデスの魔法を使うか?」

「…それは闇魔法かナ?」

「分からない。けど、即死系の魔法」

「あの亜種とは戦ってみたいからそれ以外を頼めるかい?」

「容易。ローリィ、アイツらをボクに誘導して」

「えー??あたしも戦いたいのにぃー!!!」

「あー…なら1匹だけなら良いぞ?その代わり…この武器を今後借りれるようアルスにお願いしてくれねーかな?」

「良いの!?うんうん!お願いするだけで良いならするする!!」

「はぁ…ローリィったら…。ナナ、ゴードンさんの言う通りお願いね」

「了解」

飛竜のボスが甲高い鳴き声を上げると、森から飛竜が飛び出てきた。その数は15匹ぐらいだろうか。

「…普通なら一時撤退をする数なんだけどなぁ…」

「…そうね。でもチカちゃん達がいれば余裕と思えるのが不思議よネ…」

「ローリィ、先程と同じようにヘイトを稼いで!あ、ボスに向けちゃダメだからね!」

「はぁーい!!」

ボス以外の飛竜に向け敵意を飛ばす。それに呼応するようにローリィへと飛竜が攻めて来る。

「ナナちゃん!あたしこの右端のヤツがいい!!」

「わかった。それ以外はこちらで対処する」

ナナが杖を飛竜に向け、魔法を詠唱すると飛竜達はスピードを保ったまま地面へと次々に落ちていく。その猛スピードの中、ローリィは右端の飛竜の首を掴むと後ろの方へと投げ飛ばす。

「それじゃ、あたしはこの子と遊んでくるね!」

満面の笑みを浮かべローリィは飛竜の元へと走っていく。残るは森の上空で旋回している飛竜だけだ。

「…もうなんて言えばいいかわかんねーな」

「規格外ってこういう事を言うんだろうネ…」
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