職種がら目立つの自重してた幕末の人斬りが、異世界行ったらとんでもない事となりました

飼猫タマ

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163. ベルゼブブ攻略レイド終結

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「オリャーー!」

 塩太郎は、ガブリエル達の攻撃のタイミングを見計らって、ベルゼブブに斬り掛かる。
 だけれども、ベルゼブブを囲うように動き回る数千もの蝿の魔物によって、ガードされてしまう。

「チッ! 硬てー!」

「手を止めるニャ! 剣を振り続ければ、絶対に綻びが出てくるニャ!」

 珍しく、ブリトニーが真剣に指示を出してくる。

 それにしても、異界の悪魔ベルゼブブは、悪魔王というだけあって、破格の強さである。
 最強の一角であるガブリエルと、隠れ最強の一角であるサイコニャン娘のブリトニーと、アンさん。そして、バハオウと剣姫ハラダ・ハナと、『鷹の爪』アムルー支部副団長のアナスタシアと、神獣のペロと塩太郎の7人と一匹の攻撃を同時に受けて、全て蝿の盾でいなしてしまうのだ。

 なんか実力者が1人足りない気もするが、多分、気のせいだろう。
 自分の事で必死過ぎて、人の事など一々考えられないのが現実であったのだ。

 ーーー

「オッ! やっと見つけた!」

 ラインハルトはエリス達と離れて、ずっとベルゼブブ城の崩れ落ちた瓦礫を掻き分け、どう考えてもベルゼブブ城崩壊に巻き込まれたケンジを探しだしたのだった。

 だけれどもケンジは虫の息。ビックリするほど完全に、ベルゼブブ城の崩壊に巻き込まれていたのである。
 何故、ケンジほどの凄腕が、ベルゼブブ城の崩壊に巻き込まれてしまったかというと、ケンジは、ラスボス、ベルゼブブを前にして両目をしっかりと瞑っていたからである。

 何故、ラスボスを前にして両目を瞑っていたかって?
 それは、ラスボスを前にして、両目を閉じてる俺、格好良いと本気に思っていたから。

 ベルゼブブの戦闘が始まってからも、余裕ぶっこいて目を瞑っていたら、そのままベルゼブブ城崩壊に巻き込まれて瓦礫に埋もれてしまったのである。
 まあ、それがアホなケンジなのでしょうがない事なのだけど。

 ドバドバ。

 ラインハルトは、ほとんど死んでいるケンジに、エリクサーを無造作に振りかける。

「オイ! ケンジ。そろそろ起きろよ!このまま寝てたら、美味しいとこ全部持ってかれちまうぞ!」

「ん? ああ……神、シロ様が見える」

「オイ! 何、言ってやがんだよ!」

「アッ……ラインハルト?」

「ケンジ、早く起きろって!いつまでも寝んてんの、お前だけだぞ!」

「フン。主役は最後に登場するものなのさ!それに、この白蜘蛛ver5を持つ俺に、斬れぬものなど無し!」

 ケンジは、ムクっと立ち上がり、首をコキコキさせながら、薄目でベルゼブブと塩太郎達の戦いを確認する。

「我神、シロ様と比べると、遠く及ばないな」

「まあ、シロの姉御や、セドリックの野郎と比べちまったらな!」

「で、殺れるのか?」

「蝿ならやれるな。何せ俺は、箸で蝿を掴む修行を、セド兄の真似をして、ずっとやってたからな!」

「ああ。アレな! アムルー冒険者ギルドで、お前らが子供の時、ずっとやってた奴。セドリックの方が先にやってたのに、お前の方が滅茶苦茶上手くなって、セドリックの奴が、マスマス自信を無くしちまった奴だろ?」

「あんまり、セド兄をバカにするなよ!
 あの頃のセド兄は、本当の力を隠してただけだから!
 今のセド兄の力に、俺は足元にも及ばない。
 だって、セド兄は、我神シロ様を下僕にしてるくらいの実力を持ってるんだからな!」

 兄ちゃん大好きなケンジが、ラインハルトに文句を言う。

「ハイハイ分かってるって! それより早く行ってやれよ!
 どうやら、アイツら蝿に手間取ってるようだから!」

「フフフフフ。言われなくても、ゆっくり歩いて行くし!」

「いや! ここは、走って駆けつける所だろ!」

「何、言ってるんだ?ここは、ゆっくり歩いて、格好良く登場する所だろ?」

「何でもいいから、早く行きやがれ!」

「フフフフフ。正義の味方は遅れて登場するのさ」

 アホなケンジは、背中に蜘蛛の刺繍が入った真っ白な着流しを翻し、優雅に、ゆっくりと決戦の場に向かうのであった。

 ーーー

 ケンジは、ゆっくりと絶戦を繰り広げている戦場に辿りついたが、誰も戦いに必死でケンジに気付いてくれない。

 遠くでは、ラインハルトが、腹を抱えて笑ってる。

 ケンジは、どうしたものかと考えるが、アホなケンジには何も思いつかない。

 仕方がないので、普通に戦いに加わる事にした。

 そして、代わる代わるベルゼブブに攻撃を仕掛ける中、ケンジだけは確実に、一匹一匹、ウザったい蝿を斬りさいていく。

 そして、30回ぐらいのケンジのターンが終わると、塩太郎がケンジが居る付近に落ちてる蝿の山に気付く。

「あの侍野郎……確実に、一匹一匹、蝿を殺してやがる……」

 高速で飛ぶ固い魔物の蝿を、確実に一匹づつ斬り裂くなど、狂気の所業。
 それを、簡単にやってのけるなんて、やはり、塩太郎の想像通り、ケンジの侍としての技量は破格すぎる。

 だけれども、塩太郎にも、蝿を一匹づつ斬り裂く事なら、実をいうと出来たりする。
 何せ、幕末では、飯屋で蝿を箸で掴むのが流行ってた事があったのだ。

 居合斬りが得意で、人一倍集中力があった塩太郎は、蝿の箸つかみは、実をいうと得意中の得意。刀で斬り裂くなど、物凄く簡単な事。だって、飛んでる蝿を箸で掴む訳ではないのだ。ただ斬るだけだし。

 塩太郎は、面で攻撃を防いでくる蝿に対して、一匹狙いで確実に蝿を一匹づつ狙い殺していく作戦に切り替える。

 でもって、塩太郎も100匹くらい殺した所で、

「にゃるほど、一匹づつだけなら簡単ニャ!」

 どうやら、サイコニャン娘も、ケンジと塩太郎がやってる事に気付いたようだ。

「ニャニャニャニャニャニャニャニャニャ!!」

 ブリトニーの物凄く速い連続の突き。
 しかも、全ての攻撃が、会心の一撃……。

 やはり、サイコニャン娘ブリトニーは、物凄かった。
 本物の中の本物の天才であるブリトニーまで、参戦すると、後は速い。
 あれよあれよという内に、あれほど苦戦してた蝿がみるみる駆除されていき、とうとうベルゼブブの周りに蝿が一匹も居なくなってしまったのだった。

「小癪な……」

 ベルゼブブは、相当焦っている。
 最早、守る蝿も全滅。アスタルト一派も逃げ出し、自分の子飼いの部下達も全員、殺されてしまっているのだ。

「裸の王様ね」

 ガブリエルは、もう為す術なさそうなベルゼブブに言い放つ。

「それは、どうかな?」

 ベルゼブブはそう言うと、その場から忽然と消える。
 ここでまさかの、異界の悪魔お得意の転移魔法。

「メリル!」

「ハッ!」

 メリルも、実は転移魔法が使えたのか、忽然と消える。
 それと同時に、ゴトウ族で、『影渡り』スキルを持ってる者達が、自分の影の中に溶けるように消えて行った。

「アレ? これって、どういう事?」

 塩太郎的には全く意味が分からない。
 残ったのは、ゴトウ族でない、塩太郎とアナスタシアとケンジだけ。

「Gデーモン族で、転移魔法が使えるメリルちゃんが、一瞬、現れた転移魔法陣の情報を読み取って場所を特定し、ベルゼブブの後を追って転移したのね。
 そして、ゴトウ族で『影渡り』スキルを持ってる子達が、メリルちゃんの影を渡って、ベルゼブブを追い掛けたと」

 物知りのアナスタシアが、説明してくれる。

「じゃあ、俺達は、どうすればいいんだ?」

「う~ん……もう終わりじゃないかしら?
 そもそも、私達って、助っ人だから。蝿をたくさん倒した時点で、助っ人の役割は十分に成し遂げたと思うわよ」

「でも、ガブリエル達は、ベルゼブブを倒せるのかよ?」

「問題ないんじない? そもそもガブリエルさん達、物凄く強いから。なにせ、300年間、ベルゼブブを殺す事だけ考えて修行してきたのよ。もう部下も無く、蠅も居ないベルゼブブ程度なら余裕でしょ!」

「だけど、俺も、ベルゼブブに一太刀くらい入れたかったんだけど……」

「それも無理じゃない。絶対にトドメを刺すのは、ガブリエルさんね。
 あの娘のベルゼブブを絶対に殺すという執念だけで、『漆黒の森』というか、南の大陸、はたまた冒険者ギルドまで支配して動かして、ここまでやってきたんだから」

「女の執念って、とんでもないな……」

 とか、話してると、メリルが転移して戻ってきた。
 それと同時に、次々とガブリエルを筆頭に、ゴトウ族の者達が、メリルの影を渡って戻って来る。

「で、ベルゼブブの野郎は、殺ったのかよ!」

 塩太郎は、急ぎガブリエルに尋ねる。

「この手で殺しました」

 ガブリエルは、何の感情もなく答える。
 多分、自分の主人を殺したベルゼブブを殺すという目的だけで、今まで生きて来たのであろう。
 その目標であったベルゼブブを殺してしまったのだ。
 もう、生きる目的を無くして、抜け殻のようになってしまったとしても仕方が無い事なのかもしれない。

「姫様。私は、逃げたアスタルト一派を探しに行きます!」

 どうやら、ガブリエルの写し身で半身でもあるメリルの戦いは、まだ終わってないようである。
 メリルは、ゴトウ・サイト専属メイド。主の為にも、完全完璧に復讐を成し遂げる事に意味を見出してるのかもしれない。

「そう。ベルゼブブを倒した今、再びGデーモン族筆頭メイドとして、『漆黒の森』に戻って来て欲しかったけど、仕方が無いわ……」

 ガブリエルは、渋々ながら了承する。
 何故なら、ゴトウ・サイト専属メイドであるメリルに命令出来るのは、ガブリエルのマスターであり、今は亡き大魔王ゴトウ・サイトだけなのだから。

「必ずや、アスタルトを殺して戻って参ります!」

 メリルの目には、まだ復讐の炎は消えていない。
 実を言うと、ゴトウ・サイトの死に一番ショックを受けて責任を感じていたのは、ガブリエルでは無く、ゴトウ・サイトが殺された時、一番近くに居て主人を救う事が出来なかったメリルだったのだから。なので、自らの手で、完全コンプリートで復讐を成し遂げたいのだ。

 しかしながら、ガブリエルにとって、ベルゼブブ以外の異界の悪魔など羽虫のようなものなのだ。いつでも殺せる自信があるし、最大の目的であったベルゼブブを殺してしまった今、アスタロト程度の小物など、全く脅威だとは思えない。
 それほどにガブリエルは、この300年の修行で強くなり過ぎてしまったのだった。

「私達も帰りましょうか! と思ったけど、腑抜けた『鷹の爪』本部の子達に稽古付けるんだったわ!」

 『鷹の爪』アムルー支部のケンジとラインハルトに言いかけたアナスタシアが、『鷹の爪』本部の者達を見やる。

「ゲーー! 嘘っ!」

「伝説の鬼の副長のしごき……」

 というか、アナスタシアの発言に、ベルゼブブ攻略レイドの時より、『鷹の爪』本部の連中は悲壮感を漂わせていた。

 ーーー

「それでは、ここで解散です! 明後日、朝10時から、冒険者ギルド本部で、レイド分け前の報酬を配りますから! 忘れず来て下さいね!
 しっかりレイドの内容は、ゴキ型魔道具で録画してますので、それぞれの働きに対して、それなりの報酬を払いますから、活躍した人は期待して待ってて下さい!」

 アンさんが、もぬけの殻になってしまってるガブリエルの代わりに、レイド終了の宣言をする。

「シャンティー……悪かったな……俺の手で、ベルゼブブ殺せなくて……」

 塩太郎は、珍しく大人しく状況を見てたシャンティーに話し掛ける。

「仕方が無いわよ。あの状況じゃ、ベルゼブブを追って行けなかったし。塩太郎は、十分過ぎるくらいに戦ったわよ!
 蝿も、たくさん倒してたしね!」

「クッ! 俺が倒したのって蝿だけかよ」

 塩太郎は、想像以上に、シャンティーの言葉にダメージを受ける。

「まあ、蝿をたくさん倒して、ベルゼブブを倒す切っ掛けになったんだからいいじゃないの!」

 シャンティーが、珍しく塩太郎を慰める。

「それも、ケンジを真似しただけだし……」

「アラ? 私には、ケンジよりたくさん蝿を倒してたように見えたわよ!」

「まあ、蝿を箸で掴むの、京都じゃ一番上手かったからね……だけれども、俺、ブリトニーに蝿を殺すの負けちゃってるし」

「ブリトニーと比べたら、誰でも負けるわよ! あのサイコニャン娘は、天才の中の天才なんだから。全ての攻撃が会心の一撃とか、笑っちゃうしかないんだからね!」

「だけどよ……」

「塩太郎。アンタは良くやったわ。私達も、アンタのお陰で、やっとこの舞台に立てたんだから!
 アンタが居なかったら、このベルゼブブ攻略レイドにも参加出来なかったと思うし、アンタが居たから、失敗続きだったベルゼブブ攻略レイドが、今回初めて成功したとも言える!」

「そうかな?」

「そうよ! そして、私とエリスのお陰ね!
 エリスが居なかったら、アスタルトの第9階位闇属性魔法ワールドカーズに対処出来なくて、同士討ちが収まらなかったと思うし、天才の私が居なかったら、そもそもこの戦いは負けてたと思うからね!」

 シャンティーは、無い胸を張り自信満々に言い放つ。

「エリスは意外と重要だったかもと思うけど、お前って、それほど重要だったか?」

 塩太郎は、思わず、本音をポロッと口走ってしまう。

 ドッカ~ン!

 シャンティーは、塩太郎を攻撃魔法でぶっ飛ばす。そして、

「アンタの評価は、私の評価!『犬の肉球』の名声は、私の名声! 
 そして、今回『犬の肉球』の助っ人として手伝ってもらった、ケンジとメリルの評価は全て、『犬の肉球』の評価になるし、即ち、私の名声になるのよ! 覚えてらっしゃい!
 それから、レイド中、ずっとうろちょろ飛んでた撮影用のゴキ型魔道具に向かって、しっかりと、ケンジとメリルは『犬の肉球』の助っ人とアピールして、録画もされてる筈だから、ガッポリとレイドの報酬が貰えること間違いないんだから!」

 と、金の亡者で、腹黒過ぎるシャンティーは、ご機嫌で当たり前のように、フフフフン!と、塩太郎に言い放った。
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