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124. アマイモンのダンジョン
しおりを挟む塩太郎とムネオは、現在、メリルに腕を捕まれて空を飛んでいる。
メリルの格好は、ガブリエルやブリトニー、アンと同じようにフリフリのメイド服を着ている。
塩太郎は、スカートの中身が見えてしまうかもとドキドキしてしまったが、カボチャのようなパンツを履いてたので全く見る事が出来なかった。
流石に塩太郎でも、この世界に来てから何ヶ月間も経ってるので、この世界の女子がパンティーとかいう布を履いてるのを知っている。
幕末日本の女子は、ノーパンだったので、その事実を知った時、塩太郎はカルチャーショックでフラリとしたほどだ。
だって、行為をしようとする時、スカートを捲りあげるだけでなく、パンティーまで、セッセッと脱がさなくてはならないのだ。
なんか、パンティーを脱がす自分を想像すると、なんかとてつもなく情けなく感じてしまう。こんなの日本男児のする事じゃないと。
なので、未だに塩太郎は、この世界に来てからS〇Xをしていない。
まあ、どの城塞都市にも娼館は有るのだが、どうしても二の足を踏んでしまうのだ。
京都に居た時は、結構足繁くに島原遊廓に通ってたのだが、この世界ではどうやら自分のナニの大きさが短小な部類だと判明して、恥ずかしいというのも有るのだけど……。
そんな事を考えつつつ、空の移動をする事1時間ほど、メリルに掴まれた腕から血の気が引いて真っ青になった頃、やっとこさ、目的のダンジョンに到着したのであった。
「着きました」
「350年前は、ダンジョンは疎か、何も無かったのに……」
350年前、赤龍アリエッタと共に駆け落ちした勇者を探しに、この場所に来た事があったというシャンティーとエリスが驚いている。
「アマイモン様は、自分の運営するダンジョンを、色々な場所に移動出来るみたいですので。
まあ、モフウフ地下王宮が完成してからは、職場が近い事もあり、ずっとモフウフ王宮1階カジノの便所掃除置き場に入口を移動させてたみたいですけどね」
メリルは、シャンティーに説明しつつ、ダンジョンの入口の扉を開けて、そのまま入っていく。
塩太郎達『犬の肉球』の面々も、続けて入り、階段を下りていくと、そこには階段フロアーではなく、広大な石畳のダンジョンでもなく、闇の世界というか、普通の夜の世界?
そう、ダンジョンの中だというのに、大地が有り、夜空がある普通の外の世界が広がっていたのだった。
「何で、ダンジョンの中に、空が有るんだよ!」
塩太郎は、ビックリ仰天驚き、メリルに質問する。
「高位のダンジョンマスターが運営するダンジョンでは、たまにありますよ。
異界の悪魔ベルゼブブが運営する、通称666ダンジョンの最深のフロアーにも、普通に空が有り、森が有りますので。
ここもベルゼブブと同じく、異界の悪魔の中でも高位の大悪魔であるアマイモン様のダンジョンなので、同じように空や大地があるのは当然の事ですね」
「そんなもんなの?」
塩太郎は、何でも知ってそうなシャンティーに聞く。
「確かにそうだけど、1階層から大地が拡がってるダンジョンなんて聞いた事ないわよ!
普通は、ダンジョンマスターが居て、濃い魔素が溜まりやすい最深部の階層に大地が有るのが普通よ!
まさか、アマイモンが1階層からダンジョンに大地を形成出来るような大物だとは、私も思いもしなかったわよ……」
シャンティーも、どうやら驚愕しているようであった。
「あの、それはダンジョンマスターであるアマイモン様が、他のダンジョンマスターと違って、1階層に住んでるからだと思いますが……」
「え? どういう事よ?」
シャンティーが、メリルに質問する。
「あちらに古城があるの見えませんか?あの城にアマイモン様が住んでますので、他のダンジョンと違って、下層と上層が逆転してるらしいです」
「そんな事って、ありなの?」
「何でも、職場であるモフウフ王宮のトイレに行くのに、1階層に住む方が楽だったからという話です……」
「なんなの、それ……」
「アマイモン様の仕事って、モフウフ地下王宮のトイレ掃除ですよね。なので、毎日通うには、1階層に住むのが都合が良かったらしいです」
「あの悪魔、未だにモフウフ王宮のトイレ掃除なんかやってたの……」
「それが、アマイモン様が、姫様に仕える為の契約でしたので、悪魔の契約は絶対ですので……」
なんか、ダンジョンの中に大地があった事にビビってた塩太郎だったが、そのダンジョンの主の仕事が、モフウフ地下王宮のトイレ掃除と聞いて、ビビって損したと思う塩太郎であった。
ーーー
アマイモンのダンジョンの事を、詳しく知りたい人は、R18『骨から始まる異世界転生~裸のスケルトンは骨から成り上がる』を見てね!
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