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116. サキュバスにディナーを誘われるということ
しおりを挟む「なんじゃ! こりゃー! 何で、こんなにイカくせーんだ!」
「この芳醇な出たてのミルクの匂いを嗅ぐと、ヨダレが出てしまいますね!」
「ゲッ! 本当に、腹黒シャンティーが居るわよ!」
新たに、魔道式エレベーターから現れた、狼耳族のやたらとガタイが良い輩っぽい男と、金髪碧眼で、やたらと髪がサラサラのイケメンと、男ウケしそうなエロい体つきをした赤髪のお姉さんの3人組が、フロアーに入るなりワイワイ騒ぎ出す。
「来たわね! おバカ3人組」
「誰がお馬鹿だ!腹黒、テメー殺すぞ!」
シャンティーの言葉に、リーダーぽい狼耳族の男が、怒りながら襲いかかってくる。
それを見たムネオが、急ぎ、シャンティーと狼耳族の間に入る。
「チッ! ムネオ、テメー、何で『犬の肉球』になんていんだよ!お前は、『鷹の爪』に所属してた筈だろうが!」
狼耳族の輩ぽい男は、どうやらムネオの事を知ってるようだ。
「今は、『犬の肉球』の団長をしておるのでな。そもそも、『犬の肉球』は、ワシの御先祖様が作った冒険者パーティーじゃ。ワシが所属するのは、当然の事じゃぞ?」
「えっ!? そうだったのか……全く知らなかったぞ……」
ムネオの言葉に、狼耳族のガタイの良い男が、アホっぽく驚愕する。
「アンタ! 300年以上も生きてて、そんな事も知らなかったの!
だから、アンタらは、ガブリエルの腰巾着のお馬鹿3人組って、言われてんのよ!」
シャンティーは、ここぞとばかりに追い討ちを掛ける。
「ちょっと、シャンティー! ヤナトとスイセイは、確かにお馬鹿だけど、私はお馬鹿じゃないわよ!」
3人組の紅一点、エロいねーちゃん、クリスティーヌが抗議する。
「エロボケババアは、黙っといて!」
「エロボケババアですって! アンタの方が、私よりババアでしょ!腹黒妖精!」
シャンティーの言葉に、クリスティーヌが言い返す。
「アンタ、私に、絶対に言っちゃいけない言葉を言ってしまったわね……」
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クリスティーヌは、あの腹黒シャンティーに、一歩も引かない。というか、全くビビってない。
「まあまあ、お嬢様方、私に免じで争いは止めてくれないかな?」
今まで静観してた、無駄に男前なスイセイが、歯をキラリとさせて、シャンティーと、クリスティーヌの間に入る。
「ホモのバイセクシャルは、キモイから黙ってらっしゃい!」
シャンティーが、イケメンのスイセイに、吐き捨てるように言う。
「酷い……」
イケメンスイセイは、その場に体育座りして拗ね始める。
「オイ、あのアホそうな3人組って誰なんだよ?シャンティー相手に、全然、ビビってねーぞ?」
塩太郎は、隣にいた『三日月旅団』の団長ミカサ・ムーンに聞く。
「あの3人組は、ギルドランキング第2位『カワウソの牙』の3人組です。団長は狼耳族のヤナト。金髪のイケメンの男が魔法剣士のスイセイ。グラマラスな女性が魔法使いのクリスティーヌさんですね。
因みに、『カワウソの牙』は、『犬の尻尾』の傘下冒険者パーティーなので、『犬の肉球』とは、敵対関係にあります」
ミカサ・ムーンが、端折って説明してくれた。
「ふ~ん。そうなんだ。それで実力は?」
「3人とも、とても強いですよ。『犬の尻尾』初期からの傘下ギルドなので、ガブリエルさんや、ブリトニーさんに、とても可愛いがられていて、何度か、私も、ヤナトさんと、スイセイさんが、ブリトニーさんに修行と称して、手足を斬られダルマにされてたのを見た事がありますよ」
「それって、可愛がってるというより、相撲取りで言う、可愛がりの間違いだろ……」
「兎に角、昔は、毎日、ブリトニーさんと、常軌を逸した修行をしてたのは、有名な話です。
だって、毎日早朝から修行をして、朝ごはんの場所に来る時には、手足を斬られ達磨になってるので、台車に乗せられて登場してたって話ですから」
ちょっと意味が分からない。なんで早朝に、それも食事の前に、手足を斬られダルマにされ、わざわざエリクサーを使わずに、台車に運ばれて朝食会場に登場するのか……。
しかも、ミカサの話を補足すると、何故か、ヤナトとスイセイのナニはビンビンに反り返り、ミルクで溢れていたという話は、また別の物語に書かれたりする。
「ブリトニー……やっぱ、アイツ、ヤバ過ぎるサイコにゃん娘だな……というか、普通、手足を斬られて放置されてたら、出血多量で死んでしまうんじゃねーか?」
「それは大丈夫です。ゴトウ族の幹部は、大体、ガブリエル様から不老不死スキルを与えられてますから。
だから、寿命が短い獣族のヤナトさんや、人間族のスイセイさんとクリスティーヌさんが、300年前と変わらぬ姿で生きてるんですよ!」
ミカサが、塩太郎の疑問に答える。
「この世界の奴らって、滅茶苦茶だな……俺の世界の世界中の王様や皇帝は、不老不死を求めて色々頑張ってたのに、この世界だと、不老不死も簡単に手が入っちゃうんだな……。とかいう、お前も不老不死なんだろ?」
「私の場合は、最低でも、男性の精液を1週間に1回飲んでおけば、死ぬ事は無いですね!」
ミカサは、何事でもないように答える。
「お前、何年生きてんだよ!」
「350年以上ですけど?」
「その間、ずっと男の精液飲み続けてるのかよ?」
「そうですよ。『三日月旅団』は、精液を提供してくれる汁男をたくさん飼ってますから」
「人間は、家畜かなんかかよ!」
「違いますよ! みんな喜んで、私達の汁男になってくれてます!
『三日月旅団』の4年に一度行われる新団員の募集には、我こそ汁男になりたいという腕に覚えがある屈強な男達が、たくさん応募してきますしね!
『三日月旅団』の汁男になるのは、狭き門なのです!
みんな、タダでサキュバスとヤリたいんですよ!」
まさかの自ら応募で、汁男は集まってきてたようだ。
「初めてあった時に見た男2人も、お前らの汁男なのかよ?」
「ああ。もちろん汁男で、『三日月旅団』の幹部のシルマンと、ザーマンですね!
彼ら2人は、特別なので、私達の眷族になって貰ってます!
私達サキュバスは、バンパイアの亜種なので、私達に噛まれて血を吸われ、そして私達の血を飲んだ者は、不老不死になれるんです!
但し、完全に夜の住人になってしまうので、太陽光を浴びれなくなってしまいますけど」
ミカサが、サラリと、幕末出身の塩太郎では理解出来ない事を言う。
「バンパイアが、何かしんねーけど。夜しか出歩けねーって、メッチャ不便じゃねーのか?」
「私達の拠点は、ダンジョンの中に有りますから、地下の世界のダンジョンの中なら、太陽光を気にする必要ありませんし、何か用事がある時は、夜に出かけますし、仕方が無く日中に外に出掛けないといけない時は、棺桶に入れて運びますから、それ程、不便じゃないですね!」
「棺桶に入らなきゃならない時点で、不便だろ!」
ツッコミ所満載なので、流石の塩太郎もツッコミを入れてしまう。
「多分、それ以上に、シルマンとザーマンは、私達、サキュバスとヤリたいと思いますよ。
一応、私達『三日月旅団』には、可愛いいサキュバスが、50人ほど所属してますから、毎晩、女の子を取っかえ引っ変えヤリ続けれますから!
しかも、普通の人間の女の子とヤルより、とても気持ちいいらしいですからね!
一度、塩太郎さんともお相手しましょうか?」
「お……お前、なんていうこと言うんだよ!まだ、会って間も無い男と簡単にヤルとかって、若い女の子がそんなこと言っちゃダメなんだよ!」
塩太郎は、突然の事に、慌てて断りをいれる。だって、血を吸われたりして、夜しか生きれなくなったら怖いしね。
「何、言ってるんですか?塩太郎さん?私達にとって、男性の精液は食事なんです!
私の感覚では、塩太郎さんをディナーに誘った感覚ですよ?
S〇Xは毎日、不特定多数の者達とヤッテますし、私、見た目は若い娘ですけど、実際は350歳なので、私から見たら塩太郎さんなど、ヨチヨチ歩きの赤ちゃんです。
しっかりと、お食事のマナーを教えてさしあげます!」
まさかのS〇Xは、食事発言。
「そ……そうか……それなら、今度、ディナーに誘われちゃおうかな……」
基本エロい塩太郎は、簡単に言った言葉を撤回する。
「是非! お願い致します! それから、要望があるのですけど、ディナーの前の数日間は、お酒を控えて、規則正しい食生活をして下さいませ!
私達も、上質で美味しい精液を飲みたいですからね!
サキュバスと遊ぶ時は、それがエチケットです。
不味い精液の男は、サキュバスに嫌われますので、モフウフの『三日月』などでお遊びになられる時などは、気をつけたほうが宜しいと思いますよ!
因みに、モフウフにある高級ファッションヘルス『三日月』は、私達の姉妹達がやってるお店なので贔屓にして下さいませ!
と、それから、これは、『三日月』の半額券です。
もし、モフウフに行った時に、お使い下さいませ!」
塩太郎は、何故か、気になってた高級ファッションヘルス『三日月』の半額券を10枚ももらって、再び、チ〇コビンビンになってしまったのは、内緒の話。
ーーー
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