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86. ブリジア
しおりを挟む「アラアラ……これは酷い事になってるね……
サンアリさんに報告して、道を治してもらわないと」
アンさんが黄色いジャージを手に持ち、俺達の元にやってきた。
「アー! 妾のジャージなのじゃ!」
姫にデコピンを貰って涙目になっていたアリスが飛び起きて、アンさんの元に飛んで行った。
「アリスちゃん! 遅くなってゴメンね!
機能は、サイト君、じゃなかったアレン君のジャージと全く同じになっていて、A級冒険者ぐらいの攻撃や魔法、ついでに汚れも弾く仕様になってるよ!
それから、サイズフリーの魔法を掛けてるから、アリスちゃんが龍に変身しても、そのままフィットするようになってるからね!」
「す……凄いのじゃ! 龍に変身してもジャージを着たままで大丈夫だなんて!
今までは、誰にも分からないように、変身する瞬間に脱いでおったのじゃ!」
アリスが変身する為に、服を脱ぎ着してたのも初耳だが、ジャージを着る龍も見た事がない。
「ジャージの後ろのポケットには、冒険者バックの機能を付いているよ!
勿論、アリスちゃんしか使えない仕様になってるから、誰かに後ろからお金とかをスラれる心配とかもないからね!」
「凄いのじゃ! 早速着るのじゃ!」
姫は着てた服を一瞬に脱ぎざる。
アリスと姫の戦いを見ていたギャラリー達は、突然、姫が全ての服を脱ぎさり、素っ裸になったので驚いている。
パンツまで脱ぐ必要があったのか……
何十人かの男性のチンコがそそり立つのを確認できた。
多分、チンコが反応しているのは、幼女好きのロリコンなんだろう。
よく見ると女性の中にも、アリスの裸体を見て、ヨダレを垂らしてる人も何人かいるようだ。
幼女好きな女性の事は、何と言うのか?
しょうもない事が、頭によぎる。
「アリスちゃん! 何でここで素っ裸になっちゃうの!?
早く、このジャージを着なさい!」
アンちゃんが、慌てて持ってた黄色いジャージを姫に渡す。
「別に減るもんじゃないのじゃ!」
アリスは、何処吹く風である。
アリスは、アンさんから黄色いジャージを受け取り、颯爽と着こなした。
俺がデザインした黄色いジャージは、繋ぎタイプになっており、素材はジャージ生地、敢えてオリジナルの黄色いジャージとは変えて、ファスナーを前開きにしている。
これは姫が成長した時、胸元のファスナーを少し開けて、胸の谷間を強調する為の仕様なのだ!
「なんじゃこれは! 滅茶苦茶格好良いのじゃ!」
姫はとても気に入ったようだ。
動き易さを確認する為に、1人でシャドーを始めたりしている。
「今まで着てた道着より、動きがスムーズなのじゃ!
アンさん! ありがとうなのじゃ!」
アリスはアンちゃんに抱きついた。
「気に入ってくれて良かったよ!
大事に使ってね!」
アンさんは、アリスの頭をモフモフする。
「大事に使うのじゃ!」
アリスは、元気に返答する。
「それではアリスお嬢様のお洋服が完成しましたので、第485ダンジョンに向かうとしましょう!」
シャンティ先生が、号令する。
「シャンティさん! 第485ダンジョンに行くのに、人の足では3ヶ月は掛かりますよ!
姫ちゃんに頼んで、【聖級移転】で、ムササビに移転してから、第485ダンジョンに向かえば3時間で到着できますよ!」
アンさんが提案する。
「姫、お願いできるか?」
俺は姫を見上げ、お願いする。
「ハイなのです!」
姫は、俺を抱っこしたまま答える。
「そしたらこの場所からは『ミノ1番』の【聖級移転】ポイントが近いから、そこから移転しましょう!」
アンさんはモフウフ冒険者会館の大通りの向かいにある、『ミノ1番』を指差した。
俺達団体は、アンさんに連れられて『ミノ1番』従業員用のフロアーに案内され、その一室にあった【聖級移転】装着で、ムササビに一瞬で移転した。
移転して来た部屋は、豪華な南国リゾートのような作りで、部屋から出るとバリ風の豪華なリビングが広がり、奥には巨大なプールが広がっている。
プールといっても、白砂が張ってあり、さながらプライベートプールのようになっているのだ。
そのプールには誰かが泳いでおり、俺達に気づいて、こちらに泳いでやってくる。
どうやら、その人物は銀髪の幼女のようで、ケモ耳が生えている。
どうやら狐耳族のようだ。
ん?
その幼女は、よく見ると素っ裸でプールを泳いでいたようだ。
冒険者と騎士さん達の何人かが、股間を押さえている。
どうやら俺達のレイドパーティーの中にも、何人かロリコンがいるようだ。
「シャンティ! 久しぶりじゃな!
ここに来るのは400年ぶりか!」
銀髪の幼女が、シャンティ先生を見つけて喋りかけてきた。
何故か幼女は、素っ裸なのに堂々としている。
「ハハー! ブリジア様! お久しぶりでございます!」
シャンティ先生は、床に土下座して、ブリジアという裸の幼女に頭を下げている。
「堅苦しいのじゃ! シャンティがここに来るのは400年振りじゃが、普段、冒険者会議で会っているではないか!」
「しかし、プライベートなので」
「お前は、変わっておるのう!
普通、プライベートの方が、肩肘立てずに付き合うものじゃろう!
ハッハッハッハッ!」
あの、腹黒シャンティ先生に土下座をさせてしまうこの裸の幼女は、一体何者なのだ?
「ん? そ……そなたは……
ご……ご主人様?
その姿は、転生してきたのかワン!」
ワン?
先程まで、偉そうに話していたブリジアと名乗る幼女が、突然、俺の事をご主人様と呼び、語尾ワンで話し始めた。
「お前も、俺の事を知ってるのか?」
俺は犬語の幼女に質問する。
「知ってるワン!
妾は、始まりの魔女様の一番弟子であるゴトウ·サイトのオナペットのブリジアだワン!」
また、おかしな事を言う奴が出てきた……
「性奴隷の次は、オナペット?
アレン君、君は一体、前前世でどんな生活をおくってきたのかな?」
ジュリが、蔑んだ目で俺を見てきた。
俺だって知りたい。
俺には、前前世の記憶が全く無いのだから……
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