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183. エロフ

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「あのぉ……
 その前に自己紹介したいんですけど……」

『三日月旅団』の団長のハーフエルフっぽい女性が、申し訳なさそうに話した。

「エッ! アッ……
 そうだったわね!
『犬の尻尾』のメンバーは、昨日、自己紹介してくれたから、全員知ってるけど、いつも冒険者会議に出席している貴方と、サキュバスっぽい2人以外は見た事ないわね!
 それじゃあ、順に自己紹介してちょうだい!」

 シャンティーさんが、偉そうに仕切りだす。

「ハイ! 私は『三日月旅団』の団長をやっているミカサ·ムーンです!
 アーチャー件、精霊魔術師です!
 種族は、エロフです。
 サキュバスとエルフのハーフです」

 な……何だと!!
 サキュバスとエルフのハーフで、エロフだと!!
 な……なんてエロそうな種族なのだ!
 しかし、メチャクチャエロそうな種族の名前なのに、全くエロく感じないのは何でなんだ?

「魔法剣士をしてます、ララ·ムーンです!
 種族はサキュバスで、ミカサの父親違いの妹です!」

「テイマーをしている、モモ·ムーンです!
 ララとは双子の妹です!」

 妹達は、リアルサキュバスだって!
 異世界モノのエロの象徴ではないか!
 しかも双子!
 それなのに、何でエロく感じないのだ?

「俺はザーマンだ!
 職業は大賢者をしている!」

「私の名前は、シルマンです。
 神龍教の元神官です」

「成程ねぇー。
 男2人は、エロフ サキュバス姉妹の食料って訳ね!
 サキュバスは、定期的に男性の精液を摂取しないと生きられなからね!
 それにしても、貴方達から【魅惑】を感じないのは何故かしら?」

「ハイ! 私達は純粋に冒険をしたいので、冒険をする時、どうしても邪魔になる【魅惑】の効果を抑える指輪型魔道具を、肌身離さず身に付けているのです!
 それからザーマンとシルマンは、私達の事を解った上でギルドに入ってくれた協力者です!
 定期的に、私達三姉妹に精液を提供してくれる汁男子達なのです!」

 な……なんて魅力的な職業なのだ!
 しかし、今の状態のサキュバス3姉妹からは、エロさを全く感じないので、あまり羨ましくはない。

「あのぉー、すいません。
 その魔道具の指輪を外すと、一体どうなるのですか?」

 とても気になるので、ダメ元で聞いてみた。

「外してみましょうか?」

 エロフのミカサが、指輪を外した瞬間、そこに女神様が現れた。
 それもただの女神様ではない。
 エロ女神様だ。

 チンコはビンビンにそそり立ち、先っちょからは、自然と我慢汁が溢れだす。
 我慢できない。
 襲ってしまいたい。
 て、いうか襲ってしまおう!

 俺はパンツを速攻で脱ぎさり、女神様に飛びかかった。

 ドンッ!!

「サイト君!駄目だよ!」

 アンちゃんが、ミカサと俺の間に入り込んで、大盾でブロックした。

「早く、ミカサさん指輪をつけて!」

「エッ! アッ! ハイ!」

 ミカサが再び指輪を付けると、あれ程、魅力的に見えたミカサが、ただのどこにでも居そうなエルフにしか見えなくなった。

「ゴトウ·サイト、貴方、本当に祖チンなのね!
 アンは、あのオチンチンのどこがいいのかしら?」

 何故か、シャンティーさんにディスられた。

 というか、俺は何をしているのだ。

 初対面の女性に、フルチンになって襲いかかってしまうとは……

 ただの変態というか、変質者だ……

「これが噂のサキュバスの【魅惑】スキルなのね!
 ご主人様の【魅了】スキルと違い、男性だけに効果があるエロスキルというのは、本当みたいなのニャ!
 私には、全く効果がなかったので、間違いないのニャ!」

 ブリトニーが、妙に納得している。

 て、いうか、レベル的に『剣帝』であるブリトニーに、そもそも【魅惑】スキルがかかるのかは疑問なのだが。

 実際に、俺の【魅了】スキルは、全くブリトニーには効いていない。

「自己紹介は済んだようなので、とっとと行くわよ!
 まず、最初に『三日月旅団』の実力を確認したいので、いつもの様にダンジョン攻略してもらえるかしら!」

「俺達の実力は見ないのですか?」

「あんた達の実力は、大体解るわよ!
 アンと一緒にダンジョン攻略しているのなら、あんた達は自然と最適なフォーメーションを組まされている筈よ!
 なんたって、私が直々にアンを指導したんだからね!
 アンが、子供の時、ダンジョンに連れてけ連れてけとうるさかったので、連れてくついでに、パーティープレイの戦略を徹底的に叩き込んだのよ!」

「アンちゃんは、シャンティーさんの愛弟子という事ですか?」

「そんな所ね。昨日の姫様とエロ猫の攻撃力とアンの防御力と知略があれば、既に5Sのダンジョンは攻略できるだけの実力はあると、私はみてるわ!」

 成程、前にアンちゃんと2人でタコ侍と戦った時、妙に指示が的確だったのは、そういう事だったのか……

 アンちゃんはソロプレイヤーだった筈なのに、『犬の尻尾』加入後、なんの違和感もなく自然と連携できていた。

 本当だったら、しっかり打ち合わせをして、戦いの連携を深めて行くのが普通なのだ

「そういう訳だから『犬の尻尾』は置いといて、『三日月旅団』はいつものフォーメーションを組んで、ダンジョンを攻略を始めなさい!
 私達は後ろで見守っているので、存分にあんた達の実力を見せてちょうだい!」

「ハイ!見ていて下さいシャンティーさん!みんな行くよ!」

『三日月旅団』のメンバーが、ダンジョンの中に駆け出した。

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