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8. 大人な男子

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 俺は、現在3歳になっている。
 言葉も既に、赤ちゃん言葉ではない。
 俺的には、もう大人の男子だ。
 時は来た。

 雄ゴブリンの殲滅は、俺が自由に歩けるようになってからと決めていのだ。

 準備は着々と進めている。

 俺は巣穴から外に出るようになってから、巣穴の周りを探索し始めた。

 巣穴は、とても巨大な森の中にあるようで、北側、西側、南側はどこまで行っても森だった。

 そして、マリーとニコに人間の村があると聞いていた東側なのだが、巣穴から2時間近く歩くと、だだっ広い草原が広がっており、そこから更に東に1キロ位の距離に、200人程の人間と思われる微弱な魔力を感じる事が出来たのだ。

 俺は取り敢えず、人間の集落がある事が分かって安心する事ができた。

 ゴブリンを壊滅させたら、人間の住む世界に拠点を移そうと思っていたからだ。

 俺達三人は、現在、探索中に見つけた深さ10メートル程の洞穴で生活している。

 丁度、雄ゴブリン達の巣穴と、巣穴の東側にある草原との中間地点だ。

 マリーとニコが、「醜悪なゴブリン達とは一緒に暮らすのは、もう限界だよ!」との事で、一年前にたまたま見つけた洞穴に拠点を移したのだ。

 洞穴は、入口は狭いが、中は広がっていて中々の広さである。

 洞穴の入口は、俺の【幻惑】スキルを使って、外からは洞穴があるとは分からないように隠匿している。

 たまに、雄ゴブリン達の巣穴にも戻り、敵の状況も把握するようにしているのだ。

「カイトちゃん、何で私のオッパイ飲んでくれなくなったの?」

 マリーが、悲しそうに俺に話しかけてくる。

「俺は乳離れしたの! 大人の男子がいつまでたっても、ママのオッパイ飲んでたらカッコ悪いからね!」

「大人って、3歳の普通のゴブリンなら立派な大人だけど、カイトちゃんは、どう見ても人間の子供の3歳位の大きさだよ!」

「人間の子供でも、3歳になったら皆乳離れするんだよ!」

 俺は強めに反論した。

「カイトちゃん……もしかして、反抗期?
 私の事、嫌いになったの?」

「えっと、その……
 嫌いになれる筈ないよ……
 俺はマリーとニコに命を助けられたんだよ。
 俺はマリーとニコの事を、命の恩人で、本当の母親だと思ってるんだ!
 俺は、恩を仇で返すような人間……じゃ無かった。ボブゴブリンじゃないんだよ!」

「カイトちゃん、なんていい子に育ったの ー!」

 超絶美少女のマリー捕まり、キツく抱き締められ、マリーのオッパイで窒息しそうになる。

「マリー、カイト、またそのくだりやってるの?
 そんな事より、今日は、作戦決行の日だよ!
 私は朝から昂り過ぎて、お股から何やら熱い汁が溢れてるんだけど?
 コレって、何だと思う?
 カイト、ちょっと【鑑定】で調べ見てよ!」

 ニコが、おかしな事を言っている。
 ニコは、魔物を殺すのが大好きだ。
 いつも狩りをしてる最中、目が血走っている。
 少し怖いが、俺的にはそんなニコに少しだけ興奮する。
 凄く狂気的なのだが、俺だけには優しいので何ら問題ない。

 遂に、ゴブリンを皆殺しに出来ると思って、興奮して愛液を溢れさせているなんて、どれだけエロいんだ。
 やはり、顔は人間でも本質的にはゴブリンなのかもしれない。

 そして、今の俺達のステータスだが、こんな感じだ。

 名前:カイト·シルフィード
 職種:賢者lv.30
 スキル:鑑定lv.30、幻惑lv.30、鑑定書き換えlv.30、隠密lv.20、魔力操作lv.100、魔力感知lv.100、瞬歩lv.15、剣術lv.15、体術lv.15、ロングソードlv.15、タガーlv.15
 HP:350
 MP:1200
 特技:変装、観察、魔法教師、魔法
 趣味:マリーとニコのオッパイ舐め舐め。クンニ


 名前:マリー
 種族:ボブゴブリンメイジ(雌)lv.45
 スキル:人語lv.10、子育てlv.30、魔力操作lv.30、魔力感知lv.15、弓術lv.15、体術lv.15、タガーlv.15
 HP:600
 MP:800
 特技:子育て
 趣味:カイト·シルフィードだけに夢中。カイトにオッパイ飲ませる事。カイトに体中を舐め回される事。

 名前:ニコ
 種族:ボブゴブリンメイジ(雌)lv.45
 スキル:人語lv.10、子育てlv.30、魔力操作lv.30、魔力感知lv.15、剣術lv.15、体術lv.15、タガーlv.15
 HP:600
 MP:800
 特技:子育て
 趣味:カイト·シルフィードだけに夢中。殺戮。オナニー。カイトにクンニさせる事。

 俺は前世で取得していた【瞬歩】【剣術】【体術】のスキルを獲得し直し、その他にも適当にスキルを取得した。
 マリーとニコもそれぞれの特徴にあったスキルを獲得していき、相当強くなっている。

 多分、俺達は現在、森の東側の魔物の頂点に君臨していると言っても過言ではない。

 俺とマリーとニコの趣味欄が、少しおかしな事になってるのは、気にしないで欲しい。
 ゴブリンの種族的特徴が、最近暴走してしまっているのだ。
 俺はそれを抑える為の贄になっていると言う事だ。
 まあ、嫌いではないので、全く問題無いのだが……

 それから、マリーとニコの魔法的素養がかなり高いような気がする。
 もしかしたら、エルフの血が混じっているのかもしれない。
 肌の色が緑じゃなくて、白だったら二人ともエルフに見えなくもない。
 二人とも金髪碧眼だし。

 ただ、エルフと違う所と言えば、2人共、エルフより胸が大きい事だ。
 エルフは、まな板と相場が決まっている。

 それから二人は、もしかしたら双子かもしれない。
 同じ位の年齢だし、顔もよく似ている。
 マリーは、少し垂れ目でおっとり顔。
 ニコは、笑顔が似合う殺戮姫。

 二人とも気付いた時には、一緒に居て、お互い母親を見た事が無い。
 俺の母親の時と一緒で、二人が産まれたと同時に死んだのか、自殺したのだろう。

 なので、二人が姉妹かどうかは分からないのだ。

 そして今回の作戦は、マリーとニコがエルフに似ているというのを利用しようとしている。
 昨日の夜、ゴブリン達の集団が、巣穴から出て村を襲いに行ったのを確認している。
 そして、もうそろそろ攫ってきた女を連れて戻ってくる時間なのだ。

 俺達は、犯されまくってボロボロになる前に、新しく攫われてきた女達を助けだして、攫われてきた村に返す予定だ。

 そうすれば、滅茶苦茶怪しい俺達でも、村の女達を救った恩人として、村に暖かく迎えてもらう事が出来る筈なのだ。

 その為には、ボブゴブリンの見た目ではダメだ。

 俺の【幻惑】スキルを使い、マリーとニコをエルフに化けさせ、俺は人間に化ける事にする。
 と、言っても俺はそもそも人間なのだが。
 俺の立ち位置は、昔マリーとニコにゴブリン達から助けられた人間と言う事にするのだ。

 エルフはゴブリンを毛嫌いしている。
 ゴブリンは、とても面食いなので美人が多いエルフを好んで狙う。

 エルフにとって、ゴブリンは不倶戴天の敵なのだ。

 そしてマリーとニコは、昔、ゴブリンに妹を攫われた双子のエルフ姉妹という事にして、攫われた妹を探す旅をしているという設定だ。

 我ながら完璧な設定である。

「カイト! 今ゴブリン達が、攫った女を連れて巣穴に戻ったみたいだよ!」

 ニコが興奮しながら俺に告げる。
 マリーとニコも【魔力感知】を覚え、半径10キロ位は、生物の感知が出来るようになっているのだ。

「それじゃあ! 出発するか!」

「一人残らずぶっ殺す!」

 ニコは、お股を濡らしながら絶叫する!

「積年の恨みを晴らす時!
 特に、育ててやったのに、私に蹴りを入れた奴は、絶対に許さない!」

 マリーは相変わらず、自分に蹴りを入れたゴブリンを、相当恨んでいるようだであった。

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