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163. 妹リーナの成長が物凄すぎる
しおりを挟む最近、妹リーナの成長が物凄い。
まあ、最近、いつも一緒に行動して、やたらと手相占いしてとせがんで来るので、ほぼ毎日、リーナのステータスを確認してるのだが、それにより、本当に物凄い勢いで成長してるのが解るのである。
名前: リーナ・カスタネット
年齢: 8歳
職業: カスタネット準男爵家長女
大好きな人: トト・カスタネット
大嫌いな人: カーク・カスタネット
趣味: 三男トト・カスタネットの観察
HP: 20
MP: 45
これがまだ、俺がカスタネット領で井戸掘りばかりしてた頃のリーナのステータス。
そして、これが今のリーナのステータス。
名前: リーナ・カスタネット
称号: トトお兄ちゃん大好き娘、トトお兄ちゃんの役に立ちたい妹
年齢: 9歳
スキル:手伝いLv.25(仮免中)
職業: カスタネット子爵家長女
大好きな人: トト・カスタネット
大嫌いな人: カーク・カスタネット
趣味: 三男トト・カスタネットの観察。トト・カスタネットのストーキング、家事手伝い
HP: 40
MP: 80
そう、サクラ姫同様、13歳になってないのに、スキルが発動してしまっているのだ。
しかも、仮免中なのに、Lv.25になってるし。
でもって【手伝い】スキルを調べてみると、とんでもないスキルという事が解ったのである。
どうやら、俺を手伝いたいという願いが募り過ぎて得たスキルらしく、まあ、簡単に言うと【家事】スキルの劣化版?
違う。兎に角、人の手伝いに特化したスキルであるようなのだ。
リーナって、昔から俺の井戸掘り手伝ったりしてたから、元々、人の手伝いする事に喜びを得るタイプであったらしく、まあ、母親のリカコさんが家事が大好きであるように、ハッキリ言うと遺伝?
なんかよく分からんが、リカコさんの家事の手伝いも大好きだし、俺の手伝いも物凄くしたいらしい。
そんでもって、俺にはよく解らない、人を手伝いたいという思いが相当強かったらしく、手伝いスキルが生えてしまったみたいである。
で、手伝いスキルの力なのだが、なんでも人の手伝いをすると、自分も手伝っている人と同じ事ができて、しかもその人以上の力を発揮できちゃうスキルであったのだ。
もう、めちゃくちゃでしょ。
俺の『握手』スキルや、リカコさんの『家事』スキル以上の力を発揮出来るって、チート以上のチートだよ。
だけど、リーナの『手伝い』スキルにも制約があって、本当にリーナが大好きな尊敬できる人のスキルにしか、『お手伝い』スキルは、発動しないみたい。
因みに、今リーナの『お手伝い』スキルが、発動する人物は、俺と母親のリカコさんだけであるようだ。
だから凄いよ。俺が、料理するでしょ。それを手伝いたがるリーナが手伝いしちゃうと、俺より美味しい料理を作っちゃうんだから!
俺が魔物と戦ってると、手伝いたくなっちゃうリーナは、俺の持ってる剣を握ると剣豪になれてしまう派生スキルの上を行く剣豪になっちゃうんだから!
誰が、リーナに敵うっていうの?
まあ、手伝える人物が居ないと発動しないスキルだから、リーナは俺と一緒に居る時だけ、最強の幼女になってしまうのである。
でもって、リカコさんと一緒に居る時は、最強のメイド幼女になってしまうという訳だ。
制限は確かにあるけど、俺の妹、物凄いでしょ。
でね、今、『手伝い』スキルLv.25で、俺の2.5倍の力を発揮できちゃうようだから、本当にとんでもないのである。
本人も、俺を助けれて嬉しそうだけど、解り易い自分のスキルの力も自覚してて、
「私は、お兄ちゃんと一緒の時だけ強くなれるから、いつもお兄ちゃんと一緒にいたい!」
まあ、こんな感じ。
リーナは可愛いから、いつも一緒に居るのは、やぶさかでも無いのだけどね。
兎に角、リーナが『手伝い』スキルを得た事により、魔族領への旅も本当にスムーズになった。
だって、守らなきゃならないと思ってたリーナが、俺と一緒に居る時限定で、俺より強くなっちゃってるんだもん。
下手すると、サクラ姫より強いと思うし。
まあ、俺と居る時限定だけど。
そんな感じで、旅もサクサク進む。
なんか知らんが、リーナが率先して襲ってくる魔物を倒してくれるし。
まあ、性格が俺を手伝いたいだから、必然的にそうなっちゃうよね。
お兄ちゃんなのに、こんなに楽して本当にいいのか?と……これ、悩んじゃうレベルだよ。
そんでさ、これ、解るでしょ。サクラ姫の時と同じような状況。
普通、9歳児の幼女が魔物を命懸けで殺さないから、そもそもリーナが6歳とか8歳の時には、既に、普通の6歳や8歳の幼女がやらないような井戸掘りの手伝いを、普通にやってたし。
ちょっと現在進行形で、とんでもない普通じゃ有り得ない生活を送っているのである。
多分だが、このまま俺が持ってる剣を握ると剣豪になれてしまう派生スキルを使って、魔物を殺し続けたら、本物の剣豪スキルや、魔物キラーや、バーサーカーのスキルが生えてきそうな勢いだし……
本当に、俺の妹は、末恐ろしい自慢の妹に育ってしまったようである。
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