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530. 秘密特訓

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 俺は、Sクラスの教室の中で、一人、ボーーとしている。

 そう、俺は、俺の考えうるエロの限りをヤリ尽くし、性根尽き果てたのであった。

 だって、もう半年も経ってるんだよ!
 半年間も、エロい事し続けれる訳ねーじゃん!
 しかも、誰一人反応してくれないし!

 これ程まで、人が反応しないのがつまらない事だとは、今まで気付かなかった。
 男女の交わりって、相手の反応を見ながらするのが面白いのだ。

 マグロ相手のS〇Xほど、つまらない行為は無い。

 そりゃあ、最初は面白かったよ。
 企画モノのAVみたいで。

 しかしアレは、女優さんが時間が止まってる演技してるのが面白いのであって、
 実際、気持ちいいのを必死に我慢してる感じが、エロ面白いのだ。

 少し、声も出てるし。
 オマ〇コも、ピクピクしてるし。
 お股から、ラブジュースだって出てるし。

 しかしながら、このシロが作りだした世界は、時間の流れが滅茶苦茶遅いだけの世界。

 例えば、女の人が気持ち良くなって、お股からラブジュースが出るよね。

 どうだろう、興奮して気持ち良くなってから、2、30秒後に出てくるのかな?

 しかし、シロが時の流れを遅くしてから、今までの経過時間は、多分、0.5秒ぐらい。

 流石に、俺の超絶テクでも、0.5秒でラブジュースをお股から溢れ出させるのは不可能なのである。

 糞つまんねー!

 ーーー

 それからまた、半年。

「やっと解析できました!」

 俺が、ひたすら腕立てしてると、シロが絶叫した。

「やっとかよ!」

 俺は、体から、ムンムンと蒸気を発しながら、腕立てするのを止める。

「やっとかよ!とか、言わないで下さい!普通の人なら、一生掛けても解析できない程、超絶難しい魔法陣を解析してたんですから!」

「フン! それがどうした! 俺なんか、腕立て5兆回やってやったぞ!」

 俺は、力こぶを見せつけながらシロに自慢してやる。

「暫く喋らないなと思ってたら、そんな事してたんですか?」

 なんか、シロがとても呆れている。

「やる事ない時にやる事って、普通、オ〇ニーか、筋トレの二択しかないだろ?」

「ご主人様だと、オ〇ニー一択だと思うんですけど?」

 シロが、とても失礼な事を言ってきた。

「アホか! エロは、半年間もやり尽くしたんだよ!
 そしたら、もう筋トレしかヤル事ないだろ!」

 俺は、真面目な顔をして断言してやる。

「そんなもんですか?」

「そんなもんだよ!」

「それにしても、約0.5秒間で腕立て5兆回て、多分ギネス記録ですよ!」

「腕立て5兆回ぶっ続けでやること自体が、ギネス記録だろ!」

「ですね。凡人には無理ですね!」

「俺は、素振りを1000年間やり続けた事がある男だぞ!
 腕立て5兆回なんて余裕だよ!」

「本当に、ご主人様は、修行だけなら余裕で世界一ですよね!」

「確かに、素振り1000年間とか、腕立て5兆回とか、自分でも常軌を逸してると思う……」

「それが、全く身になってないですけど」

「そんな事ない! 今の俺は、世界の9歳児の中で、一番アームレスリングが強い幼女だと断言できる!」

「普通、幼女はアームレスリングしませんから!」

「シロ、知ってるか? 腕立てすると腹筋も鍛えられるって!」

「幼女がシックスパックって、ヤバいですよ!」

「やっぱ、ヤバい?」

「う~ん……細マッチョだからいいんじゃないですか?
 思ったより、体型変わってないですし」

「まあ、腕立てしたとしても、よく考えたら0.5秒間だけだからな!」

「普通の人には、早すぎて何も見えないレベルですね!」

「というか、解析できたんなら、早く魔法陣を解除しやがれ!」

 俺は脱線してる事に気付き、話を元に戻す。

「そうでした! この魔法陣のこの部分を消すだけでOKです!」

 シロはそう言うと、リチャード王子の周りに展開してる魔法陣の線を、一本だけ消した。

「そんだけ?」

「そんだけです! この線を消すだけで、魔法陣の魔力の供給をストップできちゃうんです!」

 確かに、今まで青白く光っていたリチャード王子の周りの魔法陣が、魔力が絶たれた事により光を失い、そして、そのまま魔法陣が消滅してしまった。

「終わったのか?」

「終わりました!」

「スクワットは?」

「スクワットもしたいんですか?」

 そう、俺はまだ、筋トレをし終わってなかったのである。
 オレの中での筋トレは、腕立て、スクワット、腹筋、背筋で1セット。これが普通なのだ。

「俺は、やり始めたらトコトンやるタイプなんだよ!」

「ですね! 秘密特訓大好きですもんね!」

「誰にも言うなよ!」

「分かってますよ!」

 俺はこうして、スクワット5兆回、腹筋5兆回、背筋5兆回してから、時間を元に戻したのであった。

 ーーー

 ここまで読んで下さりありがとうございます。
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