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367. インフラと下の処理
しおりを挟む「シャルル5世は、フランク王国は攻めてくるのかよ!」
俺は、シロに尋ねる。
「フランク王国自力では、無理ですね!
サセックス公国への莫大な賠償金で、国の財政が逼迫してる筈ですから!」
「なら、十字軍なら有り得ると?」
「十分有り得ます!
バチカンも、始祖至上主義派と、バチカンこそ、バンパイアの総本山だという、バチカン至上主義派と別れてますからね!」
「成程、始祖至上主義派は動かないが、バチカン至上主義派が動くかも?という訳か?」
「まあ今迄は、ブリテン王国に対して、
『始祖様がお隠れになってるというのに、始祖様を勝手に語って、威張るな!』
と、始祖至上主義派もブリテン王国を攻撃してましたが、崇拝する始祖様が現れた以上、バチカンの始祖至上主義派はブリテン王国に従うと思われます!」
シロが、端折って説明する。
「で、バチカン派は、どうするつもりなんだ?」
「ヤル気ですね! バチカン派としては、これ以上、変な宗派が出て来て、バチカンの権威が下がるのを嫌がる筈ですから!」
「という事は、バチカンの影響力が強いと思われる、神聖ローマ帝国が動くと?」
「流石、ご主人様、勉強してますね!」
「アホか! お前の知識は、俺の記憶だろうが!
お前が知ってる事は、全て俺も知ってるんだよ!」
「でした。ご主人は、物言いが幼稚ですから、思わずアホだと勘違いしてしまうんです!
記憶力だけは、天才でしたね!
もう、一国の王様なんですから、そろそろちゃんとした大人の喋り方した方がいいと思いますよ!
サセックス公国は、基本、フリーSEX、ハーレムOK、人肉食いOKの自由過ぎる国ですけど、王様がフリーダム過ぎると、国民が、大丈夫かと心配してしまいますので!」
「この喋り方は、治んないんだよ!
脳ミソ無いスケルトン時代が長かったせいか、アホな喋り方に慣れちゃったんだよ!
というか、今では、こっちの喋り方の方がシックリくるし!」
俺は、一気に、思いの丈?を話す。
「まあ、僕も、その喋り方しか聞いた事ないので、急にインテリ風に喋られても気持ち悪いのですね!」
「気持ち悪い言うな!」
「今のご主人様は、格好良いですよ!」
「だよな!」
脳ミソ無かった時間が長かった為か、褒められると直ぐに、チョイ前の事を忘れてしまうセドリックであった。
そして、そんな主人の事を、チョロいけど、憎めなく、可愛いと思ってるシロであった。
ーーー
「セドリックさん! 毎度ご贔屓にありがとうございますね!」
ノルマンディー公国とブルターニュ領の要塞化を頼んでる、アンちゃんの弟で、ドワーフ王国王子のヨネンが話し掛けて来た。
「お前のせいで、フランク王国からせしめた賠償金が、スッカラカンだよ!」
俺は、いつもの文句を言う。
「まあ、普通、国全体を城塞なんかで覆わないですからね。
それも、他国のインフラ代を、サセックス王国が肩代わりするなんて、僕的に考えられませんよ!」
「仕方が無いだろ! 大日本帝国みたいに、自国に組み入れちゃうと、敗戦した後、恨まれちゃうんだよ!」
日本通のヨネンなら、多分、伝わるだろうと、容赦なく日本の歴史で例え話をする。
「だとしたら、やはりインフラ代を肩代わりしなくてもいいんじゃないですか?」
「シロの世界征服の野望を叶える為には、必要な事なんだよ!
属国の実力の底上げ無しに、世界征服は叶わない!」
「しかし、やはり、サセックス公国がお金を出すのは、おかしいと思いますけど。
普通、属国からは、税金貰うもんじゃないんですか?」
「だから、しっかり恩を売って、形の上では、ノルマンディー公国にお金を貸してる形にしてるの!」
「成程、借金漬けにして、言う事きかせてる訳ですね!」
ヨネンは、ようやく納得してくれたようだ。
俺とシロが目ざしてるのは、イギリスのような連邦制。
サセックス連邦を築き、緩く支配し各国に影響力を残す感じ。
序でに、莫大な借金をさせて、絶対に逆らえなくさせる。
「ああ。そういう事だ! タダでインフラ整えてやると、後で、昔はもっと発展してたのに、文化を奪われたとかグズグズ言われるからな!
借金した記録は、キッチリ残しておくんだよ!」
「何の話ですか?」
「地球の歴史の話だよ!」
「よく分からないですが、インフラ代、1兆ユーロも出して上げて、文句言われるなんて大変ですね……」
「ん? 1兆ユーロだと? フランク王国からせしめた賠償金を越えてるじゃないか?」
俺は、頭を捻る。
「大丈夫です! 足りない分は、ブリトニー様に頂いてますので!」
「何で、ブリトニーがお金を払ってくれるんだよ!」
「さあ? でも、『これでシロは、私の物なのニャ!』とか、何とか言ってましたけど?」
ヨネンは、ニャンコポーズを取って、ブリトニーの声を真似る。
「糞っ! ブリトニーに奴。俺からシロを奪う気かよ!
アフリカ諸国にお金を貸して、借金のカタに土地を奪う、C国の戦法を使ってくるとは……。
俺は、シロが居ないと、着替えも、洗濯も、ウ〇コした後、ケツも拭けないんだぞ!」
「セドリックさん。下の処理まで、シロさんにやらしてるんですか?
最早、介護老人と一緒じゃないですか!」
ヨネンが、引き気味に突っ込んでくる。
俺の事を、完全に、幼女に下の世話をしてもらってる、ヤラシイ親父と思ってるに違いない。
「ち……違う。アイツが勝手にやるから……慣れてきたら、それが普通になっちゃったんだよ!」
俺は必死になって、言い訳する。
「これは重症ですね……。セドリックさんは、これから親離れならぬ、シロさん離れをした方がいいと思いますよ!
僕の見立てでは、セドリックさんのシロさん依存度は、危険水準に達してます!
僕の知り合いにも結構居るんですけど、高年収の女性と結婚すると、それに甘えて働かなくなる旦那さんが増殖してるんです!
多分、それと一緒ですね!」
「違う! 俺はそんなヒモみたいな男じゃない!
というか、シロは、俺の奥さんじゃないし!」
俺は勘違いしてるヨネンに、必死で弁解した。
ーーー
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