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355. 宗教革命
しおりを挟む次の日から、ノルマンディー半島の要塞化が、急ピッチに進んでいる。
まあ、例の如く、今回も南の大陸のドワーフ達に外注していたりする。
「セドリックさん。イケイケですね!」
ノルマンディー半島要塞化の総指揮をとってる、アンさんの弟で、ドワーフ王国王子のヨネン・ドラクエルが話し掛けてくる。
「俺がイケイケというか、シロがイケイケなんだけどな……」
「シロさんの夢を、セドリックさんが叶えてあげてる感じですか?」
「えっ!? そんな感じに見えるのか?」
「そんな感じに見えますけど」
なんという事だ……。
俺のハーレムを作る為に、シロが頑張ってくれていると思ってたら、どうやら何も知らない第三者から見たら、そうとは見えなかったみたいである。
でも、それが正解なのだろう。
実をいうと、俺もそんな気がしてたのだ。
人の口から聞いて、今、ハッキリと理解できた。
糞っーー! シロの奴、許さんぞ!
「でも、凄いですよね! 下僕のシロさんの為に、ここまで出来るなんて!
南の大陸では、考えられない事ですよ!
普通、可愛い下僕や奴隷は、性奴隷にするものですしね!」
「シロは、まだ未成年だから、手を出さないだけだ!
俺は、シロが成人して、15歳になったら、パコパコS〇Xしまくってやるんだよ!」
「やっぱり、セドリックさんは、ゴトウ・サイトさんに似てますね!
ゴトウさんと同じ事、言ってますよ。
ゴトウさんも未成年だからと、最後までガブリエル姫様に、決して、手を出さなかったですから!」
「それって、普通だろ?」
日本人なら、当然の事を言ってきた。
「普通じゃないですよ! 南の大陸では、わざわざ幼女を買って、無理矢理ナニをするのが大好きな変態がたくさんいますから!」
「嘘だろ! というか、幼女の割れ目に、大人のナニが入るのかよ!」
「普通は、入りませんよ。 だけど、無理矢理突っ込むんですよ!」
「無理矢理って、割れ目が裂けちゃうじゃないかよ!」
「そう。そのまま裂いて挿入するんですよ!
血がヌルヌルして、気持ちいいらしいですよ!」
「お……恐ろしい事、言うなよ……」
俺は、ヨネンの言葉にドン引きする。
というか、可愛らしい顔して、ヨネンも幼女とパコパコやってるのかもしれない。
「セドリックさんって、意外と、ウブですよね!」
「ウブとか、使い方違うから!」
「まあ、兎に角、セドリックさんは、ゴトウ·サイトさんに似てるんです。
だから、僕も協力するんですよ!」
「協力って、しっかり金とってるじゃねーかよ!
ノルマンディー公国から せしめた大金、全部持ってきやがった癖に!」
「まあ、それは商売ですから。
ですけど、かなり格安で施工してますからね!」
「確かに、ノルマンディー半島の外周に、サセックス公国と同じ城塞を530億ユーロなら格安だな!」
俺も、ヨネンの言葉に納得する。
「まあ、この世界の金貨の大きさが、南の大陸の金貨よりかなり大きいので、実際、南の大陸の金貨で換算すると、1兆マーブル程の価値があるんですけどね!」
「なんだと! お前、騙したなーー!」
「1兆マーブルでも、かなり格安ですよ!
実際は、3兆マーブルぐらいは掛かりますから!」
「なら、OK!」
「相変わらず、軽いですね」
「俺は、訳あって、暫く脳ミソが無かった時期が長かったから、喋り方がアホっぽくなってしまったのだ」
「喋り方がアホっぽいのは、元々じゃなかったんですね!」
「アホ言うな! 本当は、天才なんだよ!
俺の歴史に関しての知識は、その辺の歴史学者を越えてるんだぞ!」
「どの世界の歴史ですか?」
「地球の!」
「地球の歴史を知ってても、南の大陸でも、この世界でも、役に立たないと思いますけど?」
「なんとなく分かってたけど、言いやがったなーー!」
俺は、プンプンになって怒ってみせる。
「セドリックさんと話してると、飽きないですね。反応が一々面白いですから!」
「バカにしてるのか!」
「バカになんかしてませんよ。僕は異世界、それも地球に興味がありますから、セドリックさんの話は、何でも聞きたいんですよ!」
「地球の歴史の話とか?」
「それは、全く興味有りません!」
ヨネンは、ハッキリと言い切った。
ーーー
そんなこんなで、1ヶ月。
ノルマンディー半島要塞化も無事終わり、女兵士100人をノルマンディー半島で、新たに徴兵した。
徴兵と聞いて、アレッ?て思うかもしれないが、ノルマンディー半島は、サセックス公国の属国扱いなので、募集じゃなくて徴兵なのである。
まあ、働き手の男じゃなくて、若い女だけを徴兵したので、それほど農村からは文句が出て居ない。
えっ? 俺の趣味で、若い女を徴兵してんじゃないのかって?
違わい!
若い女を徴兵したのは、シロ!
俺は、この件に関して、一切、口出ししてないのである。
で、シロの弁。
「今回は、属国での兵士集めなので、徴兵にしました!
ノルマンディー半島を、サセックス公国に併合しても良かったんですが、歴史的に併合は上手くいかないと分かってますので!」
シロが、端折って説明してくれる。
「確かに、日本も朝鮮を併合して、自国民並の保証とインフラをしたのに失敗したからな!
挙句に、未だに恨まれてるし……。
俺は、焼肉とJINR〇が好きだから、韓国人に恨まれたくないのに……。
まあ、なのでヨーロッパ諸国のように、属国や植民地にして、本国と区別するのが正解だな!
人間、自由を与え過ぎると勘違いする!
後から、『文化を奪われた!』とか、言われてもどうにも出来ないし。
なので、イギリスとかのように、奪った領地を植民地にして、格上の立場を維持し続ければ、アメリカやオーストラリア、インド、南アフリカ、ジャマイカみたいに、独立してからも友好国としてやっていけるのだ!」
俺は得意げに、持論を披露してやる。
「中国やロシアみたいな社会自由主義国のように、平等を謳って、無闇矢鱈と併合すると、ウイグル自治区とかチェチェンみたいに、紛争が頻繁に起きてしまいますもんね!」
シロが、俺の意見に付け加える。
「イギリスやスペインが上手かったのは、キリスト教の布教も一緒にやった事だな。
だって、『右頬を殴られたら、左頬を差し出せ!』だぜ!
同じ宗教を信仰させ、尚且つ、自国より少し差別して植民地にすれば、それ程、酷い紛争は起こらない!
宗教戦争ほど、酷く悲惨な戦争はないからな!」
「成程。だから、ご主人様は、最初にサセックス国教会を作った後、ミレーネさんと新たな教義を滅茶苦茶作ってたんですね!」
「そうだ! 国を治める為には、宗教はとても大事だ!
宗教を蔑ろにしてしまうと、後で手痛いしっぺ返しを喰らうのだ!」
「しかし、人は簡単に宗教を変えますかね?」
シロが、珍しく真面目な顔をして聞いてくる。
「簡単だろ?」
「そんなに簡単だったら、キリスト教とイスラム教の、何千年にも及ぶ宗教戦争は、とっくの昔に終わってるんじゃないんですか?」
「結構、人類って、宗教変えてるぞ。キリスト教だって、カトリックとプロテスタントに別れてるし、イスラム教だって、スンニ派や、シーア派とか別れてるし、そもそもキリスト教も、イスラム教も、ユダヤ教の派生だろ!
聖地は、どっちもエルサレムだし!」
「じゃあ、戦争起こさないようにするには、どうすればいいんですか?」
「まあ、キリスト教とイスラム教を超える宗教を作ればいいよな!
元を正せば、宗教は人々が争わないように、権力者が国民を統治するのに利用してただけだから!」
「じゃあ、ご主人様は、サセックス国教会を、どんな宗教にしたんですか?」
「まずは、一夫多妻制を越える、多夫多妻制に改正した!
イスラム教とかは、ジハードして天国にいくと、72人の永遠の処女とナニ出来るとか、仏教の浄土真宗とかだと、南無阿弥陀仏と唱えると、必ず極楽浄土に行けるとか、死んだ後に、幸福が訪れるとか、本当に有るか無いか分からないような事を言って誤魔化してる!
まあ、人間現世が辛すぎると、死んだ後は幸せになれると現実逃避したくなるのだろう!
しかし、サセックス国教会は違う!
生きてる時から、ナニしまくれるのだ!
しかも、男も女も!」
「そんな宗教、現実的じゃないでしょ!」
「だから現実的に、年収によって妻や夫の人数を決めらるようにしたのだ!
年収300万未満なら0人。
300万から800万なら2人。
800万から1000万なら3人。
1000万から1500万なら4人。
1500万から2000万なら5人。
2000万から3000万なら8人。
3000万以上なら、無制限!
年収によって、妻や夫の人数を増やせるのだ!」
「なんか、滅茶苦茶現実的ですね……」
シロは、新しいサセックス国教会の教義を知らなかったのか、驚愕している。
「フッフッフッフッフッ! ハーレムを目指す奴は、滅茶苦茶頑張って国に税金納めてくれるだろうな!」
「ですね。実際、ハーレムを形成するには、経済力が必要ですもんね!」
「ああ。誰もか等しく平等を謳う社会主義なんて糞くらえだ!
実際、社会主義国なんて平等じゃないし、一部の権力者が、私腹を肥やしてヤリたい放題するだけだし!」
「民主主義も、行き過ぎるとアホなリベラル派が増えてきて、平等平等とアホみたいにデモとかしてますよ!」
「だな。元々、法律とか出来たのは、人が安全に暴力に怯えずに暮らす為だ。
無償の、自由や安全や平等なんて無いんだよ!
基本は、目には目、歯には歯のハンムラビ法典だ!
というか、俺は、ハンムラビ法典が一番正しい法律だと思ってる!
人を殺したら、自分も殺されるし、人に酷い事したら、自分も同じ酷い事をされる、それが一番平等なんだよ!」
「ですね!」
シロが、強く肯定する。
否定されると、思ったが、案外、シロも俺と同じ考えだったらしい。
「なので俺は、自分が頑張った分だけ、返ってくる宗教を作ったのだ!」
「働かざる者食うべからずですね!」
「そう、それ!」
俺は、激しく頷く。
「男でも、女でも、頑張ればハーレム作れちゃうと!」
「ああ! 俺の国は、S〇X好きには堪らない、誰でも頑張ればハーレム作れちゃう国家なのだ!」
「女の人が、女だけのハーレム作るのとかも有りなんですか?」
「勿論、百合もBLも何でも有りだ!
サセックス国教会には、性差別など存在しない!
なんせ、俺は、女同士が、シロとブリトニーがヤッてるの覗き見たいから!」
俺は、シロに向かって、堂々と言い切った!
ーーー
ここまで読んで下さりありがとうございます。
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