95 / 111
第1話
042. 初めての街です11
しおりを挟む
「おーい、そのエールの瓶はこっちだ」
「はーい」
中年男性の呼びかけに返事を返すボクは今、労働の真っただ中です。
「イツキー
りんご酒はそこでいいのだー」
「は、はーい!」
アニーも指示をしてくれてるけど、この液体の入った瓶ってのは重くて重くて……
さっきから瓶が何本も入った木製の箱を荷台から降ろして店内やその裏口に運んだりってのを何往復もしてる。
「こっちも手伝ってくれー」
「わかりましたー!」
ボクとアニーは依頼のあった『酒場への納品』をしている。
「酒問屋さんから酒場までお酒の瓶を運ぶ仕事なのだ。
一緒にどうかな?」
アニーに黒熊で誘われたので、よく考えてから引き受けた。
「街中ならイノシシみたいに獣には出くわさないだろうし、マグでもあれくらい頼りになったんだから、アニーならもっと大丈夫だよね」
「だといいわねー」
フヨフヨと浮かぶ金髪の中の青いメッシュが意地悪くキラリと光った気がしたけれど、いちいち相手にしてたらキリがないのでほおっておいた。
「ほぉら、やっぱり重労働で後悔してるじゃない」
「いいの。
これが、だれかの、役に立つんだから……」
「わかってるわ。
アニーと一緒に居たかったから引き受けたんでしょ」
「そ、そんなことないよっ」
ガシャンッ。
疲れとエリィへの苛立ちで空瓶の入った箱を荷台に乗せた際に若干、音が立ってしまった。
「ここは大通りに面した人気の酒場『リトル・ニュー』
昼過ぎから営業する大衆酒場で、様々な人が集まるのだ。
営業が始まるまでに納品を終わらせて、使い終わった瓶を返却するのが依頼なのだけれど、イツキ? 空瓶も大事に扱うのだ」
ボクがやっとの思いで抱えてきた空瓶の箱を二段重ねで運んできたアニーが、ボクとは違って、文字通り「ワレモノ」を扱う優しさで荷台に置いて言った。
「瓶は洗って、また何度でも使うから、傷がついたり割れたりしたら大変なのだ」
「うん、気を付けるよ」
雑な仕事をやさしく注意され、しおらしくなると同時に、自分自身に腹が立った。
確かに、アニーに誘ってもらって嬉しかったのは事実だ。
マグの時と同じで、色んなことが体験できると思ったからだ。
「でも、それだけなのかな」
自分の胸に問い合わせてみても、答えは返ってこない。
「おおーい、こっちに来てくれ!」
店の裏口からまたも酒場の店主の男性から声がかかる。
「今行くのだー!
イツキも行こう」
アニーは快活に応答し、また元気に向かっていった。
「ボクも――!」
店の裏に回るために通りから一本、細い路地に入ろうとしたその時だった。
ドンッ。
何かにぶつかった衝撃で、しりもちをついてしまった。
「いたた……」
転んだままずれたメガネの位置を直していると、手が差し出された。
アニーとぶつかってしまったが彼女の方は無事だったのだと思った。
ありがとう、と言いながらその手を握ると、不意に腕を力任せに引っ張られた。
「オィ、ガキィ……
他人にぶつかっておいてアリガトウってなんだよ」
そこには、見覚えのある笑顔のステキな美少女、アニーはいなかった。
「あ、どうも……」
代わりに、いかにも真っ当ではない風体をした若い男性達が立っていた。
ボクの手首、腕、肩をそれぞれがしっかりと力を込めて押さえる形で。
「ドウモ?
どうも、なんだよ……
まずはゴメンナサイじゃないのかぁ?」
正面の脂っぽい長髪を左右に分けた男がねっとりとした言い方で謝罪を求めてきた。
「ご、ごめんなさい」
言われるままに口にした。
「できるじゃねぇか。
ニンゲン、ワルイ事をしたらあやまらなくっちゃ、なぁ?」
長髪の男は後ろにいる短髪のピアスの男に振り向く。
ピアスを耳にした男はタヌキを思わせる目の周りのクマと肉付きのいい頬を揺らして、声を合わせてきた。
「そうだよな。
あやまるのは大事。
そんで、大事なのはキモチだよな」
うんうん、と合図もないのに首を振るタイミングが一緒になる二人。
この時点で既に、大通りからは見えないように路地の奥に引き込まれていた。
「気持ち、大事ですよね。
すみませんでした。
じゃあ、これで……」
関わり合いにはなりたくなかった。
こういう人たちとは今までの人生でも接点を持たないように生きてきたつもりだった。
だって、単純にイヤだもん。
「待ちなって……
キモチが大事ってわかってるんなら……
なぁ?
その辺りもワカるんだろう?」
察した。
この人たちは、ボクに金銭を要求しているのだと。
「あら~。
めんどくさいのに絡まれちゃったわね~」
タヌキ顔の男の頭の上に胡坐をかく形でエリィも絡んできた。
「な、なんのことだか……
それじゃあ、仕事がありますんで……」
「だから、待てってっ。
言わなきゃわからねぇか?
有り金全部で話はおしまいだ。
簡単だろう?」
「やっぱりそうなります?
でも、本当にボク、お金は持ってなくって――ムグっ!?」
言い終える前に、三人目の男がごつごつとした大きな手でボクの口を押さえつけてきた。
頭部に髪がないのが剃っているからかどうかは分からないけど、腕を見るだけでも全体の筋肉量が多いのは明らかだった。
筋繊維の盛り上がった手は遠慮なく口どころか鼻すらも塞いできている。
「さっさと、出せよ……
死にたいのか?」
手は非情を現したように冷たく、硬い。
そして、首筋に冷たい金属が当たっているのが感触で分かった。
「俺を怒らせると、俺のナイフも怒りっぽくなるんだぜ……」
あまり、怒らせたい三人と一本じゃないなぁ~。
「はーい」
中年男性の呼びかけに返事を返すボクは今、労働の真っただ中です。
「イツキー
りんご酒はそこでいいのだー」
「は、はーい!」
アニーも指示をしてくれてるけど、この液体の入った瓶ってのは重くて重くて……
さっきから瓶が何本も入った木製の箱を荷台から降ろして店内やその裏口に運んだりってのを何往復もしてる。
「こっちも手伝ってくれー」
「わかりましたー!」
ボクとアニーは依頼のあった『酒場への納品』をしている。
「酒問屋さんから酒場までお酒の瓶を運ぶ仕事なのだ。
一緒にどうかな?」
アニーに黒熊で誘われたので、よく考えてから引き受けた。
「街中ならイノシシみたいに獣には出くわさないだろうし、マグでもあれくらい頼りになったんだから、アニーならもっと大丈夫だよね」
「だといいわねー」
フヨフヨと浮かぶ金髪の中の青いメッシュが意地悪くキラリと光った気がしたけれど、いちいち相手にしてたらキリがないのでほおっておいた。
「ほぉら、やっぱり重労働で後悔してるじゃない」
「いいの。
これが、だれかの、役に立つんだから……」
「わかってるわ。
アニーと一緒に居たかったから引き受けたんでしょ」
「そ、そんなことないよっ」
ガシャンッ。
疲れとエリィへの苛立ちで空瓶の入った箱を荷台に乗せた際に若干、音が立ってしまった。
「ここは大通りに面した人気の酒場『リトル・ニュー』
昼過ぎから営業する大衆酒場で、様々な人が集まるのだ。
営業が始まるまでに納品を終わらせて、使い終わった瓶を返却するのが依頼なのだけれど、イツキ? 空瓶も大事に扱うのだ」
ボクがやっとの思いで抱えてきた空瓶の箱を二段重ねで運んできたアニーが、ボクとは違って、文字通り「ワレモノ」を扱う優しさで荷台に置いて言った。
「瓶は洗って、また何度でも使うから、傷がついたり割れたりしたら大変なのだ」
「うん、気を付けるよ」
雑な仕事をやさしく注意され、しおらしくなると同時に、自分自身に腹が立った。
確かに、アニーに誘ってもらって嬉しかったのは事実だ。
マグの時と同じで、色んなことが体験できると思ったからだ。
「でも、それだけなのかな」
自分の胸に問い合わせてみても、答えは返ってこない。
「おおーい、こっちに来てくれ!」
店の裏口からまたも酒場の店主の男性から声がかかる。
「今行くのだー!
イツキも行こう」
アニーは快活に応答し、また元気に向かっていった。
「ボクも――!」
店の裏に回るために通りから一本、細い路地に入ろうとしたその時だった。
ドンッ。
何かにぶつかった衝撃で、しりもちをついてしまった。
「いたた……」
転んだままずれたメガネの位置を直していると、手が差し出された。
アニーとぶつかってしまったが彼女の方は無事だったのだと思った。
ありがとう、と言いながらその手を握ると、不意に腕を力任せに引っ張られた。
「オィ、ガキィ……
他人にぶつかっておいてアリガトウってなんだよ」
そこには、見覚えのある笑顔のステキな美少女、アニーはいなかった。
「あ、どうも……」
代わりに、いかにも真っ当ではない風体をした若い男性達が立っていた。
ボクの手首、腕、肩をそれぞれがしっかりと力を込めて押さえる形で。
「ドウモ?
どうも、なんだよ……
まずはゴメンナサイじゃないのかぁ?」
正面の脂っぽい長髪を左右に分けた男がねっとりとした言い方で謝罪を求めてきた。
「ご、ごめんなさい」
言われるままに口にした。
「できるじゃねぇか。
ニンゲン、ワルイ事をしたらあやまらなくっちゃ、なぁ?」
長髪の男は後ろにいる短髪のピアスの男に振り向く。
ピアスを耳にした男はタヌキを思わせる目の周りのクマと肉付きのいい頬を揺らして、声を合わせてきた。
「そうだよな。
あやまるのは大事。
そんで、大事なのはキモチだよな」
うんうん、と合図もないのに首を振るタイミングが一緒になる二人。
この時点で既に、大通りからは見えないように路地の奥に引き込まれていた。
「気持ち、大事ですよね。
すみませんでした。
じゃあ、これで……」
関わり合いにはなりたくなかった。
こういう人たちとは今までの人生でも接点を持たないように生きてきたつもりだった。
だって、単純にイヤだもん。
「待ちなって……
キモチが大事ってわかってるんなら……
なぁ?
その辺りもワカるんだろう?」
察した。
この人たちは、ボクに金銭を要求しているのだと。
「あら~。
めんどくさいのに絡まれちゃったわね~」
タヌキ顔の男の頭の上に胡坐をかく形でエリィも絡んできた。
「な、なんのことだか……
それじゃあ、仕事がありますんで……」
「だから、待てってっ。
言わなきゃわからねぇか?
有り金全部で話はおしまいだ。
簡単だろう?」
「やっぱりそうなります?
でも、本当にボク、お金は持ってなくって――ムグっ!?」
言い終える前に、三人目の男がごつごつとした大きな手でボクの口を押さえつけてきた。
頭部に髪がないのが剃っているからかどうかは分からないけど、腕を見るだけでも全体の筋肉量が多いのは明らかだった。
筋繊維の盛り上がった手は遠慮なく口どころか鼻すらも塞いできている。
「さっさと、出せよ……
死にたいのか?」
手は非情を現したように冷たく、硬い。
そして、首筋に冷たい金属が当たっているのが感触で分かった。
「俺を怒らせると、俺のナイフも怒りっぽくなるんだぜ……」
あまり、怒らせたい三人と一本じゃないなぁ~。
4
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
チョロイン2人がオイルマッサージ店でNTR快楽堕ちするまで【完結】
白金犬
ファンタジー
幼馴染同士パーティーを組んで冒険者として生計を立てている2人、シルフィとアステリアは王都でのクエストに一区切りをつけたところだった。
故郷の村へ馬車が出るまで王都に滞在する彼女らは、今流行りのオイルマッサージ店の無料チケットを偶然手に入れる。
好奇心旺盛なシルフィは物珍しさから、故郷に恋人が待っているアステリアは彼のためにも綺麗になりたいという乙女心からそのマッサージ店へ向かうことに。
しかしそこで待っていたのは、真面目な冒険者2人を快楽を貪る雌へと変貌させる、甘くてドロドロとした淫猥な施術だった。
シルフィとアステリアは故郷に戻ることも忘れてーー
★登場人物紹介★
・シルフィ
ファイターとして前衛を支える元気っ子。
元気活発で天真爛漫なその性格で相棒のアステリアを引っ張っていく。
特定の相手がいたことはないが、人知れず恋に恋い焦がれている。
・アステリア(アスティ)
ヒーラーとして前衛で戦うシルフィを支える少女。
真面目で誠実。優しい性格で、誰に対しても物腰が柔らかい。
シルフィと他にもう1人いる幼馴染が恋人で、故郷の村で待っている。
・イケメン施術師
大人気オイルマッサージ店の受付兼施術師。
腕の良さとその甘いマスクから女性客のリピート必至である。
アステリアの最初の施術を担当。
・肥満施術師
大人気オイルマッサージ店の知らざれる裏の施術師。
見た目が醜悪で女性には生理的に受け付けられないような容姿のためか表に出てくることはないが、彼の施術を受けたことがある女性客のリピート指名率は90%を超えるという。
シルフィの最初の施術を担当。
・アルバード
シルフィ、アステリアの幼馴染。
アステリアの恋人で、故郷の村で彼女らを待っている。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ちょっとエッチな執事の体調管理
mm
ファンタジー
私は小川優。大学生になり上京して来て1ヶ月。今はバイトをしながら一人暮らしをしている。
住んでいるのはそこらへんのマンション。
変わりばえない生活に飽き飽きしている今日この頃である。
「はぁ…疲れた」
連勤のバイトを終え、独り言を呟きながらいつものようにマンションへ向かった。
(エレベーターのあるマンションに引っ越したい)
そう思いながらやっとの思いで階段を上りきり、自分の部屋の方へ目を向けると、そこには見知らぬ男がいた。
「優様、おかえりなさいませ。本日付けで雇われた、優様の執事でございます。」
「はい?どちら様で…?」
「私、優様の執事の佐川と申します。この度はお嬢様体験プランご当選おめでとうございます」
(あぁ…!)
今の今まで忘れていたが、2ヶ月ほど前に「お嬢様体験プラン」というのに応募していた。それは無料で自分だけの執事がつき、身の回りの世話をしてくれるという画期的なプランだった。執事を雇用する会社はまだ新米の執事に実際にお嬢様をつけ、3ヶ月無料でご奉仕しながら執事業を学ばせるのが目的のようだった。
「え、私当たったの?この私が?」
「さようでございます。本日から3ヶ月間よろしくお願い致します。」
尿・便表現あり
アダルトな表現あり
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる