ぼくはきみの目をふさぎたい

🫎藤月 こじか 春雷🦌

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幸福に浸りながら望む貴石※

28※

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 そんな僕を見て、ふふ、と嬉しそうに妖しく笑ったソンジュさんは、僕の腰を掴んでそのまま――ぬぷぷぷ…と、なめらかに僕のナカを満たしてゆく。
 
「…ぁふ…♡ んぅ……♡ んんん……♡」
 
「…ユンファ、お目々とお口、開けて…」
 
 そう言われると自然、いつもセックス中誰しもに言いなりの僕は、目を開け――口を開ける。
 すると当然、声は抑えきれない。――鋭い男の目をしたソンジュさんと見つめ合いながら…彼を挿れられている、なんて、こんなシチュエーション、体が熱くなる。

「…ふ…ぁ、♡ あぁ…♡ ぁ…♡ だめ、ぁ…これ……」
 
 弱い声が出る…おかしくなりそう、駄目かも、駄目、ちょっと、…さすがによくわからないのだが――寂しかったナカが熱くて硬いモノでいっぱいになってゆくと、どんどん内側から幸せが満ちて、全身に広がってゆく。…いつもしているセックスのときより、ずっと頭がぼやけてゆくのだ。
 体の力が抜ける…――入り口はまだヒリヒリしているのだが、それこそナカも無理やり押し広げられ、みちみちにモノを詰め込まれているような、突っ張るような違和感がないでもないのだが。
 苦しいにはそうなのに、やっぱり異物感が凄いというか、お腹いっぱい、苦しいという感覚はするのだが――それなのに、…幸せ…気持ちいい…、それが逆に幸せ、いや、心地よい、というほうがいくらか適切かもしれない。
 
 それに…信じられないが、入り口を越えたら、案外ぬるー…と入ってしまった。――ぐうっと押し上げられている奥が、なんとなく痛い気もするが。
 ゾクゾクと、寒気に似た気持ちいい震えが僕の全身を戦慄かせ、じわりと熱く目が潤み、体の奥深くから熱を放出しているように、全身がじっとり汗ばむ…――それでいて僕の体は、ソンジュさんを受け入れてくったりと緩んでいる。
 
 はぁ…はぁ…と震えた吐息をもらしているソンジュさんは、僕の腰を強く掴み――獣のように鋭い目をして、僕を見据えながら、苦しげにニヤリ。
 
「…まだ全部じゃないからね…? 全部挿れるよ、ユンファ…」
 
「……へ…っ? あぁ゛…っふ゛♡ …~~~ッ♡♡♡♡」
 
 ぐううぅ…っと僕の子宮が、無理やり上に押し上げられる。――僕は思わず天を仰いで喉を反らせ、…僕の腰を掴むソンジュさんの腕にしがみつき、…爪を立ててしまう。
 
「カ……は、♡ ぅぅ゛…っ♡ グ……ッ」
 
 おっき…だめ…も、入らな…――あまりの衝撃に頭が真っ白、断続的に無理だ、という言葉が浮かぶものの、目が勝手に見開く。
 こつ、むち、と僕の性器周辺や膨らみに、――ソンジュさんの、恥骨辺りの肌が触れる。…骨の硬さに、薄くともやはり柔らかい皮膚の感触に、ハッとした。
 
「はぁ、…は、…入った。全部、っはぁ、…ふふ…」
 
「…ぁ…は、…ぁ……はぁ…、…は…、…」
 
 息も絶え絶えに、天を仰いだままの僕は、ハラ…ハラと、涙をまなじりからこぼした。――よかった、という安堵感こそあれども、何とも言えない、この…腹の奥が引き攣れたような違和感に、ぼーっとしてしまう。
 ソンジュさんは、ブルブル震えている僕の体を優しく撫で回し、――僕の片頬に手のひらを添えると、はむ…はむ、と優しい口付けをしてくれる。
 
「…はぁ…は…ん…んふ、…」
 
 僕は自然に眉が寄ってしまうのだが、…嫌なわけではなく、むしろ唇を食み返し、ソンジュさんの脇の下から両手を差し込み、彼を抱き寄せる。――にゅるりと入ってきたソンジュさんの舌に、僕は自ら舌を絡み付かせる。
 
 ちゅぷ…ちゅ…はぁ…ん、ふぅ…ふぅ…くちゅ、くちゅ……――音が浴室に響き、本来ならばそう大きくないはずのそのキスの色っぽい音は、やけに大きく聞こえてくる。
 
「っは…、…はぁ…ソンジュさん…、…」
 
「…ふふ…、可愛い顔…」
 
 唇を離してすぐ、ソンジュさんはうっとりと目を細めて笑った。――その言葉の、幸せな快感の響きに、ピク、と僕の下腹部の奥がわずかに跳ねる。
 
「…はぁ…大好き…、大好き、…大好きだよ、ソンジュ……」
 
 彼に言え、と言われていたこのセリフ――今は完全に気持ちがノり、僕はとろんとした意識の中で、ソンジュさんの潤んだ水色の瞳を見つめながら、言うことができた。
 
「…あぁ゛…あー…、可愛い、…ちょっと出た、…」
 
 するとソンジュさん、ぐっと顔をしかめた。
 しかしすぐニヤリとすると、僕の腰を掴み――僕の子宮口に、くにくにと先端を擦りつけてくる。
 
「――…ッ!♡♡♡」
 
 するともう、声が出ないほど気持ちよくなって、かかとが浮いてしまう。――普通の男性器より、僕の弱い奥にしっかりと食い込んでいるソンジュさんのソレの先が、優しく子宮口を抉ってくるようなのだ。
 ビク、とした僕の腰――軽くイってしまった。
 それなのに、まだくにくにし続けてくるソンジュさんに、僕は悶えてかぶりを振る。
 
「…~~ッ♡ ぅ、クふ、♡ だm、ソンジュさ、…」
 
 軽くとも絶頂したソコを更に責められると、変になりそうだ、狂いそうなくらい気持ちよくて、我を失いそうだ。
 
「…ユンファがをやめないなら、ずーっとこうしていてあげようかな……」
 
「…ん、グぅぅ…♡ あぁやだ、そ、ソンジュ、や…いや、ソコいや…」
 
 執拗に子宮口を捏ね回されて、腰がビク、ビクンッと跳ねてしまう。――僕はやめてほしいと、腰を掴んでくるその人の片腕を掴んだ。
 
「…おかしくなっちゃ、だめ、ソコ弱いから、…」
 
「…人よりぷっくりして、エロい子宮口だな…」
 
「なんで、…ぁ、♡ だめソンジュ、…ソンジュ、…」
 
 僕がほとんど泣きながら、と言った理由なんか、内容を言わなくともソンジュさんには伝わっているはずなのだ。…僕がと呼び捨てにしているというのに、それでも奥をくにくに捏ね回すのをやめてくれない。――気持ちよすぎて変になってきた僕の子宮口の感覚は、もぞり、もぞりとした重たい刺激を絶えずもたらされて、…またコポリと蜜を吐き出した。
 
「…あぁソンジュ、♡ ソンジュやめて、…はぁぁイっちゃ…♡」
 
 ガタガタガタ、と下腹部から上が込み上げてくる絶頂の予感に震えてしまう。
 
「…ふふ…ユンファさんの体は、こんなに喜んでいるのに…――どうやら、貴方の精神のほうは、まだ肉体の歓喜に気が付いていないんだね……」
 
「…っへ…? ち、ぁ…♡ だめ、だめ…」
 
 イっちゃう…――しかも、甘イきじゃない。
 僕の体に差し迫っているのは、大きいほうの絶頂だ。…どんどん痺れるような快感が溜まってゆき、どんどん子宮が重たくなってゆく。――堪えたいところなんだが、…挿入されている側の僕にはもはや、そんなものコントロールできるはずがない。
 ソンジュさんが僕の子宮口をくにくにするのをやめてくれなければ、僕にこの絶頂を堪える術はない。…多少なら放出のコントロールはできるが、遅かれ早かれである。
 
「…だめソンジュ…だめ、だめ…本当にだめ…」
 
 僕は低い声でだめ、だめと繰り返し、悶えながら顔を横に振った。
 
「……なぜ堪えるんだ…? イけよ…」
 
「………っは、ぁぁイっちゃ…♡ だめ、ほんとにやめて、やめてソンジュ…」
 
 僕は薄目を開けて、懇願するようにソンジュさんを見た。――ほろ、と快感から、僕の目からこぼれ落ちた涙は、しかし。
 加虐的な暗い笑みを浮かべているソンジュさんにとっては、。にしか見えなかったようである。
 
「…俺の目を見てイくんだよ…? もっとおかしくなってね…――俺のちんぽで、もっともっとおかしくなるんだよ…俺の、可愛いユンファ……」
 
「……ッ!♡ ァ…ッ♡ ぁんごめんなさぁ…~~ッ♡♡♡」
 
 嘘、僕…――ソンジュさんの「俺のちんぽでもっとおかしくなるんだよ。俺の可愛いユンファ」という甘く低いセリフで、彼の鋭いその水色の瞳で、…ぐうぅっと興奮が高まり、情けない声をあげながら、あっけなく弾けてしまった。
 
 ビク、ビクッと僕の下腹部が大きくくねるように痙攣している。
 なんで、こんなの経験ない、…さすがになぜなのか、わからない――けど。
 
 
 
「……ぁ…♡ ぁぁ…♡ すご……♡♡♡」
 
 
 どうでもいい……――きもちいい…♡♡♡♡♡
 
 
 
 
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