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ぼくはぼくの目をふさぎたい※モブユン
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しおりを挟む「…ん……、…」
僕は、仁王立ちしたケグリ氏の男性器を両手でそっとかかげ持ち、唇と舌で清めている。
自分の愛液とケグリ氏の精液にまみれた男性器はもちろん、その毛むくじゃらの茂みや睾丸にいたるまで、そこらへんにべっとりと付着したお互いの体液を舐め取って飲み込み、また尿道に残った精液を丁寧に吸い取る。――これはいわゆる、お掃除フェラという行為だ。
ちなみに“スペシャルメニュー”でもこれは無料奉仕、いや…――そもそもノダガワ家の人々への奉仕は、すべて無料奉仕か。
はじめこそこの行為を強いられた僕は涙目で、必死に吐き気をこらえていたが――今となってはもう何も思わず、義務のようにさえ思っている。
それこそ僕は最初、精液すらまともに飲み込めなかった。…――口に出されるたびに嫌悪感と独特の臭い、そのエグみのある味と粘液質な感触にたびたび吐き出してしまい、吐き気をもよおして嗚咽していたのだ。
それが今や…飲み込むなよ、と命令されて何人もの精液を口内に溜めさせられ、まるで便器のように口いっぱいに精液を含まされて、――味わってから飲め、ぐちゅぐちゅと口の中で転がしてから飲み込め、それでうがいしろ、あるいはイきながら飲め、なんて言われても、僕はもう平然とそのおぞましい命令に従うことができるようになってしまったのだ。
カフェオレしか飲めなかった僕が――こんな苦い精液を、あたかも美味しそうに飲めるようになってしまった。
もう僕は、あのころには戻れないのだと度々痛感する。
「…んむ…、ん…ありあほうごらいまひた…」
もうこの味にも、何も思わないのだ…――それどころかこの行為の前に、僕はケグリ氏の足下に土下座して何度も「申し訳ございませんでした」と言わされ、頭を踏み付けられていた。
僕が惨めにそうするとケグリ氏の溜飲もそれで多少は下がったか、「じゃあお前のマン汁で汚れたちんぽを、感謝しながら綺麗にしろ」と命令されたために、僕はソレを舐めていたのだ。
「…ありあとう…ごらいまひた…、…」
ぜんぶ諦めている。……そうして、自分のしなびかかった男性器を丁寧に清めている僕を見下ろしているケグリ氏は、僕へ唐突にこう聞いてきた。
「…ユンファ。――まさか荷物の中に、避妊薬なんか入れてないだろうな?」
「……? は、…いえ、正直…万が一のことがあるかと…」
口からそっとケグリ氏の男性器を取り出し、何か僕を威圧的に見下ろしてくるケグリ氏を見上げている僕は、…先ほどボストンバッグの中に、ケグリ氏から毎月支給されている避妊薬を入れた。
それはもちろん、何があるかわからないからだ。
というか僕は、十中八九まずソンジュさんにも犯されるだろう。――彼はそれこそ僕と“性奴隷契約”を交わしたいようだし、とするとソンジュさんにも性奴隷扱いを受けるのだろう僕は、避妊薬を必要なものと判断し、あるだけボストンバッグのサイドポケットに入れた。
しかしケグリ氏は、僕のその返答にチッと舌打ちしては、その薄眉を不機嫌そうに歪め「馬鹿オメガが」と僕を罵ると、
「…ほんっとうに頭が弱くてかなわんなお前は。アルファの子供を妊娠できる、絶好のチャンスだろうが。――お前、そろそろオメガ排卵期だろう」
「…、あ、はい…、…」
え…? チャンスって、何だよ、それ…――。
そうして鋭く威圧するように僕を見下ろすケグリ氏を、正直意味がわからないと怯えながら見上げている僕は、――アルファの子供を妊娠できることを、特別チャンスだなどとは捉えていない。
そもそもそんなことに、一体なんのメリットがあるのかも僕にはわからない。…子供ができたからといってまさか責任を取ってもらうだとか、あるいはアルファ――もっと言えば、九条ヲク家に生まれたソンジュさん――と結婚できるかもだとか、そんなことは叶うはずもない。
正直僕が妊娠しても、僕というのはすなわち、ソンジュさんにとってはただの(ケグリ氏に貸し出された)性奴隷であり、そんなのは自己責任だろうと突き放されるのが関の山だ。
しかしケグリ氏にとっては、なぜか僕がソンジュさんの子供を妊娠することがチャンスらしく――彼は「あるいは私の精子がそれまでに生きていたら、いよいよ私の子を孕むかもしれんがね。お前、まんこは絶対洗うなよ」とニヤリとし、僕の顎を下からその焦げたクリームパンのような手で掴み、僕の両頬を挟み持ちながら、グッと真上に上げさせた。
そしてケグリ氏は、ニヤニヤといやらしい顔で僕を見下ろし。
「…ユンファ――お前、あのアルファの小僧の子供を妊娠してこい。…これは命令だ。」
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