106 / 163
106 石女の淫売※微モブユン
しおりを挟む役立ずめが。どうせ誰に、何人に犯され、子壺に精を吐き出されようがお前は、子を孕むでもないんだろう。――ならばせめて、ワシの役に立つがよいわ。
客人の接待――国の重要な軍人や、富豪、政治家、貴族、王族、…果てはジャスル様に付き従う、男たちの褒美にまでされた――その、蝶族の美しい体。
ユンファ様は、あまたの男に犯された。
…いや、無理やり犯されたというと、それは少し違う。
ユンファ様は、ジャスル様に見限られ、事実上の男娼扱いを受けることを、ただ黙って受け入れたのだ。
文句の一つも言わず、日ごと違う男が自らの部屋の寝台に上り――その者たちに宛てがわれ、何人もの男と夜を共にし、毎夜毎夜誰かしらと肌を合わせる。
そしてその者たちに言われるまま、ユンファ様はあまりにも従順に、何でもやった。――舐めろと言われればどこでも舐め、見せろと言われればどこでも見せて、着ろと言われたものは何でも着るし、着るなと言われれば何も着ない。…媚薬を飲めと言われればそれを飲み干し、這いつくばれと言われれば動物のようにそうなって、目の前で自分を慰めろと言われればそうし、言えと命じられたセリフは、どんなに酷いものでも繰り返して言った。
男に覆いかぶさられ――ただ揺さぶられ、体ばかりを求められて、「側室ではなく男娼だな」と貶されようとも、笑えと言われれば、ユンファ様は笑顔を浮かべた。
今宵ばかりは自分に愛を囁けと言われれば、誰にでも媚びるように「貴方様をお慕いしております」――お前は淫乱だと罵られても「はい、僕は淫乱です」――「穢れた体だ、汚い体だ」そう言われてももう、ユンファ様は泣くこともなく、壊れたようにニコニコして「そうです、根っからの淫蕩な魂を持っているもので、僕は生まれつき穢れていたのです」――そう、さまざまこの美しい人に言わせるたび、男たちは天を突くほど漲った。
ユンファ様の寝台には、毎晩のごとく違う男が上り、そして毎晩のごとく、誰かしらがユンファ様を抱いた。
蝶族の体を物珍しがり、一夜のみならず――夜を重ね、何度も何度も彼を求めた男もいる。
あるいはユンファ様を、自分が孕ませられるかもしれない…――ましてやジャスル様もその件、「こんな淫売、できるもんなら孕ませて構わんぞ」と、誰しもに言っている。――だからこそ彼を犯す男たちはみな、端からそのつもりで「孕め、孕め」とその人のナカに、たっぷりと何度も精を吐き出す者ばかりだ。
また、ことにジャスル様付きの男たちは、ユンファ様のお体が褒美となると以前よりもよく働くようになり、確かに士気が上がってはいるようだ。――その人のみほとが特別善いというのもあるだろうが、何より…ジャスル様は、ユンファ様を孕ませた者に、確固たる地位をくれてやるというのだ。
もはや自分の子種でなくとも、彼が孕めばそれでよい。
…世間にはそれが自分の子である、とでも言っておけばよいのだから、と――。
またときおり、ジャスル様も彼の部屋にやってくる。
ぞろぞろと男たちを引き連れた乱交となるときもあれば、側室たちにユンファ様を交えるときも、あるいは、ジャスル様お一人で来ることもある。――男に犯されたあとのユンファ様を、更に延々とジャスル様が嬲ることもある。
「…この石女の淫売め。毎日毎日ちんぽを恵んでもらって、本当に毎日幸せだろう、ユンファ。淫乱で変態なお前には、男娼が相応しいわなぁ」――そうジャスル様に言われても、ユンファ様は「はい、幸せです」と虚ろな目をして微笑んだ。
もはや男娼以下か、玩具のように扱われ――性奴隷のように扱われ――飼われている家畜、とまで言われても。
ユンファ様は、もう泣きもせず――文句の一つも、言わず。
俺の目を見てくれることもなく、話をしてくれることもなく…――もはや俺が触れることさえ、拒むようになってしまわれた。
近頃は…「触らないで」と、意地でもご自分で入浴するユンファ様は、それでもなお。
やはり、それでもなお彼は――ときおり、俺のことを盗み見ている。…その実、ユンファ様が眠っている朝から昼過ぎまでの時間が、俺の暇の時間となっているのだが…俺が部屋から立ち去るまで、彼は寝たふりをしていること、俺は気が付いているのだ。
そっと遠くから俺を盗み見て、そしてユンファ様は、少しだけうっとりとした顔をしている。――もしかしたらそのとき、あの一夜の夢を、彼は思い起こしているのかもしれぬ。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説

BL短編まとめ(甘い話多め)
白井由貴
BL
BLの短編詰め合わせです。
主に10000文字前後のお話が多いです。
性的描写がないものもあればがっつりあるものもあります。
性的描写のある話につきましては、各話「あらすじ」をご覧ください。
(※性的描写のないものは各話上部に書いています)
もしかすると続きを書くお話もあるかもしれません。
その場合、あまりにも長くなってしまいそうな時は別作品として分離する可能性がありますので、その点ご留意いただければと思います。
【不定期更新】
※性的描写を含む話には「※」がついています。
※投稿日時が前後する場合もあります。
※一部の話のみムーンライトノベルズ様にも掲載しています。
■追記
R6.02.22 話が多くなってきたので、タイトル別にしました。タイトル横に「※」があるものは性的描写が含まれるお話です。(性的描写が含まれる話にもこれまで通り「※」がつきます)
誤字脱字がありましたらご報告頂けると助かります。





ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる