88 / 146
救出へ~バーン視点~
しおりを挟む
林の前に建つ、決して華奢ではないが、どこか厳かな雰囲気のある館。
それは、屋根も外壁も、見える範囲すべてが白や白銀で統一されているからかもしれない。
家令のクレインから渡された地図に付けられた印の中で、寄宿学校から一番近いのがこの建物だった。
一見、貴族の所有する館のような、目を引く大きな建物。
周囲には林が広がるばかりで、民家などもない。
その林の一部に身を潜め、その建物を伺う。
周囲にはこの建物しかないにも関わらず、目の前の道は美しく補整されている。
頻繁に馬車が行き交うのだろう。
今現在も、その建物の前に豪華な馬車が停めてあり、従者らしき者が馬に水を与えていた。
この中に、貴族、もしくは匹敵するほどの裕福な者がいるのは間違いなく、そいつが聖教の関係者である白装束の男にルカを拐かすように依頼したのだと推察できる。
地図には他にも数ヶ所印が付いていたが、そこまで遠くに転移はしていないだろうと近くから調べることにしたが、当たりを引いたようだ。
このまま踏み込んで、その依頼者を捕らえようか……。
しかし、建物は大きい。
特に人の気配はなく、周辺に見張りもいないが、内部は分からない。
あの白装束の男は間違いなくいる。
拐う時の手際を見ても、かなりの使い手だろう。
闇雲に乗り込み、自分が捕まってしまえば、ルカとテオドールを助けるどころかむしろ新しい枷となってしまう。
館は何か結界のようなものがはってあるのか、魔力量を探知することもできない。
魔法を使うことができない場所では、テオドールがルカの救出をすることは難しいだろう。
二人とも拘束されている可能性もある。
私は体術も自信があるが、あの白装束の男レベルの使い手が何人もいるのであれば、太刀打ちできない。
どう、動くのが正しいのか……。
自分には圧倒的に経験値が足りない。
一度戻り、シュラ先生に指示を仰いだ方が……。
脳裏に、血に濡れたルカの姿が浮かぶ。
ダメだ、今、この中でルカが、テオドールが、どんな目に遭っているか分からない。
一刻を争う状況かもしれない。
自分の信条を曲げ、父から情報を得た。
これでルカを救出できなければ、ますます母上に申し訳が立たない。
自分の命に換えても……自然とそんな気持ちが湧く。
こんな状況の中、自分の変貌ぶりに思わず苦笑した。
二人を助けるのだ。
自分の最善を尽くせ!
正面突破は得策ではない。
まずは裏手に回り、どこか侵入できる場所を……とその場を動こうとした時に、馬に水を与え終え、休憩をしていた従者が慌てて動き出す。
見ると、建物の中から着飾った女性と男性が連れだって出てくる。
この二人がルカを?
少し離れた場所で目を凝らすも、特に見覚えはない。
高位の貴族であれば、見覚えがあってもよさそうだが……。
二人はそのままその馬車へ乗り込み、走り去る。
どうする?
ルカもテオドールもあの馬車に乗せられてはいない。
あの馬車を襲撃し、どちらかを捕獲し、人質として館に乗り込むか?
だが、あの二人が依頼者だという確証もない。
確証もない相手に対し、非道な行いはできない。
あの二人の顔は覚えた。
念のため、馬車の車体底へ魔法の印を刻む。
いざという時は、これで追跡もできる。
やはり、裏手に回ろう。
林間を移動し、館の裏手に回る。
館からは相変わらず何の音も、人の気配もしない。
裏手にも、警護の人員はおらず、館に近づくのは容易そうだ。
見渡し、やはり見張りもいないと確信し、館の敷地に侵入する。
建物に近づき侵入経路を探していると、人が入れそうな大きめの窓を見つけた。
しかし、結界のせいか魔法が使えないため侵入が難しい。
窓を割ると音が鳴る。
上手く建て付けを外せないかと窓枠に手を掛けると、容易に外すことができた。
外す時に少し音が鳴り、人が現れるのを警戒したが、人の動く気配はなかった。
外した窓枠をそっと地に起き、そのまま窓枠に手と足を掛け、室内に侵入する。
室内はこれといった特徴のある部屋ではなかった。
華美でもなく、どちらかといえば質素な佇まいで、椅子とテーブル、一人用の寝台が配置されていた。
相変わらず、人の気配も音もしない。
……まさか、罠か?
こんなに簡単に侵入できるとは思っていなかった。
ルーツ寄宿学校から生徒一人を拉致したんだぞ?
目撃者をそのままにしていることから、すぐにではないにしろ、いずれは知れると分かっていたはず。
それなのに、あまりにも容易に侵入を許している。
いや、罠ならば、あの貴族風の二人を拘束して乗り込んでくることを想定しないか?
あの二人も顔を晒していた。
協力するにしても、仮面でも着けるなどできたはず。
もしくは、裏手から侵入するのを想定していたとしても、入った瞬間に捕らえる罠を仕掛けておけば……。
そこまで考えて、はたと気づく。
侵入を、想定していない?
ここはただの聖教の支部で、先ほどの二人もただの信者。
見張りも警護も必要ない。
ここに、二人は、いない。
一気に血の気が引く。
私は、思い違いをしていた!
寄宿学校から近く、父上からあの白装束の男に依頼した貴族がいるだろうと聞かされて、あの馬車を見た時にすべてが結びつき、間違いなくこの館だと思い込んでしまった。
無駄な時間を!
この間にも、苦しんでいるかもしれないというのに!
早くこの館から出て、別の場所に転移しようと踵を返した瞬間に、今まで物音一つしなかった館の中から、人の気配を感じた。
ここで、見つかる訳にはいかない。
身動きせず、気配を消す。
少しずつ、足音が近づいてくる。
扉に手をかける音。
見つかる!
侵入が見つかり、騒がれる前に気絶させるしかない。
「そこに、誰かいるのだろう?」
扉を開け、現れた人物が一歩中に踏み込んだ瞬間に背後に素早く回り込む。
気絶させるべく握った拳を、目の前に現れた銀糸の髪にはっと一瞬気をとられたと同時に払われる。
「乱暴せずともよい。誰も呼ばぬ」
素早く飛び退き、距離をとる。
目の前には、白銀の長い髪をもち、天色の瞳、銀糸に彩られた真っ白な長衣を身につけた男がたおやかに立っていた。
「救国の騎士、ルカ……?」
それは、屋根も外壁も、見える範囲すべてが白や白銀で統一されているからかもしれない。
家令のクレインから渡された地図に付けられた印の中で、寄宿学校から一番近いのがこの建物だった。
一見、貴族の所有する館のような、目を引く大きな建物。
周囲には林が広がるばかりで、民家などもない。
その林の一部に身を潜め、その建物を伺う。
周囲にはこの建物しかないにも関わらず、目の前の道は美しく補整されている。
頻繁に馬車が行き交うのだろう。
今現在も、その建物の前に豪華な馬車が停めてあり、従者らしき者が馬に水を与えていた。
この中に、貴族、もしくは匹敵するほどの裕福な者がいるのは間違いなく、そいつが聖教の関係者である白装束の男にルカを拐かすように依頼したのだと推察できる。
地図には他にも数ヶ所印が付いていたが、そこまで遠くに転移はしていないだろうと近くから調べることにしたが、当たりを引いたようだ。
このまま踏み込んで、その依頼者を捕らえようか……。
しかし、建物は大きい。
特に人の気配はなく、周辺に見張りもいないが、内部は分からない。
あの白装束の男は間違いなくいる。
拐う時の手際を見ても、かなりの使い手だろう。
闇雲に乗り込み、自分が捕まってしまえば、ルカとテオドールを助けるどころかむしろ新しい枷となってしまう。
館は何か結界のようなものがはってあるのか、魔力量を探知することもできない。
魔法を使うことができない場所では、テオドールがルカの救出をすることは難しいだろう。
二人とも拘束されている可能性もある。
私は体術も自信があるが、あの白装束の男レベルの使い手が何人もいるのであれば、太刀打ちできない。
どう、動くのが正しいのか……。
自分には圧倒的に経験値が足りない。
一度戻り、シュラ先生に指示を仰いだ方が……。
脳裏に、血に濡れたルカの姿が浮かぶ。
ダメだ、今、この中でルカが、テオドールが、どんな目に遭っているか分からない。
一刻を争う状況かもしれない。
自分の信条を曲げ、父から情報を得た。
これでルカを救出できなければ、ますます母上に申し訳が立たない。
自分の命に換えても……自然とそんな気持ちが湧く。
こんな状況の中、自分の変貌ぶりに思わず苦笑した。
二人を助けるのだ。
自分の最善を尽くせ!
正面突破は得策ではない。
まずは裏手に回り、どこか侵入できる場所を……とその場を動こうとした時に、馬に水を与え終え、休憩をしていた従者が慌てて動き出す。
見ると、建物の中から着飾った女性と男性が連れだって出てくる。
この二人がルカを?
少し離れた場所で目を凝らすも、特に見覚えはない。
高位の貴族であれば、見覚えがあってもよさそうだが……。
二人はそのままその馬車へ乗り込み、走り去る。
どうする?
ルカもテオドールもあの馬車に乗せられてはいない。
あの馬車を襲撃し、どちらかを捕獲し、人質として館に乗り込むか?
だが、あの二人が依頼者だという確証もない。
確証もない相手に対し、非道な行いはできない。
あの二人の顔は覚えた。
念のため、馬車の車体底へ魔法の印を刻む。
いざという時は、これで追跡もできる。
やはり、裏手に回ろう。
林間を移動し、館の裏手に回る。
館からは相変わらず何の音も、人の気配もしない。
裏手にも、警護の人員はおらず、館に近づくのは容易そうだ。
見渡し、やはり見張りもいないと確信し、館の敷地に侵入する。
建物に近づき侵入経路を探していると、人が入れそうな大きめの窓を見つけた。
しかし、結界のせいか魔法が使えないため侵入が難しい。
窓を割ると音が鳴る。
上手く建て付けを外せないかと窓枠に手を掛けると、容易に外すことができた。
外す時に少し音が鳴り、人が現れるのを警戒したが、人の動く気配はなかった。
外した窓枠をそっと地に起き、そのまま窓枠に手と足を掛け、室内に侵入する。
室内はこれといった特徴のある部屋ではなかった。
華美でもなく、どちらかといえば質素な佇まいで、椅子とテーブル、一人用の寝台が配置されていた。
相変わらず、人の気配も音もしない。
……まさか、罠か?
こんなに簡単に侵入できるとは思っていなかった。
ルーツ寄宿学校から生徒一人を拉致したんだぞ?
目撃者をそのままにしていることから、すぐにではないにしろ、いずれは知れると分かっていたはず。
それなのに、あまりにも容易に侵入を許している。
いや、罠ならば、あの貴族風の二人を拘束して乗り込んでくることを想定しないか?
あの二人も顔を晒していた。
協力するにしても、仮面でも着けるなどできたはず。
もしくは、裏手から侵入するのを想定していたとしても、入った瞬間に捕らえる罠を仕掛けておけば……。
そこまで考えて、はたと気づく。
侵入を、想定していない?
ここはただの聖教の支部で、先ほどの二人もただの信者。
見張りも警護も必要ない。
ここに、二人は、いない。
一気に血の気が引く。
私は、思い違いをしていた!
寄宿学校から近く、父上からあの白装束の男に依頼した貴族がいるだろうと聞かされて、あの馬車を見た時にすべてが結びつき、間違いなくこの館だと思い込んでしまった。
無駄な時間を!
この間にも、苦しんでいるかもしれないというのに!
早くこの館から出て、別の場所に転移しようと踵を返した瞬間に、今まで物音一つしなかった館の中から、人の気配を感じた。
ここで、見つかる訳にはいかない。
身動きせず、気配を消す。
少しずつ、足音が近づいてくる。
扉に手をかける音。
見つかる!
侵入が見つかり、騒がれる前に気絶させるしかない。
「そこに、誰かいるのだろう?」
扉を開け、現れた人物が一歩中に踏み込んだ瞬間に背後に素早く回り込む。
気絶させるべく握った拳を、目の前に現れた銀糸の髪にはっと一瞬気をとられたと同時に払われる。
「乱暴せずともよい。誰も呼ばぬ」
素早く飛び退き、距離をとる。
目の前には、白銀の長い髪をもち、天色の瞳、銀糸に彩られた真っ白な長衣を身につけた男がたおやかに立っていた。
「救国の騎士、ルカ……?」
22
お気に入りに追加
3,812
あなたにおすすめの小説
転生したいらない子は異世界お兄さんたちに守護られ中! 薔薇と雄鹿と宝石と
夕張さばみそ
BL
旧題:薔薇と雄鹿と宝石と。~転生先で人外さんに愛され過ぎてクッキーが美味しいです~
目が覚めると森の中にいた少年・雪夜は、わけもわからないままゴロツキに絡まれているところを美貌の公爵・ローゼンに助けられる。
転生した先は 華族、樹族、鉱族の人外たちが支配する『ニンゲン』がいない世界。
たまに現れる『ニンゲン』は珍味・力を増す霊薬・美の妙薬として人外たちに食べられてしまうのだという。
折角転生したというのに大ピンチ!
でも、そんなことはつゆしらず、自分を助けてくれた華族のローゼンに懐く雪夜。
初めは冷たい態度をとっていたローゼンだが、そんな雪夜に心を開くようになり――。
優しい世界は最高なのでクッキーを食べます!
溺愛される雪夜の前には樹族、鉱族の青年たちも現れて……
……という、ニンゲンの子供が人外おにいさん達と出逢い、大人編でLOVEになりますが、幼少期はお兄さん達に育てられる健全ホノボノ異世界ライフな感じです。(※大人編は性描写を含みます)
※主人公の幼児に辛い過去があったり、モブが八つ裂きにされたりする描写がありますが、基本的にハピエン前提の異世界ハッピー溺愛ハーレムものです。
※大人編では残酷描写、鬱展開、性描写(3P)等が入ります。
※書籍化決定しました~!(涙)ありがとうございます!(涙)
アルファポリス様からタイトルが
『転生したいらない子は異世界お兄さんたちに守護られ中!(副題・薔薇と雄鹿と宝石と)』で
発売中です!
イラストレーター様は一為先生です(涙)ありがたや……(涙)
なお出版契約に基づき、子供編は来月の刊行日前に非公開となります。
大人編(2部)は盛大なネタバレを含む為、2月20日(火)に非公開となります。申し訳ありません……(シワシワ顔)
※大人編公開につきましては、現在書籍化したばかりで、大人編という最大のネタバレ部分が
公開中なのは宜しくないのではという話で、一時的に非公開にさせて頂いております(申し訳ありません)
まだ今後がどうなるか未確定で、私からは詳細を申し上げれる状態ではありませんが、
続報がわかり次第、近況ボードやX(https://twitter.com/mohikanhyatthaa)の方で
直ぐに告知させていただきたいと思っております……!
結末も! 大人の雪夜も! いっぱいたくさん! 見てもらいたいのでッッ!!(涙)
悪役令嬢のペットは殿下に囲われ溺愛される
白霧雪。
BL
旧題:悪役令嬢のポチは第一王子に囲われて溺愛されてます!?
愛される喜びを知ってしまった――
公爵令嬢ベアトリーチェの幼馴染兼従者として生まれ育ったヴィンセント。ベアトリーチェの婚約者が他の女に現を抜かすため、彼女が不幸な結婚をする前に何とか婚約を解消できないかと考えていると、彼女の婚約者の兄であり第一王子であるエドワードが現れる。「自分がベアトリーチェの婚約について、『ベアトリーチェにとって不幸な結末』にならないよう取り計らう」「その代わり、ヴィンセントが欲しい」と取引を持ち掛けられ、不審に思いつつも受け入れることに。警戒を解かないヴィンセントに対し、エドワードは甘く溺愛してきて……
❁❀花籠の泥人形編 更新中✿ 残4話予定✾
❀小話を番外編にまとめました❀
✿背後注意話✿
✾Twitter → @yuki_cat8 (作業過程や裏話など)
❀書籍化記念IFSSを番外編に追加しました!(23.1.11)❀
【書籍化進行中】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
恋愛
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
前世の記憶がうっすら残る私が転生したのは、貧乏伯爵家の長女。父親に頼まれ、公爵家の圧力と財力に負けた我が家は私を売った。
悲壮感漂う状況のようだが、契約婚は悪くない。実家の借金を返し、可愛い継子を愛でながら、旦那様は元気で留守が最高! と日常を謳歌する。旦那様に放置された妻ですが、息子や使用人と快適ライフを追求する。
逞しく生きる私に、旦那様が距離を詰めてきて? 本気の恋愛や溺愛はお断りです!!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2024/09/07……カクヨム、恋愛週間 4位
2024/09/02……小説家になろう、総合連載 2位
2024/09/02……小説家になろう、週間恋愛 2位
2024/08/28……小説家になろう、日間恋愛連載 1位
2024/08/24……アルファポリス 女性向けHOT 8位
2024/08/16……エブリスタ 恋愛ファンタジー 1位
2024/08/14……連載開始
【完結】もふもふ獣人転生
*
BL
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で死にそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
ちっちゃなもふもふ獣人と、攻略対象の凛々しい少年の、両片思い? な、いちゃらぶもふもふなお話です。
本編完結しました!
おまけをちょこちょこ更新しています。
第12回BL大賞、奨励賞をいただきました、読んでくださった方、応援してくださった方、投票してくださった方のおかげです、ほんとうにありがとうございました!
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?
BLゲームのモブとして転生したはずが、推し王子からの溺愛が止まらない~俺、壁になりたいって言いましたよね!~
志波咲良
BL
主人公――子爵家三男ノエル・フィニアンは、不慮の事故をきっかけに生前大好きだったBLゲームの世界に転生してしまう。
舞台は、高等学園。夢だった、美男子らの恋愛模様を壁となって見つめる日々。
そんなある日、推し――エヴァン第二王子の破局シーンに立ち会う。
次々に展開される名シーンに感極まっていたノエルだったが、偶然推しの裏の顔を知ってしまい――?
「さて。知ってしまったからには、俺に協力してもらおう」
ずっと壁(モブ)でいたかったノエルは、突然ゲーム内で勃発する色恋沙汰に巻き込まれてしまう!?
□
・感想があると作者が喜びやすいです
・お気に入り登録お願いします!
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる