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迫る陽キャ
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「春澄くん……スイーツ好きなんだね~目がキラキラしてる」
はっ……ちょっとがっついてたかもしれない……。
「すみませんっ。好きなんですけど、お店に一人で行く勇気なくて……」
「えー、謝らなくていいよー。好きなもの知れて嬉しいよ。こんなスイーツでここまで喜んでくれるなら、俺なら毎日買ってあげる」
さ、さすが、陽キャ……さらりと女の子口説くようなことをこんな陰キャの男に……。
「京平は知ってるの?春澄くんがスイーツ好きなの」
「知らない、と、思います……」
さっきから気になってるんだけど、なぜ尚さんは京平さんに対してタメ口?
社長と秘書の関係性だよね?
電話でも、敬語と混じってたし……謎だ。
「よっしゃー!京平も知らない春澄くん情報ゲットしちゃったな~後で自慢しよーっと」
何、その誰も得しない情報!いらない!!
「春澄くんが来てくて、京平はめちゃめちゃ調子いいよ。長くいてくれた家政婦さんが辞めちゃってから何人もダメでさ……って、この話聞いてた?」
「あっ、少しは。あの、何でダメだったんですか?京平さん、細かくないし、僕の料理でも美味しいって言ってくれるのに……」
実は前から気になってた。
絶対に、家政婦さんとしての知識がある人の方が何もかもちゃんと出来てたはずだ。
しかも、あの優しい京平さん……ミスしたくらいで怒って辞めさせたりするはずないし。
「あぁ。その辺は聞いてないのか。みーんな京平のこと、好きになっちゃうんだよね。少しの間過ごしてたら分かると思うけど、優しいでしょ?その上、イケメンで金もある独身とくれば、女の子は放っておかないよね。住み込みにすると夜這いに来ちゃうし、勘違いした子が奥さんみたいに振る舞ったりね。だからって、通いにもしたけど結局同じ。鍵持ってるから、やりたい放題じゃない?だから、家でも心が休まらなくて。とうとう、もう寝に帰るだけだから、雇うのも止めようってしばらく過ごしてたんだけど、なーんもできないでしょ。あんなに仕事出来るのに、生活面は皆無なのよ……」
なるほど。
納得だ。
京平さんのこと、好きに、なるよな。
だって、こんな陰キャの僕にあれだけ優しくしてくれてるんだから、女の子にはもっと優しかっただろう。
京平さんにとってはたいした意味を持たない「可愛い」とか「癒される」とか、言われた方はかなりの爆弾発言なんだ。
僕なんか、言われたことないから特に。
尚さんも僕のことを褒めてくれるけど、褒められ慣れてない僕にはそれすら揺れてしまう。
やっぱり、陽キャは敵だ。うん。
心を許しちゃいけない。
ましてや、好きになんて、なっちゃいけない。
「……春澄くん、まさか、京平のこと、もう好きになっちゃってる?」
「なっ……なってません!」
何てこと言い出すんだ!
僕は男だよ?なってるわけないじゃないか!
なってない。絶対に。
「そう?なるなら、俺にしない?」
「は?」
尚さんがにこりと笑うと、次には真剣な顔で僕の目を見る。
「俺ことは、好きになってもいいんだよ?春澄くんとちょっと過ごしただけなのに、離れたくなくなった。そのおどおどしてるのに芯が強いのも、すれてない感じも、気に入っちゃったな……京平の家辞めて、俺のウチに来ない?家政夫としてじゃなくて、恋人として。どう?」
え、え、えー!?
はっ……ちょっとがっついてたかもしれない……。
「すみませんっ。好きなんですけど、お店に一人で行く勇気なくて……」
「えー、謝らなくていいよー。好きなもの知れて嬉しいよ。こんなスイーツでここまで喜んでくれるなら、俺なら毎日買ってあげる」
さ、さすが、陽キャ……さらりと女の子口説くようなことをこんな陰キャの男に……。
「京平は知ってるの?春澄くんがスイーツ好きなの」
「知らない、と、思います……」
さっきから気になってるんだけど、なぜ尚さんは京平さんに対してタメ口?
社長と秘書の関係性だよね?
電話でも、敬語と混じってたし……謎だ。
「よっしゃー!京平も知らない春澄くん情報ゲットしちゃったな~後で自慢しよーっと」
何、その誰も得しない情報!いらない!!
「春澄くんが来てくて、京平はめちゃめちゃ調子いいよ。長くいてくれた家政婦さんが辞めちゃってから何人もダメでさ……って、この話聞いてた?」
「あっ、少しは。あの、何でダメだったんですか?京平さん、細かくないし、僕の料理でも美味しいって言ってくれるのに……」
実は前から気になってた。
絶対に、家政婦さんとしての知識がある人の方が何もかもちゃんと出来てたはずだ。
しかも、あの優しい京平さん……ミスしたくらいで怒って辞めさせたりするはずないし。
「あぁ。その辺は聞いてないのか。みーんな京平のこと、好きになっちゃうんだよね。少しの間過ごしてたら分かると思うけど、優しいでしょ?その上、イケメンで金もある独身とくれば、女の子は放っておかないよね。住み込みにすると夜這いに来ちゃうし、勘違いした子が奥さんみたいに振る舞ったりね。だからって、通いにもしたけど結局同じ。鍵持ってるから、やりたい放題じゃない?だから、家でも心が休まらなくて。とうとう、もう寝に帰るだけだから、雇うのも止めようってしばらく過ごしてたんだけど、なーんもできないでしょ。あんなに仕事出来るのに、生活面は皆無なのよ……」
なるほど。
納得だ。
京平さんのこと、好きに、なるよな。
だって、こんな陰キャの僕にあれだけ優しくしてくれてるんだから、女の子にはもっと優しかっただろう。
京平さんにとってはたいした意味を持たない「可愛い」とか「癒される」とか、言われた方はかなりの爆弾発言なんだ。
僕なんか、言われたことないから特に。
尚さんも僕のことを褒めてくれるけど、褒められ慣れてない僕にはそれすら揺れてしまう。
やっぱり、陽キャは敵だ。うん。
心を許しちゃいけない。
ましてや、好きになんて、なっちゃいけない。
「……春澄くん、まさか、京平のこと、もう好きになっちゃってる?」
「なっ……なってません!」
何てこと言い出すんだ!
僕は男だよ?なってるわけないじゃないか!
なってない。絶対に。
「そう?なるなら、俺にしない?」
「は?」
尚さんがにこりと笑うと、次には真剣な顔で僕の目を見る。
「俺ことは、好きになってもいいんだよ?春澄くんとちょっと過ごしただけなのに、離れたくなくなった。そのおどおどしてるのに芯が強いのも、すれてない感じも、気に入っちゃったな……京平の家辞めて、俺のウチに来ない?家政夫としてじゃなくて、恋人として。どう?」
え、え、えー!?
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