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そんなですか?*
しおりを挟むソファの上でミアは虫の息だ。
乱された襟からは、ニコラが執拗に刻んだ鬱血の跡がのぞいている。
「甘やかされて、贅沢をさせられて、すぐ濡れちゃうし、娼婦らしい技術、ちっとも練習できなかったし――ニコラ様に言われなくたって、ド下手だし。これじゃ、花街に帰って仕事になりません」
ミアは快感の余波でスンと鼻をすする。
「なぜ今そんなことを考えているんだ。そんな心配をしたところで、私はミアを花街に帰すつもりはないのに」
ニコラはミアがまだ花街に帰るつもりでいるのが気に入らない。
「うう……しつこいし、こわい……へんたい」
そう本気で思っているくせに、自分と離れたいとは思わないミアに、ニコラは何度目かの忠誠を誓う。
「ミア、もうわかったから、結婚しよう」
寝転がって顔を覆い、ぶつぶつとニコラの悪口をいい続けるミアの胸のふくらみをつつきながら、ニコラは猫撫で声でミアを口説き始めた。
「無理ですよぉ」
ミアはソファに倒れたままで首を振る。この状況でもミアにはそれが本心だった。
「では、もし、私が貴族でも騎士でも何でもなくて、ただのニコラだったら? そうだな、私がアディアール家とは関係のない者で、たとえばギルドの組合員で、それでなければパン屋の主人でもいい――ミアに求婚したら叶うのだろうか?」
「それは……」
ミアはニコラが何を言わせようとしているのか察して、慌てて奥歯を噛み、きつく口を結ぶ。
「……うっ、く……」
「そうか……答えたくないのか。少し答え易くしようか?」
ミアは慌ててニコラから距離をとる。しかしソファの端まで行き着いてしまって、逃げ場がない。
「ミアが欲しかったもっとをあげよう。私は下手くそな娼婦ミアよりも、ミアの体を知っている、そうだろう?」
ミアがニコラと離れたくないと本音を漏らしたことに安心して、ニコラは余裕を取り戻しつつあった。
「だいたい、ニコラ様、ちゃんと最後までしてくれたことないじゃないですか。処女のまま帰って、ギルドの人に破瓜の世話をしてもらうなんて、あんまりです」
ミアのあけすけな告白で、ニコラの目に欲が灯る。
「花街には帰さないと言っている……つまり、ミアは私に奪われるのを望んでいると?」
「当たり前じゃないですか。ここに来た時からそのつもりです」
そう告げるミアの姿は、すっかりニコラの劣情を煽るものになっていた。
首を愛撫している間も、ニコラの手はミアを求めて体中を這いまわっていた。ソファの端に逃げるときに裾はめくれ、足は丸出しで、揉みしだいた胸は先が尖ってるのが服の上からでもわかる。きっと下着もひどいことになっているだろう。
ニコラはごくりと生唾を飲み込む。
「先に説明しておけばよかったのだが、薬の使用中は花街の仕事は休み扱いだ。どんな立場の者でも、合意無しにこの薬を使われた場合、ギルドか役所に訴えて相手に償わせることができる。花街の契約の期間外になるから、対等な立場で私を退けることができるというわけだ」
全くの事後報告にミアは眉を顰める。
「自白剤……全く合意はありませんでしたね」
「そうだな。訴えるか?」
「考えておきます」
ミアが気だるげに身を起こすと、ニコラは甲斐甲斐しくミアの服を整えたり髪を梳いたりする。
「逆に、娼婦でない今は、私的な性交も問題にならない」
「は……? 何を言っているのですか?」
「休みの時に客の相手をする義務はないが、恋人と愛し合うのは自由だと言っている。ミアが私を客と呼ぶなら、私はこのままこの場を離れよう。ミアが客ではない私を望むなら、すぐさま私はミアのものだ」
「まさか……わたしに強請らせるつもりですか」
ニコラは期待に満ちた目でミアの手を取る。
「お互い、足りなかったものを満たそう。私たちはもっと知り合った方がいい」
紳士的にしようと努めても、ニコラはもう、どうにも我慢が効かずに息があがってきている。
「なにか誠実そうなことを言おうとしてるんでしょうけど、硬いのが、当たってるんですけど……」
「ミアが好きなんだ。どうしたらわかりあえる? 結婚の返事は後回しでもいい、だが、客のままでは嫌なんだ。ミアの特別でありたい」
ミアに押し付けられる塊は期待で張り詰めている。
ミアはその熱さを思い出して、腹の奥底がぎゅっと収縮したような気がした。
これ以上深入りしてはいけないとよくわかっているはずなのに、ミアはニコラを追い払えない。
「ほんと、仕方のない人ですね……わたしが好きだなんて」
ミアは一つ息を吐き、目を閉じて、薄く唇を開く。それから、上気して桃色になった指で袖を引きニコラを招いた。
「ミア……」
ニコラは全身の毛が逆立つような興奮を覚え、小ぶりな唇に吸い寄せられるように口付ける。
もっと深く交わろうとしたが、なけなしの理性で身を離す。
「ちょ、ちょっとまて。ちゃんと考えてからにしてくれ。自棄は駄目だからな。ミアは私の望みを汲み過ぎるきらいがある。わかっているのか? 私の望むようにしたら、今から本当に私に犯されてしまうのだから。休暇中だから花街はミアを守らない。飢えた獣の前に身を投げ出すような無防備なことはしないでくれと……」
ニコラは自分でけしかけたくせに、この期に及んで騎士の正しい在り方を思い浮かべて踏みとどまろうとした。
それ以前に自白剤の使用という禁忌を犯しているにもかかわらず、ニコラは自分にとって都合が良すぎる展開に焦った。
「なんですか! 覚悟の上です。結婚はお断りしますけど、ニコラ様とするのは嫌じゃありません。そんなこと言うなら股間を押し付けてこないでくださいよ。痩せ我慢はもう十分です。ニコラ様にずっと触られ続けて、わたしだってもう限界なんですから!」
「客ではなく恋人として、私を受け入れる――そういうことで間違いないだろうか?」
ニコラは待てなくて、うっすら冷や汗が出る。ここ最近の鬱屈した想いがはじけ出そうで、背中の傷に意識を向けて興奮をやり過ごす。
「もう、それでいいですよっ」
「私と枕を交わすことが、ちゃんと好いた相手に処女を捧げることになるのだな?」
ニコラの確認はミアを赤面させた。
「そ、う、で、す、よ! 満足ですか?」
「ミアの処女を……私が……」
ニコラの脳裏にはミアを犯しつくす妄想が広がり、幻聴で教会の鐘の鳴る音を聞いた。
「やだ、やっぱり、処女がお好きだったんですか! 変態!」
ミアが蔑んだような眼をすれば、ニコラはぶんぶんと否定の為に頭を振る。
「違う、そうじゃないんだ。ミアのものなら何でも欲しいだけで」
ミアはニコラの言い回しを吟味して、微妙な顔をした。
「それって結局、何から何まで全部寄越せってことですよね。ニコラ様の『少し』は少しだったためしがないし」
「そうだ、全部欲しいんだ」
「あのね、ニコラ様、わたし、あなたと結婚できるとは思えませんけど、無償で何もかも明け渡してもいいと思うくらいには、ニコラ様のこと、好きなんですよ」
ミアはニコラの頬を撫でて目を瞑る。
「ニコラ様、さっきのもっとをください」
✳︎
横抱きにされて寝室に連れてこられて、「期待で頭が沸騰しそう」と思考を口に出したミアはニコラを喜ばせた。
薬はまだ効果を失った様子はない。
ベッドに向かう途中でキスを強請ってきたミアに、ニコラは息も荒く口付けをする。
ニコラは服を脱ぎながら、余裕なく寝台の上のミアに詰め寄る。今までの中で一番余裕のない様子でミアの服を脱がせていく。
脱がされながら腹に頬擦りをされて、ミアはニコラの頭を掻き抱く。
ニコラの背中の傷にはまだ包帯が巻かれていて、軟膏の匂いがした。
まだ癒えないニコラの姿を見て、ミアは感情が押し寄せて口が閉じられなくなった。
「……傷、痛かったですよね。血がいっぱい出て、ずっと止まらなくて、死んじゃうかと思ったんです。ニコラ様の指、冷たくて、いくら擦っても温まらなくて、死んじゃう人の手だった――わたしのせいだ。傷がすごく大きくて、お医者様の手伝いするのが怖くって。生きていてよかった……ニコラ様、ちゃんとあったかい……」
後から後から言葉があふれて、纏まりなく口からこぼれる。
「怖い思いをさせたな。ほら、この通り、もう痛みはない。触ってみるか?」
そう言って腕を広げたニコラの体の中心には、勃ち上がったニコラ自身がミアを迎えている。
「……」
ミアは出かかっていた涙も引っ込み、言葉を失い、しばし屹立した陰茎を凝視する。
「……それって、そんなですか?」
触れたことはあったが、こんなにはっきりと目にしたのは初めてだ。珍獣を見たようなミアに、ニコラは少々気恥ずかしくなって頬を赤らめる。
「……嫌か?」
ニコラはミアを怖がらせないようシーツを手繰り寄せる。
「あ、だめ……隠さないで、見せて!」
ミアはニコラが集めたシーツを奪い取って返さない。
「――うわっ、もう、わたし何を言ってるんだろ。『見せて』だなんて痴女みたいな――薬のせいにしても酷い……」
自分の発言に絶望するが、ニコラのそそり立つ男根からは目が離せない。
「ミアが見たいならいくらでも見ればいい。これもミアのものだ」
ニコラはじっとしてミアがじっくりと観察するのにまかせる。
「あの、触ってみても? 普段あまり触らせてもらえなかったから」
「いいとも。ミアがしたいのなら有り難く受けよう」
片膝をついてミアを引き寄せて急所を明け渡し、ミアが恐る恐るニコラの陰茎に指を這わせるのを落ち着きなく見守る。
「サラサラした手触りなんですね。ニコラ様ってば、こんなところまで彫刻みたい。禍々しいけど、熱くて脈打って……すごい……ええと、最初はくびれを舐めるんだったっけ? 鈴口が先だった? メモを取っておくんだったわ――」
多弁に感想を述べられて、ニコラは落ち着かない気持ちになる。
「そういえば、口で奉仕もさせてくれないくせに、よくも下手くそだっておっしゃいましたね。わたし、ちゃんと口でする研修を受けてきたのに、一度も実地練習できませんでした」
「したかったのか?」
「したかったです?ニコラ様に悦んでほしかったから……わっ」
ニコラの陰茎はミアの手の中でびくりと跳ねる。
薬はまだ効いている。今日のミアはお世辞は言わない。ミアに本当に望まれていることがニコラを追い詰める。
「はぁ、薬はいつ切れるんだ? この状態のミアでは私がもたない……喋らせなければいいのか」
ニコラは自分の股間ではしゃぐミアを見ていられなくて、両手で顔を覆った。
「ミアが私を好きにしていい。私も好きにさせてもらう」
ミアの唇が己の鈴口を吸い、拙い舌使いでチロチロと肉塊を舐め始めると、ニコラはミアの向きを変えて自分の腹の上に座らせた。とてもではないが、煽情的過ぎて見ていられない。
見ていたい気持ちもあるが、暴走してしまったら止められるとは思えない。
ミアの艶やかな髪が背を滑り、金の毛先がニコラの腹をくすぐるのを眺めて快感を逃す。
舌からの刺激は弱いが、気を抜けばミアの口の中に精を放ってしまいそうだった。
ニコラはミアの背骨の凹凸を数え、少し臀部を持ち上げて、下から覗きこみ、綺麗に手入れされたミアの花弁を撫でる。
刺激でひくりと入口が動いたのが見えて、俄然やる気が出てきた。
丸い臀部を両手で揉みしだき、慎ましい窄まりを穴が開くほど観察しているのがバレたら、また変態だと罵られるだろうなと思うと、陰茎が跳ねて、ミアがえずく。
「ああ、すまなかった。ミアにもしてやろう」
両手で秘肉を開き、すっかりうるみきった粘膜に触れる。わざと前後に動かして陰核を刺激しながら狭い膣内に体液を絡めた指を慎重に埋めていく。
既に浅い所が快感を拾うのはわかっている。今は全て奪うつもりでもっと奥を目指す。
「触られたら、舐められないですよ。だって……あっ、あっ……ニコラ様、の指……」
ニコラが熱心に体の奥を目指して指を挿し入れるので、ミアは口淫を中断してニコラの陰茎に掴まったまま、ふるふると内股に力を入れて耐えている。
「口技で翻弄してくれるのではなかったか? 止まっているようだが、どうしてしまったんだ?」
ニコラは機嫌良くミアに問いながらミアの良く鳴く所へ指先を当てる。
「あ、あっ、動けません……中が……すごくて……」
「ほう……ど、ど、どのようにすごいんだ?」
前のめりにミアの口から淫語が出てくるのを待つニコラは、完全に調子に乗っている。
「……ん、あっ、ニコラ様の指が抜き差しされるのが、気持ち良くて、抜かれるときつら……っ、ちょっ、ニコラ様、こんな馬鹿みたいな自白剤の使い方をしないでください!」
叱られながらミアに強めに陽根を握られて、これはこれでいいものだと、新しい扉を開きつつあるのを自覚する。
「悪かった。それで、もう少し触ってもいいのか?」
「……いいですよ」
ぬちゃりと音を立てて指を一度引き抜くと、ニコラはまだ狭い入り口にもう一本指を添える。
「もっといれるんですか?」
「私の指ごときの太さが呑めなければ、本懐は遂げられないとおもうが」
「……ちょっと怖いです」
「無理はしないでいい」
ニコラはミアの足を、赤子を排泄させる時のように背中から抱えて、膝の上に抱き直す。屹立した陰茎がミアの股の間から花弁を掠め、塔のように生える。その太さと揃えた指を比べるようにしてミアの膣口に二本に増やした指を添える。
「ミアはここも好いのだったな」
柔らかな乳房を揉みしだいて、ミアが悦ぶ乳首の先を押しつぶしながら、増やした指を慎重に沈めていく。
ミアの体は少しの刺激でも指を締め付けて快感をニコラに伝える。
「ニコラ様、これ、全部見えるの、恥ずかしい……指、入ってくるのが……みえ……あっ……そこ……」
よく濡れた膣の温かさを早く味わいたくて、ニコラは熱心にミアが許容できる大きさを広げていく。ミアを泣かせたいとは思うが、痛みで泣かせたい訳ではない。
「痛みはないはずだが、違和感があったら教えてくれるか?」
「痛くはないですけど、お腹の中がいっぱいです」
ミアは喘ぎながら、縋るように股の間から生えて揺れるニコラの猛りに触れる。先走りが盛り上がっては流れている。
「ニコラ様も濡れるのですね。ヌルヌルして……これならうまくできるかも」
ミアの股の間がから生えたように見える陽物を、ミアが扱きはじめる。
「ふふ……そうしていると、ミアが自慰にふけっているように見えるな……」
倒錯的な見た目にニコラはミアの中に入り込んでいる指をより深く押し当てる。
「ち、ちが……あっ、あっ、だめ……」
「これはたまらないな。ミア、上手だ。一度達しておこうか。こっちをむいて」
振り向けば、齧りつくようなキスが与えられて、ばらばらと膣内で指を動かされる。
それに合わせて、ミアが同じ速さでニコラの猛りを扱く濡れた音が響く。
「ん……、ん、んっつ」
嬌声をあげてもニコラに舐めとられ、口の中の性感も刺激されながら絶頂に達する。
ミアの絶頂を指で感じて、ニコラもミアの手の中で果てる。
どろりと濃い性の匂いが寝室に満ちて、今まで聞こえなかった外の風の音と一緒に互いの心音を聞いた。
「はぁ……ミア、今清めてあげよう」
ニコラはミアの手にこびりついた濃度のある精を拭い去り、次にミアの足を開いて持ち上げた。
「ニコラ様? う、うそ……や、やだ……」
ニコラはミアに恥ずかしい格好をさせたまま、秘唇に口付ける。
「だめ……い、いやぁーっ!」
ミアは悲鳴を上げた。
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