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イバンと先生の話によるといつも利用している洗濯屋には人気のある生徒の下着を盗み売っている人がいるらしい。
2人が学生の時も下着が無くなることが多くあり調べてみると人気のある生徒の下着ばかりが無くなっていた。お店を見張っていると何かを渡し代わりにお金をもらっている光景を見かけた。品物を受け取りお金を渡していた人は学生だった。その学生の後を追いかけて問い詰めると洗濯屋で自分が好きな人の洗濯前の下着を買っていたと白状した。学園には言わないからと下着を売っていた従業員の名前を言わせたがその従業員の名前を店に言っても証拠が無いからとまともに聞いてもらえなかったらしい。
そしてその従業員は数日後には店を辞めて街を去って行った。
学生も次の試験の時合格点に満たず学園を去って行った。
それからしばらくは下着が無くなることはなかった。
「そんなことがあったから俺は学園を卒業してここで洗濯屋を始めたんだ。クリスも何枚か盗まれたことあるんだぜ」
「そうなんだよね、俺も最初は盗まれたと思ってなかったんだけど図書館で友達に下着が無くなったことを話してたら先生に話しかけられたんだよな。それでイバンさんを紹介されたんだ」
クリスも下着を盗まれたことがあったという。
「でも俺2枚くらいなんだけどユーマの10枚はすごいな。さすが学園中で話題になってるだけあるぜ。過去最高得点の入学者で容姿もものすごく整ってるってユーマの話題を聞かない日は無いくらいなんだぜ。それくらい噂になってるからちょっと心配ではあったんだよな。学園でも街でも1人にならないようにしろよ」
クリスは真面目な顔で僕を脅してくる。
「武術習ってましたから多少は腕に自信があります」
僕はそう言ったがクリスも大人2人も微妙な顔をしていた。
この顔は僕の言ったことを信じていない顔だ。
「ユーマ様は僕を助けてくれたこともあるし同年代相手なら勝てると思います」
アイルの言葉に少しだけだけど僕の言葉を信じてくれたみたいだ。
「それでも気を付けて下さいね。ミコト君もアイル君もですよ」
「はい」
ミコトも下着を盗まれている。変な奴に絡まれないように気を付けてあげないと。
僕達は次回からイバンのお店を利用させてもらうことを決めてお店を出た。
「気持ち悪い」
3人でレオンに贈るリボンを選んでいる時にポツリとミコトが呟いた。
「どうしたの?」
「さっきの話だよ。僕達の洗濯前の下着が誰かの所にあると考えたら気持ち悪くない?最悪だよ」
「確かに。ユーマ様やミコトの下着を買った誰かと同じ学園にいると考えると気分が悪くなりますね」
ミコトの言葉にアイルも同意している。
「盗まれたことはもうどうにもならないけどこれ以上悪くならないようにニコラ先生が言ったように気を付けなくちゃね。後はなんとかこれ以上被害者を増やさないようにしたいね」
僕達の間に重い空気が流れている。
それでも何とか納得のいくリボンを選んで綺麗に包装してもらった。
その後重い空気をどうにかしたくて2人とケーキを食べに行く。
美味しいケーキを食べて2人にも笑顔が戻って来た。
そしてそれぞれ自分の寮へ帰った。
「決めた、明日言ってやる」
ミコトはベッドの中である決意をしていた。
「僕がユーマ様を守るんだ」
一方アイルは寮の外で木の棒を使って素振りをしていた。
僕はそんなことなど知らずレオンへのプレゼントを忘れないよう鞄の中に入れぐっすりと寝ていた。
2人が学生の時も下着が無くなることが多くあり調べてみると人気のある生徒の下着ばかりが無くなっていた。お店を見張っていると何かを渡し代わりにお金をもらっている光景を見かけた。品物を受け取りお金を渡していた人は学生だった。その学生の後を追いかけて問い詰めると洗濯屋で自分が好きな人の洗濯前の下着を買っていたと白状した。学園には言わないからと下着を売っていた従業員の名前を言わせたがその従業員の名前を店に言っても証拠が無いからとまともに聞いてもらえなかったらしい。
そしてその従業員は数日後には店を辞めて街を去って行った。
学生も次の試験の時合格点に満たず学園を去って行った。
それからしばらくは下着が無くなることはなかった。
「そんなことがあったから俺は学園を卒業してここで洗濯屋を始めたんだ。クリスも何枚か盗まれたことあるんだぜ」
「そうなんだよね、俺も最初は盗まれたと思ってなかったんだけど図書館で友達に下着が無くなったことを話してたら先生に話しかけられたんだよな。それでイバンさんを紹介されたんだ」
クリスも下着を盗まれたことがあったという。
「でも俺2枚くらいなんだけどユーマの10枚はすごいな。さすが学園中で話題になってるだけあるぜ。過去最高得点の入学者で容姿もものすごく整ってるってユーマの話題を聞かない日は無いくらいなんだぜ。それくらい噂になってるからちょっと心配ではあったんだよな。学園でも街でも1人にならないようにしろよ」
クリスは真面目な顔で僕を脅してくる。
「武術習ってましたから多少は腕に自信があります」
僕はそう言ったがクリスも大人2人も微妙な顔をしていた。
この顔は僕の言ったことを信じていない顔だ。
「ユーマ様は僕を助けてくれたこともあるし同年代相手なら勝てると思います」
アイルの言葉に少しだけだけど僕の言葉を信じてくれたみたいだ。
「それでも気を付けて下さいね。ミコト君もアイル君もですよ」
「はい」
ミコトも下着を盗まれている。変な奴に絡まれないように気を付けてあげないと。
僕達は次回からイバンのお店を利用させてもらうことを決めてお店を出た。
「気持ち悪い」
3人でレオンに贈るリボンを選んでいる時にポツリとミコトが呟いた。
「どうしたの?」
「さっきの話だよ。僕達の洗濯前の下着が誰かの所にあると考えたら気持ち悪くない?最悪だよ」
「確かに。ユーマ様やミコトの下着を買った誰かと同じ学園にいると考えると気分が悪くなりますね」
ミコトの言葉にアイルも同意している。
「盗まれたことはもうどうにもならないけどこれ以上悪くならないようにニコラ先生が言ったように気を付けなくちゃね。後はなんとかこれ以上被害者を増やさないようにしたいね」
僕達の間に重い空気が流れている。
それでも何とか納得のいくリボンを選んで綺麗に包装してもらった。
その後重い空気をどうにかしたくて2人とケーキを食べに行く。
美味しいケーキを食べて2人にも笑顔が戻って来た。
そしてそれぞれ自分の寮へ帰った。
「決めた、明日言ってやる」
ミコトはベッドの中である決意をしていた。
「僕がユーマ様を守るんだ」
一方アイルは寮の外で木の棒を使って素振りをしていた。
僕はそんなことなど知らずレオンへのプレゼントを忘れないよう鞄の中に入れぐっすりと寝ていた。
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