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「ユーマ様その髪留め綺麗ですね。ユーマ様によく似合っていて素敵です」
「ありがとう。これは今日ビアシーニ様がくれた物なんだよ」
「ビアシーニ様がですか、あの人確かに髪が長いから使いそうですけどあの人の髪色には似合わなそうな色なのになぜ持っていたんでしょうね」
アイルが僕が使っている髪留めを見ながら聞いてくる。
僕もなぜレオンがこの髪留めをくれたのか分からない。
教室でミコトと髪を切ろうかと話している時にいきなりやってきてこれを渡された。
渡されたから返すわけにもいかず、髪留めがあまりに素敵で使わないのも勿体なくてレオンに言われた通り髪を切ることをやめて有難く使わせてもらっている。
「その髪留めは素敵だけどいきなりやってきてそれを渡してきたからびっくりしたよね」
ミコトもその時のことを思い出したのか渋い顔をしている。
いつもの放課後の図書館に今日はミコトもいる。
レオンも何かプレゼントするなら僕じゃなくてミコトにすればいいのに。
ミコトは髪留めを使うほど長くないからそれ以外のものになるけどいいものは沢山あるはずだ。
「何かお礼の品贈った方がいいんじゃないですか?」
「そうだね」
アイルが言った言葉にミコトも同意する。
「じゃあ、次の休日に買いに行こうか。アイル一緒に行ってくれる?」
「もちろん。喜んでお供しますよ」
レオンに贈る物か、すごく迷う。
髪留めに触れながら考える。するとレオンの綺麗な髪を思い浮かべ自然とリボンを贈りたいと思いついた。あとは何色が良いかを考えるだけ。
「ねぇ、僕も買いたいものがあるから一緒に着いて行ってもいい?」
考え事に夢中になっていた僕にミコトが声をかけてきた。僕は一旦考えを止める。
「もちろんいいよ。ミコトは何を買うの?」
「ちょっと下着が欲しくて」
「もしかして洗濯屋で無くなったの?」
ミコトは小声になった。そして僕の質問に小さく頷く。
「ユーマ様と同じですね」
「えっ、ユーマも無くなったの?」
アイルの言葉に驚きミコトは僕の顔を見てくる。
「うん、今までに10枚くらい。だから僕が下着買ったお店案内するね」
「10枚も!」
ミコトは僕の無くなった下着の数にびっくりして大きな声を出してしまう。
「君たち図書館では静かにしようね」
近くを通りかかった先輩に注意されてしまった。
「ごめんなさい」
僕達3人は素直に謝る。
「話の内容が聞こえてきたんだけど君たち洗濯屋で下着が無くなってるの?」
先輩は僕の前の席に座って話しかけてきた。
その先輩は僕が入学式の日に図書館で見かけた人だった。
「クリス、なに後輩たちに絡んでるんですか。その子たち怯えてますよ」
「ニコラ先生。言い方がひどいな。僕はこの子たちの話の内容が気になって相談に乗れると思っただけなのに」
クリスはニコラ先生に何かを耳打ちするとニコラ先生はびっくりしたような顔をした。
「それなら私の友人を紹介したいので今度の休みに待ち合わせしましょう」
それから先生は待ち合わせ場所と時間を僕達と決めると友人と連絡を取るためにその場から去って行った。
「じゃあ今度の休日に会おうね」
クリスも笑顔でそういうとニコラ先生の後を追って行った。
その場にはよく分かっていない3人が残された。
とりあえず3人で先生たちとの待ち合わせ時間の前に買い物をすることを決め、その待ち合わせ場所と時間を決めそれぞれの寮に帰った。
「ありがとう。これは今日ビアシーニ様がくれた物なんだよ」
「ビアシーニ様がですか、あの人確かに髪が長いから使いそうですけどあの人の髪色には似合わなそうな色なのになぜ持っていたんでしょうね」
アイルが僕が使っている髪留めを見ながら聞いてくる。
僕もなぜレオンがこの髪留めをくれたのか分からない。
教室でミコトと髪を切ろうかと話している時にいきなりやってきてこれを渡された。
渡されたから返すわけにもいかず、髪留めがあまりに素敵で使わないのも勿体なくてレオンに言われた通り髪を切ることをやめて有難く使わせてもらっている。
「その髪留めは素敵だけどいきなりやってきてそれを渡してきたからびっくりしたよね」
ミコトもその時のことを思い出したのか渋い顔をしている。
いつもの放課後の図書館に今日はミコトもいる。
レオンも何かプレゼントするなら僕じゃなくてミコトにすればいいのに。
ミコトは髪留めを使うほど長くないからそれ以外のものになるけどいいものは沢山あるはずだ。
「何かお礼の品贈った方がいいんじゃないですか?」
「そうだね」
アイルが言った言葉にミコトも同意する。
「じゃあ、次の休日に買いに行こうか。アイル一緒に行ってくれる?」
「もちろん。喜んでお供しますよ」
レオンに贈る物か、すごく迷う。
髪留めに触れながら考える。するとレオンの綺麗な髪を思い浮かべ自然とリボンを贈りたいと思いついた。あとは何色が良いかを考えるだけ。
「ねぇ、僕も買いたいものがあるから一緒に着いて行ってもいい?」
考え事に夢中になっていた僕にミコトが声をかけてきた。僕は一旦考えを止める。
「もちろんいいよ。ミコトは何を買うの?」
「ちょっと下着が欲しくて」
「もしかして洗濯屋で無くなったの?」
ミコトは小声になった。そして僕の質問に小さく頷く。
「ユーマ様と同じですね」
「えっ、ユーマも無くなったの?」
アイルの言葉に驚きミコトは僕の顔を見てくる。
「うん、今までに10枚くらい。だから僕が下着買ったお店案内するね」
「10枚も!」
ミコトは僕の無くなった下着の数にびっくりして大きな声を出してしまう。
「君たち図書館では静かにしようね」
近くを通りかかった先輩に注意されてしまった。
「ごめんなさい」
僕達3人は素直に謝る。
「話の内容が聞こえてきたんだけど君たち洗濯屋で下着が無くなってるの?」
先輩は僕の前の席に座って話しかけてきた。
その先輩は僕が入学式の日に図書館で見かけた人だった。
「クリス、なに後輩たちに絡んでるんですか。その子たち怯えてますよ」
「ニコラ先生。言い方がひどいな。僕はこの子たちの話の内容が気になって相談に乗れると思っただけなのに」
クリスはニコラ先生に何かを耳打ちするとニコラ先生はびっくりしたような顔をした。
「それなら私の友人を紹介したいので今度の休みに待ち合わせしましょう」
それから先生は待ち合わせ場所と時間を僕達と決めると友人と連絡を取るためにその場から去って行った。
「じゃあ今度の休日に会おうね」
クリスも笑顔でそういうとニコラ先生の後を追って行った。
その場にはよく分かっていない3人が残された。
とりあえず3人で先生たちとの待ち合わせ時間の前に買い物をすることを決め、その待ち合わせ場所と時間を決めそれぞれの寮に帰った。
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