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次の日もお昼はミコトとアイルの3人でお弁当を中庭で食べ放課後にはアイルと図書館に行った。
アイルは途中教師に質問に行く。今までの遅れを取り戻すように熱心に勉強に励んでいた。
「僕はここに居るからしっかり教えてもらっておいで」
「行ってきますね」
去って行くアイルに手を振り見送る。
「ふぁぁ」
陽当たりのいい窓際の席で暖かくて昨日の疲れもあってか眠たくなってきた。
僕はそのまま眠ってしまっていた。
「ユーマ様、ユーマ様。こんな所で寝たら風邪引きますよ、起きて下さい」
「んっ?あっ、アイルおはよう」
アイルに揺り起こされて目を覚ます。
アイルは両手に参考書を抱えていた。
「そろそろ閉館の時間になりますから帰りましょ。片付けてきますね。ユーマ様の本も貸し出し手続きしてきます」
「ありがとう」
アイルは持ち出し禁止の本を片付けて自分の分と僕の分の借りる本の貸し出し手続きに向かう。
「手続き終わりましたから帰りましょうか」
そう言って僕の分の本も持って歩き出す。これもお世話の一部だから僕は何も言わない。
「そういえば僕が帰って来た時ユーマ様の傍にビアシーニ様がいたんですけどお2人は仲がいいんですか?」
「同じクラスだけど喋ったことないよ。僕は仲良くなりたいんだけどな。アイルは同じクラスに仲の良い子いないの?」
「僕は今までお金を稼ぐことに必死だったからクラスに仲の良い人なんていません。だからユーマ様とミコトが仲良くしてくれて嬉しいです」
可愛い事を言ってくれる。思わず頭を撫でた。
「ユーマ様着きましたよ」
「ありがとう、気を付けて帰ってね。そうだ、これこの間家から届いた荷物の中に入ってたんだけどアイルにもあげる」
僕の寮の前に着いたからアイルは今まで持っていた僕の荷物を渡してきた。その荷物の中からクッキーを取り出し2枚をアイルに渡した。
「ありがとうございます」
アイルは凄く嬉しそうに受け取ってくれた。そのクッキーを大事そうに鞄の中にしまっていた。
「明日お迎えに来ますね」
「えっ、いいのに」
「通り道だし僕がユーマ様のお世話したいから迎えに来させて下さい」
「分かった。じゃあ明日ね」
「失礼します」
アイルはぺこりとお辞儀すると自分の暮らす寮の方へ帰って行った。僕はアイルの姿が見えなくなるまで見送った。
自分の部屋に戻ると荷物を片付け夕食を食べ、入浴も済ませ寝る準備も終えたが図書館で寝ちゃったからか中々寝付くことができなかった。
「アイルのことを手紙に書いて知らせなきゃ。アイルに渡すお金も欲しいけどくれるかな」
家から届いたクッキーを食べながら忘れないうちにアイルのことを手紙に書いて両親に知らせることにした。お世話代としてアイルに渡すお金を両親が快く出してくれるか少し不安があったけど後日両親から届いた手紙には仲良くするように、とだけ書かれてあってお金も僕が思っていた以上に届いた。
2人が在学していた時もこんな制度があったのかもしれない。
手紙を書き終わり忘れないよう明日の荷物の上に置いておく。
そしていつもより遅くなったけどようやく眠りにつくことができた。
僕は全く気付いていなかったけど僕が寮に帰ってくる様子を見ている人がいてその人は自分の寮に帰るアイルの後を着けて行った。
アイルは途中教師に質問に行く。今までの遅れを取り戻すように熱心に勉強に励んでいた。
「僕はここに居るからしっかり教えてもらっておいで」
「行ってきますね」
去って行くアイルに手を振り見送る。
「ふぁぁ」
陽当たりのいい窓際の席で暖かくて昨日の疲れもあってか眠たくなってきた。
僕はそのまま眠ってしまっていた。
「ユーマ様、ユーマ様。こんな所で寝たら風邪引きますよ、起きて下さい」
「んっ?あっ、アイルおはよう」
アイルに揺り起こされて目を覚ます。
アイルは両手に参考書を抱えていた。
「そろそろ閉館の時間になりますから帰りましょ。片付けてきますね。ユーマ様の本も貸し出し手続きしてきます」
「ありがとう」
アイルは持ち出し禁止の本を片付けて自分の分と僕の分の借りる本の貸し出し手続きに向かう。
「手続き終わりましたから帰りましょうか」
そう言って僕の分の本も持って歩き出す。これもお世話の一部だから僕は何も言わない。
「そういえば僕が帰って来た時ユーマ様の傍にビアシーニ様がいたんですけどお2人は仲がいいんですか?」
「同じクラスだけど喋ったことないよ。僕は仲良くなりたいんだけどな。アイルは同じクラスに仲の良い子いないの?」
「僕は今までお金を稼ぐことに必死だったからクラスに仲の良い人なんていません。だからユーマ様とミコトが仲良くしてくれて嬉しいです」
可愛い事を言ってくれる。思わず頭を撫でた。
「ユーマ様着きましたよ」
「ありがとう、気を付けて帰ってね。そうだ、これこの間家から届いた荷物の中に入ってたんだけどアイルにもあげる」
僕の寮の前に着いたからアイルは今まで持っていた僕の荷物を渡してきた。その荷物の中からクッキーを取り出し2枚をアイルに渡した。
「ありがとうございます」
アイルは凄く嬉しそうに受け取ってくれた。そのクッキーを大事そうに鞄の中にしまっていた。
「明日お迎えに来ますね」
「えっ、いいのに」
「通り道だし僕がユーマ様のお世話したいから迎えに来させて下さい」
「分かった。じゃあ明日ね」
「失礼します」
アイルはぺこりとお辞儀すると自分の暮らす寮の方へ帰って行った。僕はアイルの姿が見えなくなるまで見送った。
自分の部屋に戻ると荷物を片付け夕食を食べ、入浴も済ませ寝る準備も終えたが図書館で寝ちゃったからか中々寝付くことができなかった。
「アイルのことを手紙に書いて知らせなきゃ。アイルに渡すお金も欲しいけどくれるかな」
家から届いたクッキーを食べながら忘れないうちにアイルのことを手紙に書いて両親に知らせることにした。お世話代としてアイルに渡すお金を両親が快く出してくれるか少し不安があったけど後日両親から届いた手紙には仲良くするように、とだけ書かれてあってお金も僕が思っていた以上に届いた。
2人が在学していた時もこんな制度があったのかもしれない。
手紙を書き終わり忘れないよう明日の荷物の上に置いておく。
そしていつもより遅くなったけどようやく眠りにつくことができた。
僕は全く気付いていなかったけど僕が寮に帰ってくる様子を見ている人がいてその人は自分の寮に帰るアイルの後を着けて行った。
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