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「ジェイド12歳のお誕生日おめでとう」
2ヶ月後
僕の誕生日から半年後。今日この日はジェイドの12歳の誕生日だ。
使用人の誕生日の場合、その人の晩御飯が普段より豪華になる。そしてささやかだけどこの家の主人である僕のお父様からプレゼントが贈られる。
ジェイドにはそれとは別に僕からもプレゼントを用意した。
「これプレゼントだよ」
図書館へ行く日に図書館での滞在時間を短くして街でジェイドに贈るプレゼントを選んできた。
悩みに悩んで選んできたプレゼントをジェイドは喜んでくれるか不安だった。
「ユーマありがと。今開けてもいいか?」
「もちろん」
いつもはちょっとガサツなジェイドがプレゼントの包装を丁寧に開けている。
僕はどきどきしながらジェイドの反応を待っていた。
「......かっこいいな。ありがとう、大切にする」
ジェイドは箱の中に入っていたベルトを取り出し嬉しそうに笑っている。
「その帯刀ベルトの剣を差すところにある飾りの石が僕たちの瞳の色に似てていいな、って思ってそれにしたんだ」
街で色々迷っていた僕はこれを見つけた時それまであんなに迷っていたのが嘘のようにすぐこれをプレゼントしようと決めていた。
「本当だ。この石ユーマの瞳の色にそっくりだ」
ジェイドは黒と青色の2つの石のうち青色の石を優しく撫でながら微笑んでいた。
ジェイドがプレゼントを喜んでくれて僕は一安心した。
「明日からでも使ってね」
「ユーマからのプレゼント勿体無くて使えないよ」
「それじゃあそれ選んだ意味無いじゃん」
ジェイドはベルトをまた丁寧に箱の中に戻していた。
「ちゃんと使ってよ」
僕はジェイドの背中に向かってもう一度言ったけどジェイドからの返事は無かった。
その後は2人で晩御飯を食べた。
僕がじっとジェイドのいつもより豪華なご飯を見ているとジェイドが僕にケーキを食べさせてくれた。
「ありがと」
別にケーキが欲しくて見ていたわけでは無かったけどジェイドが楽しそうに食べさせてくれたから喜んで頂いた。
ケーキはとても美味しかった。
食休みを挟み今夜もジェイドと2人でお風呂に入った。
2人で洗い合いをして楽しく入浴した。
部屋へ帰り1人になったけどなかなか寝付けないからホットミルクでも飲もうと部屋を出て厨房までやってきた。
「んっ?ジェイド。なんでこんなところにいるんだろ」
ホットミルクを飲み終わって自分の部屋に帰っていると今の時間は使用人棟にいるはずのジェイドの姿が見えた。
こんな時間にこんな所にいるはずのないジェイドがいることを不審に思って気配を消す魔法を使った。
コンコン
ジェイドは兄クロードの部屋をノックした。
相手に触れなければ僕がいることがバレないはずだからジェイドのすぐ傍まで近寄る。
「ジェイド、お誕生日おめでとう」
「クロード様」
クロードが出てきてジェイドを抱きしめその額にキスをした。
「ジェイドの恋人ってお兄様だったのか」
2人に聞こえないよう小声で呟いた。
「おいで、お祝いをしようか」
「はい」
クロードはジェイドの腰に手を当て自分の部屋へ招き入れた。
ジェイドは少し赤い顔をしてジェイドに寄り添っている。
僕は2人の様子が気になり扉が閉まる前にクロードの部屋へ入った。
この行為が僕のこれからを決定することとなった。
2ヶ月後
僕の誕生日から半年後。今日この日はジェイドの12歳の誕生日だ。
使用人の誕生日の場合、その人の晩御飯が普段より豪華になる。そしてささやかだけどこの家の主人である僕のお父様からプレゼントが贈られる。
ジェイドにはそれとは別に僕からもプレゼントを用意した。
「これプレゼントだよ」
図書館へ行く日に図書館での滞在時間を短くして街でジェイドに贈るプレゼントを選んできた。
悩みに悩んで選んできたプレゼントをジェイドは喜んでくれるか不安だった。
「ユーマありがと。今開けてもいいか?」
「もちろん」
いつもはちょっとガサツなジェイドがプレゼントの包装を丁寧に開けている。
僕はどきどきしながらジェイドの反応を待っていた。
「......かっこいいな。ありがとう、大切にする」
ジェイドは箱の中に入っていたベルトを取り出し嬉しそうに笑っている。
「その帯刀ベルトの剣を差すところにある飾りの石が僕たちの瞳の色に似てていいな、って思ってそれにしたんだ」
街で色々迷っていた僕はこれを見つけた時それまであんなに迷っていたのが嘘のようにすぐこれをプレゼントしようと決めていた。
「本当だ。この石ユーマの瞳の色にそっくりだ」
ジェイドは黒と青色の2つの石のうち青色の石を優しく撫でながら微笑んでいた。
ジェイドがプレゼントを喜んでくれて僕は一安心した。
「明日からでも使ってね」
「ユーマからのプレゼント勿体無くて使えないよ」
「それじゃあそれ選んだ意味無いじゃん」
ジェイドはベルトをまた丁寧に箱の中に戻していた。
「ちゃんと使ってよ」
僕はジェイドの背中に向かってもう一度言ったけどジェイドからの返事は無かった。
その後は2人で晩御飯を食べた。
僕がじっとジェイドのいつもより豪華なご飯を見ているとジェイドが僕にケーキを食べさせてくれた。
「ありがと」
別にケーキが欲しくて見ていたわけでは無かったけどジェイドが楽しそうに食べさせてくれたから喜んで頂いた。
ケーキはとても美味しかった。
食休みを挟み今夜もジェイドと2人でお風呂に入った。
2人で洗い合いをして楽しく入浴した。
部屋へ帰り1人になったけどなかなか寝付けないからホットミルクでも飲もうと部屋を出て厨房までやってきた。
「んっ?ジェイド。なんでこんなところにいるんだろ」
ホットミルクを飲み終わって自分の部屋に帰っていると今の時間は使用人棟にいるはずのジェイドの姿が見えた。
こんな時間にこんな所にいるはずのないジェイドがいることを不審に思って気配を消す魔法を使った。
コンコン
ジェイドは兄クロードの部屋をノックした。
相手に触れなければ僕がいることがバレないはずだからジェイドのすぐ傍まで近寄る。
「ジェイド、お誕生日おめでとう」
「クロード様」
クロードが出てきてジェイドを抱きしめその額にキスをした。
「ジェイドの恋人ってお兄様だったのか」
2人に聞こえないよう小声で呟いた。
「おいで、お祝いをしようか」
「はい」
クロードはジェイドの腰に手を当て自分の部屋へ招き入れた。
ジェイドは少し赤い顔をしてジェイドに寄り添っている。
僕は2人の様子が気になり扉が閉まる前にクロードの部屋へ入った。
この行為が僕のこれからを決定することとなった。
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