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前世の僕は女性向けゲーム会社に勤めていてそこでプログラマーをしていた。
僕が転生してしまったこの世界もチームの一員として製作に参加していた。
プログラマーだけどある1人の攻略キャラのシナリオも担当していた。上司は前に同じように担当したストーリーが人気があったからだと言っていたが本当はメインシナリオと他の攻略キャラ何人かのストーリーを人気ライターが担当したから経費削減のため僕と他数名の社員にストーリーを作れと言ってきたのだと思っている。
最終チェックは人気ライターの手が入るのだから僕達が担当する必要があるのか分からないが、全て任せるよりは多少は予算が抑えられるのだろう。
この18禁BLゲームを作るために沢山のBLゲームをプレイし、本を読んだ。そしてハマった。立派な腐男子だ。
人気シナリオライターのシナリオだけあって完成度は素晴らしいものだった。18禁だけあってしっかりエロいが一人一人のストーリーが奥深い。僕達が担当したところもいい感じに手直しされている。
僕も何回もプレイして推し様までできてしまった。全年齢対応も発売され、一般人気もすごく沢山のグッズも出ている。もちろん僕の部屋も推し様のグッズで溢れている。
「尊い」
この日は続編の発売日で届いたばかりのパッケージの両面をかれこれ30分ほど眺めていた。
仕事で二徹してきて帰り疲れ切っているはずなのに元気になった気がする。
続編は製作チームにいなかったため完全初見だった。だから尚更楽しみにしていた。
帰ってきてから朝までゲームをしていたことは覚えている。そして時間になったから渋々出社したことも覚えているがその後の記憶がない。あんなに大好きだったゲームのタイトルも覚えていない。内容も大まかなストーリー以外は忘れていることの方が多い。
それでも楽しかった前世、もっと色んなゲームを作りたかったし腐活動もしたかったな。
でも今こうなってしまったのだから後悔しても無駄だ。これからのことを考えないと。
「ビッチになんかなるもんか」
「ユーマ何か言ったかい?」
僕の頭の上から兄の声が聞こえてくる。僕がビッチになってしまった原因の人だ。今も僕は兄の膝の上にいて兄に抱きかかえられるようにして本を読んでいた。
「なんでもないですよお兄様」
「お兄様なんて、前までは『お兄ちゃま』と可愛く呼んでくれていたのに。もうあんな風に可愛く呼んでくれないのかい?」
僕はこの兄の悪戯から逃れるために甘えることを止めた。まずは呼び方から変えた。それがこの兄には寂しいようだ。
「いつまでも甘えてばかりいては駄目だから」
「ユーマはいつまででも甘えてくれていいんだよ。僕の可愛い弟のままでいてほしいんだ」
兄は抱きしめる力を強め僕の首筋に頬を擦り付けてくる。首筋に兄の唇が触れた。慌てて兄から離れようとしたけど僕と兄は8歳差、兄の力には敵わない。
「ユーマ、僕の可愛い可愛いユーマ」
僕を抱きしめ首筋に頬を擦り付けたまま兄は呟いている。
その体勢は兄の家庭教師が来たことを知らせにメイドが来るまで続いた。
兄は今16歳で学園に通える歳だが身体が弱いことを理由に通わず家庭教師を付けている。
でもこれはただ僕と一緒にいたいための理由だと思う。確かに兄は身体は弱いが学園で寮生活できないほど弱くはないはずだ。
医者も大丈夫だと言っていたのを僕は聞いたことがある。けれど子供達に甘い両親は兄のしたいようにさせている。
兄は僕も自分と同じように家庭教師を付けて学園に行かさないようにと考えているようだ。
学園には別に行きたくない。ゲームの舞台だ、いつ何が起きるか分からない。でもこのまま屋敷で兄と過ごすのも不安だらけだ。
兄に甘えることを止めること、お兄ちゃま呼びをやめた事以外に兄からの悪戯から逃れるために僕以外のお気に入りを見つけてもらうこと、何かあった時のために抵抗できるよう剣術、武術を習うことを心に決めた。
そして両親に言ったところすんなり許可がおり、1週間後には僕の剣術、武術の先生がやってきた。
僕が転生してしまったこの世界もチームの一員として製作に参加していた。
プログラマーだけどある1人の攻略キャラのシナリオも担当していた。上司は前に同じように担当したストーリーが人気があったからだと言っていたが本当はメインシナリオと他の攻略キャラ何人かのストーリーを人気ライターが担当したから経費削減のため僕と他数名の社員にストーリーを作れと言ってきたのだと思っている。
最終チェックは人気ライターの手が入るのだから僕達が担当する必要があるのか分からないが、全て任せるよりは多少は予算が抑えられるのだろう。
この18禁BLゲームを作るために沢山のBLゲームをプレイし、本を読んだ。そしてハマった。立派な腐男子だ。
人気シナリオライターのシナリオだけあって完成度は素晴らしいものだった。18禁だけあってしっかりエロいが一人一人のストーリーが奥深い。僕達が担当したところもいい感じに手直しされている。
僕も何回もプレイして推し様までできてしまった。全年齢対応も発売され、一般人気もすごく沢山のグッズも出ている。もちろん僕の部屋も推し様のグッズで溢れている。
「尊い」
この日は続編の発売日で届いたばかりのパッケージの両面をかれこれ30分ほど眺めていた。
仕事で二徹してきて帰り疲れ切っているはずなのに元気になった気がする。
続編は製作チームにいなかったため完全初見だった。だから尚更楽しみにしていた。
帰ってきてから朝までゲームをしていたことは覚えている。そして時間になったから渋々出社したことも覚えているがその後の記憶がない。あんなに大好きだったゲームのタイトルも覚えていない。内容も大まかなストーリー以外は忘れていることの方が多い。
それでも楽しかった前世、もっと色んなゲームを作りたかったし腐活動もしたかったな。
でも今こうなってしまったのだから後悔しても無駄だ。これからのことを考えないと。
「ビッチになんかなるもんか」
「ユーマ何か言ったかい?」
僕の頭の上から兄の声が聞こえてくる。僕がビッチになってしまった原因の人だ。今も僕は兄の膝の上にいて兄に抱きかかえられるようにして本を読んでいた。
「なんでもないですよお兄様」
「お兄様なんて、前までは『お兄ちゃま』と可愛く呼んでくれていたのに。もうあんな風に可愛く呼んでくれないのかい?」
僕はこの兄の悪戯から逃れるために甘えることを止めた。まずは呼び方から変えた。それがこの兄には寂しいようだ。
「いつまでも甘えてばかりいては駄目だから」
「ユーマはいつまででも甘えてくれていいんだよ。僕の可愛い弟のままでいてほしいんだ」
兄は抱きしめる力を強め僕の首筋に頬を擦り付けてくる。首筋に兄の唇が触れた。慌てて兄から離れようとしたけど僕と兄は8歳差、兄の力には敵わない。
「ユーマ、僕の可愛い可愛いユーマ」
僕を抱きしめ首筋に頬を擦り付けたまま兄は呟いている。
その体勢は兄の家庭教師が来たことを知らせにメイドが来るまで続いた。
兄は今16歳で学園に通える歳だが身体が弱いことを理由に通わず家庭教師を付けている。
でもこれはただ僕と一緒にいたいための理由だと思う。確かに兄は身体は弱いが学園で寮生活できないほど弱くはないはずだ。
医者も大丈夫だと言っていたのを僕は聞いたことがある。けれど子供達に甘い両親は兄のしたいようにさせている。
兄は僕も自分と同じように家庭教師を付けて学園に行かさないようにと考えているようだ。
学園には別に行きたくない。ゲームの舞台だ、いつ何が起きるか分からない。でもこのまま屋敷で兄と過ごすのも不安だらけだ。
兄に甘えることを止めること、お兄ちゃま呼びをやめた事以外に兄からの悪戯から逃れるために僕以外のお気に入りを見つけてもらうこと、何かあった時のために抵抗できるよう剣術、武術を習うことを心に決めた。
そして両親に言ったところすんなり許可がおり、1週間後には僕の剣術、武術の先生がやってきた。
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