器用さんと頑張り屋さんは異世界へ 〜魔剣の正しい作り方〜

白銀六花

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強化編

057 特訓の成果

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「さて。ミリー、出番だ」

「はい! 任せてください! …… って何をですか?」

 半月ほどクエストと特訓を続けていた蒼真達。
 特訓の成果を自分達では確認ができない。
 それならば以前一戦交えたことのある朱王で確認がしたいという事でミリーの出番らしい。

「朱王とまた戦いたいんですか?」

「「「もちろん(だ)!」」」

「私は見て欲しいです!」

「じゃあ呼びに行きましょうか」

 ミリーはバイクに乗って朱王の家に向かう。
 アルテリアから十分で着くので大した距離はない。





「おや? 今日はミリーだけかい?」

 ベランダから声をかける朱王。

「朱王! 千尋さん達がまた稽古つけて欲しいらしいんですよ!」

 上を見上げて言うミリー。

「そうだね。私も作業に飽きてたし良いかも」

 最近は魔剣を作っていた朱王。
 一人で魔剣作りをするのは難しく、なかなか進まない作業に飽き飽きしていた。
 魔剣作りをやめて一階に降りていく。

 玄関の扉が開いて家にあがるミリー。

「今日はそうだなぁ。フレンチトーストでも作って行こうか」

「私もお手伝いします!」

 アルテリアに向かう前にお土産を作る事にする。

 まずは砂糖と卵と牛乳のようなものをボウルに入れて混ぜ合わせる。
 その中に薄くスライスしたパンを入れて染み込ませる。
 フライパンに弱火でバターを溶かし、卵液を染み込ませたパンを並べてグラニュー糖をかけて蓋をする。
 五分ほど焼いたら裏返し、またグラニュー糖をかけて五分焼いて完成。

 容器に入れてホイップクリームと凍らせたフルーツも持ってバギーに積む。



 朱王は朱雀丸を装備して準備ができたようだ。
 今日は珍しく防具を装備した朱王。
 金属の一切ない革の装備。
 真っ黒な革のズボンとシャツ。
 肩や袖には白くて長いファーが付いたジャケットを羽織り、ジャケットと同じ皮の黒い腰布をを巻いている。
 腰布の裾側はところどころが透けていて模様も入っている。
 ブーツはゴツゴツした硬質なもので色は黒。
 手甲も同じ素材のようだ。

「ふおぉぉぉお! カッコいいですね! まるで…… モンスター?」

「あはは。そうだね。ヴリトラという魔竜の表皮から作った防具だよ。魔王の城にあった素材を加工して私が作ったんだ」

「ヴリトラですか…… 伝説にある魔獣モンスターなら知ってますけど」

「たぶんそれだね」

「とんでもない物を装備してますね……」

「素材は貰い物だけどね」

「それはミスリルよりも良いんですか?」

「防具としてはこれ以上はないんじゃないかな? 魔力を供給すれば物理も魔法も攻撃は通らないからね」

「ズルすぎますよ……」

 ミリーのバイクを先頭にしてアルテリアに向かう。





 十分後には工房にたどり着いた。

「ただいま戻りました!」

「やあ、呼ばれたので来てみたよ」

「朱王様! お待ちしてました!」

「朱王さんが装備着てるの初めてね」

「オレもそんなの欲しいのに!」

「無理ですよ。伝説の化け物を素材にしてます」

「え? 何それ?」

「ヴリトラという魔竜です。朱王様が防具を着るのは久しぶりですね」

「今日は君達が相手だからね。防具を念の為に着てみたよ」

 千尋が朱王をじっくりと見回していた。





 全員バイクで西の岩場に向かう。

「あれ? 蒼真は訓練したっけ?」

「ああ。こっそり頑張った」

「こっそりなのね……」

「誰からいくの?」

 と言う事でじゃんけんで順番を決めた。

「もしかして…… 私は全員の相手するのかな?」

「そうよ! まずは私から行くわ!」

 リゼが先方となった。



 魔力を練って構えるリゼ。
 ルシファーを強化し、刃節からピンク色の光りを放つ。

 朱王も魔力を練って強化をする。

 ルシファーを振りかぶったリゼからの最速の剣尖が放たれ、正面から受ける朱王。
 衝撃を受けきるとリゼを中心にルシファーが乱れ舞う。
 あらゆる方向から襲い来る刃を全て受け、刃を弾くと同時にリゼに詰め寄る朱王。
 逆袈裟をルシファーで受けるリゼ。
 剣の形を成すルシファーは刃節が外れる事なく耐えている。
 驚く朱王に横薙ぎにルシファーを振るう。
 刀で受けた瞬間、ルシファーの刃節が外れて切っ先が朱王を襲う。
 朱王は伏せるように躱すと、ルシファーを刀で切り上げる。
 制御を失ったルシファー。
 すぐさまリゼは魔力で固定し、剣の形に戻して朱王の刀と斬り結ぶ。
 再び切っ先が朱王を襲う。
 今度は打ち払う朱王。

「やりにくいな。随分と変則的な攻撃だね」

「まだまだこれからよ! リッカ! シズク!」

 体に風を纏い、水を巻き込んだルシファーに冷気を纏うリゼ。
 風魔法で格段にスピードを上げたリゼの攻撃。
 受けると氷塊が生まれ、舞うように駆け巡るルシファーからは氷の刃が降り注ぐ。
 全てを払い除ける朱王に対して、地面から打ち上がるように生まれる氷柱と前方からは最速の剣尖。
 剣尖に真っ向から向かう朱王は全身を氷に包まれる。
 ルシファーを弾いた朱王は氷漬けになり、リゼは再び剣尖を放つ。
 直後氷柱が爆散し、火柱が天に向かって燃え上がる。

 燃え上がる朱王から溢れ出す魔力に震えるほどの恐怖を覚えるリゼ。
 朱王は刀を振りかぶり、地面にルシファーの剣尖を叩きつけると同時に駆け出す。
 刀から巨大な炎の刃を放つ。
 緑色の炎の刃。
 同時に朱王の装備が緑色の光を放つ。
 肩や袖に付けられたファーと腰布の内側や、バックルなどの留め具部分、手甲やブーツの硬質な部分も光っている。

 リゼは再びルシファーを剣に戻して朱王の一撃を受ける。

 気付けばリゼは地面に倒れていた。
 物凄いスピードで弾き飛ばされて地面を転がったようだ。
 全身が濡れている事から、リッカとシズクが氷で炎から守ってくれたようだ。

 体が軋み、歯を食いしばって立ち上がるリゼ。
 ルシファーを担ぐように持ち、朱王に向かって駆け出すとともに全力の一振りを朱王に放つ。
 朱王の炎の刃とぶつかり合うルシファーの氷の剣。
 お互いに相殺しきれず弾かれる。

 息が切れるリゼだがそれでも目はまだ諦めていない。

 しかし目の前に人の影。

「ここまでです!」

 ミリーが止めに入り、リゼに回復を施す。

「まだ…… やれるわ!」

「だめです。左腕が折れてますから」

 左に目をやるとダラリと下がる左腕。

 最後の一撃に魔力を集中した事で、体の強化が疎かになったのだろう。

「…… そっか。ミリーありがと」

「リゼさん大丈夫? 私も手加減できなくて……」

 オロオロとやってしまった! という表情で言う朱王。

「あはは。手加減なんかしてほしくないわよ。もっと強くなるから…… また相手してよね!」

 笑顔で言うリゼは強がりなのだろう。
 悔しさが表情に出ている。

「あ、あまり強いと可愛く見えなくなるよ……」

 苦笑いで答える朱王だった。





「次はオレだな」

 刀を抜いた蒼真は嬉しそうに朱王を見る。
 力を試したいのだろう。
 魔力を練るとランが蒼真の周りを飛び回る。



 リゼから距離をとって向かい合う蒼真と朱王。

 青い風を纏う蒼真。

 両手で持つ刀を右下に引き、一瞬で間合いを詰めて右からの逆袈裟。
 放たれる青い風刃を強化のみの刀で受ける朱王だが、耐えきれずに弾き飛ばされる。
 着地したところに蒼真の追い討ち。
 受け流して右からの逆風に切り込む朱王。
 回避した蒼真の腹部に右脚で蹴り込み、10メートルほど吹っ飛ばす。

 距離を取ったところで緑色の風の刃を放出する朱王。
 蒼真は再び魔力を練り直す。

 間合いを詰める蒼真と迎え討つ朱王。
 打ち合う剣戟。
 互いに相殺し合うが朱王の威力が蒼真を上回る。
 ランの風刃でさえ相殺しきれない。

 耐え切れずに回避する蒼真。
 次々と襲いくる朱王の攻撃に必死に食らいつく。
 そして朱王の強烈な一撃が蒼真を弾き飛ばす。

 着地した蒼真は息があがり、息を整えながら刀に風を纏わせる。

 朱王は蒼真に向かって歩みを進める。
 間合いに入ると同時に蒼真の袈裟斬りと朱王の逆袈裟の打ち合い。
 鍔迫り合いからお互いに突き飛ばし、再び袈裟に斬り込む蒼真。
 蒼真の刀を流し、朱王の突きが胸当てに向けられるが体を捻って回避する。
 その後数合切り結ぶが、朱王の一撃に蒼真の風刃が耐えきれない。
 弾き飛ばされ距離が開く。

 魔力を高めたはずの蒼真の一撃が弱くなっている。
 蒼真は違和感を覚えてランを呼び出す。

 涙目のランが出てきて悔しそうな表情を見せる。

「…… スマン、朱王さん。ランが少し変なんだ」

「じゃあこれで終わりにしようか」

「また頼むよ」

 グズグズに泣き出すラン。
 蒼真はランを手に乗せたままアイリと交代する。





 アイリは魔力を練って風を纏い、さらに重力操作グラビティで自分の体を軽くする。
 一瞬で間合いを詰めて朱王に斬り込む。
 威力を捨てた素早さ重視の攻撃。
 朱王はアイリの連撃をひたすら受け続ける。
 目で追いきれないほどのスピードに、朱王も防戦一方だ。

 一分程攻撃を受け続けたところで反撃に出る朱王。
 強烈な朱王の一撃を受けたアイリは弾き飛ばされるが、フワリと舞って着地する。

「アイリはまるで風のようだね」

「むぅ。あのスピードでも返されるとは思いませんでした」

「アイリの連撃は少しリズムが狂う時があるからね。そこを突いただけだよ。しかしアイリもいろいろと出来るようになってるね!」

「こんなのもできますよ!」

 そこからはアイリの魔法のお披露目となった。
 大気から水を作り出し、氷魔法を蒼真のように使って見せる。
 また、二本の魔剣からバチバチと電流を迸らせて見せた。
 どちらも最近覚えたてのお気に入りの魔法だ。
 朱王に褒められて嬉しそうにしていた。





「オレの番だね!」

 千尋が魔力を練って朱王に歩み寄る。

 前回同様素手で構える千尋。
 同じく刀を鞘に収めて素手で構える朱王。 

  一陣の風が吹き抜け、二人の髪をなびかせている。

「あの構えは……」

 腕を組んで千尋と朱王を見つめる蒼真だが、ランは兼元に入って休んでいる。

「知ってるんですか?」

「構えに名前はないがな」

「誰かが編み出した構えですか?」

「千尋は地球の武闘家、朱王さんは戦闘民族の王子の構えだ」

「その二人って誰なんですか?」

「全宇宙で最強の戦士だ」

「ふぉぉぉお! 凄いですね!」

「たぶんまた悪ふざけよね……」

 リクを呼び出して肉体強化。
 風を纏ってふと気付く千尋。

「魔力がピンクなら◯◯拳みたいなのに!」

「じゃあリゼさんの借りたら?」

「うん。リゼ! ブレスレット貸して!」

  ブレスレットをリゼのと取り替えて腕につけ、再び風を纏う千尋。

「すごいよ千尋君。雰囲気は◯◯拳だ」

「ほんと? よーし、じゃあ行くよ!」

 一足飛びで朱王と間合いを詰めて右の拳を打ち込む。
 左腕でガードした朱王も右の拳を打つ。
 お互いの両手足での攻防は、やはり朱王に分があり千尋が押されていく。

 朱王に殴り飛ばされた千尋は立ち上がり、距離がある事を確認するとある構えにでる。
 両掌を向き合わせて間に球状の隙間を作り、右後方に腕を引く。
 左足を前にして右足は後方に。
 姿勢を低く構えると、両掌の中央に魔力球を作り出す。
 対する朱王は左掌の前に右手の甲を当て、拳を握らずに左後方に引き上げる。

「◯、◯、◯、め……」

 千尋が両掌の魔力を高めていく。
 朱王も右掌に魔力を集めていく。

「破ぁぁぁぁあ!!」

 千尋が掌を前方に突き出して魔力を放つ。

「◯◯◯◯ク砲!!」

 朱王も掌を前方に突き出して魔力を放つ。

 お互い風魔法を乗せた魔力球を、さらに押し出すように魔力を放出する。

 ぶつかり合うピンクと緑の閃光。
 弾き合うお互いの魔法は砂塵を巻き込み放電を始める。
 物凄い爆風と迸る雷の如き放電。

 約三十秒間の放出。
 千尋の放出が弱まるに連れて朱王も魔力を弱めていく。

 息を切らす二人はその場に座り込み、戦闘が終わったようなので蒼真達も近付いていく。

「これは戦闘には使えないね……」

 千尋がヘタリ込む。

「放出するほどに力が抜けていくよね……」

 朱王も疲れたらしく動かない。

「千尋。訓練の成果は?」

 蒼真から見ると某アニメの再現だった。

「もう無理!  魔力残ってない!」

 ほとんどの魔力を使い果たしたらしい。

「なんだか千尋がアホな子に見えるわ」

 呆れ顔で千尋を見るリゼ。

「朱王様がこんなに弱ってるのは珍しいですね」

 アイリが朱王の顔を覗き込む。

「初めて朱王を回復しますよ!」

 弱った朱王を見て何故か嬉しそうなミリー。 
 千尋の回復は終わったようだ。
 朱王も千尋もダメージはない為、体力のみの回復だ。

「ミリーの回復は普通じゃないね。今まで見てきた魔法医よりはるかに早い回復だ。リゼさんの骨折も一分もかからなかったよね」

「戦闘中だと回復に時間かけれませんからね。早く回復する訓練をしています」

 クエストに出ても怪我をする事はほとんどないパーティーなのだが、いざという時の為に戦闘訓練ついでに回復も訓練している。

「うちの魔法医にもその辺を訓練させておくか」

 ミリーの頭を撫でながら部下の事を考える朱王。



「次はミリーの番よ」

 リゼが言うとミリーは振り返る。

「私も戦うんですか?」

「訓練の成果…… あれ? ミリーは訓練してない?」

「はい。速く走れるようにはなりましたけど」

 ケンタウロス討伐クエストの際に身に付けた加速方法。

「どうやって速く走るの?」

 朱王は知らないので問いかける。

「足の裏で爆発させて走るんです」

 言って走り出すミリー。
 かなりの速度で走り回れるようだ。

「ミリーって爆破だけでいろいろ出来るよね」

「凄いですか? 褒めても良いですよ?」

 再び頭を撫でる朱王。



 そんなわけで千尋とミリー以外の特訓の成果を確認できた。

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