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256 劇団員
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舞台の通し稽古を終えて感想を伝えたディーノとアデリーナ、そしてキアーラ。
二人は担当する分野があるため指摘する部分は違ったとしても、演劇の総評としては及第点どころか満足のいくものだったと熱く語ってくれた。
あとは不満に感じた部分の台本に手を加えながら、それぞれの会話の繋がりをもう少し自然にできるよう訓練する必要があるとは誰もが思ったらしい。
やはり部分的な訓練とは違って物語を通しての流れを感じると、役者もそれに見合った言葉の運びや抑揚なども重要になってくる。
演じていた役者でさえもそう感じたとのことなら訓練次第でもっと良くなっていくことだろう。
「あとは完成度を高めるために全体ではなくてもいいからシーンごとに切り分けて訓練を続けてくれ。動きが不自然なところも多々あったし舞台配置も修正していくからそのつもりでいるように」
実際の戦闘では足場が整っているなんて状況は絶対にないのだが、劇として演じるなら動きに不自然さはないほうがいい。
ディーノの場合はスピード特化であることから足場に意識を向けていることから躓くようなことはないものの、大抵の冒険者は足場の悪さに苦戦するものだ。
そこは演劇と割り切って自然な動きを徹底し、戦闘シーンはスピード感のある見応え重視の演技が望ましい。
今回の通し稽古も比較的悪くはなかったが、ちょっとした引っ掛かりや舞台道具の位置の悪さは気になった。
普段の訓練に比べて疲れや意識の分散があるのも原因だとは思うものの、できる限り本番までは完璧を求めていきたい。
「あと聞いておくけどみんな疲れ具合はどうだ?午前と午後とで一日に二公演はできそうか?」
二の時もの時間を動き回る演劇となれば疲れは相当なものだろう。
冒険者とは違って体力的には劣る一般の者ばかりの劇団である。
ボアやインセクト狩りでステータスは高めているものの、持続性のある体づくりは行なっていない。
「すんません団長!動けないっす!」
「膝が笑ってます」
「今のままじゃ二公演は難しいですー!」
「腕も上がんないんですけど、はははっ」
やはり無理か。
団員の中でも動ける方のゼイラム演者二人が真っ先に手を挙げた。
それと聖戦士も相当キツいらしい。
大剣を手に大立ち回りするのだから仕方がないと言えば仕方がないのかもしれない。
ディーノとて大剣を使って二の時も戦い続けろと言われたらまず無理だ。
刃を潰して薄く、軽めに作った大剣とはいえ、ディーノのユニオンやライトニングよりも重いのだ。
一般人があれだけ振れたら大したものだと褒めてもいい。
「まあそうだよな。できればもっと体力つけてほしいとこだけど。なんだったらもう少し難易度の高いモンスター狩りでも連れて行こうか?」
さすがにそれは良くないか。
彼らは冒険者ではなく戦闘系スキルを持たない一般人なのだ。
いざという時のスキルがなければ戦闘中不安で仕方がないだろう。
「いいんですか!?是非お願いしますっ!!」
「俺も俺も!!あっ、でも今日は無理っす!」
疲れている割には元気だな。
それにさすがにマズイかとも思ったがほぼ全員が乗り気である。
「行きたい人ー!」との質問にほとんどの団員が手を挙げた。
手を挙げていないのは楽器担当の数名のみ。
というか楽器担当の半数が手を挙げているのは何故だろう。
「じゃあ害獣駆除系の依頼受けとくか。金にはならないけどいっぱいいるし」
数もいっぱいいるし依頼もいっぱいある。
「団長!そこそこ戦えるようになったら冒険者登録してもいいっすか!?」
え?
冒険者なりたいの?
「それは~、どういう意味で?」
「別に役者辞めるとかそんなんじゃないっすよ。役者でありながら冒険者としてもそこそこ戦えたらカッコいいじゃないっすか」
なるほど。
演劇で剣を振り回してるのに、実戦では全然戦えないとなれば所詮は演技か~なんてバカにする輩も出てくるかもしれない。
「スキル無しでも戦える役者か。確かにカッコいい気もする」
「団長も普段はスキル無しで戦ってるじゃないですかー」
それはいざという時に発動できるスキルがあるから無茶もできるってものだ。
あと属性剣で魔法も使えるからギフトに頼らなくてもどうとでもなる。
「そーっすよ!団長に憧れてるっす!」
「みんなそうですよ」
「自分達が演じてる英雄伝説の宿敵を一撃で倒すんだもんねぇ」
「世界一の冒険者だよ!」
なんて……なんて可愛げのある団員達だろう。
こんなに褒められたのは産まれてきて初めてかもしれない。
愛を囁かれることはあっても褒めてくれる人はそんなに多くはなかった。
とても嬉しい。
「ありがとうみんな。冒険者登録はオレが認めるまでお預けとしても、登録する時は選別に装備を買ってやるからな。頑張って強くなろう!」
『はいっ!!』
声を揃えて返事が返ってきた。
劇団として素晴らしい団結力である。
◇◆◇
初めての通し稽古から一月が過ぎた。
劇団の日々の稽古に加えて団員のステータス強化を繰り返し、何人かはディーノ監修のもとであればソロでキリングラクーンを討伐できるほどまで成長を遂げている。
当時のソーニャ並みの強さとなれば冒険者としても充分な強さなのではないだろうか。
さすがに危険であるため大事な団員を見張らずに戦わせたりはしないものの、DD級モンスターまでなら問題なく戦うことができるだろう。
キリングラクーンのソロ討伐を冒険者登録の条件にしようか。
「よし、キリングラクーンをソロで討伐できた者は前へ」
『はい!』
やはり普段から剣を扱う役者は成長が早い。
討伐に参加した二十五名のうち、六名の団員がソロ討伐を成功させている。
「君達の冒険者登録を認める。ギルドで登録してお祝いに装備を買いに行こうか」
さすがに二十五人ともなれば移動一つとっても大変である。
少しずつ卒業していってもらわないと戦闘の順番もなかなか回ってこないのだ。
「団長!もし登録した場合俺達はどうなるんすか!?」
「オレのサポートは無しになるな。それぞれ経験値を積むために臨時パーティーを組んで依頼に向かってもらうつもりだ」
卒業した順にパーティーを組むとバランスも崩れてしまう場合も考えられる。
それならソロで登録して臨時パーティーを組めば評価に応じた依頼を受けられるだろう。
「じゃあまだいいっす。もう少し難易度の高いクエストに挑んでからにするっす」
「はあ!?なんで?もう充分じゃないか?」
キリングラクーンのより難易度を上げるってBB級モンスターなんだけど……
不人気な依頼もいっぱいあるが、誰も受けたがらないハズレクエストばっかりだ。
素材価値が低いけど危険だったり、場所が悪かったり、装備が無駄に汚れたりとあまり好ましいクエストではない。
またはモンスターの難易度を上げなくともキリングラクーンの複数体討伐という手もあるか。
いずれにせよ他のメンバーの強さが追い付くまでは待ってもらう必要もあるのだが。
「二公演やるにはまだ少し足りない気がするっす」
ああ、それなら仕方ないか。
一日に二公演やるのはもともと決めていたことだ。
でもステータスが足りないとは思えないんだが、単純に強くなりたいという気持ちもわからなくもない。
BB級モンスターを討伐するまでに成長したなら充分満足できるだろう。
エイシス劇団の役者は全員がA級冒険者となれば、これもまた話題になっていいかもしれない。
いっそS級を目指すかとも考えたが、ディーノのパワーレベリングが通用するのもA級下位の値が限界だろう。
それ以上を求めるのであれば、自身を命の危機に晒す必要が出てくる。
リスクこそ成長の最大要因となるため、自ら限界を超えて行く必要があるのが上位の冒険者である。
命を賭けない冒険者はどこかで身を滅ぼすことにもなりかねないのだ。
二人は担当する分野があるため指摘する部分は違ったとしても、演劇の総評としては及第点どころか満足のいくものだったと熱く語ってくれた。
あとは不満に感じた部分の台本に手を加えながら、それぞれの会話の繋がりをもう少し自然にできるよう訓練する必要があるとは誰もが思ったらしい。
やはり部分的な訓練とは違って物語を通しての流れを感じると、役者もそれに見合った言葉の運びや抑揚なども重要になってくる。
演じていた役者でさえもそう感じたとのことなら訓練次第でもっと良くなっていくことだろう。
「あとは完成度を高めるために全体ではなくてもいいからシーンごとに切り分けて訓練を続けてくれ。動きが不自然なところも多々あったし舞台配置も修正していくからそのつもりでいるように」
実際の戦闘では足場が整っているなんて状況は絶対にないのだが、劇として演じるなら動きに不自然さはないほうがいい。
ディーノの場合はスピード特化であることから足場に意識を向けていることから躓くようなことはないものの、大抵の冒険者は足場の悪さに苦戦するものだ。
そこは演劇と割り切って自然な動きを徹底し、戦闘シーンはスピード感のある見応え重視の演技が望ましい。
今回の通し稽古も比較的悪くはなかったが、ちょっとした引っ掛かりや舞台道具の位置の悪さは気になった。
普段の訓練に比べて疲れや意識の分散があるのも原因だとは思うものの、できる限り本番までは完璧を求めていきたい。
「あと聞いておくけどみんな疲れ具合はどうだ?午前と午後とで一日に二公演はできそうか?」
二の時もの時間を動き回る演劇となれば疲れは相当なものだろう。
冒険者とは違って体力的には劣る一般の者ばかりの劇団である。
ボアやインセクト狩りでステータスは高めているものの、持続性のある体づくりは行なっていない。
「すんません団長!動けないっす!」
「膝が笑ってます」
「今のままじゃ二公演は難しいですー!」
「腕も上がんないんですけど、はははっ」
やはり無理か。
団員の中でも動ける方のゼイラム演者二人が真っ先に手を挙げた。
それと聖戦士も相当キツいらしい。
大剣を手に大立ち回りするのだから仕方がないと言えば仕方がないのかもしれない。
ディーノとて大剣を使って二の時も戦い続けろと言われたらまず無理だ。
刃を潰して薄く、軽めに作った大剣とはいえ、ディーノのユニオンやライトニングよりも重いのだ。
一般人があれだけ振れたら大したものだと褒めてもいい。
「まあそうだよな。できればもっと体力つけてほしいとこだけど。なんだったらもう少し難易度の高いモンスター狩りでも連れて行こうか?」
さすがにそれは良くないか。
彼らは冒険者ではなく戦闘系スキルを持たない一般人なのだ。
いざという時のスキルがなければ戦闘中不安で仕方がないだろう。
「いいんですか!?是非お願いしますっ!!」
「俺も俺も!!あっ、でも今日は無理っす!」
疲れている割には元気だな。
それにさすがにマズイかとも思ったがほぼ全員が乗り気である。
「行きたい人ー!」との質問にほとんどの団員が手を挙げた。
手を挙げていないのは楽器担当の数名のみ。
というか楽器担当の半数が手を挙げているのは何故だろう。
「じゃあ害獣駆除系の依頼受けとくか。金にはならないけどいっぱいいるし」
数もいっぱいいるし依頼もいっぱいある。
「団長!そこそこ戦えるようになったら冒険者登録してもいいっすか!?」
え?
冒険者なりたいの?
「それは~、どういう意味で?」
「別に役者辞めるとかそんなんじゃないっすよ。役者でありながら冒険者としてもそこそこ戦えたらカッコいいじゃないっすか」
なるほど。
演劇で剣を振り回してるのに、実戦では全然戦えないとなれば所詮は演技か~なんてバカにする輩も出てくるかもしれない。
「スキル無しでも戦える役者か。確かにカッコいい気もする」
「団長も普段はスキル無しで戦ってるじゃないですかー」
それはいざという時に発動できるスキルがあるから無茶もできるってものだ。
あと属性剣で魔法も使えるからギフトに頼らなくてもどうとでもなる。
「そーっすよ!団長に憧れてるっす!」
「みんなそうですよ」
「自分達が演じてる英雄伝説の宿敵を一撃で倒すんだもんねぇ」
「世界一の冒険者だよ!」
なんて……なんて可愛げのある団員達だろう。
こんなに褒められたのは産まれてきて初めてかもしれない。
愛を囁かれることはあっても褒めてくれる人はそんなに多くはなかった。
とても嬉しい。
「ありがとうみんな。冒険者登録はオレが認めるまでお預けとしても、登録する時は選別に装備を買ってやるからな。頑張って強くなろう!」
『はいっ!!』
声を揃えて返事が返ってきた。
劇団として素晴らしい団結力である。
◇◆◇
初めての通し稽古から一月が過ぎた。
劇団の日々の稽古に加えて団員のステータス強化を繰り返し、何人かはディーノ監修のもとであればソロでキリングラクーンを討伐できるほどまで成長を遂げている。
当時のソーニャ並みの強さとなれば冒険者としても充分な強さなのではないだろうか。
さすがに危険であるため大事な団員を見張らずに戦わせたりはしないものの、DD級モンスターまでなら問題なく戦うことができるだろう。
キリングラクーンのソロ討伐を冒険者登録の条件にしようか。
「よし、キリングラクーンをソロで討伐できた者は前へ」
『はい!』
やはり普段から剣を扱う役者は成長が早い。
討伐に参加した二十五名のうち、六名の団員がソロ討伐を成功させている。
「君達の冒険者登録を認める。ギルドで登録してお祝いに装備を買いに行こうか」
さすがに二十五人ともなれば移動一つとっても大変である。
少しずつ卒業していってもらわないと戦闘の順番もなかなか回ってこないのだ。
「団長!もし登録した場合俺達はどうなるんすか!?」
「オレのサポートは無しになるな。それぞれ経験値を積むために臨時パーティーを組んで依頼に向かってもらうつもりだ」
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不人気な依頼もいっぱいあるが、誰も受けたがらないハズレクエストばっかりだ。
素材価値が低いけど危険だったり、場所が悪かったり、装備が無駄に汚れたりとあまり好ましいクエストではない。
またはモンスターの難易度を上げなくともキリングラクーンの複数体討伐という手もあるか。
いずれにせよ他のメンバーの強さが追い付くまでは待ってもらう必要もあるのだが。
「二公演やるにはまだ少し足りない気がするっす」
ああ、それなら仕方ないか。
一日に二公演やるのはもともと決めていたことだ。
でもステータスが足りないとは思えないんだが、単純に強くなりたいという気持ちもわからなくもない。
BB級モンスターを討伐するまでに成長したなら充分満足できるだろう。
エイシス劇団の役者は全員がA級冒険者となれば、これもまた話題になっていいかもしれない。
いっそS級を目指すかとも考えたが、ディーノのパワーレベリングが通用するのもA級下位の値が限界だろう。
それ以上を求めるのであれば、自身を命の危機に晒す必要が出てくる。
リスクこそ成長の最大要因となるため、自ら限界を超えて行く必要があるのが上位の冒険者である。
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