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224 クランプス再び
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危険領域内を進むオリオンの前に現れる三体の強敵。
「マリオ、あれは全員でやるわよ。魔法も使うから気を付けて」
「あれ、もしかしてクランプスってやつ?フィオレ君が言ってた……」
そう、目の前に現れたのはクランプスが三体。
以前戦った時にはアリスとフィオレの二人で一体を倒したものの、アリスは雷撃を受けて倒れてしまった。
あれから多くの戦いを経験してきてどれだけ強くなったかが試される。
「魔法があるんなら俺とソーニャはマズいな。レナは呪闇で動き止めれるか?」
「わかんない。やってみる」
呪闇は人型であるクランプスには効果的な魔法であると同時に、周囲の者にも影響がおよぶ危険な魔法だ。
範囲を狭めてクランプスだけに効果を与えたいところではあるが、呪闇の出力も低下するため動きを止めるまでには至らない可能性が高い。
「私に一体やらせてくれる?たぶん平気だから」
アリスは火と風の魔法を使えるウィザードランサーだ。
魔法を使用するクランプスにも対等なジョブと言える。
そして以前苦戦しているだけに、自分の今の力を確認するためにも一人で挑んでみたい。
「わかった、任せる。じゃあジェラルドはフィオレと一体、オレとソーニャとレナで一体やる。やべー時は声だせよ」
雑な指示だが人選だけすれば各々考えて行動できる優秀な冒険者ばかりだ。
モンスターとの相性もあるためその時々で組み合わせも変えるが、希望があればソロでも任せる。
アリスは一体のクランプスへと向かって駆け出し、迎え討とうと身構えたところへ跳躍する。
後ろへと掲げた魔鉄槍バーンを振りかぶり、それを躱して攻撃を加えようとしたクランプスの裏をかいて噴出口から爆風を放って加速。
急加速したアリスは石突をクランプスの額へと打ち付け、態勢を崩したところへバーンを右袈裟に振るう。
咄嗟に左腕を掲げてガードしたクランプスだが、体を浮かせた状態からではまともに防ぐことはできない。
地面へと叩きつけられ、体が跳ねたところへ今度は竜飲鉄の刃が突き込まれる。
ガードも間に合わず腹部に傷を負って地面を転がっていく。
バーンを構え直すアリスと、傷を押さえながら顔を歪ませて立ち上がるクランプス。
まだ戦闘経験の浅い個体に少し落胆しつつも、これに苦戦するわけにはいかないと魔力を引き出し続ける。
アリスが戦闘を開始したところでジェラルドの影に隠れたままクランプスへと接近するフィオレ。
体が大きいジェラルドは隠れやすく、クランプスからもフィオレの姿は確認できないだろう。
さて左右どちらからインパクトを射ち出そうかと考えつつ、どうせなら圧倒してしまいたいと薙ぎ倒すことを選択。
盾を掲げたジェラルドに身構えたクランプスは、突進を受け止めようと両手を広げて接触の瞬間を待つ。
しかしジェラルドの盾を受け止めるより早く、クランプスの眉間を強烈な一撃が射ち抜いた。
巨獣をも弾き飛ばす一撃が人型のモンスターの眉間へと射ち込まれたとすれば、その威力ははるか後方へと弾き飛ばすのに充分な威力を持つ。
それをフィオレはジェラルドの背を乗り上げて頭上から矢を射ったのだ。
地面にめり込んで脳にまで達する一撃となったはずだ。
それでも耐えられるとすれば尋常ではない頭の固さとなるが、走り進んだジェラルドが馬乗りとなって強烈な拳を叩き込む。
竜種をも殴り殺す拳だ、クランプスとて何度も耐えられるような拳ではない。
氷属性魔法を発動するもプロテクションを発動したジェラルドには効果が薄く「冷たっ寒い!」と叫びながら拳を振い続ける。
魔法の発動もままならない拳の連打に意識が遠退き、フィオレのスキル待機時間が終える頃にはピクリとも動かなくなっていた。
以前あれだけ苦戦したクランプスを相手にジェラルドは拳だけで殺せるのかと、フィオレもさすがに驚いた。
残る一体の動きを見守るマリオ。
警戒を強めながらマリオの対応にどう動くべきかと備えるソーニャ。
呪闇で魔法の相殺しようと備えるレナータ。
ジェラルドとフィオレが一体を圧倒していることから悠長に構えていられなくなったこの個体は、正面にいるマリオに向かって一直線に向かって来た。
ティアマトの牙剣は受けには向かないということから攻撃を躱すか逸らすしかないが、斬れ味だけは抜群にいいため返り討ちにしようと剣を構えるマリオ。
これまで磨き続けたストリームスラッシュは最大連撃数も伸び、今はこの斬れ味に特化した牙剣での斬撃であれば……
一歩踏み込んだところで警戒したクランプスも速度を緩めて防御姿勢に移る。
しかしマリオはここですぐには剣を振り抜かない。
一拍溜めたところでソーニャからのエアレイドによる刺突がクランプスの背中に突き刺さり、体を逸らしガードが解かれたその体へとスラッシュを開始する。
ソーニャの一撃の重さがあって前には進めないものの、逃れることのできない斬撃は十三連まで続く。
体をズタズタに斬り裂かれたクランプスは満身創痍となるも、スラッシュ後の硬直を狙って火属性魔法を発動。
このままではマリオが燃やされると思った瞬間、レナータから射られた矢が左目へと突き刺さり、全出力の呪闇を発動。
「ちょっ!!オレをまぁぁ……」
マリオ諸共地面に崩れ落ちた。
体力を全て奪われたクランプスにソーニャがとどめを刺して戦いは終了。
ソーニャのレナータを見る目が細められた。
アリスの戦闘もそう長くは掛からず、苦戦することなく勝利をおさめた。
この戦いで倒れたのはマリオだけだが、倒したのもレナータであるためなんとも複雑な思いだ。
クランプスとの戦闘後からも高難易度のモンスターと戦い続けたオリオンパーティー。
奥に進むにつれてモンスターに遭遇する確率は減るものの、巨獣やクランプスクラスのモンスターとの戦いも少なくなかった。
そろそろ最奥まで到達しようかというところで一体の巨獣が目についた。
日が沈みかけているため神殿らしきものは見えないが、番人のように佇む巨獣にアリスも見覚えがあった。
以前アークトゥルスが討伐できずにいたイスレロにも似た個体。
アリスもモンスター図鑑で見たことのあるSS級モンスター【ジャルパ】。
バッファローのようなツノを持ち、肉食獣のような顔を持つ人型巨獣がジャルパだ。
イスレロが下位竜に匹敵するとされるのに対し、ジャルパは竜種を凌ぐとまで書かれていたことからイスレロよりも上位個体であることは間違いない。
その竜種が中位か上位かまでは書かれていなかったものの、色相竜以上とまでは考えたくはない。
そもそも以前獣王国がこの危険領域内に侵入していた際に捕獲されていないことから考えても、ティアマトよりは下位の個体になるはずだ。
いや、ウルからは何も聞かされていないが、ティアマトでも手を出さない方がいいと判断したのかはわからない。
この距離でこちらが気付いている以上は向こうもオリオンの存在には気が付いているはずだ。
もし襲ってくるなら戦うしかないが、ここまでの戦闘ですでに疲労感は相当なもの。
索敵と警戒続きで集中力も続かなくなっているため、できることなら戦いたくはない。
もし挑まなければいけないとすれば明日の朝、疲労がある程度回復してからが望ましい。
「今動かねーならとりあえず様子見るか。もしかしたら夜行性なだけかもしれねーけどよぉ。さすがに火は炊けねーし携帯食料と水飲んで順番に休もーぜ」
「そうね。ソーニャとフィオレはすぐにでも休んだ方がいいわ」
アリスもマリオと同じく休むことには賛成だ。
交代制にしていたとしても索敵役はやはり疲弊が激しい。
「じゃあ先に休ませてもらうね。ソーニャ、一緒に寝よ~」
「うん、すっごい疲れたしぃ。おやすみー」
「ちょちょちょちょっと待って!何も一緒に寝ろとは言ってないから!フィオレ君わかってる!?」
これにフィオレは首をコテンと倒して不思議そうな表情を浮かべる。
まだまだ男女の関係についてフィオレへの教育は必要である。
フィオレに下心は全くないとしても、レナータにとっては只事ではない。
ソーニャにも下心はないと信じたいが……眠そうだし実際にないのかもしれない。
「マリオ、あれは全員でやるわよ。魔法も使うから気を付けて」
「あれ、もしかしてクランプスってやつ?フィオレ君が言ってた……」
そう、目の前に現れたのはクランプスが三体。
以前戦った時にはアリスとフィオレの二人で一体を倒したものの、アリスは雷撃を受けて倒れてしまった。
あれから多くの戦いを経験してきてどれだけ強くなったかが試される。
「魔法があるんなら俺とソーニャはマズいな。レナは呪闇で動き止めれるか?」
「わかんない。やってみる」
呪闇は人型であるクランプスには効果的な魔法であると同時に、周囲の者にも影響がおよぶ危険な魔法だ。
範囲を狭めてクランプスだけに効果を与えたいところではあるが、呪闇の出力も低下するため動きを止めるまでには至らない可能性が高い。
「私に一体やらせてくれる?たぶん平気だから」
アリスは火と風の魔法を使えるウィザードランサーだ。
魔法を使用するクランプスにも対等なジョブと言える。
そして以前苦戦しているだけに、自分の今の力を確認するためにも一人で挑んでみたい。
「わかった、任せる。じゃあジェラルドはフィオレと一体、オレとソーニャとレナで一体やる。やべー時は声だせよ」
雑な指示だが人選だけすれば各々考えて行動できる優秀な冒険者ばかりだ。
モンスターとの相性もあるためその時々で組み合わせも変えるが、希望があればソロでも任せる。
アリスは一体のクランプスへと向かって駆け出し、迎え討とうと身構えたところへ跳躍する。
後ろへと掲げた魔鉄槍バーンを振りかぶり、それを躱して攻撃を加えようとしたクランプスの裏をかいて噴出口から爆風を放って加速。
急加速したアリスは石突をクランプスの額へと打ち付け、態勢を崩したところへバーンを右袈裟に振るう。
咄嗟に左腕を掲げてガードしたクランプスだが、体を浮かせた状態からではまともに防ぐことはできない。
地面へと叩きつけられ、体が跳ねたところへ今度は竜飲鉄の刃が突き込まれる。
ガードも間に合わず腹部に傷を負って地面を転がっていく。
バーンを構え直すアリスと、傷を押さえながら顔を歪ませて立ち上がるクランプス。
まだ戦闘経験の浅い個体に少し落胆しつつも、これに苦戦するわけにはいかないと魔力を引き出し続ける。
アリスが戦闘を開始したところでジェラルドの影に隠れたままクランプスへと接近するフィオレ。
体が大きいジェラルドは隠れやすく、クランプスからもフィオレの姿は確認できないだろう。
さて左右どちらからインパクトを射ち出そうかと考えつつ、どうせなら圧倒してしまいたいと薙ぎ倒すことを選択。
盾を掲げたジェラルドに身構えたクランプスは、突進を受け止めようと両手を広げて接触の瞬間を待つ。
しかしジェラルドの盾を受け止めるより早く、クランプスの眉間を強烈な一撃が射ち抜いた。
巨獣をも弾き飛ばす一撃が人型のモンスターの眉間へと射ち込まれたとすれば、その威力ははるか後方へと弾き飛ばすのに充分な威力を持つ。
それをフィオレはジェラルドの背を乗り上げて頭上から矢を射ったのだ。
地面にめり込んで脳にまで達する一撃となったはずだ。
それでも耐えられるとすれば尋常ではない頭の固さとなるが、走り進んだジェラルドが馬乗りとなって強烈な拳を叩き込む。
竜種をも殴り殺す拳だ、クランプスとて何度も耐えられるような拳ではない。
氷属性魔法を発動するもプロテクションを発動したジェラルドには効果が薄く「冷たっ寒い!」と叫びながら拳を振い続ける。
魔法の発動もままならない拳の連打に意識が遠退き、フィオレのスキル待機時間が終える頃にはピクリとも動かなくなっていた。
以前あれだけ苦戦したクランプスを相手にジェラルドは拳だけで殺せるのかと、フィオレもさすがに驚いた。
残る一体の動きを見守るマリオ。
警戒を強めながらマリオの対応にどう動くべきかと備えるソーニャ。
呪闇で魔法の相殺しようと備えるレナータ。
ジェラルドとフィオレが一体を圧倒していることから悠長に構えていられなくなったこの個体は、正面にいるマリオに向かって一直線に向かって来た。
ティアマトの牙剣は受けには向かないということから攻撃を躱すか逸らすしかないが、斬れ味だけは抜群にいいため返り討ちにしようと剣を構えるマリオ。
これまで磨き続けたストリームスラッシュは最大連撃数も伸び、今はこの斬れ味に特化した牙剣での斬撃であれば……
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しかしマリオはここですぐには剣を振り抜かない。
一拍溜めたところでソーニャからのエアレイドによる刺突がクランプスの背中に突き刺さり、体を逸らしガードが解かれたその体へとスラッシュを開始する。
ソーニャの一撃の重さがあって前には進めないものの、逃れることのできない斬撃は十三連まで続く。
体をズタズタに斬り裂かれたクランプスは満身創痍となるも、スラッシュ後の硬直を狙って火属性魔法を発動。
このままではマリオが燃やされると思った瞬間、レナータから射られた矢が左目へと突き刺さり、全出力の呪闇を発動。
「ちょっ!!オレをまぁぁ……」
マリオ諸共地面に崩れ落ちた。
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アリスの戦闘もそう長くは掛からず、苦戦することなく勝利をおさめた。
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クランプスとの戦闘後からも高難易度のモンスターと戦い続けたオリオンパーティー。
奥に進むにつれてモンスターに遭遇する確率は減るものの、巨獣やクランプスクラスのモンスターとの戦いも少なくなかった。
そろそろ最奥まで到達しようかというところで一体の巨獣が目についた。
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バッファローのようなツノを持ち、肉食獣のような顔を持つ人型巨獣がジャルパだ。
イスレロが下位竜に匹敵するとされるのに対し、ジャルパは竜種を凌ぐとまで書かれていたことからイスレロよりも上位個体であることは間違いない。
その竜種が中位か上位かまでは書かれていなかったものの、色相竜以上とまでは考えたくはない。
そもそも以前獣王国がこの危険領域内に侵入していた際に捕獲されていないことから考えても、ティアマトよりは下位の個体になるはずだ。
いや、ウルからは何も聞かされていないが、ティアマトでも手を出さない方がいいと判断したのかはわからない。
この距離でこちらが気付いている以上は向こうもオリオンの存在には気が付いているはずだ。
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索敵と警戒続きで集中力も続かなくなっているため、できることなら戦いたくはない。
もし挑まなければいけないとすれば明日の朝、疲労がある程度回復してからが望ましい。
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「じゃあ先に休ませてもらうね。ソーニャ、一緒に寝よ~」
「うん、すっごい疲れたしぃ。おやすみー」
「ちょちょちょちょっと待って!何も一緒に寝ろとは言ってないから!フィオレ君わかってる!?」
これにフィオレは首をコテンと倒して不思議そうな表情を浮かべる。
まだまだ男女の関係についてフィオレへの教育は必要である。
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