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208 報告
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翌日、王宮へと案内されたディーノ達使者団とウル、精霊国の使者団は国王の前に跪いて言葉を待つ。
チェルソやフェリクスはすでに国王へとある程度の報告を済ませているらしく国王の傍に立っているが、一緒立っているシリルは少し気まずそうな表情をしている。
その他に以前ディーノに第何王子だと挨拶してきた男が四人。
名前も覚えていないがディーノよりも歳上そうなのが二人と、同じか歳下かといった生意気そうなのが二人。
そのどれもが五拳人にも序列はあるみたいなことを言ってた気がする。
要するにイルミナートより強い奴はいると言いたかったのだろう。
あの時は確か第一と三、五がいなかったような?
他にも拳王国のお偉方が数十名側面に控えた状態で謁見からの対談が開始される。
「よくぞ参った、歓迎するぞセンテナーリオ精霊国の使者達よ。俺はアークアビット拳王国二十六代目国王【テオドーロ=ヴィットーレ=アークアビット】だ」と国王の挨拶から始まり、チェルソ達拳王国使者団から聖王国使者団、ウルに労いの言葉を投げかけられる。
そして三国使者団と精霊国で進められた話の報告をしつつ、精霊国側との認識の違いがないかも確かめた。
そして今回来てもらった使者団は、各国との書状の受け渡しを行うサモナーらしく、すでに拳王国に到着したことを伝える書状を持たせたモンスターをすでに精霊国に送っているとのこと。
有能な召喚士はモンスターの召喚だけでなく、自分の血で描いた魔法陣内への送還も可能なのだという。
精霊国では異界のモンスターだけでなくこの世界にいる通常のモンスターの召喚もできるらしく、可能であれば手懐けて伝達用モンスターとして育てているそうだ。
異界のモンスターは通常のモンスターよりも強いものを召喚できるというが、長時間この世界に留めておくことができないということで戦闘用の場合がほとんどらしい。
精霊国のサモナーについての説明をしてくれるあたりは、サモンの有用性をアピールするのが目的だろう。
はっきり言ってこんなに便利なスキルは他にないと思えるほどに各国に、いや、各地に、各施設にと必要な能力だ。
ディーノも一人連れて行きたいくらいである。
一通り拳王と精霊国使者団との会談が済むと、個人的なというか精霊国側としてはかなり重要な話へと流れが変わる。
「ふむ。精霊国の要望も相わかった。我が国としても充分に検討しよう。しかし決まったことがすぐに連絡が取れるというのは良いな。今ここでの話も書簡にして渡すだけで今日のうちに精霊国王に伝わるのであろう?何やらおもしろい話もある故、その結果も含めて書に認したためねばなるまい。なあフェリクス」
「ははははい!」
拳王からもあまりよく思われていないらしいフェリクスはかなり緊張しているようだ。
おもしろいと言えば例のあの件だろう。
「精霊国のルアーナ王女様より、こここ婚約の申し出をいただいております!」
うん、がんばった。
緊張しながらも苦手な拳王を相手によく言えた。
そしてこの発言に王宮内も騒めいた。
「何とも嬉しいことに精霊国から婚姻を申し込まれるようなことがあろうとはな。隣国との絆を深められる実に喜ばしいことよ」
この発言にフェリクスは表情を明るくし、傍に立つ第三以外の王子達はというと少し怪訝な表情だ。
この重要な婚姻に王子の中でも末席に位置する、それに加えてウォーリアという役に立たないスキルを持つフェリクスでいいのかということだろう。
そして同じように拳王も考えているためフェリクスの婚約には反対だ。
「しかしながらフェリクスよ。この大局に其方を婿に出して良いものか、と我は考えておる。強く逞しい男を望むという姫君だ。欠陥のある者を婿入りさせたなどと問題にされるわけにもいかぬし、なにより其方より優秀な息子は他にもおるのでな」
新たに国交を結ぶ国の王女から婚姻の申し出があったとなれば、今後の関係がいかに重要なのかと相手国もよく考えての申し出であるともとらえられる。
そう、今回の申し出が政略結婚であると考えれば拳王国としてもそれなりの立場の王子を差し出さねば、ということなのだろう。
拳王はフェリクスから受け取っていたルアーナ王女の写真を「姫の姿見だ」と言って第三王子に渡し、他の王子達もその写真に目を向ける。
多くの美人を見てきたディーノでさえも、心揺れるほどの美貌を持つルアーナ王女だ。
他の王子達も自分達が蔑んでいたフェリクスがこのような美女と婚姻を結ぶなど認めたくはないだろう。
「拳王様。未熟者のフェリクスよりも第四王子であるこの私が。拳王国と精霊国の未来のため、この婚姻に私が志願いたします」
「兄様。こここれは私とルアーナ様との婚約の話です」
「だからなんだ?拳王様もおっしゃられておるだろう。強く、逞しい、優秀な!男をと」
第四王子が発言したことでその下の王子達は嫌な表情をしつつも諦めたようだ。
実力次第となれば第四王子には勝てないとわかっているのだろう。
しかし第四王子は知らないのだ……フェリクスの代わりにルアーナ王女との婚姻を望むのであれば、ディーノと戦うか拳王を殴らなければいけないことを。
勝手にディーノが考えているだけで公式に決まった内容ではないのだが、ディーノはどの王子であろうが戦うつもりである。
そして出力は調整するとしても戦い方に手を抜くつもりもない。
センテナーリオ国王との約束であるとの思いから必ずやる。
「ルアーナ様だけは……兄上であろうと絶対に譲れません!」
おお!
フェリクスがどもりもせずに言い切った。
「ほう、フェリクスが引き下がらんとはな。これはどうしたものか」
「ここは拳王国らしく拳で決めるのがよろしいかと」とは第四王子の言である。
しかしもともとディーノがやる予定があるので手を挙げて許可が下りるのを待つ。
「もし拳王様がフェリクス王子の婚姻を了承しなかった場合について、センテナーリオ国王様から頼まれていたので発言をお許しください」と、発言の許可が下りたディーノは決めていた内容を説明。
もちろん五拳人との戦闘をするつもりであることも話しつつ、召喚勇者の力の一端を見せられるだろうとライナーの戦闘についても許可をもらう。
そして最後にフェリクスと、そして新たに決めた第四王子との戦闘でどちらが相応しいか決めてもらおうと言うと、拳王は少し興味深そうな表情でディーノに問いかける。
「フェリクスは其方と戦うに値する男か?」
「はい。フェリクスが全力で戦えるとすれば五拳人にも勝る実力かと思います」
「おもしろい。その言葉が真であればフェリクスの婚姻も認めよう。して、ケルツはディーノとの戦いを望むのか?」
第四王子はケルツというらしい。
「もちろんです」とは答えるが、ディーノから見てそこまでの実力者という感じはしない。
聖王国基準で考えればA級に届くか届かないか微妙なところだ。
出国前のフェリクスとそう違いはないが、全力を出せない戦いではスキル持ちが圧倒的に有利だったはずだ。
今のフェリクスは……S級は確実であり、格闘技としてではなく実戦慣れすればさらに磨きがかかるだろう。
マルドゥクに慣れても困るが、他のモンスターであれば恐怖も感じることなく殴り殺すことができるのではないだろうか。
かなり期待のできる仕上がりになってきた。
「ではこの後は使者殿とも対話があるのでな。早々に始めてしまおうか」
謁見から即五拳人と戦えるようだ。
おそらくは出国前に「逃げるなよ」と言い残して行っただけに国王の耳にも入っていたのだろう。
生意気な他国の冒険者の鼻っ柱を折りたいという気持ちもあるかもしれないが、国内最強であるはずの拳王が戦えないのであればその部下である五拳人がそれを果たすまで。
しかし拳王も強者であるが故に戦う前から気付いているのだ。
五拳人の実力がディーノに遠く及ばないこと、そして以前よりもさらに加速度的に強くなっていることに。
チェルソやフェリクスはすでに国王へとある程度の報告を済ませているらしく国王の傍に立っているが、一緒立っているシリルは少し気まずそうな表情をしている。
その他に以前ディーノに第何王子だと挨拶してきた男が四人。
名前も覚えていないがディーノよりも歳上そうなのが二人と、同じか歳下かといった生意気そうなのが二人。
そのどれもが五拳人にも序列はあるみたいなことを言ってた気がする。
要するにイルミナートより強い奴はいると言いたかったのだろう。
あの時は確か第一と三、五がいなかったような?
他にも拳王国のお偉方が数十名側面に控えた状態で謁見からの対談が開始される。
「よくぞ参った、歓迎するぞセンテナーリオ精霊国の使者達よ。俺はアークアビット拳王国二十六代目国王【テオドーロ=ヴィットーレ=アークアビット】だ」と国王の挨拶から始まり、チェルソ達拳王国使者団から聖王国使者団、ウルに労いの言葉を投げかけられる。
そして三国使者団と精霊国で進められた話の報告をしつつ、精霊国側との認識の違いがないかも確かめた。
そして今回来てもらった使者団は、各国との書状の受け渡しを行うサモナーらしく、すでに拳王国に到着したことを伝える書状を持たせたモンスターをすでに精霊国に送っているとのこと。
有能な召喚士はモンスターの召喚だけでなく、自分の血で描いた魔法陣内への送還も可能なのだという。
精霊国では異界のモンスターだけでなくこの世界にいる通常のモンスターの召喚もできるらしく、可能であれば手懐けて伝達用モンスターとして育てているそうだ。
異界のモンスターは通常のモンスターよりも強いものを召喚できるというが、長時間この世界に留めておくことができないということで戦闘用の場合がほとんどらしい。
精霊国のサモナーについての説明をしてくれるあたりは、サモンの有用性をアピールするのが目的だろう。
はっきり言ってこんなに便利なスキルは他にないと思えるほどに各国に、いや、各地に、各施設にと必要な能力だ。
ディーノも一人連れて行きたいくらいである。
一通り拳王と精霊国使者団との会談が済むと、個人的なというか精霊国側としてはかなり重要な話へと流れが変わる。
「ふむ。精霊国の要望も相わかった。我が国としても充分に検討しよう。しかし決まったことがすぐに連絡が取れるというのは良いな。今ここでの話も書簡にして渡すだけで今日のうちに精霊国王に伝わるのであろう?何やらおもしろい話もある故、その結果も含めて書に認したためねばなるまい。なあフェリクス」
「ははははい!」
拳王からもあまりよく思われていないらしいフェリクスはかなり緊張しているようだ。
おもしろいと言えば例のあの件だろう。
「精霊国のルアーナ王女様より、こここ婚約の申し出をいただいております!」
うん、がんばった。
緊張しながらも苦手な拳王を相手によく言えた。
そしてこの発言に王宮内も騒めいた。
「何とも嬉しいことに精霊国から婚姻を申し込まれるようなことがあろうとはな。隣国との絆を深められる実に喜ばしいことよ」
この発言にフェリクスは表情を明るくし、傍に立つ第三以外の王子達はというと少し怪訝な表情だ。
この重要な婚姻に王子の中でも末席に位置する、それに加えてウォーリアという役に立たないスキルを持つフェリクスでいいのかということだろう。
そして同じように拳王も考えているためフェリクスの婚約には反対だ。
「しかしながらフェリクスよ。この大局に其方を婿に出して良いものか、と我は考えておる。強く逞しい男を望むという姫君だ。欠陥のある者を婿入りさせたなどと問題にされるわけにもいかぬし、なにより其方より優秀な息子は他にもおるのでな」
新たに国交を結ぶ国の王女から婚姻の申し出があったとなれば、今後の関係がいかに重要なのかと相手国もよく考えての申し出であるともとらえられる。
そう、今回の申し出が政略結婚であると考えれば拳王国としてもそれなりの立場の王子を差し出さねば、ということなのだろう。
拳王はフェリクスから受け取っていたルアーナ王女の写真を「姫の姿見だ」と言って第三王子に渡し、他の王子達もその写真に目を向ける。
多くの美人を見てきたディーノでさえも、心揺れるほどの美貌を持つルアーナ王女だ。
他の王子達も自分達が蔑んでいたフェリクスがこのような美女と婚姻を結ぶなど認めたくはないだろう。
「拳王様。未熟者のフェリクスよりも第四王子であるこの私が。拳王国と精霊国の未来のため、この婚姻に私が志願いたします」
「兄様。こここれは私とルアーナ様との婚約の話です」
「だからなんだ?拳王様もおっしゃられておるだろう。強く、逞しい、優秀な!男をと」
第四王子が発言したことでその下の王子達は嫌な表情をしつつも諦めたようだ。
実力次第となれば第四王子には勝てないとわかっているのだろう。
しかし第四王子は知らないのだ……フェリクスの代わりにルアーナ王女との婚姻を望むのであれば、ディーノと戦うか拳王を殴らなければいけないことを。
勝手にディーノが考えているだけで公式に決まった内容ではないのだが、ディーノはどの王子であろうが戦うつもりである。
そして出力は調整するとしても戦い方に手を抜くつもりもない。
センテナーリオ国王との約束であるとの思いから必ずやる。
「ルアーナ様だけは……兄上であろうと絶対に譲れません!」
おお!
フェリクスがどもりもせずに言い切った。
「ほう、フェリクスが引き下がらんとはな。これはどうしたものか」
「ここは拳王国らしく拳で決めるのがよろしいかと」とは第四王子の言である。
しかしもともとディーノがやる予定があるので手を挙げて許可が下りるのを待つ。
「もし拳王様がフェリクス王子の婚姻を了承しなかった場合について、センテナーリオ国王様から頼まれていたので発言をお許しください」と、発言の許可が下りたディーノは決めていた内容を説明。
もちろん五拳人との戦闘をするつもりであることも話しつつ、召喚勇者の力の一端を見せられるだろうとライナーの戦闘についても許可をもらう。
そして最後にフェリクスと、そして新たに決めた第四王子との戦闘でどちらが相応しいか決めてもらおうと言うと、拳王は少し興味深そうな表情でディーノに問いかける。
「フェリクスは其方と戦うに値する男か?」
「はい。フェリクスが全力で戦えるとすれば五拳人にも勝る実力かと思います」
「おもしろい。その言葉が真であればフェリクスの婚姻も認めよう。して、ケルツはディーノとの戦いを望むのか?」
第四王子はケルツというらしい。
「もちろんです」とは答えるが、ディーノから見てそこまでの実力者という感じはしない。
聖王国基準で考えればA級に届くか届かないか微妙なところだ。
出国前のフェリクスとそう違いはないが、全力を出せない戦いではスキル持ちが圧倒的に有利だったはずだ。
今のフェリクスは……S級は確実であり、格闘技としてではなく実戦慣れすればさらに磨きがかかるだろう。
マルドゥクに慣れても困るが、他のモンスターであれば恐怖も感じることなく殴り殺すことができるのではないだろうか。
かなり期待のできる仕上がりになってきた。
「ではこの後は使者殿とも対話があるのでな。早々に始めてしまおうか」
謁見から即五拳人と戦えるようだ。
おそらくは出国前に「逃げるなよ」と言い残して行っただけに国王の耳にも入っていたのだろう。
生意気な他国の冒険者の鼻っ柱を折りたいという気持ちもあるかもしれないが、国内最強であるはずの拳王が戦えないのであればその部下である五拳人がそれを果たすまで。
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