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179 仲間入り
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色相竜の討伐を終えた後は国王から許可を得てある程度の風の魔核を回収し、予定していた南区へと移動して、適当な民家を間借りして夜を過ごす事になる。
ここでは野営食を摂る事にはなるのだが、この日王家の料理を作るのはクレートが預かる子供達、召喚者という事で、ディーノと使者団もその料理をいただいた。
野営食という事で簡単な料理との事だったのだが、ディーノとしては以前ラフロイグ伯爵家の野営食を見ているだけにこんな一般人向けのものを出しても良いのだろうかと首を傾げる。
しかし、今まで野営で作っていた料理が味のついたお湯、または臭い飯ではないかと思える程に美味しいものであり、歓迎の席で出されたどの料理よりも深い味わいの料理だった。
ライスの上に掛けられた茶色くとろみのあるスープには魚貝の具が入っており、ただその一品をテーブルに置かれただけだが香りからしてディーノの知る料理とは全くの別物。
香辛料と思われる刺激的な香りは食欲を唆り、とても王族が食べるようなものには見えないはずなのに、国王は料理が完成する前から「カレーだ!」と嬉しそうに喜んでいた。
湯気のあがるカレーと呼ばれる料理を口に運び、その香辛料の刺激、魚貝の旨味、そして塩味と辛味の中に感じる甘味に加えてライスの優しさが調和して奇跡の味を生み出している。
口にカレーを運ぶ手が止まらず、誰よりも先に国王がおかわりを求めると、体の大きなフェリクスが続き、ディーノや使者団もおかわりを所望した。
大鍋で作ったカレーはまだまだ残っている為、腹一杯に食べたところで問題はないだろう。
具が魚介類という事でシーフードカレーという名前らしいが、海の近いセンテナーリオ精霊国ならではの味という事か。
このたった一品の料理だけでまた来ようと思える程に衝撃的な味だったにも関わらず、「デザートです」と出されたのは何かしらの汁に漬けられていたのであろう表面を焼かれたパン。
これに王妃は目を輝かせてナイフとフォークに持ち替える。
パンなのにナイフとフォークとはまた珍しいと少し楽しみになるが、汁を吸った柔らかなパンが驚く程簡単にナイフが通り、口に含めば甘さと旨味が口一杯に広がる。
ディーノの知るどんなパンよりも柔らかく、染み込んだ乳成分と糖分とがデザートとして充分な甘さと深みを与えている。
カレーのみならずデザートとして出されたフレンチトーストもまた格別の味だった。
こちらはおかわりまでは用意していないようだが、ボリュームのあるデザートである為充分満足できる。
「今日も美味かった。いやぁカレーは最高の料理よ。毎日でも飽きぬ自信があるぞ」
「ヘルは本当にカレーが好きだな。好みもあるし今度辛さの違うものも用意してみるか?」
「あれで完成ではないのか?是非とも試してみたい」
国王はこのカレーという料理を好むらしく、辛さの違うものと聞いて身を乗り出してクレートに答える。
「フレンチトーストはわたくしの主食にしたいくらいですわ」
「王妃様。お菓子を諦めるのでしたらそれも可能かもしれません」
「それはできませんわ」
従者は糖分の摂りすぎを注意したのだろう、しかし、王妃はお菓子も諦める事はできないらしい。
国王も王妃もこの召喚者の作る異界の料理が大層お気に入りのようだ。
ディーノ達使者団とて今日この時程食事で満足した事があっただろうか。
ディーノのお気に入り店であるカルヴァドスよりもさらに深い【旨味】がこの召喚者達の料理にはあった。
王家がこの一般料理のようなものを好むのも当然だと誰もが思う。
「今日は美味い料理をありがとう。クレートだけじゃない、召喚者である君達に出会えた事はオレの今後の人生に大きな影響を与えてくれた。この出会いに感謝を。紹介してくれた王家の方々にも感謝を」
自称グルメのディーノなのだ。
これまでの価値観を打ち砕く程の衝撃をこの日受けてしまった。
召喚者にも王家にも、そしてこの出会いにに導いてくれた全ての事柄に感謝を示すのはディーノとしても本心からである。
その真意を誰も知る事はないのだが、クレートだけではなく召喚者との出会いに感謝するディーノの姿はどのように映るのだろう。
そんなディーノに声をかけたのはライナーだ。
「あの、ディーノさんは他国を旅して回ってるんだよな?」
「まあ、とりあえずまだ精霊国と拳王国の二国だけなんだけどな。今後また聖王国戻って指示を仰ぐ事になるから他にも行くかも」
今回はセンテナーリオ精霊国との交渉と召喚勇者の確認が目的であり、今後についてはまだわからない。
「俺を……その旅に連れて行ってくれないかな。もっとこの世界の事を知りたいんだ」
ライナーの言葉に召喚者達も驚き、クレートはその言葉を汲んで話を進める。
「ライナーのやりたい事が世界を知る事であればオレは応援するぞ。オレ達召喚者は精霊国こそ知ってはいるが他国との関わりをほとんど持たなかった国だ。外の世界にはまだ見ぬ多くのものがあるはずだからな。だが一度旅に出ればそう簡単に帰って来る事はできない事を忘れるな」
「皆んなに会えなくなるのは寂しいけど……オレは冒険者として生きていこうと思うんだ」
おそらくはライナーも召喚者の仲間達を思えばこそ相談はできなかったのだろう。
今こうして他国の使者、それも冒険者であるディーノと出会えた事で覚悟を決めて旅に出たいと口にした。
「ディーノよ、ライナーを託してもいいか?まだまだ未熟ではあるが魔法剣士として下位竜までは討伐する事もできる程度には鍛えてある」
どうやらクレートの感覚は少しズレているようだ。
下位竜を倒せるだけの強さがあるとすればバランタイン聖王国ではS級冒険者として活躍できる実力だ。
ディーノとしては勝手に連れて行っていいものかと使者団と顔を見合わせ、クレートや王家の顔色もうかがってみる。
「セス兄、ジーナ、ニルデ、ピーナ、ごめん。皆んながやりたい事見つけてんのに、オレは自分のやりたい事、皆んなと離れる事になるから相談できなかった。こんなタイミングで言っちゃって悪いけど、俺は旅に出てみたい。世界を見て来たいんだ」
これまで相談できなかった事を謝りつつ、自分の意思をしっかりと伝えるライナー。
「冒険者になりたいって前から言ってたじゃないか。それがまさか世界を見に行く程まで規模が大きいとは思ってなかったけどさ、ライナーならやれるよ。皆んなの事は心配しなくていい。行って来なよ」
「バーカ。あんたが悩んでる事くらいわかってたんだよ」
「うんうん。美味しいご飯は食べれなくなるけど行って来なって」
「お土産いっぱい買ってきてね!」
どうやら他の子供達もライナーの悩みには気付いていたらしく、それが世界を見て回りたいとまでは思っていなかったものの、応援しようと決めていたようだ。
もうすでにライナーの同行は彼らの中で確定しているようだが、ディーノの視線に気付いた国王がコクリと頷いた事で全てが決定する。
「じゃあライナーはオレのパーティー黒夜叉に同行してもらう」
「お前の本来のパーティーメンバーはここにいないけどな」
「うるせっ!とりあえず国に帰ればオレとウルの他に二人仲間がいるから仲良くやってくれ。今後の予定としては使者団の会談がある程度まとまったら拳王国で……フェリクスの婚姻の報告?あれ?拳王様を殴るんだったか?」
「ちちち違いますよ!?ディーノさんとのてて手合わせです!」
さすがにフェリクスも拳王である父を殴るつもりはない。
「そうだった。オレが五拳人と戦ってからフェリクスの腕試しだったな。そうだ。ちょうどいいからライナーも五拳人の一人とやるか?格上だと思うからいい経験になるだろうし」
「いいの!?やる!」
モンスターとの殺し合いではなく、人間との試合もまた一つの経験だ。
冒険者をする以上は賊との戦いや人型モンスターとの戦闘もあり得るため、負ける可能性が高くとも挑んでおいて損はない。
「じゃあライナーは初戦、いや二戦目かな。頑張ってもらおうか」
「オレもディーノと戦ってみたいが?」
「は?え、嘘!?クレートがオレと戦ってくれるのか?」
これには王家も使者団も驚いた。
ディーノとクレートが戦う事に理由はないが、お互いに戦闘経験を積めるのであればその実力を確かめ合いたい気持ちは大きい。
どちらかが敗北する事になるとしても、最強に近い実力を持つ両者の戦いは互いの実力をさらに高める事にも繋がってくるだろう。
ディーノはライトニングを使用した初の全力戦闘となってしまうが、聞かされたクレートの実力から考えればユニオンの爆破だけでは勝てそうにない。
これまでの戦法に雷属性の身体能力強化と雷撃も含めた最大限の力を持って相手にする必要がありそうだ。
「勘が鈍らないよう強敵であるディーノと戦っておくのもいい機会だ。明日の朝にでも一戦交えようか」
「やった!色相竜はウルに譲ったけどクレートと戦える方がずっといい。楽しみになってきた」
マルドゥクvs色相竜を観るのもそれはそれで楽しみにしていたが、できる事なら自分で戦いたかったディーノである。
それが色相竜よりも確実に強いクレートが相手をしてくれるというのであれば願ってもない機会だ。
「戦うのは構わんが殺し合いだけは勘弁してくれ。どちらにも無事生きていてほしいからな」
国王としては他国の使者を殺してしまった、部分的に欠損してしまったなどの取り返しのつかない事態は避けてほしいところ。
クレートの強さから考えれば負ける事は考え難く、部分欠損しても再生できるという魔族であればそれ程心配はないのだが。
ここでは野営食を摂る事にはなるのだが、この日王家の料理を作るのはクレートが預かる子供達、召喚者という事で、ディーノと使者団もその料理をいただいた。
野営食という事で簡単な料理との事だったのだが、ディーノとしては以前ラフロイグ伯爵家の野営食を見ているだけにこんな一般人向けのものを出しても良いのだろうかと首を傾げる。
しかし、今まで野営で作っていた料理が味のついたお湯、または臭い飯ではないかと思える程に美味しいものであり、歓迎の席で出されたどの料理よりも深い味わいの料理だった。
ライスの上に掛けられた茶色くとろみのあるスープには魚貝の具が入っており、ただその一品をテーブルに置かれただけだが香りからしてディーノの知る料理とは全くの別物。
香辛料と思われる刺激的な香りは食欲を唆り、とても王族が食べるようなものには見えないはずなのに、国王は料理が完成する前から「カレーだ!」と嬉しそうに喜んでいた。
湯気のあがるカレーと呼ばれる料理を口に運び、その香辛料の刺激、魚貝の旨味、そして塩味と辛味の中に感じる甘味に加えてライスの優しさが調和して奇跡の味を生み出している。
口にカレーを運ぶ手が止まらず、誰よりも先に国王がおかわりを求めると、体の大きなフェリクスが続き、ディーノや使者団もおかわりを所望した。
大鍋で作ったカレーはまだまだ残っている為、腹一杯に食べたところで問題はないだろう。
具が魚介類という事でシーフードカレーという名前らしいが、海の近いセンテナーリオ精霊国ならではの味という事か。
このたった一品の料理だけでまた来ようと思える程に衝撃的な味だったにも関わらず、「デザートです」と出されたのは何かしらの汁に漬けられていたのであろう表面を焼かれたパン。
これに王妃は目を輝かせてナイフとフォークに持ち替える。
パンなのにナイフとフォークとはまた珍しいと少し楽しみになるが、汁を吸った柔らかなパンが驚く程簡単にナイフが通り、口に含めば甘さと旨味が口一杯に広がる。
ディーノの知るどんなパンよりも柔らかく、染み込んだ乳成分と糖分とがデザートとして充分な甘さと深みを与えている。
カレーのみならずデザートとして出されたフレンチトーストもまた格別の味だった。
こちらはおかわりまでは用意していないようだが、ボリュームのあるデザートである為充分満足できる。
「今日も美味かった。いやぁカレーは最高の料理よ。毎日でも飽きぬ自信があるぞ」
「ヘルは本当にカレーが好きだな。好みもあるし今度辛さの違うものも用意してみるか?」
「あれで完成ではないのか?是非とも試してみたい」
国王はこのカレーという料理を好むらしく、辛さの違うものと聞いて身を乗り出してクレートに答える。
「フレンチトーストはわたくしの主食にしたいくらいですわ」
「王妃様。お菓子を諦めるのでしたらそれも可能かもしれません」
「それはできませんわ」
従者は糖分の摂りすぎを注意したのだろう、しかし、王妃はお菓子も諦める事はできないらしい。
国王も王妃もこの召喚者の作る異界の料理が大層お気に入りのようだ。
ディーノ達使者団とて今日この時程食事で満足した事があっただろうか。
ディーノのお気に入り店であるカルヴァドスよりもさらに深い【旨味】がこの召喚者達の料理にはあった。
王家がこの一般料理のようなものを好むのも当然だと誰もが思う。
「今日は美味い料理をありがとう。クレートだけじゃない、召喚者である君達に出会えた事はオレの今後の人生に大きな影響を与えてくれた。この出会いに感謝を。紹介してくれた王家の方々にも感謝を」
自称グルメのディーノなのだ。
これまでの価値観を打ち砕く程の衝撃をこの日受けてしまった。
召喚者にも王家にも、そしてこの出会いにに導いてくれた全ての事柄に感謝を示すのはディーノとしても本心からである。
その真意を誰も知る事はないのだが、クレートだけではなく召喚者との出会いに感謝するディーノの姿はどのように映るのだろう。
そんなディーノに声をかけたのはライナーだ。
「あの、ディーノさんは他国を旅して回ってるんだよな?」
「まあ、とりあえずまだ精霊国と拳王国の二国だけなんだけどな。今後また聖王国戻って指示を仰ぐ事になるから他にも行くかも」
今回はセンテナーリオ精霊国との交渉と召喚勇者の確認が目的であり、今後についてはまだわからない。
「俺を……その旅に連れて行ってくれないかな。もっとこの世界の事を知りたいんだ」
ライナーの言葉に召喚者達も驚き、クレートはその言葉を汲んで話を進める。
「ライナーのやりたい事が世界を知る事であればオレは応援するぞ。オレ達召喚者は精霊国こそ知ってはいるが他国との関わりをほとんど持たなかった国だ。外の世界にはまだ見ぬ多くのものがあるはずだからな。だが一度旅に出ればそう簡単に帰って来る事はできない事を忘れるな」
「皆んなに会えなくなるのは寂しいけど……オレは冒険者として生きていこうと思うんだ」
おそらくはライナーも召喚者の仲間達を思えばこそ相談はできなかったのだろう。
今こうして他国の使者、それも冒険者であるディーノと出会えた事で覚悟を決めて旅に出たいと口にした。
「ディーノよ、ライナーを託してもいいか?まだまだ未熟ではあるが魔法剣士として下位竜までは討伐する事もできる程度には鍛えてある」
どうやらクレートの感覚は少しズレているようだ。
下位竜を倒せるだけの強さがあるとすればバランタイン聖王国ではS級冒険者として活躍できる実力だ。
ディーノとしては勝手に連れて行っていいものかと使者団と顔を見合わせ、クレートや王家の顔色もうかがってみる。
「セス兄、ジーナ、ニルデ、ピーナ、ごめん。皆んながやりたい事見つけてんのに、オレは自分のやりたい事、皆んなと離れる事になるから相談できなかった。こんなタイミングで言っちゃって悪いけど、俺は旅に出てみたい。世界を見て来たいんだ」
これまで相談できなかった事を謝りつつ、自分の意思をしっかりと伝えるライナー。
「冒険者になりたいって前から言ってたじゃないか。それがまさか世界を見に行く程まで規模が大きいとは思ってなかったけどさ、ライナーならやれるよ。皆んなの事は心配しなくていい。行って来なよ」
「バーカ。あんたが悩んでる事くらいわかってたんだよ」
「うんうん。美味しいご飯は食べれなくなるけど行って来なって」
「お土産いっぱい買ってきてね!」
どうやら他の子供達もライナーの悩みには気付いていたらしく、それが世界を見て回りたいとまでは思っていなかったものの、応援しようと決めていたようだ。
もうすでにライナーの同行は彼らの中で確定しているようだが、ディーノの視線に気付いた国王がコクリと頷いた事で全てが決定する。
「じゃあライナーはオレのパーティー黒夜叉に同行してもらう」
「お前の本来のパーティーメンバーはここにいないけどな」
「うるせっ!とりあえず国に帰ればオレとウルの他に二人仲間がいるから仲良くやってくれ。今後の予定としては使者団の会談がある程度まとまったら拳王国で……フェリクスの婚姻の報告?あれ?拳王様を殴るんだったか?」
「ちちち違いますよ!?ディーノさんとのてて手合わせです!」
さすがにフェリクスも拳王である父を殴るつもりはない。
「そうだった。オレが五拳人と戦ってからフェリクスの腕試しだったな。そうだ。ちょうどいいからライナーも五拳人の一人とやるか?格上だと思うからいい経験になるだろうし」
「いいの!?やる!」
モンスターとの殺し合いではなく、人間との試合もまた一つの経験だ。
冒険者をする以上は賊との戦いや人型モンスターとの戦闘もあり得るため、負ける可能性が高くとも挑んでおいて損はない。
「じゃあライナーは初戦、いや二戦目かな。頑張ってもらおうか」
「オレもディーノと戦ってみたいが?」
「は?え、嘘!?クレートがオレと戦ってくれるのか?」
これには王家も使者団も驚いた。
ディーノとクレートが戦う事に理由はないが、お互いに戦闘経験を積めるのであればその実力を確かめ合いたい気持ちは大きい。
どちらかが敗北する事になるとしても、最強に近い実力を持つ両者の戦いは互いの実力をさらに高める事にも繋がってくるだろう。
ディーノはライトニングを使用した初の全力戦闘となってしまうが、聞かされたクレートの実力から考えればユニオンの爆破だけでは勝てそうにない。
これまでの戦法に雷属性の身体能力強化と雷撃も含めた最大限の力を持って相手にする必要がありそうだ。
「勘が鈍らないよう強敵であるディーノと戦っておくのもいい機会だ。明日の朝にでも一戦交えようか」
「やった!色相竜はウルに譲ったけどクレートと戦える方がずっといい。楽しみになってきた」
マルドゥクvs色相竜を観るのもそれはそれで楽しみにしていたが、できる事なら自分で戦いたかったディーノである。
それが色相竜よりも確実に強いクレートが相手をしてくれるというのであれば願ってもない機会だ。
「戦うのは構わんが殺し合いだけは勘弁してくれ。どちらにも無事生きていてほしいからな」
国王としては他国の使者を殺してしまった、部分的に欠損してしまったなどの取り返しのつかない事態は避けてほしいところ。
クレートの強さから考えれば負ける事は考え難く、部分欠損しても再生できるという魔族であればそれ程心配はないのだが。
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