177 / 257
177 突然の出会い
しおりを挟む
それからすぐに色相竜討伐の日がやってきた。
今回は色相竜と戦うのがマルドゥクという事もあり、騎乗装具を外してマルドゥクにはディーノだけが乗り、使者団は観戦ツアーに向かう国王の用意した馬車に乗ってキルデービルへと向かう事となる。
以前の黄竜討伐戦観戦ツアーの時よりも遥かに多いおよそ七十台ともなる馬車が待機しており、国王や貴族達のものであろう豪奢な馬車が十五台、精霊召喚士団の青色の馬車が三十台と、馬車や馬に荷車をつけたようなものに乗る冒険者達がおよそ二十五台……馬に乗っていたり馬ではなかったりとさまざまである為把握できない。
おそらくは王都から集まった精鋭達だと考えられる。
やはりまだマルドゥクを見た事がなかった者も多く、その巨体が持つ迫力に寒気すら感じる恐怖を覚えるのも仕方のない事だ。
モンスターの中でも最強とされる竜種、その最上位が色相竜であるとはされているものの、討伐対象とされる事のない伝説の魔狼、色相竜をも上回ると語られる最強最悪の存在がマルドゥクである。
真っ白な美しい毛並みと腹部側には硬質な鎧装ともとれる体表を持ち、首を取り囲むように配された襞は折れる事のない竜種でいえば翼のようなものだろうか。
その巨体を持ち上げる脚は大木を思わせる程に太く強靭であり、腹部と同じような鎧装に覆われながらも、全てを切り裂く巨大な爪をも備えている。
色相竜討伐を知らせている事からか楽しみにしているのかはわからないが、ディーノやウルを前にその巨大な尾を振り回している。
周囲の家に当たれば全壊しそうな程に危険な尻尾ではあるが、ウルが寄生する事で制御できる為問題はないだろう。
「ううむ。何度見ても惚れ惚れする壮観な姿よ。伝説に語られる魔狼のなんと美しき事か」
国王はこのマルドゥクが大のお気に入りなのか、何度見てもと口にしている事からお忍びで見に来る事もあるのだろう。
時々マルドゥクの口元あたりの地面が濡れていた事を考えれば、何かしらのモンスターを餌として与えたいたようだ。
自身に向けられる意識に敏感なマルドゥクである為、害意や敵意ではなく恐怖を感じつつも好意ある者に対しては牙を剥く事もない。
「もしかして、お父様はいつも魔狼を見に来ているんですの?私は初めて見ましたのに」
「わたくしも一緒に見に来ていますわよ」
「うむ。この美しい魔狼を見れば良い気晴らしになるのでな。しかし……フェリクスは訓練でこの魔狼と普段戦っておるのよな?正気の沙汰とは思えんが」
この日は王妃と王女も観戦ツアーに参加しており、マルドゥクの姿に驚いていたルアーナ王女は二人が何度も見に来ている事に少し不満を覚える。
しかしこのマルドゥクとフェリクスが訓練で戦う事を考えると、いくら逞しい体を持つフェリクスとはいえ相手にならない、もしくは嬲られるだけではないかと考えてしまう。
それでもある程度は戦えると言うフェリクスはどれ程の実力を持つ事か。
若輩者、未熟者とは語りつつも相当な実力がある事がうかがえる。
「ディ、ディーノさんの厳しい指導のもと、日々精進しています。ルアーナ様を失望させる事のないよう、そして、ちちちち父にみっ認めてもらえるよう尽力するのみです!」
「ご無理はなさらないでくださいね」
どもりつつも何とか答えたフェリクスではあるが、ルアーナが隣に並べばなかなかにお似合いの二人である。
国王は仲睦まじげな二人を嬉しく思いつつ、これまで紹介できずにいるのだが、今現在他国に留学中となっている王子にも見せてやりたいと隣の男に一つ頼み事をしておいた。
ウルがマルドゥクの首元でパラサイトを発動し、ディーノが騎乗する事で準備は整い出発の時がやってくる。
国王の馬車には王妃と王女、フェリクスと従者二人に加えて、護衛の者かはわからないがフードを被った顔の青白い男が乗り込み、使者団の馬車には使者団四人とこちらには従者には見えない女の子三人が乗り込んだ。
御者席にはその女の子達と仲の良い男二人が乗っており、一人は御者、一人は護衛といったところだろうか。
他の貴族達や精霊召喚士団、冒険者達も馬車に乗り込んで出発する。
国王の馬車に乗って旅路を行くフェリクスはというと。
溝が彫られたテーブルにコップやお菓子を並べていく従者を見つめつつ、もう一人の顔の青白い男にも少し警戒を強めていた。
国王とも敬語すら使う事なく会話をし、まるで友人であるかのような物言い。
あの時の料理は美味かっただの、おんせんの効能がどうだのとよくわからない話をしているが、他の者にはない仲の良さはうかがえる。
お菓子を摘んで嬉しそうに従者と会話をする王妃も仲が良さそうで、王妃のひととなりも見えるというもの。
そんな中でルアーナ王女は。
「私、フェリクス様の隣が良いです」
「いいや。隣は許さぬ。親の前で娘が男とベタベタとされては敵わんからな」
「そんなはしたない真似は……しませんわ」
とは言うものの、フェリクスに触れたいお年頃のルアーナはベタベタする可能性を否定しきれない。
隣に座って馬車に揺られ、少しでも触れてしまえば腕を絡めたくなってしまう事だろう。
残念だが国王に否定されては隣に座る事はできない。
それでも目の前にフェリクスがいるというだけでもそれなりに満足はしているのだが。
「ははっ。国王とはいえヘルも人の親だな。娘の結婚相手をと悩んでいたと思えば、今度はベタベタするななどとは」
「そうは言うがクレートよ。自分の可愛い娘が他の男とベタベタとするところを想像してみろ。親としてはなかなかに辛いとは思わんか?」
「オレの娘達が……少し殺意が芽生えるかもしれん。うん、ダメだな」
「そうだろう?がっはっはっ。結婚しているならばまだしもさすがにまだそれは認められん」
「オレも反対するぞルアーナ。父としては許せんものだ。それより今日の菓子を食ってみるといい。ニルデの試作品だがなかなかに美味いぞ。フェリクスといったな、お前も食ってみろ」
よくわからない男から勧められてお菓子を手に取って口にするフェリクス。
その瞬間衝撃が走る。
「美味しい!!ななな何ですかこれは!?こんな美味しいお菓子は初めてです!」
「な?美味いだろう。これはバウムクーヘンといってな。簡単に言うと生地を棒に薄くかけ伸ばしながら、表面を焼いて層になるよう焼き続けていく菓子だ。これは切り分けたものだが完成したものは木の年輪のように丸く層の美しい菓子になる」
「これは……お茶とも合いますね。とても美味しいお菓子をありがとうございます!」
「ふっふっふっ。フェリクスも気に入ったか。作ったニルデも喜ぶであろう」
国王としても自慢のニルデのお菓子である。
どこに行っても買う事のできないブラーガ家特製のお菓子なのだ。
「お父様もお母様もいつもクレート様の料理をご馳走になりに行くのはずるいですわ!私も連れて行ってくださいと何度もお願いしていますのに!」
「しかしルアーナは勉強をせねばならんだろう?お土産では足りぬのか?」
「お土産はきっとクレート様の料理の一部に過ぎませんわ。親族の誕生会にのみ食せるあの美味しい料理の数々……」
「まあ食いに来てもいいがな。そうだ、帰ったらフェリクスと共に食いに来るといい。美味い物を用意してやろう」
「本当ですの!?嬉しいですわっ!!」
フェリクスもよくわからない状況でこのクレートという男の元で食事をする事が決まったようだ。
「あの、とととところでこの方は……あっ、私はアークアビット拳王国第八王子のフェリクスと申します!」
「これは失礼な事をした。挨拶がまだだったな。異界から召喚された魔王様の従者クレート=ブラーガだ。勇者として召喚されてはいるが、現在は国王の友としてこの国に住んでいる。今後ヘルの息子となるのであればオレにとっても家族のようなもの。よろしく頼むぞフェリクス」
驚きの事実である。
まさか怒りを覚えて国を去ったと聞かされていた召喚勇者が目の前に、しかも国王の友人として現れるとは誰も考えてはいなかった。
使者団にすぐにでも知らせてやりたいところだが、あちらの馬車に子供達が乗った事を考えれば召喚者である可能性が高い。
今頃真実を知っているかもしれない。
「ここここちらこそよろしくお願いします!」
「そう畏まらなくていい。あとお前は緊張しすぎだ。肩の力を抜いて自然体でいた方がいざという時に動きやすいぞ」
思った以上に優しそうな男のようだ。
しかしこのクレートは色相竜さえもわずかな時間で討伐できるだけの実力を持ち、空を舞い、数々の魔法に加えて精霊魔法まで使用できるという事から、この旅に同行するのは色相竜を確実に殺す為である事は間違いない。
もしマルドゥクが敗れるとしたら、もしディーノが倒せないとしたら、最悪を想定してクレートを連れて来た事になる。
他国の使者に何かあっては困ると連れて来た可能性もあるが、ディーノの強さをある程度は知っているフェリクスからすれば侮り過ぎではないかと思えてしまう。
それでも国に被害を及ぼさぬよう最善を尽くすと考えれば納得もできるのだが。
馬車では拳王国の話やここしばらく観光している精霊国の話、そして異界の話を語り合いながら楽しい旅路を過ごす事ができた。
フェリクスも少しずつ緊張が解けているのかどもる事も少なくなり、良い家族関係が築けそうな予感がしていた。
今回は色相竜と戦うのがマルドゥクという事もあり、騎乗装具を外してマルドゥクにはディーノだけが乗り、使者団は観戦ツアーに向かう国王の用意した馬車に乗ってキルデービルへと向かう事となる。
以前の黄竜討伐戦観戦ツアーの時よりも遥かに多いおよそ七十台ともなる馬車が待機しており、国王や貴族達のものであろう豪奢な馬車が十五台、精霊召喚士団の青色の馬車が三十台と、馬車や馬に荷車をつけたようなものに乗る冒険者達がおよそ二十五台……馬に乗っていたり馬ではなかったりとさまざまである為把握できない。
おそらくは王都から集まった精鋭達だと考えられる。
やはりまだマルドゥクを見た事がなかった者も多く、その巨体が持つ迫力に寒気すら感じる恐怖を覚えるのも仕方のない事だ。
モンスターの中でも最強とされる竜種、その最上位が色相竜であるとはされているものの、討伐対象とされる事のない伝説の魔狼、色相竜をも上回ると語られる最強最悪の存在がマルドゥクである。
真っ白な美しい毛並みと腹部側には硬質な鎧装ともとれる体表を持ち、首を取り囲むように配された襞は折れる事のない竜種でいえば翼のようなものだろうか。
その巨体を持ち上げる脚は大木を思わせる程に太く強靭であり、腹部と同じような鎧装に覆われながらも、全てを切り裂く巨大な爪をも備えている。
色相竜討伐を知らせている事からか楽しみにしているのかはわからないが、ディーノやウルを前にその巨大な尾を振り回している。
周囲の家に当たれば全壊しそうな程に危険な尻尾ではあるが、ウルが寄生する事で制御できる為問題はないだろう。
「ううむ。何度見ても惚れ惚れする壮観な姿よ。伝説に語られる魔狼のなんと美しき事か」
国王はこのマルドゥクが大のお気に入りなのか、何度見てもと口にしている事からお忍びで見に来る事もあるのだろう。
時々マルドゥクの口元あたりの地面が濡れていた事を考えれば、何かしらのモンスターを餌として与えたいたようだ。
自身に向けられる意識に敏感なマルドゥクである為、害意や敵意ではなく恐怖を感じつつも好意ある者に対しては牙を剥く事もない。
「もしかして、お父様はいつも魔狼を見に来ているんですの?私は初めて見ましたのに」
「わたくしも一緒に見に来ていますわよ」
「うむ。この美しい魔狼を見れば良い気晴らしになるのでな。しかし……フェリクスは訓練でこの魔狼と普段戦っておるのよな?正気の沙汰とは思えんが」
この日は王妃と王女も観戦ツアーに参加しており、マルドゥクの姿に驚いていたルアーナ王女は二人が何度も見に来ている事に少し不満を覚える。
しかしこのマルドゥクとフェリクスが訓練で戦う事を考えると、いくら逞しい体を持つフェリクスとはいえ相手にならない、もしくは嬲られるだけではないかと考えてしまう。
それでもある程度は戦えると言うフェリクスはどれ程の実力を持つ事か。
若輩者、未熟者とは語りつつも相当な実力がある事がうかがえる。
「ディ、ディーノさんの厳しい指導のもと、日々精進しています。ルアーナ様を失望させる事のないよう、そして、ちちちち父にみっ認めてもらえるよう尽力するのみです!」
「ご無理はなさらないでくださいね」
どもりつつも何とか答えたフェリクスではあるが、ルアーナが隣に並べばなかなかにお似合いの二人である。
国王は仲睦まじげな二人を嬉しく思いつつ、これまで紹介できずにいるのだが、今現在他国に留学中となっている王子にも見せてやりたいと隣の男に一つ頼み事をしておいた。
ウルがマルドゥクの首元でパラサイトを発動し、ディーノが騎乗する事で準備は整い出発の時がやってくる。
国王の馬車には王妃と王女、フェリクスと従者二人に加えて、護衛の者かはわからないがフードを被った顔の青白い男が乗り込み、使者団の馬車には使者団四人とこちらには従者には見えない女の子三人が乗り込んだ。
御者席にはその女の子達と仲の良い男二人が乗っており、一人は御者、一人は護衛といったところだろうか。
他の貴族達や精霊召喚士団、冒険者達も馬車に乗り込んで出発する。
国王の馬車に乗って旅路を行くフェリクスはというと。
溝が彫られたテーブルにコップやお菓子を並べていく従者を見つめつつ、もう一人の顔の青白い男にも少し警戒を強めていた。
国王とも敬語すら使う事なく会話をし、まるで友人であるかのような物言い。
あの時の料理は美味かっただの、おんせんの効能がどうだのとよくわからない話をしているが、他の者にはない仲の良さはうかがえる。
お菓子を摘んで嬉しそうに従者と会話をする王妃も仲が良さそうで、王妃のひととなりも見えるというもの。
そんな中でルアーナ王女は。
「私、フェリクス様の隣が良いです」
「いいや。隣は許さぬ。親の前で娘が男とベタベタとされては敵わんからな」
「そんなはしたない真似は……しませんわ」
とは言うものの、フェリクスに触れたいお年頃のルアーナはベタベタする可能性を否定しきれない。
隣に座って馬車に揺られ、少しでも触れてしまえば腕を絡めたくなってしまう事だろう。
残念だが国王に否定されては隣に座る事はできない。
それでも目の前にフェリクスがいるというだけでもそれなりに満足はしているのだが。
「ははっ。国王とはいえヘルも人の親だな。娘の結婚相手をと悩んでいたと思えば、今度はベタベタするななどとは」
「そうは言うがクレートよ。自分の可愛い娘が他の男とベタベタとするところを想像してみろ。親としてはなかなかに辛いとは思わんか?」
「オレの娘達が……少し殺意が芽生えるかもしれん。うん、ダメだな」
「そうだろう?がっはっはっ。結婚しているならばまだしもさすがにまだそれは認められん」
「オレも反対するぞルアーナ。父としては許せんものだ。それより今日の菓子を食ってみるといい。ニルデの試作品だがなかなかに美味いぞ。フェリクスといったな、お前も食ってみろ」
よくわからない男から勧められてお菓子を手に取って口にするフェリクス。
その瞬間衝撃が走る。
「美味しい!!ななな何ですかこれは!?こんな美味しいお菓子は初めてです!」
「な?美味いだろう。これはバウムクーヘンといってな。簡単に言うと生地を棒に薄くかけ伸ばしながら、表面を焼いて層になるよう焼き続けていく菓子だ。これは切り分けたものだが完成したものは木の年輪のように丸く層の美しい菓子になる」
「これは……お茶とも合いますね。とても美味しいお菓子をありがとうございます!」
「ふっふっふっ。フェリクスも気に入ったか。作ったニルデも喜ぶであろう」
国王としても自慢のニルデのお菓子である。
どこに行っても買う事のできないブラーガ家特製のお菓子なのだ。
「お父様もお母様もいつもクレート様の料理をご馳走になりに行くのはずるいですわ!私も連れて行ってくださいと何度もお願いしていますのに!」
「しかしルアーナは勉強をせねばならんだろう?お土産では足りぬのか?」
「お土産はきっとクレート様の料理の一部に過ぎませんわ。親族の誕生会にのみ食せるあの美味しい料理の数々……」
「まあ食いに来てもいいがな。そうだ、帰ったらフェリクスと共に食いに来るといい。美味い物を用意してやろう」
「本当ですの!?嬉しいですわっ!!」
フェリクスもよくわからない状況でこのクレートという男の元で食事をする事が決まったようだ。
「あの、とととところでこの方は……あっ、私はアークアビット拳王国第八王子のフェリクスと申します!」
「これは失礼な事をした。挨拶がまだだったな。異界から召喚された魔王様の従者クレート=ブラーガだ。勇者として召喚されてはいるが、現在は国王の友としてこの国に住んでいる。今後ヘルの息子となるのであればオレにとっても家族のようなもの。よろしく頼むぞフェリクス」
驚きの事実である。
まさか怒りを覚えて国を去ったと聞かされていた召喚勇者が目の前に、しかも国王の友人として現れるとは誰も考えてはいなかった。
使者団にすぐにでも知らせてやりたいところだが、あちらの馬車に子供達が乗った事を考えれば召喚者である可能性が高い。
今頃真実を知っているかもしれない。
「ここここちらこそよろしくお願いします!」
「そう畏まらなくていい。あとお前は緊張しすぎだ。肩の力を抜いて自然体でいた方がいざという時に動きやすいぞ」
思った以上に優しそうな男のようだ。
しかしこのクレートは色相竜さえもわずかな時間で討伐できるだけの実力を持ち、空を舞い、数々の魔法に加えて精霊魔法まで使用できるという事から、この旅に同行するのは色相竜を確実に殺す為である事は間違いない。
もしマルドゥクが敗れるとしたら、もしディーノが倒せないとしたら、最悪を想定してクレートを連れて来た事になる。
他国の使者に何かあっては困ると連れて来た可能性もあるが、ディーノの強さをある程度は知っているフェリクスからすれば侮り過ぎではないかと思えてしまう。
それでも国に被害を及ぼさぬよう最善を尽くすと考えれば納得もできるのだが。
馬車では拳王国の話やここしばらく観光している精霊国の話、そして異界の話を語り合いながら楽しい旅路を過ごす事ができた。
フェリクスも少しずつ緊張が解けているのかどもる事も少なくなり、良い家族関係が築けそうな予感がしていた。
10
お気に入りに追加
1,777
あなたにおすすめの小説
『おっさんの元勇者』~Sランクの冒険者はギルドから戦力外通告を言い渡される~
川嶋マサヒロ
ファンタジー
ダンジョン攻略のために作られた冒険者の街、サン・サヴァン。
かつて勇者とも呼ばれたベテラン冒険者のベルナールは、ある日ギルドマスターから戦力外通告を言い渡される。
それはギルド上層部による改革――、方針転換であった。
現役のまま一生を終えようとしていた一人の男は途方にくれる。
引退後の予定は無し。備えて金を貯めていた訳でも無し。
あげく冒険者のヘルプとして、弟子を手伝いスライム退治や、食肉業者の狩りの手伝いなどに精をだしていた。
そして、昔の仲間との再会――。それは新たな戦いへの幕開けだった。
イラストは
ジュエルセイバーFREE 様です。
URL:http://www.jewel-s.jp/
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!
石のやっさん
ファンタジー
皆さまの応援のお陰でなんと【書籍化】しました。
応援本当に有難うございました。
イラストはサクミチ様で、アイシャにアリス他美少女キャラクターが絵になりましたのでそれを見るだけでも面白いかも知れません。
書籍化に伴い、旧タイトル「パーティーを追放された挙句、幼馴染も全部取られたけど「ざまぁ」なんてしない!だって俺の方が幸せ確定だからな!」
から新タイトル「勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!」にタイトルが変更になりました。
書籍化に伴いまして設定や内容が一部変わっています。
WEB版と異なった世界が楽しめるかも知れません。
この作品を愛して下さった方、長きにわたり、私を応援をし続けて下さった方...本当に感謝です。
本当にありがとうございました。
【以下あらすじ】
パーティーでお荷物扱いされていた魔法戦士のケインは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことを悟った彼は、一人さった...
ここから、彼は何をするのか? 何もしないで普通に生活するだけだ「ざまぁ」なんて必要ない、ただ生活するだけで幸せなんだ...俺にとって勇者パーティーも幼馴染も離れるだけで幸せになれるんだから...
第13回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞作品。
何と!『現在3巻まで書籍化されています』
そして書籍も堂々完結...ケインとは何者か此処で正体が解ります。
応援、本当にありがとうございました!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる