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143 テイムスキル
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フレースヴェルグのテイムに成功したサーヴァだが、雷撃によるダメージが大きい事から回復薬を飲ませる必要がある。
もともとこの為に大量に購入して来ているので問題はないのだが、回復薬の値段が高いルーヴェべデル出身であるサーヴァからすれば驚くべき本数を用意してある。
「この大きさだとどんくらい飲ませりゃいいんだ?ディーノはマルドゥクにやっただろうからわかるんじゃねーのか?」
「んー、マルドゥクの時は結構ボロボロにしたからな。全部で上級回復薬百本と下級回復薬三十本使ったはず。でも今回のはほとんど雷撃のダメージだけだろうし上級回復薬二十……三十本もあれば足りるんじゃないか?」
この発言に震えるサーヴァだが、聖銀や黒夜叉の金銭感覚が狂っている為、正常な反応としてはサーヴァが普通だ。
「マジかよ。買い過ぎちまったぜ。とりあえず飲ませすぎも良くねーだろうから二十本からな。下級回復薬も同じだけやりゃいいだろ。お前ら飲ませてくれ」
大人しくなったフレースヴェルグの口を強引に開くザックと、回復薬の蓋を開けて流し込むパウルとランド。
エンベルトは仕事終わりのおやつタイムで見ているだけだが。
二十本ずつ回復薬を飲ませたら、あとはディーノが一撃入れた頭とパウルの突き刺した首筋に上級回復薬を三本ずつ回し掛けて様子を見る。
じわじわと傷が癒えていく様はなかなかに異様ではあるが、回復の効果が目に見えてわかるというのはその性能の良さを感じさせる。
聖銀のメンバーも「すげーな」と傷口を見ている事から、モンスターの回復薬投与はバランタイン王国では珍しい。
サーヴァは傷の回復を待つ間に「すぐ良くなるからな~」などといろいろ話しかけていたようだが。
下級回復薬の効果が持続している間はゆっくりと休ませてやり、エンベルトのお菓子を摘みつつディーノが淹れたお茶を飲む黒夜叉と聖銀。
伝説の巨狼であるマルドゥクと伝説の魔鳥であるフレースヴェルグに囲まれてのお茶会ともなればなかなかに迫力がある。
ウルもパラサイトを解除してお茶を飲んでいるが、テイムに近い状態にあるマルドゥクはフレースヴェルグに興味津々のようだ。
構ってほしいのかは不明だが、尾羽をテシテシと叩いてみたり、鼻でスンスンと匂いを嗅いでみたりと何やら仲間意識でもあるのだろうか。
片やフレースヴェルグの方はサーヴァから傷が癒えるまでは大人しくしているように言われている為動く事はないが、頭の毛を逆立てているあたりは不快に感じているようだ。
傷が癒えた後に喧嘩にならなければいいのだが。
そしてこのお茶会中に空中走行に興味を示していたパウルは、ディーノからユニオンを借りて試しに防壁を展開して走ってみる。
防壁に慣れていない事や普段は属性剣を使う事のない為か、足元に展開したとしてもすぐに踏み抜いてしまい上手くは走れなかったが。
もともと魔力は引き出し済みという事ですぐに使用する事はできたものの、やはり訓練は必要だと街に帰り次第風の属性剣を購入しようと決めたようだ。
もし上手く使えるようであれば、今改造依頼中の剣にも風の魔核を組み込むのもいいかもしれない。
一の時を過ぎた頃に体を起こしたフレースヴェルグに少し足りないだろうと追加で十本の下級回復薬を飲ませてやり、サーヴァを乗せて飛行できるかを試そうとその背に乗って強靭な羽毛にしがみつく。
「空を飛ぶのは初めてだし緊張するな。もし俺が落ちるようなら助けてくれ」
「ん?オレに追従しろって事か?まあいいけど……フレースヴェルグは魔法も使わず飛べるのか?」
ディーノとの戦闘中には風の魔法を利用して揚力を稼いでいたようだが、この巨体を翼を羽ばたかせるだけで飛ぶ事ができるのだろうか。
「魔法を使って飛ぶつもりだが?んん、ああ!個人の能力にもよるがモンスターに意志を伝えるのがテイムスキルだからな。俺のテイムなら魔法を使わせる事もできるぞ」
サーヴァの言葉から察するに、テイムスキルの能力はモンスターとの意志の疎通であり、フュージョンやパラサイトのような支配する能力ではないようだ。
強制的に操るのではなくテイマーの意志をモンスターが汲み取るという二つの思考がある為、実際に魔法スキルを発動するのはテイマーではなくモンスターとなるのだろう。
フュージョンの場合では同化したモンスターの肉体支配が能力であり、対象の持つ魔法スキルを発動する事ができない。
そしてパラサイトでは寄生したモンスターの脳の支配が能力となり、ディーノのギフトで能力を上昇させた場合には魔法スキルにまでその能力は拡張される事となる。
この事からテイムスキルはフュージョンやパラサイトにも劣らない能力のようにも思えるが、テイマーの上位者が少ないという事はサーヴァほど高い能力を持つ者が少ないという事なのだろう。
寄生する事で脳を支配できるウルはモンスターを手に入れる事も容易であり、次々と強いモンスターに乗り換えていけると考えれば自ずと評価も上がりやすい。
それに対してサーヴァはテイムに時間がかかる事が原因で強力なモンスターを手に入れるのも難しく、魔法スキルを発動する事で格上のモンスターとも戦ってきたと考えればその実力は相当なもの。
評価値の基準が違うルーヴェべデルではテイマーが1級まで上り詰めるとすれば、それなりのモンスターも必要となった事だろう。
相当な苦労の末に0級冒険者を目指しただけでなく、使役するモンスターまで失っては、結果を出したウルに対して思う部分も多かったはずだ。
「じゃあ行こうか。空高く舞い上がれ!フレースヴェルグ~!」
とても楽しそうに指示を出したサーヴァだが、フレースヴェルグが翼を広げた次の瞬間、振り下ろすようにして羽ばたくと同時に地面に爆風が生じて上空へと急加速。
サーヴァの悲鳴が山々にこだましながら音が遠ざかって行く。
追従するように言われていたディーノもまさかそのまま上空に向かって突き進むとは思っておらず、出足を挫かれて追う事ができない。
しかし遥か上空へ達すると、翼を真っ直ぐに広げたフレースヴェルグが風のように空を舞っていく。
太陽を背にしながら巨大な鳥が空を舞う様は美しく、これから自分達も空の旅が始まるのだと考えれば王国が、世界が大きく広がったような気分になる。
大きく旋回しながら空を舞い、元いた山の頂上へと着陸してこちらを見下ろすフレースヴェルグとサーヴァ。
「こんな景色を見ていたのか~」とでも思っているんだろう、などと考えていたところ……
『キィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!』
と、快音波がこちらに向けて発せられ、サーヴァによってフレースヴェルグとの最初の開合を再現された。
その後山から飛翔して降りてくるフレースヴェルグと嬉しそうに手を振るサーヴァ。
快音波を浴びた聖銀も黒夜叉もたまったものではないが、魔法スキルを当たり前のように使用する事が確認できただけでも良しとするべきか。
上空からふわりと着地すると、待っていましたとばかりに立ち上がったザックがフレースヴェルグの背中へと飛び乗った。
まずは一人ずつと思ったものの、フレースヴェルグと意志の伝達ができるサーヴァからはもっと乗っても大丈夫との事で、聖銀四人で騎乗してみる事となった。
乗る事はできても体を固定する部分がない為、全員サーヴァの後ろ、首上に縦並びで座る形でこの空の遊泳を楽しむようだ。
ディーノもウルと乗ってみようかとも考えたが、マルドゥクが拗ねるかもしれないとの事でここは諦める。
大空へと向かって羽ばたいたフレースヴェルグは、五人もの人間を乗せても全く問題なく空高く舞い上がっていく。
聖銀のメンバーも初めての空からの雄大な景色を目の当たりにし、遠くに見えるジャーモニー領を指差してはこの広い世界のどこにでも自分達を運んでくれるのではないかと期待に胸を膨らませる。
その飛行速度からあっという間にディーノ達からは小さく見えるようになり、真っ青な空の彼方へと消えていった。
一の時程待つと戻って来たが。
もともとこの為に大量に購入して来ているので問題はないのだが、回復薬の値段が高いルーヴェべデル出身であるサーヴァからすれば驚くべき本数を用意してある。
「この大きさだとどんくらい飲ませりゃいいんだ?ディーノはマルドゥクにやっただろうからわかるんじゃねーのか?」
「んー、マルドゥクの時は結構ボロボロにしたからな。全部で上級回復薬百本と下級回復薬三十本使ったはず。でも今回のはほとんど雷撃のダメージだけだろうし上級回復薬二十……三十本もあれば足りるんじゃないか?」
この発言に震えるサーヴァだが、聖銀や黒夜叉の金銭感覚が狂っている為、正常な反応としてはサーヴァが普通だ。
「マジかよ。買い過ぎちまったぜ。とりあえず飲ませすぎも良くねーだろうから二十本からな。下級回復薬も同じだけやりゃいいだろ。お前ら飲ませてくれ」
大人しくなったフレースヴェルグの口を強引に開くザックと、回復薬の蓋を開けて流し込むパウルとランド。
エンベルトは仕事終わりのおやつタイムで見ているだけだが。
二十本ずつ回復薬を飲ませたら、あとはディーノが一撃入れた頭とパウルの突き刺した首筋に上級回復薬を三本ずつ回し掛けて様子を見る。
じわじわと傷が癒えていく様はなかなかに異様ではあるが、回復の効果が目に見えてわかるというのはその性能の良さを感じさせる。
聖銀のメンバーも「すげーな」と傷口を見ている事から、モンスターの回復薬投与はバランタイン王国では珍しい。
サーヴァは傷の回復を待つ間に「すぐ良くなるからな~」などといろいろ話しかけていたようだが。
下級回復薬の効果が持続している間はゆっくりと休ませてやり、エンベルトのお菓子を摘みつつディーノが淹れたお茶を飲む黒夜叉と聖銀。
伝説の巨狼であるマルドゥクと伝説の魔鳥であるフレースヴェルグに囲まれてのお茶会ともなればなかなかに迫力がある。
ウルもパラサイトを解除してお茶を飲んでいるが、テイムに近い状態にあるマルドゥクはフレースヴェルグに興味津々のようだ。
構ってほしいのかは不明だが、尾羽をテシテシと叩いてみたり、鼻でスンスンと匂いを嗅いでみたりと何やら仲間意識でもあるのだろうか。
片やフレースヴェルグの方はサーヴァから傷が癒えるまでは大人しくしているように言われている為動く事はないが、頭の毛を逆立てているあたりは不快に感じているようだ。
傷が癒えた後に喧嘩にならなければいいのだが。
そしてこのお茶会中に空中走行に興味を示していたパウルは、ディーノからユニオンを借りて試しに防壁を展開して走ってみる。
防壁に慣れていない事や普段は属性剣を使う事のない為か、足元に展開したとしてもすぐに踏み抜いてしまい上手くは走れなかったが。
もともと魔力は引き出し済みという事ですぐに使用する事はできたものの、やはり訓練は必要だと街に帰り次第風の属性剣を購入しようと決めたようだ。
もし上手く使えるようであれば、今改造依頼中の剣にも風の魔核を組み込むのもいいかもしれない。
一の時を過ぎた頃に体を起こしたフレースヴェルグに少し足りないだろうと追加で十本の下級回復薬を飲ませてやり、サーヴァを乗せて飛行できるかを試そうとその背に乗って強靭な羽毛にしがみつく。
「空を飛ぶのは初めてだし緊張するな。もし俺が落ちるようなら助けてくれ」
「ん?オレに追従しろって事か?まあいいけど……フレースヴェルグは魔法も使わず飛べるのか?」
ディーノとの戦闘中には風の魔法を利用して揚力を稼いでいたようだが、この巨体を翼を羽ばたかせるだけで飛ぶ事ができるのだろうか。
「魔法を使って飛ぶつもりだが?んん、ああ!個人の能力にもよるがモンスターに意志を伝えるのがテイムスキルだからな。俺のテイムなら魔法を使わせる事もできるぞ」
サーヴァの言葉から察するに、テイムスキルの能力はモンスターとの意志の疎通であり、フュージョンやパラサイトのような支配する能力ではないようだ。
強制的に操るのではなくテイマーの意志をモンスターが汲み取るという二つの思考がある為、実際に魔法スキルを発動するのはテイマーではなくモンスターとなるのだろう。
フュージョンの場合では同化したモンスターの肉体支配が能力であり、対象の持つ魔法スキルを発動する事ができない。
そしてパラサイトでは寄生したモンスターの脳の支配が能力となり、ディーノのギフトで能力を上昇させた場合には魔法スキルにまでその能力は拡張される事となる。
この事からテイムスキルはフュージョンやパラサイトにも劣らない能力のようにも思えるが、テイマーの上位者が少ないという事はサーヴァほど高い能力を持つ者が少ないという事なのだろう。
寄生する事で脳を支配できるウルはモンスターを手に入れる事も容易であり、次々と強いモンスターに乗り換えていけると考えれば自ずと評価も上がりやすい。
それに対してサーヴァはテイムに時間がかかる事が原因で強力なモンスターを手に入れるのも難しく、魔法スキルを発動する事で格上のモンスターとも戦ってきたと考えればその実力は相当なもの。
評価値の基準が違うルーヴェべデルではテイマーが1級まで上り詰めるとすれば、それなりのモンスターも必要となった事だろう。
相当な苦労の末に0級冒険者を目指しただけでなく、使役するモンスターまで失っては、結果を出したウルに対して思う部分も多かったはずだ。
「じゃあ行こうか。空高く舞い上がれ!フレースヴェルグ~!」
とても楽しそうに指示を出したサーヴァだが、フレースヴェルグが翼を広げた次の瞬間、振り下ろすようにして羽ばたくと同時に地面に爆風が生じて上空へと急加速。
サーヴァの悲鳴が山々にこだましながら音が遠ざかって行く。
追従するように言われていたディーノもまさかそのまま上空に向かって突き進むとは思っておらず、出足を挫かれて追う事ができない。
しかし遥か上空へ達すると、翼を真っ直ぐに広げたフレースヴェルグが風のように空を舞っていく。
太陽を背にしながら巨大な鳥が空を舞う様は美しく、これから自分達も空の旅が始まるのだと考えれば王国が、世界が大きく広がったような気分になる。
大きく旋回しながら空を舞い、元いた山の頂上へと着陸してこちらを見下ろすフレースヴェルグとサーヴァ。
「こんな景色を見ていたのか~」とでも思っているんだろう、などと考えていたところ……
『キィイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!』
と、快音波がこちらに向けて発せられ、サーヴァによってフレースヴェルグとの最初の開合を再現された。
その後山から飛翔して降りてくるフレースヴェルグと嬉しそうに手を振るサーヴァ。
快音波を浴びた聖銀も黒夜叉もたまったものではないが、魔法スキルを当たり前のように使用する事が確認できただけでも良しとするべきか。
上空からふわりと着地すると、待っていましたとばかりに立ち上がったザックがフレースヴェルグの背中へと飛び乗った。
まずは一人ずつと思ったものの、フレースヴェルグと意志の伝達ができるサーヴァからはもっと乗っても大丈夫との事で、聖銀四人で騎乗してみる事となった。
乗る事はできても体を固定する部分がない為、全員サーヴァの後ろ、首上に縦並びで座る形でこの空の遊泳を楽しむようだ。
ディーノもウルと乗ってみようかとも考えたが、マルドゥクが拗ねるかもしれないとの事でここは諦める。
大空へと向かって羽ばたいたフレースヴェルグは、五人もの人間を乗せても全く問題なく空高く舞い上がっていく。
聖銀のメンバーも初めての空からの雄大な景色を目の当たりにし、遠くに見えるジャーモニー領を指差してはこの広い世界のどこにでも自分達を運んでくれるのではないかと期待に胸を膨らませる。
その飛行速度からあっという間にディーノ達からは小さく見えるようになり、真っ青な空の彼方へと消えていった。
一の時程待つと戻って来たが。
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