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139 進捗状況
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翌朝、珍しく起きてこないディーノに異変を感じて部屋を訪れたウル。
二日酔いや体調が悪いとかではなく、少しやる気を失っているようでややテンションが低い。
昨夜のザックの話からディーノの預かり知らぬところで出世していたようだが、今後もやる事は冒険者としてそう変わらない。
ただ一つ二つ仕事が増えただけであり、各国や街を巡りながら交渉の為に奔走する……
「思ったより面倒くせー!!」
叫びたくなる程面倒な仕事が増えてしまった。
確かに各国を転々と回れるならその土地ならではの楽しみもあり、新たなモンスター討伐などもあるかもしれないが、気ままに旅をするのではなく仕事として国巡りをするとなるとなかなかに面倒だ。
ウルの為にも拠点はやはりラフロイグにするとしても、ディーノ自身はアリスに会えないのだから不満は募る。
「アリス達にも拠点をラフロイグに移してもらったらどうだ?グラーヴジーの部下に【シスト】っていう俺に懐いてたやつがいるんだが、そいつに頼めば移動も楽になると思うぞ」
「え!?賛成だ!そいつと交渉してくれるか?」
ディーノの不満を察したウルからの画期的な提案により、そう遠くないうちにアリスに会えると思うと気分良く立ち上がった。
実際のところグラーヴジーの部下の派遣はまだ予定の段階であり、一度ルーヴェべデルに戻る必要があるのだがこの時ディーノはまだ気付いていない。
ひとまずディーノのやる気が出たのであれば今は言う必要もないかとウルは教えるつもりもないようだ。
今はまずウルのライバルであり友人でもあるサーヴァの為に魔鳥の捕獲を優先したい。
「ディーノが頑張ってくれたら俺も絶対に交渉を成功させよう」
「よし、気合い入れて行くか!」
意気込んだディーノを見ていい仕事をしたとばかりに嬉しそうに後を追うウルだった。
昼一の時を過ぎた頃には朝食を終えて鍛冶屋ファイスへと向かったディーノとウル。
聖銀は毎朝定刻の時間に活動を開始するとの事でまだまだ起きてはこない為、朝も早くから火入れ作業をしているであろうファイスへと、発注していた魔鋼製武器の進捗状況を確認しにやってきた。
完成を心待ちにはしているものの、ファブリツィオに最高のものにしてほしいと期待しているディーノとしてはそう急いではいない。
ガラガラと宿屋で借りた荷車を引いてファイスへと辿り着く。
そして久しぶりに会ったファブリツィオは……
「ファブ爺さん久しぶり。なんかやつれたな」
筋骨隆々としているのは変わらないものの、ぽっこりと膨らんでいた腹は平らになり、少し膨らみのあった顔は痩せたせいか以前よりもシワが深くなっていた。
「おう、ディーノ。久しぶりじゃねぇかよぉ。まあ座ってくれや。茶ぁ持って来させるからよぉ」
ファブリツィオに促されてソファへと座り、抱えていたものをテーブルの上にゴトリと置く。
「今日の土産はこいつ、ティアマトの牙だ。荷車にまだいっぱい乗ってるから運んでもらってくれ」
「マジかよ。そんなとんでもねぇ代物土産に持ってくるたぁ太っ腹もいいとこだぁ。助っ人に来てもらってる奴らにもわけてやんねぇとなぁ。ガッハッハッ。おおい!荷車から牙降ろして奥に運んどいてくれぇ!あと茶ぁも二人分持って来てくれや!」
この日持ってきたティアマトの牙は上顎分だけでしかないが、もし欲しいようならまた下顎分や爪なども取って来てやろうと思うディーノ。
職人からすればとんでもないお宝でもあるのだが、素材にはそれ程興味のないディーノとしては職人の土産にするのに丁度いい。
「で?進捗は?」
「剣ぁ完成してんだがよぉ。鞘の方があと二、三日。手間どりゃ五日ってところだぁ。どうする、見てくか?」
「見たい!けど完成した時の喜びが半減するからな。今回の旅から帰って来たらラフロイグで待つ。ギルドに完成知らせてくれ」
「ガハハッ。楽しみぁ後に取っとくタイプかぁ。今日自慢してやりてぇところだが完成してからのがいいならそーするかぁ」
ファブリツィオも魔鋼を鍛えるのは初めてであり、武器にできる保証はないとまで言っていたにもかかわらず、やつれる程の苦労の甲斐あって完成が見えてきた事でとても嬉しそうだ。
相当な苦労をかけているんだろうなと思うと、ただ代金を払うだけでは申し訳ないとさえ感じてしまい、以前アリスがもっと支払うべきかと悩んでいた気持ちも今なら少し理解できる。
だがファブリツィオと手伝ってくれた職人が魔鋼を初めて手掛けて完成させたというのであれば、完成を祝うのもこちらの誠意になるのではないか、感謝の気持ちの一部でも伝える事はできるのではないかと考えたディーノ。
「んじゃ受け取りを……六日後のカルヴァドスにしようか。職人さん達も呼んでお祝いしようぜ」
「おう、そいつぁみんな喜ぶだろうよ。カルヴァドスなんて高級店、誰も行った事ぁねぇだろうしよぉ」
完成してすぐにお祝いでもいいかもしれないが、丸五日掛かった場合には疲れ果てた状態で酒を呑む事になる為、少しでも体を休めてからのお祝いにしようと一日開けたのだ。
「ところでアリスとフィオレぁどした?一緒じゃねぇのかぁ?」
「前にルーヴェべデルの件話しただろ?それでオレはそっちの仕事してたんだけど、アリス達はブレイブ、オレが前にいたパーティーと竜種討伐に出ててさ。竜害に備えて鍛えるって目的で旅してるんだよ」
ディーノがこう話すように、ファブリツィオにはルーヴェべデル獣王国との問題や今後起こり得る竜害についてもある程度話していた。
実のところまだ直接は発表されていないものの、国の上層部からは少しずつ噂として流されており、鍛治師に依頼される武器の注文や砦の建設など様々なところで変化が起きている事から噂の信憑性も高くなってきている。
「ほぉ、今度ぁディーノなしで竜種に挑んでんのか。本当にどこまで成長すんのかわかったもんじゃねぇなぁ」
「オレも負けてられないしな。ファブ爺さんの剣で今よりもっと強くなるよ」
「期待、しなくても強くなるんだろなぁお前さんはよぉ。俺ぁ最高のもん用意するから期待しとけ」
「ははっ。注文した時点で期待してるって」
その後軽く無駄話をはさみつつ、ファブリツィオはそろそろ鞘に熱も入っただろうと立ち上がり、完成に向けて作業へと戻っていった。
空になった荷車を引いて、予約をする為カルヴァドスへと向かうディーノとウル。
「ウルは昨日あのまま帰って来てよかったのか?絶対泊まりに行くだろうって思ってたのに」
「楽しい食事だったが今はサーヴァの魔鳥を捕獲に来たんだ。ここで進展したとしても彼女に対してもサーヴァに対しても不誠実だろう。もし関係を進めるとすればこの旅が終わってからだ」
「真面目だねぇ。ルーヴェべデル国民ってそんな感じなのか?」
「んん?バランタイン王国では違うのか?」
ルーヴェべデルでは恋愛と仕事を別物として扱うようなお国柄なのか。
どちらの国にも娼館があるが、ルーヴェべデルでは外交官であるグレゴリオからは毎日通いたくなる程激しいと聞かされており、どちらの国も知っている彼が言うとすればバランタインではそうでもないという事だ。
娼婦は仕事だからこそそれらの行為に誠実であり、恋愛はまた別物であるとすればまた違ってくるのだろうか。
それとも大切な相手であるからこそ誠実であるべきと考えるのかは不明だが、戦争好きとして知られていた獣王国の民は意外にも真面目な性分らしい。
ディーノとウルとで恋愛感や仕事に対する価値観などを擦り合わせながら共に道を行く。
そしてディーノの話からエルヴェーラに対してもっと積極的でも問題ないのかと少し考え込むウルだった。
二日酔いや体調が悪いとかではなく、少しやる気を失っているようでややテンションが低い。
昨夜のザックの話からディーノの預かり知らぬところで出世していたようだが、今後もやる事は冒険者としてそう変わらない。
ただ一つ二つ仕事が増えただけであり、各国や街を巡りながら交渉の為に奔走する……
「思ったより面倒くせー!!」
叫びたくなる程面倒な仕事が増えてしまった。
確かに各国を転々と回れるならその土地ならではの楽しみもあり、新たなモンスター討伐などもあるかもしれないが、気ままに旅をするのではなく仕事として国巡りをするとなるとなかなかに面倒だ。
ウルの為にも拠点はやはりラフロイグにするとしても、ディーノ自身はアリスに会えないのだから不満は募る。
「アリス達にも拠点をラフロイグに移してもらったらどうだ?グラーヴジーの部下に【シスト】っていう俺に懐いてたやつがいるんだが、そいつに頼めば移動も楽になると思うぞ」
「え!?賛成だ!そいつと交渉してくれるか?」
ディーノの不満を察したウルからの画期的な提案により、そう遠くないうちにアリスに会えると思うと気分良く立ち上がった。
実際のところグラーヴジーの部下の派遣はまだ予定の段階であり、一度ルーヴェべデルに戻る必要があるのだがこの時ディーノはまだ気付いていない。
ひとまずディーノのやる気が出たのであれば今は言う必要もないかとウルは教えるつもりもないようだ。
今はまずウルのライバルであり友人でもあるサーヴァの為に魔鳥の捕獲を優先したい。
「ディーノが頑張ってくれたら俺も絶対に交渉を成功させよう」
「よし、気合い入れて行くか!」
意気込んだディーノを見ていい仕事をしたとばかりに嬉しそうに後を追うウルだった。
昼一の時を過ぎた頃には朝食を終えて鍛冶屋ファイスへと向かったディーノとウル。
聖銀は毎朝定刻の時間に活動を開始するとの事でまだまだ起きてはこない為、朝も早くから火入れ作業をしているであろうファイスへと、発注していた魔鋼製武器の進捗状況を確認しにやってきた。
完成を心待ちにはしているものの、ファブリツィオに最高のものにしてほしいと期待しているディーノとしてはそう急いではいない。
ガラガラと宿屋で借りた荷車を引いてファイスへと辿り着く。
そして久しぶりに会ったファブリツィオは……
「ファブ爺さん久しぶり。なんかやつれたな」
筋骨隆々としているのは変わらないものの、ぽっこりと膨らんでいた腹は平らになり、少し膨らみのあった顔は痩せたせいか以前よりもシワが深くなっていた。
「おう、ディーノ。久しぶりじゃねぇかよぉ。まあ座ってくれや。茶ぁ持って来させるからよぉ」
ファブリツィオに促されてソファへと座り、抱えていたものをテーブルの上にゴトリと置く。
「今日の土産はこいつ、ティアマトの牙だ。荷車にまだいっぱい乗ってるから運んでもらってくれ」
「マジかよ。そんなとんでもねぇ代物土産に持ってくるたぁ太っ腹もいいとこだぁ。助っ人に来てもらってる奴らにもわけてやんねぇとなぁ。ガッハッハッ。おおい!荷車から牙降ろして奥に運んどいてくれぇ!あと茶ぁも二人分持って来てくれや!」
この日持ってきたティアマトの牙は上顎分だけでしかないが、もし欲しいようならまた下顎分や爪なども取って来てやろうと思うディーノ。
職人からすればとんでもないお宝でもあるのだが、素材にはそれ程興味のないディーノとしては職人の土産にするのに丁度いい。
「で?進捗は?」
「剣ぁ完成してんだがよぉ。鞘の方があと二、三日。手間どりゃ五日ってところだぁ。どうする、見てくか?」
「見たい!けど完成した時の喜びが半減するからな。今回の旅から帰って来たらラフロイグで待つ。ギルドに完成知らせてくれ」
「ガハハッ。楽しみぁ後に取っとくタイプかぁ。今日自慢してやりてぇところだが完成してからのがいいならそーするかぁ」
ファブリツィオも魔鋼を鍛えるのは初めてであり、武器にできる保証はないとまで言っていたにもかかわらず、やつれる程の苦労の甲斐あって完成が見えてきた事でとても嬉しそうだ。
相当な苦労をかけているんだろうなと思うと、ただ代金を払うだけでは申し訳ないとさえ感じてしまい、以前アリスがもっと支払うべきかと悩んでいた気持ちも今なら少し理解できる。
だがファブリツィオと手伝ってくれた職人が魔鋼を初めて手掛けて完成させたというのであれば、完成を祝うのもこちらの誠意になるのではないか、感謝の気持ちの一部でも伝える事はできるのではないかと考えたディーノ。
「んじゃ受け取りを……六日後のカルヴァドスにしようか。職人さん達も呼んでお祝いしようぜ」
「おう、そいつぁみんな喜ぶだろうよ。カルヴァドスなんて高級店、誰も行った事ぁねぇだろうしよぉ」
完成してすぐにお祝いでもいいかもしれないが、丸五日掛かった場合には疲れ果てた状態で酒を呑む事になる為、少しでも体を休めてからのお祝いにしようと一日開けたのだ。
「ところでアリスとフィオレぁどした?一緒じゃねぇのかぁ?」
「前にルーヴェべデルの件話しただろ?それでオレはそっちの仕事してたんだけど、アリス達はブレイブ、オレが前にいたパーティーと竜種討伐に出ててさ。竜害に備えて鍛えるって目的で旅してるんだよ」
ディーノがこう話すように、ファブリツィオにはルーヴェべデル獣王国との問題や今後起こり得る竜害についてもある程度話していた。
実のところまだ直接は発表されていないものの、国の上層部からは少しずつ噂として流されており、鍛治師に依頼される武器の注文や砦の建設など様々なところで変化が起きている事から噂の信憑性も高くなってきている。
「ほぉ、今度ぁディーノなしで竜種に挑んでんのか。本当にどこまで成長すんのかわかったもんじゃねぇなぁ」
「オレも負けてられないしな。ファブ爺さんの剣で今よりもっと強くなるよ」
「期待、しなくても強くなるんだろなぁお前さんはよぉ。俺ぁ最高のもん用意するから期待しとけ」
「ははっ。注文した時点で期待してるって」
その後軽く無駄話をはさみつつ、ファブリツィオはそろそろ鞘に熱も入っただろうと立ち上がり、完成に向けて作業へと戻っていった。
空になった荷車を引いて、予約をする為カルヴァドスへと向かうディーノとウル。
「ウルは昨日あのまま帰って来てよかったのか?絶対泊まりに行くだろうって思ってたのに」
「楽しい食事だったが今はサーヴァの魔鳥を捕獲に来たんだ。ここで進展したとしても彼女に対してもサーヴァに対しても不誠実だろう。もし関係を進めるとすればこの旅が終わってからだ」
「真面目だねぇ。ルーヴェべデル国民ってそんな感じなのか?」
「んん?バランタイン王国では違うのか?」
ルーヴェべデルでは恋愛と仕事を別物として扱うようなお国柄なのか。
どちらの国にも娼館があるが、ルーヴェべデルでは外交官であるグレゴリオからは毎日通いたくなる程激しいと聞かされており、どちらの国も知っている彼が言うとすればバランタインではそうでもないという事だ。
娼婦は仕事だからこそそれらの行為に誠実であり、恋愛はまた別物であるとすればまた違ってくるのだろうか。
それとも大切な相手であるからこそ誠実であるべきと考えるのかは不明だが、戦争好きとして知られていた獣王国の民は意外にも真面目な性分らしい。
ディーノとウルとで恋愛感や仕事に対する価値観などを擦り合わせながら共に道を行く。
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