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112 英雄パーティー
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マルドゥクに乗った黒夜叉とブレイブは移動を始め、中央区を通って王城へと向かう。
多くの街人が集まる中をゆっくりと進み、貴族の居住区も抜けて城門まで到着。
門を守る騎士に危険がない事を伝えると中庭に通され、マルドゥクを伏せさせてウルはパラサイトを解除。
全員で騎士に案内されるまま国王の待つ謁見の間へと向かう。
移動しながら騎士からは王の前での所作をある程度説明を受け、玉座に座る国王の前で跪く。
「ディーノ、いや黒夜叉よ。よくぞ無事帰った。SS級モンスターを捕獲に向かうとは聞いていたが、まさか伝説とまで言われるマルドゥクを狙っていたとは思いもよらなんだ。聖銀でさえも手を出すべきではないと言っておったのだがな。其方らの勇気と強さに敬意を表する。して、その者等がディーノの選出する冒険者か?」
聖銀が手を出すべきではないとしたのはマルドゥクの速度に追従できないと判断した為だろう。
シーフセイバーであるパウルであれば戦う事もできたかもしれないが、マルドゥクを抑え込む程の攻撃力が足りないと考えられる。
ディーノも風の事象がなければ挑もうとは思わないモンスターなのだ。
ディーノは立ち上がって国王の問いに答える。
「はい。王都の南ギルドに所属するSS級パーティーのブレイブです。彼等は私が以前所属していたパーティーのメンバーであり、私のギフトを自分の力として最大限活かせる者達です」
ディーノの紹介にブレイブも立ち上がり、国王に一礼して言葉を掛けられるのを待つ。
「そうか。ブレイブよ、我こそはバランタイン聖王国第三十六代国王、リッカルド=アロンツォ=ボナヴェントゥーレ=セラフィーノ=バランタインである。黒夜叉から話は聞いておるとは思うが今後の方針について其方らにも伝えておく」
国王は勲章授与の時の話し合いの内容と、国の重鎮達との会議から決まった内容とを説明し、ブレイブの意思に関係なく今後のパーティーの在り方を決定する発言をする。
「此度、黒夜叉が捕らえたモンスターがマルドゥクであった事からその実力を認め、ギフト発現者であるディーノが選出したブレイブ、其方らを今代の英雄パーティーとして任命する」
国王の発言に衝撃を受けるブレイブのメンバー。
英雄パーティーともなればかつて伝説となったヘラクレスを継ぐという事でもあるのだ。
これに自分達の実力が見合わないと思ったマリオは跪き、無礼を承知で国王の決定を否定する。
「国王様……私共ブレイブは……国王様の期待に応えられるだけの力を持ち得ません。英雄パーティーを騙るなど畏れ多く……力不足ともなれば国王様の名に傷をつける事になり兼ねません」
マリオはアークトゥルスやルビーグラスとの訓練から、自分の実力を嫌という程に理解しているつもりだ。
パーティーがSS級にまで上り詰めたとはいえ、コルラードやマンフレードに比べればまだまだ実力的に劣ってしまう。
「ふむ。謙虚な事だが……私の期待に応えたくはない、などと申す訳ではあるまい。おそらくは其方らよりも実力のあるパーティーはまだ多く存在するのであろうがな。しかしディーノは其方らが伝説に残る最強の戦士になると信じて連れてきた。ディーノがただのギフト発現者であれば他に英雄となる者がおるのではないかとも言うところだがな。私が信じたディーノはマルドゥクを捕らえてみせたのだ。ディーノが信じた者が英雄となる姿を期待するのは当然であるとは思わんか?」
国王は勲章授与の際にはセヴェリンから聞いたディーノの強さに絶対の信頼を置いており、そのうえでさらに強敵となり得るマルドゥクをたった三人で捕らえてみせた事で国の重鎮達をも納得させる結果を残している。
今この場にいる全ての者が、ブレイブが英雄パーティーとなる姿を望んでいるのだ。
「別パーティーではあるけどアリスとフィオレも英雄って事になるんだけどな」
ディーノが補足すればアリスとフィオレもフフンと自慢気な表情をして見せる。
二人とも冒険者として飛び抜けた実力を持っているものの、以前出会ったばかりの頃のアリスはそれ程大した強さはなかったとマリオも記憶している。
ソーニャからも攻撃力だけが異常な程に高いとだけ聞いていただけに、この短期間で英雄として誇れるだけの実力を身につけたという事であれば、相当な努力と研鑽を積んだという事に他ならない。
「ソーニャは英雄になれるんじゃない?マリオはわからないけど」
一緒に冒険した事のあるアリスは、努力するソーニャの姿に自分も負けまいと頑張った事を思い出しながら声を掛ける。
そして以前のブレイブしか知らないアリスは少し煽ろうとマリオの名前を口にした。
「私が英雄になれるならマリオだってなれるよ!ジェラルドも!レナだって!みんな私の自慢仲間だもん!」
ソーニャの言葉に顔を上げたマリオは覚悟を決めて国王に向き直る。
「国王様。英雄パーティーとして恥じないよう、ブレイブを最強のパーティーに成長させる事を誓います!」
「うむ。実力が見合わないと感じているのであれば努力せよ。今後訪れるやも知れぬ竜害に備えるのだ。現在確認されている竜種討伐の任を回すよう指示を出す。尽力致せ」
「はっ!」と跪いたマリオに続いてブレイブ全員が跪く。
「そうとなればアリス=フレイリアよ。すぐにではないがフレイリア領の竜種も討伐する事となる。どうする。ディーノと共にルーヴェべデルへと向かうか。またはブレイブと共に竜種討伐の旅へと向かうか。選ぶといい」
まさかここでフレイリア領の竜種討伐の話が出るとは思わずアリスも少し戸惑う。
ディーノと共にルーヴェべデルの観光……ではないが使者として向かう事も楽しみにしていたが、フレイリア領の竜種討伐には是が非でも参加したい。
ルーヴェべデルから帰って来てからの討伐でも構わないはずだが、できる事なら自分が主体として臨み、勝利を収めたいという気持ちが強い。
「ねぇアリス。僕達はブレイブと一緒に竜種討伐の旅に出るべきだと思う。はっきり言って僕達はディーノに頼りすぎている部分があるし、今後ディーノを休ませる必要が出た場合にブレイブと連携をとる必要があると思うんだ。ルーヴェべデルには使者としてじゃなく観光で行こうよ」
「そう、ね……実力不足は私も感じてるし。ウル……ディーノが浮気しないよう見張ってくれる?」
「あ、ああ。それ頼んでるんじゃなく脅してるよな」
魔鉄槍バーンがウルの腹部へと向けられており、アリスの懇願する上目遣いは可愛いものではなく脅しそのものだ。
「お願いね?」というアリスの目が怖くてウルも「はい」と頷いた。
「では国王様。私とフィオレもブレイブに同行し、竜種討伐の旅へと向かいます」
「うむ。其方らも存分に励め」
その後は国王もマルドゥクが見たいと中庭へと向かい、その最強とまでに語られる恐ろしい姿に驚愕した。
黒夜叉は国王からの問いにマルドゥクとの戦いについて語り、その戦いにこの目の前の巨獣の恐ろしさを想像して震え上がる。
色相竜以上のモンスターともなれば想像を絶する強さを持つだろうと、文官を呼んで歴史に残すよう伝えていた。
また、明日にはルーヴェべデルへと出発する事として、翌朝ギルドに使者を向かわせるとの事。
今夜はマリオ達との飲み会を予定しているものの、しばらくディーノはアリスと会えなくなる為早めに切り上げるつもりだ。
多くの街人が集まる中をゆっくりと進み、貴族の居住区も抜けて城門まで到着。
門を守る騎士に危険がない事を伝えると中庭に通され、マルドゥクを伏せさせてウルはパラサイトを解除。
全員で騎士に案内されるまま国王の待つ謁見の間へと向かう。
移動しながら騎士からは王の前での所作をある程度説明を受け、玉座に座る国王の前で跪く。
「ディーノ、いや黒夜叉よ。よくぞ無事帰った。SS級モンスターを捕獲に向かうとは聞いていたが、まさか伝説とまで言われるマルドゥクを狙っていたとは思いもよらなんだ。聖銀でさえも手を出すべきではないと言っておったのだがな。其方らの勇気と強さに敬意を表する。して、その者等がディーノの選出する冒険者か?」
聖銀が手を出すべきではないとしたのはマルドゥクの速度に追従できないと判断した為だろう。
シーフセイバーであるパウルであれば戦う事もできたかもしれないが、マルドゥクを抑え込む程の攻撃力が足りないと考えられる。
ディーノも風の事象がなければ挑もうとは思わないモンスターなのだ。
ディーノは立ち上がって国王の問いに答える。
「はい。王都の南ギルドに所属するSS級パーティーのブレイブです。彼等は私が以前所属していたパーティーのメンバーであり、私のギフトを自分の力として最大限活かせる者達です」
ディーノの紹介にブレイブも立ち上がり、国王に一礼して言葉を掛けられるのを待つ。
「そうか。ブレイブよ、我こそはバランタイン聖王国第三十六代国王、リッカルド=アロンツォ=ボナヴェントゥーレ=セラフィーノ=バランタインである。黒夜叉から話は聞いておるとは思うが今後の方針について其方らにも伝えておく」
国王は勲章授与の時の話し合いの内容と、国の重鎮達との会議から決まった内容とを説明し、ブレイブの意思に関係なく今後のパーティーの在り方を決定する発言をする。
「此度、黒夜叉が捕らえたモンスターがマルドゥクであった事からその実力を認め、ギフト発現者であるディーノが選出したブレイブ、其方らを今代の英雄パーティーとして任命する」
国王の発言に衝撃を受けるブレイブのメンバー。
英雄パーティーともなればかつて伝説となったヘラクレスを継ぐという事でもあるのだ。
これに自分達の実力が見合わないと思ったマリオは跪き、無礼を承知で国王の決定を否定する。
「国王様……私共ブレイブは……国王様の期待に応えられるだけの力を持ち得ません。英雄パーティーを騙るなど畏れ多く……力不足ともなれば国王様の名に傷をつける事になり兼ねません」
マリオはアークトゥルスやルビーグラスとの訓練から、自分の実力を嫌という程に理解しているつもりだ。
パーティーがSS級にまで上り詰めたとはいえ、コルラードやマンフレードに比べればまだまだ実力的に劣ってしまう。
「ふむ。謙虚な事だが……私の期待に応えたくはない、などと申す訳ではあるまい。おそらくは其方らよりも実力のあるパーティーはまだ多く存在するのであろうがな。しかしディーノは其方らが伝説に残る最強の戦士になると信じて連れてきた。ディーノがただのギフト発現者であれば他に英雄となる者がおるのではないかとも言うところだがな。私が信じたディーノはマルドゥクを捕らえてみせたのだ。ディーノが信じた者が英雄となる姿を期待するのは当然であるとは思わんか?」
国王は勲章授与の際にはセヴェリンから聞いたディーノの強さに絶対の信頼を置いており、そのうえでさらに強敵となり得るマルドゥクをたった三人で捕らえてみせた事で国の重鎮達をも納得させる結果を残している。
今この場にいる全ての者が、ブレイブが英雄パーティーとなる姿を望んでいるのだ。
「別パーティーではあるけどアリスとフィオレも英雄って事になるんだけどな」
ディーノが補足すればアリスとフィオレもフフンと自慢気な表情をして見せる。
二人とも冒険者として飛び抜けた実力を持っているものの、以前出会ったばかりの頃のアリスはそれ程大した強さはなかったとマリオも記憶している。
ソーニャからも攻撃力だけが異常な程に高いとだけ聞いていただけに、この短期間で英雄として誇れるだけの実力を身につけたという事であれば、相当な努力と研鑽を積んだという事に他ならない。
「ソーニャは英雄になれるんじゃない?マリオはわからないけど」
一緒に冒険した事のあるアリスは、努力するソーニャの姿に自分も負けまいと頑張った事を思い出しながら声を掛ける。
そして以前のブレイブしか知らないアリスは少し煽ろうとマリオの名前を口にした。
「私が英雄になれるならマリオだってなれるよ!ジェラルドも!レナだって!みんな私の自慢仲間だもん!」
ソーニャの言葉に顔を上げたマリオは覚悟を決めて国王に向き直る。
「国王様。英雄パーティーとして恥じないよう、ブレイブを最強のパーティーに成長させる事を誓います!」
「うむ。実力が見合わないと感じているのであれば努力せよ。今後訪れるやも知れぬ竜害に備えるのだ。現在確認されている竜種討伐の任を回すよう指示を出す。尽力致せ」
「はっ!」と跪いたマリオに続いてブレイブ全員が跪く。
「そうとなればアリス=フレイリアよ。すぐにではないがフレイリア領の竜種も討伐する事となる。どうする。ディーノと共にルーヴェべデルへと向かうか。またはブレイブと共に竜種討伐の旅へと向かうか。選ぶといい」
まさかここでフレイリア領の竜種討伐の話が出るとは思わずアリスも少し戸惑う。
ディーノと共にルーヴェべデルの観光……ではないが使者として向かう事も楽しみにしていたが、フレイリア領の竜種討伐には是が非でも参加したい。
ルーヴェべデルから帰って来てからの討伐でも構わないはずだが、できる事なら自分が主体として臨み、勝利を収めたいという気持ちが強い。
「ねぇアリス。僕達はブレイブと一緒に竜種討伐の旅に出るべきだと思う。はっきり言って僕達はディーノに頼りすぎている部分があるし、今後ディーノを休ませる必要が出た場合にブレイブと連携をとる必要があると思うんだ。ルーヴェべデルには使者としてじゃなく観光で行こうよ」
「そう、ね……実力不足は私も感じてるし。ウル……ディーノが浮気しないよう見張ってくれる?」
「あ、ああ。それ頼んでるんじゃなく脅してるよな」
魔鉄槍バーンがウルの腹部へと向けられており、アリスの懇願する上目遣いは可愛いものではなく脅しそのものだ。
「お願いね?」というアリスの目が怖くてウルも「はい」と頷いた。
「では国王様。私とフィオレもブレイブに同行し、竜種討伐の旅へと向かいます」
「うむ。其方らも存分に励め」
その後は国王もマルドゥクが見たいと中庭へと向かい、その最強とまでに語られる恐ろしい姿に驚愕した。
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色相竜以上のモンスターともなれば想像を絶する強さを持つだろうと、文官を呼んで歴史に残すよう伝えていた。
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