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105 捕獲作戦に向けて
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旅路は順調に進み、どの街でも宿をとれた事から一度も野営する事なく最後の伯爵領【ミルラブッシュ】へとたどり着き、明日からの野営に備えて食料を買い足してから夕食にご当地グルメと地酒を楽しんだ。
ここ数日でフィオレもウルに懐いており、ディーノとアリスを見ては少し頬を赤らめつつ早く王都に戻りたいとこぼすようになった。
思春期にあるフィオレも恋愛感情に目覚めたようで、レナータを想いを寄せる時間が増えている。
ウルはそんなフィオレを見て歓楽街にでも連れて行こうかと考えていたりもするが、今は大事な旅の途中である事から自重しているようだ。
もし歓楽街に遊びに行くとすればディーノも同行させる必要が出てくる為、アリスがそれを許すとは考えにくいという事もあるのだが。
そう考えれば恋人同士でパーティーを組んでいるディーノがただただ羨ましく、自分も早くラフロイグに戻りたいと感じるウルはこの捕獲作戦を確実に成功させようと心に誓う。
できる事ならエルヴェーラも使者として同行させる事ができないだろうかとも考えたものの、さすがにそれは無理な話だろうと少し肩を落としていた。
◇◇◇
ミルラブッシュから出発して三日目の昼九の時。
目的地である荒野へとたどり着いた黒夜叉一行は野営地を設け、明日の作戦について最終確認を行い一晩休息をとる事にする。
「さて。今回オレ達が狙うのはバランタイン王国でも最強最悪とも称される伝説級のモンスター【マルドゥク】だ。神代の時代から生きているなんて記されてるけどティアマトもそんなもんだよな?図鑑には狼顔の人型巨獣の絵で描かれてるけど実際にどんなものかははっきり言ってわからない」
「おそらくはティアマトと同格かそれ以上と見ていいと思う。ただ俺がティアマトに寄生できたのは六神獣の力があったからだし、殺さずに生身の人間だけでどうこうできるようなものとは思えないが……」
実のところウルもディーノにしか話していないのだが、このティアマトの捕獲の際には六神獣全員での作戦とはなったものの、そのうち二体の上位竜が殺される事になってしまった。
上位竜と同化していた二人もティアマトに同化しようと試みたのだが、長年のスキル使用により発動限界をむかえていた事から、0級冒険者であるウルがティアマトに寄生したとの事。
とはいえウルも作戦に使用していた巨獣の肉体に限界が訪れており、巨獣を捨ててティアマトに乗り換える形で使役者となったという。
また新たに六神獣とする為にも、死んでしまった上位竜よりもさらに強力な個体、色相竜を求めて各地に部隊が派遣されていたそうだ。
「今回は倒すのが目的じゃないし、アリスとフィオレにも連携をとってもらって圧倒する必要がある。オレがひたすら引き付けるからフィオレはマルドゥクの体勢を崩すのに専念してくれ。アリスは隙ができたら両手足に攻撃な。身動きとれなくなるまで徹底的に叩くつもりで攻撃しようか」
「斬り落とさないようにだけ注意すればいいわよね。でも動きが速かったら私じゃ追い付けないし、最初のうちは役に立てないかもしれないわよ?」
アリスの場合はパーティー内での最大火力であり、巨獣系モンスターを相手にした場合だと攻撃を当てる事が最も難しい。
やはりフィオレのインパクトによるモンスターの転倒などの隙を狙って攻撃する方が効率がいいだろう。
「別に無理する必要はない。隙ができたら攻撃するってとこだけ集中してくれればオレの方もやりやすい。オレが引き付けたらフィオレはマルドゥクの足狙って転倒、そこにアリスが攻撃って形が一番いい。オレも倒れたとこに追撃するしな」
「転倒させるなら立ち上がった時がいいよね。後ろ向きに倒れた方が体力も消費するだろうし」
「後ろ向きだとアリスが攻撃できないし立ち位置と状況を見て判断は任せる」
実際には後ろ向きに倒れたとしても攻撃する事はできるのだが、マルドゥクの起き上がる方向次第では踏み潰されてしまう。
痛みにより反対側に起きあがろうとするかもしれないが、一度の攻撃に命をかける必要もないだろう。
「俺はどのタイミングで近付けばいい?寄生してないと戦う能力は皆無なんだが」
「近付かなくてもわかりやすいとこにいてくれればいいや。ウルが死んだら捕獲する意味もなくなるしな」
ウルが死んでしまってはこの旅も意味のないものになってしまい、ルーヴェべデルへの使者として向かう際にもまた別に移動手段を考える必要がある。
今回の捕獲作戦はウルの安全を確保しつつ確実にマルドゥクを捕らえなくてはならないのだ。
マルドゥクに挑む前に他の巨獣系モンスターに寄生する事もできたのだが、あまりの戦闘力差からウルごと殺されてしまう可能性もあり、生身で臨む事とする。
あとはディーノがどれだけマルドゥクを翻弄しつつ消耗させていくかに掛かっている。
仲間を気にせずソロで挑んだ方が高い能力を発揮できるものの、ディーノの戦い方は体表を傷付けていく斬撃系の攻撃であり、直接体内に風魔法を叩き込むとしても爆破により部分欠損をしてしまう事からマルドゥクが使い物にならなくなってしまう可能性が高い。
フィオレのインパクトによる衝撃や、アリスの炎槍による体内への直接ダメージによる消耗の方が好ましい。
欠損でなければ回復薬によるダメージの回復が見込める為、フィオレとアリスの攻撃が重要になる。
ディーノはマルドゥクのスキルと体力を消耗させる事がメインとなるだろう。
そうと決まればマルドゥクが獲物を見つけて捕食する前、空腹時を狙えば体力的には低下状態にあるはずだ。
以前ヴィタからもらった遠見筒を使用して先にマルドゥクを発見し、狩りに動き出したところを狙おうと明日からはこの荒野でマルドゥク探しとなる。
ここ数日でフィオレもウルに懐いており、ディーノとアリスを見ては少し頬を赤らめつつ早く王都に戻りたいとこぼすようになった。
思春期にあるフィオレも恋愛感情に目覚めたようで、レナータを想いを寄せる時間が増えている。
ウルはそんなフィオレを見て歓楽街にでも連れて行こうかと考えていたりもするが、今は大事な旅の途中である事から自重しているようだ。
もし歓楽街に遊びに行くとすればディーノも同行させる必要が出てくる為、アリスがそれを許すとは考えにくいという事もあるのだが。
そう考えれば恋人同士でパーティーを組んでいるディーノがただただ羨ましく、自分も早くラフロイグに戻りたいと感じるウルはこの捕獲作戦を確実に成功させようと心に誓う。
できる事ならエルヴェーラも使者として同行させる事ができないだろうかとも考えたものの、さすがにそれは無理な話だろうと少し肩を落としていた。
◇◇◇
ミルラブッシュから出発して三日目の昼九の時。
目的地である荒野へとたどり着いた黒夜叉一行は野営地を設け、明日の作戦について最終確認を行い一晩休息をとる事にする。
「さて。今回オレ達が狙うのはバランタイン王国でも最強最悪とも称される伝説級のモンスター【マルドゥク】だ。神代の時代から生きているなんて記されてるけどティアマトもそんなもんだよな?図鑑には狼顔の人型巨獣の絵で描かれてるけど実際にどんなものかははっきり言ってわからない」
「おそらくはティアマトと同格かそれ以上と見ていいと思う。ただ俺がティアマトに寄生できたのは六神獣の力があったからだし、殺さずに生身の人間だけでどうこうできるようなものとは思えないが……」
実のところウルもディーノにしか話していないのだが、このティアマトの捕獲の際には六神獣全員での作戦とはなったものの、そのうち二体の上位竜が殺される事になってしまった。
上位竜と同化していた二人もティアマトに同化しようと試みたのだが、長年のスキル使用により発動限界をむかえていた事から、0級冒険者であるウルがティアマトに寄生したとの事。
とはいえウルも作戦に使用していた巨獣の肉体に限界が訪れており、巨獣を捨ててティアマトに乗り換える形で使役者となったという。
また新たに六神獣とする為にも、死んでしまった上位竜よりもさらに強力な個体、色相竜を求めて各地に部隊が派遣されていたそうだ。
「今回は倒すのが目的じゃないし、アリスとフィオレにも連携をとってもらって圧倒する必要がある。オレがひたすら引き付けるからフィオレはマルドゥクの体勢を崩すのに専念してくれ。アリスは隙ができたら両手足に攻撃な。身動きとれなくなるまで徹底的に叩くつもりで攻撃しようか」
「斬り落とさないようにだけ注意すればいいわよね。でも動きが速かったら私じゃ追い付けないし、最初のうちは役に立てないかもしれないわよ?」
アリスの場合はパーティー内での最大火力であり、巨獣系モンスターを相手にした場合だと攻撃を当てる事が最も難しい。
やはりフィオレのインパクトによるモンスターの転倒などの隙を狙って攻撃する方が効率がいいだろう。
「別に無理する必要はない。隙ができたら攻撃するってとこだけ集中してくれればオレの方もやりやすい。オレが引き付けたらフィオレはマルドゥクの足狙って転倒、そこにアリスが攻撃って形が一番いい。オレも倒れたとこに追撃するしな」
「転倒させるなら立ち上がった時がいいよね。後ろ向きに倒れた方が体力も消費するだろうし」
「後ろ向きだとアリスが攻撃できないし立ち位置と状況を見て判断は任せる」
実際には後ろ向きに倒れたとしても攻撃する事はできるのだが、マルドゥクの起き上がる方向次第では踏み潰されてしまう。
痛みにより反対側に起きあがろうとするかもしれないが、一度の攻撃に命をかける必要もないだろう。
「俺はどのタイミングで近付けばいい?寄生してないと戦う能力は皆無なんだが」
「近付かなくてもわかりやすいとこにいてくれればいいや。ウルが死んだら捕獲する意味もなくなるしな」
ウルが死んでしまってはこの旅も意味のないものになってしまい、ルーヴェべデルへの使者として向かう際にもまた別に移動手段を考える必要がある。
今回の捕獲作戦はウルの安全を確保しつつ確実にマルドゥクを捕らえなくてはならないのだ。
マルドゥクに挑む前に他の巨獣系モンスターに寄生する事もできたのだが、あまりの戦闘力差からウルごと殺されてしまう可能性もあり、生身で臨む事とする。
あとはディーノがどれだけマルドゥクを翻弄しつつ消耗させていくかに掛かっている。
仲間を気にせずソロで挑んだ方が高い能力を発揮できるものの、ディーノの戦い方は体表を傷付けていく斬撃系の攻撃であり、直接体内に風魔法を叩き込むとしても爆破により部分欠損をしてしまう事からマルドゥクが使い物にならなくなってしまう可能性が高い。
フィオレのインパクトによる衝撃や、アリスの炎槍による体内への直接ダメージによる消耗の方が好ましい。
欠損でなければ回復薬によるダメージの回復が見込める為、フィオレとアリスの攻撃が重要になる。
ディーノはマルドゥクのスキルと体力を消耗させる事がメインとなるだろう。
そうと決まればマルドゥクが獲物を見つけて捕食する前、空腹時を狙えば体力的には低下状態にあるはずだ。
以前ヴィタからもらった遠見筒を使用して先にマルドゥクを発見し、狩りに動き出したところを狙おうと明日からはこの荒野でマルドゥク探しとなる。
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